ご注文はうさぎですか?

ご注文はうさぎですか?

高校入学を機に引っ越してきたココアが、喫茶店、ラビットハウスで働きながら、お店の先輩や学校の同級生、下宿先の少女などと繰り広げる、ほんわかした日常をコメディタッチで描く。4コマ作品。

正式名称
ご注文はうさぎですか?
ふりがな
ごちゅうもんはうさぎですか
作者
ジャンル
ラブコメ
レーベル
まんがタイムKRコミックス(芳文社)
巻数
既刊12巻
関連商品
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あらすじ

第1巻

春から高校生になる保登心愛は、実家から離れた高校に通う事となったため、高校から近い香風家に居候を始めた。高校の方針により、居候する際は、その家で奉仕するよう定められているため、心愛は香風家が営んでいる喫茶店、ラビットハウスを手伝う事になる。ラビットハウスの看板娘である香風智乃や、アルバイトとして働いている天々座理世とも出会い、心愛の新たな生活がスタートする。(第1話「ココア襲来」) 

ラビットハウスでアルバイトを始めた心愛は、初めてながらうまく接客をこなしていく。そんな中、心愛はラビットハウスの名前の由来について疑問を持つ。理世は、ラビットハウスの名前の由来はティッピーが店のマスコットだからだと答えるが、心愛はその答えに納得できない。そして、ラビットハウスよりも「もふもふ喫茶」の方がこの店らしいと口にする。その名前を聞いて、智乃はいたくその名前を気に入ってしまう。(第2話「私の絵に一億出すというお爺さんが来ました。迷惑だから追い払いました。」)  

高校の初登校日を迎えた心愛は、その途中で道に迷ってしまう。そんな中、心愛は道で出会った和服姿の少女、宇治松千夜と仲よくなる。高校が同じだという千夜は心愛の道案内を買って出るが、千夜は間違って、自身が卒業した中学校までの道を案内してしまう。(第3話「迷宮の街」) 

心愛は高校からの下校途中、パン屋を見つけて目を輝かせる。実家がパン屋を営んでいる心愛は、パンを眺めているうちに、ラビットハウスの看板メニューとしてパンを開発する事を思いつく。早速、心愛はラビットハウスのメンバー達や友人の千夜と共に看板メニューの開発を始める。(第4話「ティッピーは焼いてはいけません」) 

千夜はパン作りでお世話になったお礼にと、実家が営んでいる喫茶店、甘兎庵にラビットハウスのみんなを招待したいと言い出す。その提案に乗った心愛達は甘兎庵に遊びに行く事となる。そんな中、ティッピーが甘兎庵の名前を聞いて叫び声を上げる。智乃の祖父がラビットハウスを経営していた時代、甘兎庵とのあいだには因縁があったらしい。一方、そんな事は関係ないとばかりに、千夜はラビットハウスの面々を温かく迎え入れるのだった。(第5話「千夜の領域」) 

心愛はラビットハウスで使うカップを、もっとカラフルなものにした方がいいのではないかと智乃に提案する。シンプルなものでいいと言う智乃だったが、心愛や理世と共にカップの販売しているお店に出掛ける事となる。その店で心愛達は、理世と同じ高校の後輩、桐間紗路と出会う。(第6話「結局どんなカップ買ったの?」) 

千夜は、アルバイトに出掛ける紗路から、彼女が働いているお店のチラシを受け取った。そのチラシを見た千夜は、紗路がいかがわしいお店で働いているのではないかと心配し、心愛達と共に紗路の働く店へ向かう。しかし、紗路が働いているのはハーブティーの専門店であるフルール・ド・ラパンであった。紗路の働きぶりを見て安心した千夜達は、せっかくだからと、店でハーブティーを飲んでいく事にする。(第7話「初めて単独潜入をしたのは、アラスカで私はまだ7歳の頃…」) 

ラビットハウスに遊びに来ていた千夜と紗路が帰ろうとすると、外はあいにくの雨。迎えの車を呼んで家まで送ってあげる、という理世の誘いを断った千夜は、眠っている紗路を背負って雨の中を帰ろうとするが、帰る途中で転んでしまう。結局、ずぶ濡れでラビットハウスに戻って来た千夜と紗路は、理世と共にラビットハウスへと泊まる事にする。(第8話「うちに泊まるからには掟に従ってもらうよ」) 

食事の好き嫌いが激しい智乃に、このままじゃ大きくならないよと心愛は忠告する。心配はいらないと言う智乃だったが、続いて心愛は、毎日ティッピーを頭に乗せているから身長は伸びないのではないかと口にする。それに危機感を覚えた智乃は、クラスメイトである条河摩耶奈津恵を相手に自分の身長を比べてみる。彼女達の身長と比べても、そこまで低くない事に安心する智乃だったが、ではどうすれば身長が伸びるのかと悩み始める。(第9話「私だってそれなりに悩みがあるんです」) 

図書館へ本を返しに行こうとした紗路は、同じく図書館に向かっていた心愛達から、いっしょに勉強をしないかと誘われる。一方、いっしょについて来ていた智乃は、小さい頃読んだにもかかわらずタイトルの思い出せない本をもう一度読みたいと、図書館でその本を探し始める。勉強が一段落ついた心愛は、智乃の読みたい本をいっしょに探してあげる。(第10話「明治維新って何? 相対性理論なら説明できるよ」) 

ラビットハウスの客に「コーヒー占い」をしている智乃の姿を見た心愛は、自分も占いをやってみたいと言い出す。こうして心愛が智乃、理世、ティッピーを相手に占いをしたあと、次はティッピーが心愛を占ってあげる事になった。ティッピーによる心愛の明日の占い結果は「外出しないが吉」。心愛はまるで気にする様子を見せなかったが、次の日の学校で次々と不幸な目に遭ってしまう。(第11話「カウンターココア」) 

