いいよね! 米澤先生

いいよね! 米澤先生

若干頭のネジが外れた熱血風体育会系教師・米澤と、漫画部の部員たちとの交流を描いたギャグ漫画。一コマ漫画ブログ「女に惚れさす名言集」で知られる地獄のミサワが、初めて手掛けたストーリー性のある作品。

正式名称
いいよね! 米澤先生
ふりがな
いいよね よねざわせんせい
作者
ジャンル
教師
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概要・あらすじ

私立飲み水学園の新任教師である米澤は、ラグビー部の顧問になって不良生徒を更生させる、青春ドラマさながらの教師に憧れていた。しかし、私立飲み水学園にはラグビー部はなく、米澤は漫画部の顧問に就任することになる。「漫画で全国大会を目指そう!」と無茶苦茶なことを言い出す米澤に対し、部員たちは当初呆れた様子を見せていたが、破天荒ながらも、どこか憎めない米澤の人柄を知るにつけ、部員たちは次第に彼を慕うようになっていく。

そんなある日、米澤は自分に負けず劣らず破天荒な校長と、「漫画で賞を取らなかったら首」という約束を交わしてしまう。漫画部の部員たちは、漫画など描けるはずもない米澤の代わりに漫画を描くことを決意し、共同執筆という形で漫画賞受賞を目指す。

登場人物・キャラクター

米澤 (よねざわ)

私立飲み水学園の新任の男性教師。漫画部の顧問を務めている。ちなみに漫画部の顧問になるまで、漫画を読んだことはほとんどなかった。高校・大学とラグビーをやっていた経験があり、身体も大きく筋骨隆々で、喧嘩は滅法強い。自分の中で理想とする熱血教師を演じるためなら、あらゆる意味で手段を選ばない破天荒な性格。一方で、部員たちにはそれなりに慕われている。 趣味は、「かっこつけている割にうまくない飲食店」を探すこと。

井上 (いのうえ)

私立飲み水学園の3年B組の男子生徒。漫画部の部長を務めている。シンドウアオイに想いを寄せており、インターネットなどを駆使して、アオイの情報収集を行なっている。アオイの自宅も把握しており、さらには部室内でひそかに録音を行うなどの行為から、皆にストーカー扱いされている。人並み外れた記憶力を持つことを知ってからは、真面目に勉強するようになり、東大に現役合格した。

シンドウ アオイ

私立飲み水学園の2年A組の女子生徒。漫画部に所属している。「シンドウアオイ」はペンネームで、本名は「山田練り代」。虚言癖があり、偶然にまったく同じペンネームを使っていた青井真道が、「少年ジャンプ」で準入選したことを受け、それが自分であると噓をついていた。実際には、まったく漫画を描いた経験がない。湯川輝姫からは「アオちゃん」と呼ばれている。

小野 悠紀夫 (おの ゆきお)

私立飲み水学園の1年の男子生徒。当初は漫画部に見学に来ていただけだったが、のちに正式に入部する。もともといじめられっ子だったが、米澤が、いじめっ子の道本正治を殴り飛ばす姿を見て感激。以降、米澤がかなり困った人間性の持ち主であることを理解しつつも、教師として慕うようになる。

道本 正治 (どうもと まさじ)

私立飲み水学園の1年A組の男子生徒。もともと不良で、小野悠紀夫をいじめていたが、それを見とがめた米澤に殴り飛ばされた。その後、お礼参りのつもりで漫画部にやって来たものの、悠紀夫も含めた漫画部の部員たちと、なんとなく仲良くなって部に居着いてしまい、その後正式に入部した。マッサージ屋の息子ということもあり、マッサージが得意。

青井 真道 (あおい まさみち)

私立飲み水学園の3年A組の男子生徒。クラス担任である米澤がまったく授業をせず、授業時間に漫画や漫画部の話ばかりするので困っている。クラスを代表して、米澤にまともな授業をするようしばしば要求しているが、実は青井真道自身も漫画が大好きなため、つい米澤と漫画の話に興じて、目的が達成できずにいる。漫画部には所属していなかったが、「シンドウアオイ」のペンネームで独自に漫画を描いており、「少年ジャンプ」の漫画賞で準入選を果たす。 その後、名前だけ漫画部に在籍するようになる。

赤木 (あかぎ)

私立飲み水学園の3年A組の女子生徒。クラス担任である米澤がまったく授業をせず、授業時間に漫画や漫画部の話ばかりするので困っている。青井真道とともに米澤にツッコミを入れる立場にいるが、真道は結局、米澤と漫画の話を始めてしまうことが多いため、真道に対してもツッコミを入れる立場にいる。

