概要・あらすじ
高校2年生の「ちま」こと長谷待子は、ひょんなことから校内で出会った背の高い生徒に恋をした。彼の名前やクラスを調べていた待子は、彼が手塚昌美という1年生で、バスケットボール部のエースでもある人気者だということを知る。ケティという共通の話題を通じて徐々に親しくなっていく2人だったが、ある日、昌美には学外に片想いしている相手がいたことを知り、待子は大きなショックを受ける。
登場人物・キャラクター
長谷 待子 (はせ まちこ)
東方学園高等部2年の女子生徒。手塚昌美に片想いしている。友人などには「ちま」呼ばれているが、その由来は「ちまっこい」から。外見はまるで小学生のように小柄で、制服が違うにも関わらず、いつも初等部の生徒と間違えられている。見かけどおりの少女趣味で、ケティというキャラクターが好き。一方でお菓子部の創設者にして部長でもあり、全国区の製菓コンクールで優勝を果たすほどの力量の持ち主でもある。
手塚 昌美 (てづか まさみ)
東方学園高等部1年の男子生徒で、寮に住んでいる。「素子」という女性に片想いしている。素子については、東方学園の学生ではないこと、また赤塚文也によれば決して報われることのない相手であるということ以外は明かされない。長身痩躯で、1年生ながらにバスケットボール部のエースを務め、女子にはモテモテだが、本人は他人からの好意に対して鈍感。 一見クールそうに見えるが、単に無表情なだけで実際には感情豊か。また、小説『赤毛のアン』や女児用玩具の「シルバニアファミリー」に造詣が深かったり、ケティをはじめとする可愛いキャラクターを愛好していたりと、かなりディープなメルヘン趣味の持ち主。
赤塚 文也 (あかつか ふみや)
東方学園高等部1年の男子生徒。手塚昌美の親友であり、同じバスケットボール部に所属している。外見は爽やかなスポーツマンタイプだが、昌美ほどの才能はなく、部ではまだベンチ要員。凉原ルイ子に片想いしている。昌美への長谷待子の気持ちには早くから気付いて協力的だったが、それは代わりにルイ子との仲を取り持ってもらいたいという、打算からのものでもあった。 ルイ子には名前をなかなか覚えてもらえず、いつもその場その場で「赤井君」「赤坂君」など、「赤」しか合っていない雑な呼び方をされている。
森安 (もりやす)
東方学園高等部2年の男子生徒。長谷待子に片想いしている。高校野球の強豪として知られる野球部の部員。いかにも単純なスポーツ少年然とした外見をしており、好きな子をついいじめてしまうタイプ。待子が手塚昌美に想いを寄せていることを知りながら告白し、玉砕する。
鈴木 伸子 (すずき のぶこ)
東方学園高等部1年の女子生徒。森安に片想いしている。外見はおとなしそうなタイプの少女。お菓子部の部員で、部長の長谷待子などからは「伸ちゃん」と呼ばれている。中等部の頃は野球部でマネージャーをしていた。森安が「小さくてお菓子作りのうまい女の子が好き」と言っていたためにお菓子部に入部したのだが、のちに森安は女性の好みの一般論を語っていたのではなく、待子個人のことを指して言っていたのだと悟り、ショックを受ける。
凉原 ルイ子 (すずはら るいこ)
東方学園高等部2年の女子生徒。長谷待子の親友であり、手塚昌美に対する恋を後押ししている。外見はセクシーで大人っぽい。赤塚文也からアプローチを受けているが、ほとんど眼中になく、文也の気持ちに気づいていないばかりか、そもそも名前すら正確に覚えていない。
場所
東方学園 (とうほうがくえん)
長谷待子らが在籍している学校。同じ敷地内に初等部、中等部、高等部が存在するマンモス校で、男女共学。初等部の制服は黒、中等部の制服は紺色、高等部の制服は茶色で、見た目で分かるようになっているのだが、小柄な待子はいつも初等部の生徒と間違えられている。なお、敷地内には寮も存在し、手塚昌美は寮生である。
その他キーワード
ケティ
ファンシーな猫っぽいキャラクター。人気が非常に高く、関連グッズが出ていたり、ケティランドというテーマパークがあったり、ケティを主役にした映画が上映されている。長谷待子と手塚昌美も好きなキャラクターで、昌美が学食で通りすがりに、鼻紙を探していた待子にケティのティッシュを手渡したことが、2人の出会いのきっかけとなった。
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