仕事の汗を流すために、心愛達は近場の温泉プールにやって来る。温泉プールの施設の中に25メートルプールを見つけた心愛は、みんなで泳ごうと誘う。そんな中、理世が泳げない事を知った心愛は、理世が泳げるように特訓しようと言い出す。しかし、心愛は遊んでばかりなうえに、温泉チェスを始めた智乃達の方へと行ってしまう。あこがれの先輩である理世と二人きりになった紗路は緊張するが、そんな紗路に対して理世は、泳いでいる最中に手を引っ張ってほしいとお願いする。(第12話「武器を担いで川を渡った事ならあるよ。親父の部下の真似だけどね」) 

ラビットハウスでの営業中、智乃の機嫌が悪い事に気づいた理世は、心愛にその原因を聞いてみる。しかし、心愛は智乃の機嫌が悪い事にすら気づいていない。埒が明かないと思った理世は智乃に話を聞いてみる。すると智乃は、心愛に趣味のパズルを勝手に解かれた事を怒っていたのだ。それを理世が心愛に伝えると、心愛はショックでラビットハウスを飛び出してしまう。一方、智乃は心愛に嫌な態度を取ってしまった事を気にしていた。そんな中、ラビットハウスに帰って来た心愛の手には、買ってきたパズルが抱えられていた。(第13話「ふりだしにもどる」) 

第2巻

保登心愛は普段無表情の香風智乃が、笑顔になったところを見た事がなかった。周囲に相談すると、みんなは智乃の笑顔を見た事があると言う。いっしょに暮らしているにもかかわらず、一度も笑顔を見ていない心愛はそれを気にして、智乃の笑顔を見たいと言い出す。ところが笑顔が苦手な智乃は、お願いされてもすぐに笑う事ができない。それでもどうにか智乃の笑顔が見たい心愛は、友人の宇治松千夜を連れてきて、いっしょに漫才を始めた。(第1話「わしもよく笑われたのぅ お前に似て見下すような嘲笑じゃった」) 

学校行事での球技大会を控えていた心愛は、千夜と特訓をするために喫茶店、ラビットハウスでのアルバイトを暫くのあいだ、休む事にする。一方、香風智乃も授業でのバドミントンの試合を控えている事から、天々座理世に特訓を願い出る。翌日、バドミントンの特訓をするために公園に来た理世と智乃は、何故か気絶して倒れている心愛と千夜の姿を発見する。(第2話「ココアと悪意なき殺意」) 

心愛は焼いたパンの試食を智乃と理世の二人にお願いする。しかし、二人はいつも食べてくれるにもかかわらず、今日は食べてくれなかった。心愛は二人が味見をしてくれなくなった事を千夜や桐間紗路に相談する。相談の結果、理世はダイエット、智乃は虫歯を気にして味見をしてくれなくなったのではないか、と心愛は推論する。(第3話「一瞬パンに歯磨き粉を混ぜたらと考えたがパンへの冒瀆と気づき止めた自称姉」) 

理世が父の日のプレゼントを買う購入資金を稼ぐために、ラビットハウス以外での短期アルバイトをする事となる。喫茶店の甘兎庵やハーブティー専門店のフルール・ド・ラパンで働く事となった理世は、各々の店の雰囲気に戸惑いながらも、アルバイトをこなしていく。数週間後、理世は父の日のプレゼントを買いに店を訪れるが、プレゼントする予定だったヴィンテージワインは値段が高すぎて買えなかった。理世と共に店について来ていた紗路は、ヴィンテージワインの代わりとしてワイングラスを送ってはどうかと提案する。(第4話「銃と葡萄酒」) 

心愛は友人の千夜がどこか落ち込んでいる事に気づく。その理由を千夜に尋ねてみるが、千夜は自分の問題であるからと、理由を口にはしなかった。それでも千夜を元気づけてあげたい心愛は、智乃や理世といっしょにその理由を考えるが、その答えは浮かばない。そんな中、心愛は千夜の家の前で落ち込んでいる紗路を見掛ける。心愛が事情を聞くと、紗路は今朝、千夜と喧嘩したのだと言う。それが千夜の落ち込んでいる原因だと悟った心愛は、千夜と紗路を仲直りさせてあげようとする。(第5話「和菓子道 高き山頂は未だ見えず」) 

ラビットハウスでのアルバイトが休みの日、心愛は智乃を誘って外へと出掛ける。公園に出掛けてたくさんの人達へと話し掛ける心愛に対して、智乃はその社交的な様子を羨ましがる。智乃は人見知りである事がコンプレックスだったからだ。そんな智乃だったが、心愛の影響からかいろんな人と話をしてみる。家に帰って来てからもまだまだ話したりなかった智乃は、心愛ともっとお喋りするために、ちょっとだけ夜更かしする。(第6話「お話をするお話」)

 学校の補修によって帰宅の遅れた心愛が、アルバイト先であるラビットハウスに入ると、自分の制服を着た見知らぬ少女達がいた。アルバイトをリストラされたのかと危惧する心愛だったが、それは帰宅の遅い心愛の代わりとして、智乃の友人である奈津恵条河摩耶がお手伝いをしていただけだった。それからというもの摩耶と恵の二人は時々ラビットハウスにお手伝いしに来るようになる。しかし、二人が心愛や理世と仲よくする様子を見て、智乃が嫉妬してしまう。(第7話「今日は妹が増えた記念日」) 

ラビットハウスでパン祭りを開催する事になる。その事を知った紗路だったが、アルバイトが忙しいため行く事ができない。それを残念に思いながらもチラシ配りのアルバイトをしていた紗路は、パン祭りの告知チラシを配っていた理世と出会う。そんな中、理世が配っているチラシに誤植がある事を知った智乃が、心愛と共にチラシの回収へと向かう。(第8話「兎馬へ うぇるかむかもーん!」) 

心愛の実家からお手製のジャムが届く。それを見て苦い記憶を思い出していた心愛だったが、それをホームシックだと智乃や理世に勘違いされてしまう。智乃に気を遣われて休養を貰った心愛は、ティッピーといっしょに息抜きへと出掛ける。そんな心愛のいなくなった穴を埋めるために、恵と摩耶がラビットハウスを手伝ってくれる。一方、心愛がホームシックになっているという噂を耳にした千夜は、親友なのに心愛の大事を知らなかった事で、ショックを受けてしまう。(第9話「目標は毎日が記念日」) 