湯川 輝姫 (ゆかわ きらひめ)

私立飲み水学園の2年A組の女子生徒。クラスメイトで友人のシンドウアオイとは幼なじみでもある。アオイと一緒に漫画を描いていたことがあり、その頃のペンネームが「躯蘭丸」だったため、アオイからは「蘭ちゃん」と呼ばれている。漫画部には所属していないが、同人誌を描いたりコスプレをしたりする趣味がある。いわゆる腐女子でもある。

瀬乃 美月 (せの みづき)

私立飲み水学園の2年A組の女子生徒。シンドウアオイと湯川輝姫の友人。2人からは、ペンネームの「閃光の独眼竜(シャイニングマサムネ)」をもじった「シャイマサ」というあだ名で呼ばれている。青井真道の「シンドウアオイ」名義について、アオイが自分のことであると偽っていたことが明るみに出た後、アオイがクラス内で孤立することのないよう心を配っていた優しい少女。 漫画部には所属していないが、輝姫と一緒に同人誌の執筆などもしている。

校長 (こうちょう)

私立飲み水学園の校長を務める壮年男性。もともと、別の学校で教頭をしていた頃に、教育実習生だった米澤と知り合い、米澤のことを気に入って自分の学校に誘った。揉めごとが大好き、という困った性格の持ち主であり、面白半分でさまざまな悪行を働いている。一方で自分の同類である米澤については、数々の奇行により、別の教職員や保護者たちから続出しているクレームから、彼を庇(かば)っている。

教頭 (きょうとう)

私立飲み水学園の教頭を務める年配の女性。社会常識と教育者の良心を併せ持った立派な人物。米澤の奇行について心苦しく思っている。また、教員と賭けごとをしている校長に対しても、しばしば正論で苦言を呈する。

田口 (たぐち)

私立飲み水学園で古文の教師を務める中年男性。以前、校長に「バスケットボールのフリースローをして、ゴールに入れられたら借金は帳消し、失敗したら刺青を彫る」という賭けをさせられ、その賭けに負けて、股間に蝶の刺青を入れられた。

聖澤 悠紀比呂 (ひじりさわ ゆきひろ)

小野悠紀夫の父親。「ジャスミンの海」などの作品で知られる、売れっ子の小説家。悠紀夫の母親とは離婚しており、親権もないが、悠紀夫を溺愛している。悠紀夫たちの漫画作品「おいでよ!飯山荘」が手塚賞に輝いた時には、勝手に受賞パーティ会場に乗り込んで来て、悠紀夫を胴上げした。

鈴木 (すずき)

「少年ジャンプ」の編集者の青年。井上と小野悠紀夫が初めて漫画の持ち込みをした時に、けんもほろろの対応をしたため、米澤から嫌われている。日頃から高慢で冷徹な態度をとっているため、編集部内でも問題のある人物と認識されている。その一方で漫画編集者としての力量は確かで、数多くの名作を世に送り出している。

真田 (さなだ)

帝都高という高校の男子生徒。野球部のエースピッチャーを務めている。道本正治とは中学校時代に野球でライバル関係にあり、一緒に同じ高校に行って野球をしようと誘っていた。正治が間違って願書を捨ててしまい、同じ高校に入学できなかったため、悲嘆に暮れている。

集団・組織

華鬼走苦愛 (げきそうくらぶ)

道本正治が一方的に加入したつもりになっていた暴走族。正治は参加を申し込んだ時、まだ中学3年であったため、一緒に走れない奴は入れられないと断られている。しかし、正治は「ダッシュでバイクと併走する」という行為によって、「華鬼走苦愛」の仲間になったつもりでいた。ちなみに「華鬼走苦愛」サイドは、そんな正治を自分たちに付きまとうストーカーと認識していた。

場所

私立飲み水学園 (しりつのみみずがくえん)

米澤が教師として勤務している高校。以前は「流星学園」という校名だったが、「ダサい校名にしたら生徒が減るかもしれない」という校長の面白半分の意向により、現在の校名になった。過去には名門のラグビー部が存在したが、前年に廃部となっている。ちなみにラグビー部が廃部になったのは、特に何か問題があったわけではなく、米澤がラグビー部の顧問を希望している、と知った校長の嫌がらせによるものである。

その他キーワード

おいでよ!飯山荘

「米澤」というペンネームで投稿された漫画作品。米澤が校長と「手塚賞を取れなかったら首」という無謀な約束をしてしまったために、私立飲み水学園の漫画部のメンバーである井上、小野悠紀夫、シンドウアオイ、道本正治らが執筆したもの。手塚賞で佳作を受賞した。

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