『プリンセスチュチュ』

『プリンセスチュチュ』

『プリンセスチュチュ』は、伊藤郁子(原案・キャラクターデザイン)、佐藤順一(総監督)のもと、ハルフィルムメーカー(現: TYOアニメーションズ)によりアニメ化された。バレエダンスとクラシック音楽を軸として、物語の前半を「卵の章」、後半を「雛の章」とし童話のような幻想的な世界が展開していく。

正式名称
『プリンセスチュチュ』
ふりがな
ぷりんせすちゅちゅ
制作
ハルフィルムメーカー
放送期間
2002年8月16日 〜 2003年5月23日
放送局
CS/TVKテレビ
話数
26話
ジャンル
バレエ
 
ファンタジー
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概要・あらすじ

丸い形の城壁に囲まれた街、金冠町。街の中心にはシンボルの教会があり、公園や劇場、お店や、川、森、どこにでもある普通のきれいな街のようだが…、住人は、人間と猫(の人)、ワニ(の人)など、普通に言葉をしゃべり生活している。

この町には金冠学園という芸術のための学校があり、このバレエ科の落ちこぼれ生徒あひるは憧れの先輩みゅうととパ・ド・ドゥを踊ることを夢みている。しかし、学校で一番の彼と落ちこぼれの自分とでは叶わぬ夢。

そんなある日、小鳥を助けようとしたみゅうとが窓から転落し、それを助けようとしたあひるの前に謎の老人が現れて、彼女に不思議なペンダントを渡した。このペンダントであひるプリンセスチュチュに変身し、みゅうとを助けることができたのだが…ここから少女あひるにとって過酷な運命が廻り始める。

登場人物・キャラクター

あひる

金冠学園バレエ科見習いクラスの生徒の少女。ピンクの長い髪を後ろでひとつに編んでいる。バレエは好きだがうまくない。おっちょこちょいの早とちりで、忘れっぽいが、明るく元気で健気な性格。憧れの先輩みゅうとは、遠巻きに見つめる存在だった。 ある日、謎の老紳士ドロッセルマイヤーから不思議な力を持つペンダントをもらい、プリマバレリーナのプリンセスチュチュに変身する力を得る。この力で、あまり笑わない先輩みゅうとに「笑顔を取り戻して欲しい」という想いから彼が失った心のかけらを集め始める。 この変身の力を得たのと同時に、みゅうとに自分の気持ちを告白すると消えてしまうという宿命を負ってしまう。 現在、少女の姿であるが、彼女の真の姿はアヒルである。ペンダントを手放すとアヒルに戻り、水をかぶると少女の姿に戻る。ライトモチーフ、あひるはくるみ割り人形(第1幕序曲)。チュチュは(花のワルツ)。

みゅうと

金冠学園であひるが憧れる先輩。水色の髪をした美少年である。バレエがうまいが、物静かで無表情。笑顔がなく、どことなく哀愁を秘めた雰囲気で、踊っている以外は本を読んでいる。約10年前、放心状態でいたところ、少年ふぁきあと彼の親族カロンに助けられ、ふぁきあのいうとおり生活していた。 みゅうとに心がないのは、彼が「王子と鴉」の物語から抜け出した主人公の「王子」であり、彼が自らの心臓を砕き大鴉を封印したためであった。 あひるが変身するプリンセスチュチュによって、徐々に心を取り戻していくが、大鴉の血が混ざった心臓となってしまったため、心臓が戻るごとにみゅうとは邪悪な存在となっていく。 ライトモティーフは『ジークフリート牧歌』と『くるみ割り人形』(金平糖の踊り)。

ふぁきあ

金冠学園の男子。黒髪でバレエがうまい少年。クールでぶっきら棒なため、近寄り難く、何かでカッとなると感情をあらわにする激情型。本質は不器用で心優しい性格で、心を失っているみゅうとの面倒をみており、みゅうとを気遣い、彼の周りからみんなを遠ざけようとしている。 最初はプリンセスチュチュも遠ざけようとしていたが、みゅうとの心を取り戻していることと、チュチュの正体があひると知ったことで、彼女に協力するようになる。 自分が謎の男ドロッセルマイヤーの子孫であるとわかり、物語を現実化できる力があることを知ると、物語を書きみゅうとを守る決心をする。ライトモティーフは『コリオラン』(序曲)と『ローエングリン』(第3幕への前奏曲)。