理世は演劇部から助っ人を頼まれる。しかし、お淑やかな若いオペラ歌手の役と自分の性格が合っていない事を気にして、千夜にアドバイスを求める。一方、アドバイスを求められた千夜は気合を入れて理世を指導する。そんな中、心愛と智乃は、理世が本当は演劇部に入りたいのではと考え、ラビットハウスのアルバイトを辞めてしまうのではと危惧していた。(第10話「ロゼ・ザ・エトワール」) 

千夜が実家の甘兎庵の常連である青山ブルーマウンテンから映画のチケットを貰った事がきっかけで、心愛達は映画を観に行く。しかし、心愛は映画へと出掛ける前日、コーヒーを飲み過ぎた事によって徹夜してしまう。一方、心愛といっしょに夜更かししていた智乃や、日頃のアルバイトで疲れている紗路、映画が楽しみで眠れなかった理世も、眠そうにしていた。(第11話「ココアさん まさか映画女優もいいなとか思ってませんよね」) 

智乃は青山ブルーマウンテンが小説家を辞めた事を知る。それによって就職先を探していた青山ブルーマウンテンは、智乃のはからいによってラビットハウスで働き始めた。しかし、理世は青山ブルーマウンテンに小説家を辞めないようにと詰め寄る。青山ブルーマウンテンはそんな理世に、小説家を辞めた理由を口にする。本当は小説家を続けていたかったが、愛用の万年筆をなくしてしまって以来、スランプに陥っていたのだった。そんな青山ブルーマウンテンの事情を聞いた心愛達は、彼女のために万年筆を探すのを手伝う。(第12話「青山スランプマウンテン」) 

学校で職業調べの課題が出た恵と摩耶の二人は、ラビットハウスにインタビューしにやって来る。ラビットハウスでのインタビューが終わったあと、理世や心愛が恵と摩耶を甘兎庵やフルール・ド・ラパンに連れて行く。小説家の青山ブルーマウンテンを含む、色々な職業の人達へのインタビューを終えた恵と摩耶の二人は、友人である智乃が素敵な人達に囲まれている事を羨ましく思い、そんなみんなにあこがれて、将来の事を少しずつ考え始める。(第13話「姉と呼ばれたい中毒」) 

第3巻 

新しい自転車を買ったにもかかわらず、自転車を運転する事ができない保登心愛は、アルバイト仲間である天々座理世に、自転車の特訓に付き合って貰えるようお願いする。練習の末、心愛は自転車に乗れるようになった。そんな心愛の様子を見に来た香風智乃はその姿に嫉妬する。智乃もまた、自転車を運転する事ができなかったからだ。(第1話「木組みの街最速少女伝説ココア」) 

テストを間近に控えた心愛は、親友である宇治松千夜桐間紗路と勉強合宿を行う事にする。勉強の休憩中、千夜と紗路の高校入学前のアルバムを見つけた心愛はそれを見せて貰う。そこには不安そうな表情で写真に写っている千夜の姿があった。高校で紗路と別の高校に行く事となった千夜は、それを不安がっていたからだ。(第2話「Pattun Horizon」) 

心愛が勉強合宿に行ってラビットハウスを留守にしているあいだ、奈津恵条河摩耶が泊まりにやって来る。ラビットハウスで働いたあと、摩耶が温泉プールに行こうと提案する。温泉プールでは、二手に分かれて水鉄砲を使った銃撃戦をする事となる。摩耶と恵、智乃と理世とでそれぞれ分かれた銃撃戦は、青山ブルーマウンテンも加わって白熱していく。(第3話「妹喫茶 今ならオプションで宿題を手伝ってもらいます」) 

ラビットハウスの制服が汚れている事に気づいた心愛は、洗濯機が壊れているために手洗いでの洗濯を始める。その洗い方を見た紗路は、生地が痛んでしまうと、正しい洗い方を指導する。正しい洗い方を身につけて洗濯を続ける心愛は、カーテンもいっしょに洗う事にする。しかし、手洗いのため1時間経っても終わらない。それを見た智乃や千夜が、心愛を手伝ってカーテンを洗い始めた。(第4話「その制服を見た私の頭は洗いたてのブラウスのように真っ白になりました」) 

夜中、紗路がラビットハウスを訪れた。家で怪奇現象が起こるから怖くて家にいられないと言うのだ。翌日、その事を理世に相談すると、彼女はそれを解明するために紗路と共に彼女の自宅へと向かう。途中、千夜も合流して三人で紗路の自宅で起こる怪奇現象の原因を調査する事になった。調査の結果、怪奇現象の原因は屋根裏に住み着いていた野良うさぎによるものだと判明する。うさぎが苦手だった紗路だが、これを機に仲よくしてみたらと理世に提案され、そのうさぎを「ワイルドギース」と名づけて飼う事にする。(第5話「シャロと恐怖の現場」) 

智乃、恵、摩耶の三人は、今度の写生大会で何を描こうかと、街の中でそのモチーフを探し始める。中でも智乃は絵に自信がない事からその準備に気合を入れていた。そんな彼女達の様子を見た心愛と千夜は、智乃達といっしょに写生大会の準備を手伝ってあげる事にする。(第6話「チマメ展 絶賛(主に自称姉)開催中」) 

智乃は祖父の代から続くラビットハウスと甘兎庵とのあいだにある因縁について、千夜と話す。しかし、千夜はその因縁の事を知らなかった。祖父が一方的に因縁を持っていただけなのだと悟った智乃は落ち込んでしまう。その様子を見た心愛は、ラビットハウスと甘兎庵とのあいだに本当に因縁があったのかどうかを調査する事にする。一方、ティッピーはその因縁に決着をつけるために甘兎庵へと特攻しようとしていた。(第7話「うさぎじゃ私の店は落とせないわよ 人間になって出直してきなさい」) 

