うるとら☆イレブン

うるとら☆イレブン

結成以来ただの1勝すらもあげたことがない弱小サッカーチームが、新監督によって緻密な戦術という概念を与えられたことで、強豪チームと伍して戦えるまでに成長していく姿を描いたサッカー漫画。「週刊少年ジャンプ」1994年31号から41号にかけて連載された。構成は渡辺達也。

正式名称
うるとら☆イレブン
ふりがな
うるとら いれぶん
作者
ジャンル
サッカー
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概要・あらすじ

0勝35敗という記録的な連敗を重ね続ける弱小サッカーチームの「城東FC」。ストライカーの羅本斗士郎をはじめ、個々に光る人材はいるものの、それぞれが過度な個人プレーに走ってしまうため、チームとしてまったく機能していなかった。強豪チームである「難蛮FC」との練習試合に敗れ、ついに36連敗となったところで、キャプテンの桂谷徹也が呼んだのは、新監督の布藤半蔵

チームに不足しているのは「戦術」であると看破した布藤は、羅本の能力を活かすため、ポジションのコンバートを提案。羅本は、戦術を重視する彼のやり方を「管理サッカー」であると考え、猛反発した。これに対し、布藤は自身と火浦春彦と2人だけでコンビを組み、残るメンバーを相手にした対戦を提案。

圧倒的な数的不利を覆し、巧みなコンビネーションを駆使して、見事に勝利を収めるのだった。布藤の火浦のチームワークに魅せられ、戦術の重要性を目の当たりにした羅本は、布藤の提案を承諾し、チームメイトとともに地区大会での初勝利を目指して、一丸となって練習をはじめる。

登場人物・キャラクター

羅本 斗士郎 (らもと としろう)

弱小サッカーチーム「城東FC」に所属するFW(フォワード)の男性。ボールコントロールと状況判断のセンスに優れているが、猪突猛進なうえ、少々我が強い性格。自身でも断言するほどの目立ちたがり屋でもある。試合ではその単純さを対戦相手から見抜かれ、思うように得点できずにいた。「最高の個人プレーが最高のチームプレーを作る」をモットーとしており、戦術を重視する新監督の布藤半蔵に対しては、当初は強く反発していた。 布藤との試合に敗れた後は、彼の進言を聞き入れてMF(ミッドフィルダー)となる。背番号「10」を背負って、周りの選手を活かすチームの司令塔として大活躍する。高い打点からのヘディングを得意としている。

布藤 半蔵 (ふとう はんぞう)

桂谷徹也が呼んだ「城東FC」の新監督。ダルマのように恰幅のいい中年男性で、毅然とした立ち振る舞いを見せる生粋の指導者。城東FCの弱点が奔放なチームプレーにあると分析。個々の選手の才能を活かすための基本的な戦術を叩き込み、チーム力を大幅にアップさせることに成功する。選手としての能力も高く、自身に反発する羅本斗士郎を説得するために組んだ試合では、巧みな戦術眼とパスのセンスを、選手たちに見せつけていた。

火浦 春彦 (ひうら はるひこ)

弱小サッカーチーム「城東FC」に所属するFW(フォワード)の男性。同じく前線に張る羅本斗士郎と並ぶ、チームの得点源だった。しかし、個人プレーに走る羅本と息があわず、それほどの活躍はできていなかった。布藤半蔵による戦術指導の後は、持ち前の鋭い飛び出しと強烈なシュート力を活かし、存分に活躍するようになる。

高城 公雄 (たかしろ きみお)

弱小サッカーチーム「城東FC」に所属するFW(フォワード)の男性。身長が高く体格もいいが、技術的にはつたない。また、性格もオドオドして大人しいため、チームでも特に目立つ存在ではなかった。しかし、布藤半蔵によって前線で体を張ってボールをキープする役割を与えられ、優れた「ターゲットマン」として活躍を見せるようになる。

中山田 雅和 (なかやまだ まさかず)

弱小サッカーチーム「城東FC」に所属するFW(フォワード)の男性。自称「最終兵器」で「城東FCに勝利をもたらす男」。サブメンバーだが、ベンチからでもゲームの流れを完全に把握するほど集中力が高く、途中出場であっても、ベストなテンションで試合に挑める精神力も備えている「スーパーサブ」。

盛安 忍 (もりやす しのぶ)

弱小サッカーチーム「城東FC」に所属するMF(ミッドフィルダー)の男性。無表情なうえに気迫を表に出すこともないため、対戦相手はおろか味方からも、影が薄いと思われている選手。しかし、相手のパスを冷静に見抜く観察眼を備えており、「難蛮FC」との試合では、中盤の守備の要として大活躍していた。

北川 剛 (きたがわ つよし)

弱小サッカーチーム「城東FC」に所属するMF(ミッドフィルダー)の選手。小柄だが、チームで一番という抜群の運動量を誇り、中盤をひっかき回せる職人的なタイプ。「難蛮FC」との試合では、相手側に傾いたリズムを取り戻す重要な役割を果たした。

桂谷 徹也 (かつらたに てつや)

弱小サッカーチーム「城東FC」に所属するDF(ディフェンダー)の男性。チームのキャプテンを務めている。1勝もあげられないチームの現状を憂い、新監督として布藤半蔵を招聘した。チームの方向性をめぐって、たびたび羅本斗士郎と衝突していたが、布藤の指導後は、優れたキャプテンシーを発揮するようになる。

飯原 正樹 (いいはら まさき)

弱小サッカーチーム「城東FC」に所属するDF(ディフェンダー)の男性。守備の選手でありながら機を見てオーバーラップし、攻撃にも参加する「リベロ」を務めている。「難蛮FC」との試合では、相手の守備を突き崩す役割を担っていた。

増永 茂 (ますなが しげる)

弱小サッカーチーム「城東FC」に所属するGK(ゴールキーパー)の男性。反射神経が非常に優れており、素早くボールをかき出せる才覚の持ち主。布藤半蔵の指導によって、シュートに対する「読み」を意識するようになり、ワンランク上の選手となる。

横島 透 (よこしま とおる)

強豪サッカーチーム「難蛮FC」に所属する実力者の男性。「サッカーエリート」を自称する、傲慢で嫌味な性格の選手。弱小中の弱小である「城東FC」に所属している羅本斗士郎たちに対しては、ことあるごとに見下した態度をとっていた。

網野 克明 (こうの かつあき)

強豪サッカーチーム「難蛮FC」に所属するGK(ゴールキーパー)の男性。傲慢な性格をしているが、選手としての能力は優れており、セービング能力は抜群。周囲の選手に対する指示も的確で、チームメイトからの信頼は厚い。

アルサンダー

強豪サッカーチーム「難蛮FC」に所属するFW(フォワード)の男性。ブラジルから転入した「秘密兵器」と呼ばれる選手。華麗なドリブルとフェイントによって対戦相手を翻弄する。布藤半蔵いわく「磨き抜かれた完成品」。

クレジット

構成

渡辺達也

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