るう

金冠学園バレエ科特別クラスの女子。自称みゅうとの恋人。カールした黒髪で、お嬢様気質。大人びた性格で踊りがうまく、女の子たちの憧れのマトである。みゅうとを心から愛しており、彼が心を取り戻してしまうと、自分ではない人間を愛してしまうのではないかと恐れている。 彼女は、悪役としてのプリンセスクレールという役割があることに絶望しながら、プリンセスクレールに支配されていく。ライトモティーフ、るうはくるみ割り人形(ワルツ)。 プリンセスクレールは3つのジムノペディ。

ドロッセルマイヤー

頭に、赤や黄色の羽をつけた謎の老紳士。あひるに不思議なペンダントを渡した人物である。街のどこかに立ち、いつも笑ってあひるたちを見ており、あひるに「お話を聞かせておくれ」と言う。彼の正体は元作家で、書いた物語を実現する力を持っていた。 「王子と鴉」という物語を執筆中に死亡したとされるが、死してなお物語に干渉し「王子と鴉」を完成させようとあひるたちの前に現れている。ライトモティーフは『くるみ割り人形』(第1幕行進曲)。

猫先生 (ねこせんせい)

金冠学園バレエ科の担任で、猫である。二本足で立ち、厳しい指導とクールな立ち振る舞いの紳士である。女子には何かあると「○○できないと、罰としてワタシと結婚してもらいますよ!」と迫り、女子に「きゃー」と喜んでもらいたいところ「すみません」と謝られ、かえって悩んでいる。 みゅうとやるうの変化に気づいたり、気落ちしたあひるに声を掛けたりと、よい先生としての職務もまっとうしている。ライトモティーフは『真夏の夜の夢』(結婚行進曲)。

ぴけ

金冠学園バレエ科の女子。ピンクの長い髪を、頭の上でお団子にしている、あひるの親友。男女問わずカッコイイ人が好きで、惚れっぽい。涙もろい人情家であり、無鉄砲なあひるに呆れつつ温かく見守っている。

りりえ

金冠学園バレエ科の女子。金髪の髪にピンクのリボンをつけた、あひるの親友。毒舌家であるが、気のいい仲間。トラブル好きで、無鉄砲なあひるの失敗を見るのが好き。あひるラブである。

エデル

手回しオルガンを鳴らしながら現れる不思議な女性。薄緑の髪を結いあげ、チューリップスカートをはいた彼女は、オルガンの中に入っているアクセサリーを売っているらしい。物知りで、あひるにアドバイスをしてくれるが、内容が難しく何を言っているのかよくわからない。 彼女は、作家ドロッセルマイヤーに忠実なマリオネッテ(操り人形)であったが、あひるとの関わりで「人の心」に興味を持つようになる。ライトモティーフは『コッペリア』(自動人形の音楽)。

うずら

ふぁきあを助けたエデルの燃え残りの木から、ふぁきあの育ての親のカロンが作った幼女の人形。薄緑の髪の毛がエデルと同じだが、エデルとしての記憶はない。オルガンではなく、太鼓をたたきながら歩き回っている。 面白いことが好きで、好奇心旺盛。あひるとふぁきあを翻弄するが、彼らとは大の仲良しである。

カロン

ふぁきあの親戚で、育ての親である。骨董店を営んでおり、エデルの木からうずらを作っている。また、ふぁきあと共にみゅうとを助けているが、みゅうとを騎士のように守ろうとするふぁきあを心配している。

あおとあ

金冠学園音楽家のメガネ男子。図書室で騒ぐあひるに大声で注意するなど、ちょっと神経質な性格。この町、金冠町の秘密を知る数少ない人間のひとりで、ドロッセルマイヤーの能力に関心があり、その力を手に入れようとふぁきあに近づく。

クレジット

原案

伊藤郁子

総監督

シリーズ構成

音楽

和田薫

アニメーション制作

ハルフィルムメーカー

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