摩耶はクラスメイトである智乃や恵に、進学先をどうするのか尋ねる。智乃は心愛と同じ高校に進学すると言うが、恵は紗路と同じ高校に進学すると言う。摩耶は智乃と恵と同じ高校に進学したかったが、二人が別々の高校に進学する事を知って悩んでいた。別々の高校に行けばお互いに親友でいられなくなってしまうのかと、摩耶は理世に相談する。しかし、理世は学年も学校も違う心愛達と仲よくしている事を摩耶に伝え、学校が別でもずっと親友でいられるのではないかと答えた。(第8話「スニーキング ストーキング ストーカーストーリー」) 

心愛と智乃は、捻挫でラビットハウスのアルバイトを休む事になった理世のお見舞いにやって来る。理世の家では紗路と千夜がメイドとして働いていた。理世は紗路と出掛けた際に足を悪くしたために、それを気にした紗路が、メイドとして働く事でその罪滅ぼしをしていたのだ。みんながやって来てくれた事を嬉しく思う理世だったが、みんなはケガに響いてはいけないからと、すぐに帰ろうとする。それに寂しさを覚えた理世はみんなを引き留めた。(第9話「でも一番様になっていたのはアサルトライフルと刀を構えたメイドリゼちゃんだったよね」) 

甘兎庵が雑誌で紹介されたため、千夜がその雑誌の記事をいっしょに読んでほしいと、ラビットハウスにやって来る。そんな中、智乃はラビットハウスが雑誌で紹介されていない事を気にしてしまう。その様子を見た心愛達は智乃を元気づけようとする。(第10話「嫉妬の衝動に駆られた毛玉」) 

ある日、心愛は智乃とまだ心の距離があるのではないかと気にしていた。その理由を智乃が自分に使う敬語にあると思った心愛は、智乃に敬語を止めてみたらどうかと提案した。しかし、敬語が癖になっている智乃は気さくな話し方ができない。そんな中、智乃はブランデー入りのチョコレートを食べて酔ってしまう。酔って話し方や性格が変わった智乃は、心愛に今の自分の方がいいかと尋ねる。(第11話「今日は妹初酔い記念日(ページの途中で破られている)」) 

クリスマス当日、心愛達は仕事のあとにラビットハウスでパーティーを開く事にする。しかし、クリスマス限定パンケーキが話題になった事でラビットハウスには客が殺到する。パーティーにやって来たみんなは、忙しいラビットハウスの様子を見て、急遽店を手伝う事にした。いつもの静けさとは打って変わってラビットハウスは騒がしい雰囲気となっていく。(第12話「少女は赤い外套をまとい ウサギを駆りて聖夜の空を行く」)

 学校への登校途中、雪の積もっている光景を見た心愛は子供のようにはしゃぐ。しかし、その様子がいつもとは違う事を怪しく思った智乃は心愛の額に触り、心愛が熱を出している事に気づいた。風邪にうなされている心愛を看病する智乃は、常備していた風邪薬が切れている事を知る。しかし、近くのお店は夜が遅いためにすでに閉まっていた。ティッピーは焦る智乃に、家が近い千夜に薬を貰ってはどうかと提案する。それに賛成した智乃は薬を千夜から貰うため、雪が降る街の中を急ぐ。(第13話「発熱のホワイトナイト」) 

 第4巻

香風智乃の暮らしている街では「シスト」と呼ばれる宝探しゲームが有名になっていた。「シスト」の話題で智乃達が盛り上がる中、高校入学からこの街へとやって来た保登心愛は話に入る事ができずに、寂しさから泣き出してしまう。そんな心愛を見かねた智乃達は、心愛のために「シスト」を始める事にする。(第1話「友情の始まりを告げるバリスタの咆哮」) 

学校の進級祝いに、心愛達はお茶をする。いっしょに誘われた智乃、恵、条河摩耶の三人は心愛からアフタヌーンティーセットを奢ってもらう。そんな中、奈津恵が、アフタヌーンティーセットには食べるのに正しい順番があるのだと言い出す。しかし、智乃達は肝心の正しい食べ方がわからない。それを知るために智乃達は心愛達を観察し始める。一方、智乃達に見られている事に気づいた宇治松千夜は、尊敬に値する先輩であるかどうかを見定められているのではないかと勘違いしてしまう。(第2話「ティースタンドは高校の縮図」)

智乃はラビットハウスで働く心愛の様子がおかしい事に気づく。心愛は明後日、ラビットハウスに訪れる姉の保登モカに恰好いいところを見せたくてはりきっていたのだ。そんな様子を見た天々座理世は、心愛が姉にいいところを見せられるように協力し始める。そんな中、ラビットハウスに訪れていた千夜は、理世達がドジな姿を見せれば相対的に心愛のいいところを意識させられるのではないかと言い出した。(第3話「私は左分けにするとさらに優秀になるんだ みんな知ってるよね」) 

心愛の姉、保登モカがラビットハウスにやって来る日、モカは少し到着が遅れてしまう。道に迷っているのではないかと考えた心愛は探しに行ってしまう。そんな中、心愛と入れ替わるようにしてラビットハウスにやって来たモカは、心愛を驚かせようと変装していた。しかし、その怪しい姿を見た智乃と理世には訝しげに見られてしまう。(第4話「崩れ去る姉デンティティ」) 

ラビットハウスに泊まる事となった姉のモカに、いいところを見せようと心愛ははりきって早起きする。しかし、既に起きていたモカは、これで智乃の姉を名乗れるのかと心愛を挑発する。その挑発に乗った心愛はモカに挑戦状を叩きつける。どちらが智乃好みのパンを焼けるかで勝負を始めた心愛とモカを前に、智乃はどうしていいか困惑してしまう。(第5話「ミルクをボトルキープする女初めて見た」) 

妹の事が大好きな心愛の姉、モカだったが、心愛から素っ気ない態度を取られてしまう。姉離れしてしまったと嘆くモカに、理世が街を案内しようと提案する。理世がモカを喫茶店、甘兎庵に案内すると、千夜と桐間紗路がモカを温かく出迎える。それに喜ぶモカだが、一方で妹に避けられている事が気掛かりだと、千夜と紗路に相談した。(第6話「全員攻略完了したので帰ります」) 

新学期を迎えた千夜だったが、心愛と喧嘩したと、紗路の前で泣き出してしまう。深刻な事態かと紗路は慌てるが、喧嘩の内容を聞いてみると大した事のないもので、紗路は一安心する。一方、紗路から励まされても心が晴れない千夜のもとに、心愛から「果たし状」と書かれたメールが届く。(第7話「VSマイペース」) 

摩耶、恵、智乃の三人は学校の授業で創作ダンスのチームを組む。しかし、踊りで芸術性を表現しろという創作ダンスの趣旨を前にして、恵と智乃の二人はしり込みしてしまう。そんな中、智乃は恵が昔バレエを習っていた事を知る。バレエを踊れたら創作ダンスの課題はクリアできるのではないかと考えた智乃は、バレエ講師をしている恵の母親からバレエを教えて貰う事にする。(第8話「合体技チマメトルネード習得まであと少しじゃ…」) 

部活の助っ人としてバスケットボールやテニスの試合に参加している理世の様子を、紗路が見学しに来る。その事を聞いた心愛は、紗路も部活がしたいのではないかと勘違いする。その話を心愛から聞いた理世は、紗路にいっしょに部活の助っ人をしてみないかと話を持ち掛ける。紗路はその提案を喜びつつ、助っ人をするついでに「ミス・エメラルド」と呼ばれている人物の情報も集めてみないかと提案した。(第9話「Eを探す日常」)  

智乃、摩耶、恵の三人は、学校の授業の一環で職業体験をする事になった。智乃は甘兎庵、摩耶はラビットハウス、恵はハーブティーの専門店であるフルール・ド・ラパンに決めて、それぞれの職場で職業体験を始める。そんな中、智乃は、幼なじみである紗路といっしょに働いてみたいという千夜の気持ちに気づく。紗路を誘ってみたらと提案する智乃の言葉を聞いて、千夜は正直な気持ちを綴った手紙を紗路に送る。(第10話「鬼と仏と無慈悲なボタン」) 

 熱い夏の連休初日、心愛はみんなを遊びに誘う。しかし、その日は誰とも予定が合わず、一人で連休を過ごす事になる。その翌日、ラビットハウスに心愛の友人達が訪れる。その日は理世の誘いで山に泊まりで出掛ける事になっていたのだが、連絡の不手際で心愛だけがそれを知らなかったのだ。自分が誘っても誰も遊んでくれないのに、理世が誘えばみんなが集まると勘違いした心愛は、自室に閉じこもってしまう。そんな心愛をどうにか部屋から出そうと、みんなが口々と心愛に語り掛ける。(第11話「親父の部下から扉の破壊工作は任せろと電話来た」) 

山へと遊びにやって来た心愛達だったが、準備したはずの食料がクーラーボックスに入っていなかったため、予定を変更して食料を現地調達する事になる。心愛達は前向きに対応する中、釣りをしていた智乃は、心愛から借りた帽子を川に落としてしまい、それを拾いに行った智乃が川で溺れてしまう。理世によって助けられた智乃だったが、それを心配した心愛から叱られてしまう。(第12話「あついくらいにあったかい話」) 

山の木陰で横になっていた智乃が目を覚ますと、テントの中で寝袋に入っていた。そんな智乃に駆け寄った摩耶と恵は、ゾンビ集団が現れて大変な事になっている、というウソの話をする。それをすっかり信じ込んでしまった智乃が驚いてテントから出ると、それがすべてサプライズのウソであった事を心愛から伝えられる。その後、目を覚ました智乃も加わって、みんなで火を囲んでの楽しいキャンプファイヤーが始まった。(第13話「星天の青たらこ」) 

山に遊びに行った時の写真を心愛達が眺める中、智乃が写真に嵌まったと言ってみんなをカメラで撮り始める。面白い写真を撮らせたいとはりきる心愛に対して、智乃は自然体の写真を撮りたがる。そんな智乃の様子を訝(いぶか)しんだ心愛と理世は、何か隠し事があるのではと問い詰めるが、智乃はそれをはぐらかす。実は心愛の姉、モカが智乃に手紙を送って、心愛がいつも送ってくる面白写真ばかりでなく、普通の写真を送ってほしいとお願いしていたのだ。(第14話「チノちゃん、私も!私もマッチョに撮って!」) 

第5巻

真夏日、ラビットハウスの制服は暑苦しいと言われてしまった保登心愛は、新しく夏用の制服を作ってはどうかと香風智乃に提案する。智乃や従業員である天々座理世もその気になり、みんなで夏服用の生地を買いに行く事にする。だが、心愛用のピンク色の生地だけが見つからない。(第1話「あついのはきずなだけでじゅうぶんだよ」) 

怖い物が大好きな宇治松千夜は、幼なじみである桐間紗路を肝試しに誘う。怖い物が苦手の紗路はそれを断るが、今度は条河摩耶奈津恵から肝試しに誘われる。その誘いに千夜も加わり、紗路は断わり切れずに肝試しをする羽目になる。実はその肝試しには心愛達が怖がり役として加わっており、何も知らない千夜や紗路を怖がらせようと画策する。(第2話「チノ、一度戻ってきたとき無視したじゃろ!…え? 戻って来てない? え?」) 

心愛が1週間、帰省のために田舎に帰る事となる。心愛がいなくなって寂しさを感じる智乃だったが、そんな寂しさを埋めるように、理世が店を掃除しようと言い出した。軍学校の教官を思わせる厳しさを見せる理世を見て、智乃は心愛がラビットハウスにやって来る前、理世と二人きりで店のアルバイトをしていた時の事を思い出す。(第3話「さらばココア!蘇る地獄の記憶!」) 

田舎に帰省した心愛は、実家で営んでいるパン屋の手伝いをしていた。しかし、心愛がいないあいだに実家のパン屋は、となり町からも客がやって来る人気店になっていた。忙しさを前にはりきる心愛だったが、そんな中、母親が手のケガで病院へと出掛けてしまう。その結果、姉のモカと心愛の二人で忙しい店を回さなくてはならなくなり、心愛は疲れ果ててしまう。しかし、姉のモカはそれでも元気に働いており、そんな彼女の姿に心愛はあこがれを抱く。(第4話「帰ってきたココア!そして私たちはもふもふになる!」) 

花火大会の日、みんなでいっしょに出掛ける事になるも心愛と千夜は、宿題が終わらずにラビットハウスでそれらを片付けていた。智乃や理世の応援もあって、千夜は何とか宿題を終わらせる事に成功する。しかし、心愛はやり残した課題を発見してしまい、それを終わらせてから合流する事になる。花火が始まる直前、智乃達は心愛が間に合うか心配する。そんな中、課題を終わらせた心愛が智乃達の前に姿を現した。(第5話「ラビットハウス夏の修羅場祭」) 

子供向けの人気アニメ「怪盗ラパン」とハーブティー専門店のフルール・ド・ラパンがコラボする事になる。フルール・ド・ラパンの従業員である紗路は、「怪盗ラパン」の衣装に着替えて接客するが、いまいち子供達の受けがよくない。それを気にした紗路は、小さい子供相手にもすぐ仲よくなれる心愛を観察する。(第6話「ラパン ザ オールナイト」) 

学校行事であるマラソン大会を前にした千夜は、体力に自信がないため、憂鬱な気分になってしまう。しかし、心愛といっしょにマラソン大会を走りぬくために、その特訓を始めた。そんな千夜の様子を見た理世は、いっしょにジョギングを始めないかと千夜に提案する。一方、千夜が特訓を始めた事を知った心愛は、自分も対抗して特訓をしようと、理世にお願いする。(第7話「千の道を走る風となる」) 

ラビットハウスに帰って来た智乃の様子がおかしい。なんと智乃は学校行事である音楽会のソロパートに選ばれたのだ。人見知りの智乃は、大勢の前で一人で歌わないといけない事にしり込みするが、大役を果たす決意を固める。そして、それができるよう理世に特訓をお願いした。(第8話「Cup of Chino」) 

智乃、心愛、理世の三人は「雑貨店ラビットハウス」として古物市に参加する。売り物が売れるかどうかを心配する智乃と理世だったが、彼女達の予想に反して「雑貨店ラビットハウス」は好調な売れ行きを見せる。一方、ほかの店を回っていた心愛は、掘り出し物の陶器を買い漁っている千夜と紗路に出会った。彼女達と共に一度智乃達のもとへと戻った心愛は、智乃達が落ち込んでいるところを発見する。智乃の母親の雑貨だけが売れ残っていたのだ。落ち込む智乃のために心愛と千夜、紗路の三人は雑貨のたたき売りを始める。(第9話「首振りうさぎってコレクターの間で高値で取引されていたみたいです…」) 

摩耶、恵、智乃の三人は、理世や紗路の通っている高校の見学会にやって来る。説明会を聞いた摩耶は堅苦しいのを嫌い、お嬢様学校であるこの高校に難色を示していた。そんな中、トイレに行った恵が迷子になる。迷子になった恵は理世を発見して助けを求める。一方、残されていた智乃と摩耶の二人は紗路と出会っていた。説明会の事を知らなかった紗路は二人を不法侵入だと勘違いして、その事がバレないように被服部から学校の制服を借りてくる。そして、制服を着てお嬢様学校に溶け込んだ智乃と摩耶は、恵を探すために学校内での聞き込みを開始した。(第10話「世界のすべては私の経験値」) 

心愛と千夜の学校では文化祭が間近に迫っていた。心愛と千夜のクラスでは喫茶店をする事となり、心愛と千夜はクラスで実行委員に選出される。しかし、みんなを取り仕切る立場になった千夜は、その立場にプレッシャーを感じてしまっていた。そんな千夜を励ましながら、心愛は実行委員の仕事をこなす。そんな中、ほかのクラスは街の葡萄館などの人気店と協力すると聞き、心愛達はほかクラスと比べて没個性な喫茶店にならないようアイディアを出し合う。(第11話「まぁクラスの位置そのものが風水的に良くないんだけどね」)

 智乃達は心愛達の通う学校の文化祭に招待された。さっそく智乃達は心愛のクラスへと向かう。心愛達のクラスはオクトーバーフェストを模した「なんちゃってビール」を楽しめる喫茶店となっていた。そんな中、部活の出し物が被ってしまった心愛のクラスメイト達がいなくなってしまう。店員のいなくなった喫茶店を回すため、智乃、理世、紗路、恵、摩耶のほか、偶然客として来ていた青山ブルーマウンテンが店を手伝い始める。(第12話「あったかもしれない日常」) 

智乃達の学校では、いつもに比べて雰囲気が変わった生徒達が増える。学校のアルバム撮影を控え、おしゃれする子が増えていたのだ。一方、智乃と理世、摩耶の三人はお互いに自然体でいようと話し合う。しかし、三人は内緒でそれぞれ雰囲気を変えようと、周囲の人達に散髪や髪形のセットをお願いし始めた。(第13話「メグ、トルネードを失う」) 

第6巻

アルバイトが休みの桐間紗路は、オープンカフェで静かな午後のひと時を楽しんでいた。そんな中、保登心愛がアコーディオンを弾きながらやって来る。その下手さを指摘した紗路は、お手本を見せてあげようとアコーディオンを弾いてみるが、手が小さいためにうまく弾く事ができない。(第1話「きらきら印を見つけたら」) 

天々座理世は小学校の先生になりたいと父親に伝えると、それを一笑されてしまう。それに怒った理世は家を飛び出して、ラビットハウスに泊まる事にした。小学校の先生は自分に似合っていないのかと理世は落ち込むが、それを元気づけようとする心愛は、理世が小学校の先生になれるようにアドバイスを始めた。(第2話「やったね!のスタンプ やってくれたな!の壁ドン」) 

心愛と宇治松千夜はおしゃれな姿をしている青山ブルーマウンテンと出会う。仕事の休日を貰った青山ブルーマウンテンだが、いざ休日となると何をしていいかわからないらしい。そんな青山ブルーマウンテンの休日に付き合う事にした心愛と千夜は、彼女に何がしたいのかを尋ねる。すると青山ブルーマウンテンは鬼ごっこがしたいと言い出す。青山ブルーマウンテンの仕事仲間である真手凛に鬼役として付き合ってもらおうと、それを知った香風智乃や理世も鬼役に加わっての鬼ごっこが始まる。(第3話「タイトルなら青山さんと逃げたよ 追いかける?」) 

食欲の秋という事で、ラビットハウスではパン食べ放題のパン祭りイベントを開く事にする。その告知のために智乃達は公園でチラシ配りを始める。パンといっしょにコーヒーを楽しんでほしい智乃だったが、みんなはパンばかりに注目していた。そんなみんなの様子にすっかり拗ねてしまった智乃は、口調や態度を不良のように変えてしまう。(第4話「心を込めて…お客様をだめにするコーヒー完成です」) 

ハロウィンの日、条河摩耶奈津恵は知り合いの店に行ってお菓子をねだる。そんな中、甘兎庵に行った摩耶と恵は、店の看板娘である千夜がケガをしていると知り、それを心配した摩耶と恵は千夜を手伝う事にする。そんな摩耶と恵の働きぶりに点数をつける千夜だったが、その点数に差が生まれた事によって摩耶と恵は言い争いを始めてしまう。(第5話「今宵は甘兎サバト」) 

ハロウィンの夜、心愛達は仮装祭りへと出掛ける。しかし、みんなとはぐれてしまった心愛はみんなを探している最中、銀髪の女性に出会う。その女性による手品を見た心愛はそれにあこがれ、その手品を彼女から教えてもらう事にする。そのあと、智乃達と合流した心愛は、智乃に覚えたばかりの手品を披露する。それを見た智乃は驚いてしまう。何故ならその手品は、亡くなった智乃の母親が得意としていた手品だったからだ。(第6話「WELCOME!」) 

受験を間近に控えた恵は、勉強を教えて貰うためにラビットハウスを訪れる。そこで1時間の勉強を終えた恵は智乃を連れて、今度は甘兎庵へと向かった。そこで千夜から勉強を教わった恵と智乃はその途中、となりの家に住んでいる紗路がそこで勉強会を開いている事を知る。紗路がどんな子に勉強を教えているか気になった恵と智乃は、それを知るために紗路の自宅へと向かった。紗路の勉強会の様子をうかがった智乃と恵が見たのは、紗路に勉強を教わる摩耶の姿だった。(第7話「すいーと・すきっぷ・すてっぷ」) 

クラスから生徒会長候補として千夜が推薦される。みんなの期待に応えるべく生徒会選挙を頑張ろうとする千夜だったが、それを見ていた紗路は複雑な面持ちでその様子を眺めている。甘兎庵の看板娘として働きながら生徒会長の仕事までこなせば、その忙しさから千夜と会う機会が減ってしまうからだ。後日、紗路が甘兎庵を訪ねると、生徒会長就任パーティーが開かれていた。千夜が生徒会長に就任したのだと思った紗路は複雑な表情を浮かべながらも、それを祝福する。(第8話「やきもち風味のカモミール」) 

金欠になった心愛は、ラビットハウスのほかにフルール・ド・ラパンなどを始め、色々な場所で掛け持ちのアルバイトを始める。クリスマスが間近に迫る中、みんなにクリスマスプレゼントをあげたいと、心愛は考えていたのだ。そのためにアルバイトしていた事を聞かされた紗路は、自分のために使うべきだと心愛に諭す。しかし、心愛はそれが自分にとって楽しいからやるのだと笑顔を浮かべた。(第9話「BREAK RABBIT BAMK!」) 

クリスマスシーズンを迎える中、ラビットハウスの従業員である心愛と理世が、しばらくアルバイトに出られなくなる。それを知った智乃は一人で店を回さなくてはならない事に大変さを感じつつも、周囲には気丈に振舞う。だが、雑誌で紹介された事でラビットハウスが盛況となる。その忙しさからとても一人で回しきれないと考えた智乃は、紗路と千夜に手伝いを頼む事を思いつく。クリスマスシーズンが忙しい事を承知のうえで、智乃は駄目元ながら二人に連絡した。(第10話「全天候型いらっしゃいませ-VER SNOW-」) 

千夜と紗路が手伝ったおかげで、ラビットハウスはクリスマスシーズンの忙しい中を乗り切った。手伝いに来てくれた二人に感謝しきりの智乃は、困った事があれば必ず駆けつけると約束する。しかし、ラビットハウスの忙しさはまだ続いていた。それを心配した理世は、恵と摩耶にラビットハウスの助っ人をお願いする。受験前の忙しい時期の合間を縫って手伝いに来てくれた恵と摩耶を前に、智乃は感動で泣き出してしまう。(第11話「出勤せよ!焙煎戦隊ラビレンジャー!」) 

クリスマス当日、ラビットハウスでパーティーを開く事にする。しかし、ほかのアルバイトでラビットハウスを留守にしている心愛の帰りが遅い。それを心配した智乃を、千夜と紗路が励ます。そんな中、サンタの仮装をした心愛が現れる。全員が到着したところでラビットハウスでのクリスマスパーティーが始まった。(第12話「にっこりカフェの魔法使い」)

心愛の姉である保登モカは、妹の心愛が実家にいない事で寂しさを感じていた。ラビットハウスから送られて来る写真を見て制服を自作してしまい、さらには触発されてコーヒーまで淹れ始める。しかし、モカの淹れたコーヒーは泥水のようにまずかった。昔からココアのよいお手本にならなきゃと考えていたモカは、ココアからあこがれられる姉でいるために、コーヒーを淹れる研究を始める。(第13話「SISTER PEEKS SISTER」)

登場人物・キャラクター

保登 心愛 (ほと ここあ)

高校1年生。喫茶店ラビットハウスで店員として働きながら高校に通っている。明るく前向きな性格だが、ややドジっ娘なところもあり、チノやリゼにいつもフォローされている。かわいいものやもふもふしたものが大好き。4人兄妹の末っ子。実家がパン屋のため、パン作りは得意で、ラビットハウスの看板メニューとなるティッピーパンを焼き上げている。 数学や物理は得意だが、文系科目は大の苦手。

香風 智乃 (かふう ちの)

中学2年生。ラビットハウスのオーナーの孫娘。香りだけで産地や種類を当てられるほどコーヒー通だが、飲む時には砂糖とミルクは欠かせない。ややクールな性格で、当初はハイテンションな態度で接してくるココアに困惑気味だったが、やがてまんざらでもなくなってきている。学校へ行く時以外は、ティッピーといううさぎを頭に乗せている。

天々座 理世 (てでざ りぜ)

高校2年生。ラビットハウスのアルバイト店員。髪型はツインテール。軍人の娘で、常にモデルガンを携行している。性格はワイルドで男勝り。護身術にも長けている。かなりのお嬢様で、通っている学校もお嬢様学校だが、本人にそういった意識はあまりない。レーションなどの軍用食を好んでいる。

宇治松 千夜 (うじまつ ちや)

高校1年生。ココアのクラスメイト。和風喫茶甘兎庵の娘。黒髪の長髪という大和撫子風の容姿で、性格もおしとやかで面倒見がいいが、若干早とちりなところがある。シャロとは幼馴染み。和菓子作りが趣味で、作った和菓子に「兵どもが夢の跡」「煌めく三宝珠」などといった凝った名前をつけるのが好き。 店の制服として和服を着ていることが多い。

桐間 紗路 (きりま しゃろ)

高校1年生。リゼの後輩。千夜とは幼馴染み。喫茶店フルール・ド・ラパンのバイト店員。不良野ウサギに襲われたそうになったところをリゼに助けてもらったことがあり、それ以来、リゼのことを頼りになる先輩として憧れている。お嬢様学校に通っているが、実は貧乏。実家は甘兎庵の隣にあるが、あまりの小ささに、ココアはシャロの家を「千夜ちゃんちの物置」だと思っていた。 昔からの知り合いである千夜以外には貧乏であることを隠していたが、後に打ち明けることとなる。フルール・ド・ラパンのほかに、いくつかバイトを掛け持ちしている。コーヒーは嫌いではないが、カフェインを摂取すると、ハイになってしまう体質。

条河 摩耶 (じょうが まや)

中学2年生。チノのクラスメイト。チノよりも小さい。八重歯がチャームポイント。サッパリした性格で年上相手でも物怖じせずに喋る。リゼに軍の関係者と勘違いされ、親近感を持たれている。

奈津 恵 (なつ めぐみ)

中学2年生。チノのクラスメイト。おっとりしているが礼儀正しい性格で、パン作りが上手なココアのことを「素敵な人」だとして目標にしている。手先はあまり器用な方ではない。リゼからはチノ、マヤ、メグの3人の頭文字を取ってでチマメ(隊)と呼ばれている。

青山ブルーマウンテン (あおやまぶるーまうんてん)

女流小説家。学生時代にラビットハウスの常連だったことがあり、当時のマスターに勧められて小説家を目指すようになった。映画化もされた代表作「うさぎになったバリスタ」はラビットハウスがモデルになっている。想い出の万年筆をなくしたことでスランプになり、小説が書けなくなってしまう。 仕事のあてがなく困っていたところをチノに拾われ、ラビットハウスで働くこととなった。

ティッピー

『ご注文はうさぎですか?』に登場する動物。ラビットハウスで飼われているアンゴラうさぎ。普段はチノの頭の上に乗っていることが多い。実はラビットハウスのオーナーでチノの祖父の仮の姿。言葉を喋ることができるが、家族以外には秘密にしているため、喋る時はチノが腹話術で喋っていることになっている。なお、うさぎの性別はメス。

香風 タカヒロ (かふう たかひろ)

チノの父。ラビットハウスのバータイムのマスター。とてもダンディな容姿と性格をしている。チノの友達にも渋くてかっこいいと評判だが、本人はファンシーなものも好んでいる。リゼの父親とはかつての戦友。

あんこ

『ご注文はうさぎですか?』に登場する動物。甘兔庵の看板うさぎ。恥ずかしがり屋のオスで、普段は置物と思われるほどおとなしいが、シャロやティッピーには飛びついてくる。小さい頃、シャロをよく噛んでいたため、シャロのうさぎ嫌いの原因となった。よくカラスにさらわれては空から落ちてくる。

場所

ラビットハウス

『ご注文はうさぎですか?』に登場する喫茶店。チノの実家であり、ココアの下宿先。マスターはチノの祖父。夜はバータイム営業を行っており、チノの父親がマスターとして店に立つ。

甘兎庵 (あまうさあん)

『ご注文はうさぎですか?』に登場する和風喫茶。千夜の実家。ラビットハウスとはチノのおじいちゃんの時代によく張り合っていた。看板うさぎのあんこがいる。メニュー名は千夜が考えており、「海に映る月と星々」「姫君の宝石箱」「フローズン・エバーグリーン」など、名前を見ただけではどんなものかわからないものばかり。 ちなみにココアは見ただけで中身を理解した。

フルール・ド・ラパン

『ご注文はうさぎですか?』に登場する喫茶店。ハーブティーをメインに出す喫茶店で、シャロがバイトしている。店長の趣味で、店員は頭にうさぎの垂れ耳(ロップイヤー)をつけている。

アニメ

ご注文はうさぎですか?

高校入学を機に、街中にウサギが住む木組みの家と石畳の町で下宿生活をすることになったココア。道に迷った末に、偶然入った喫茶店「ラビットハウス」こそが下宿先で、そこで店員をする小さな女の子チノと、その頭に... 関連ページ:ご注文はうさぎですか?

書誌情報

ご注文はうさぎですか? 12巻 芳文社〈まんがタイムKRコミックス〉

第11巻

(2023-02-22発行、 978-4832274389)

第12巻

(2024-03-27発行、 978-4832295339)

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