夏休みの町

夏休みの町

夏休みの間、大学生・ソウが経験した不思議な体験を描いたSF短編。(2014年)第17回文化庁メディア芸術祭マンガ部門新人賞受賞。短編集『夜とコンクリート』に収録。

正式名称
夏休みの町
ふりがな
なつやすみのまち
作者
ジャンル
その他SF・ファンタジー
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概要・あらすじ

ソウは大学の夏休みに、友達女友達とバーベキューの準備に山に出かける。そこには古い壊れた戦闘機が転がっていた。サッカーボールで遊んでいると、茂みの中にいた見知らぬ老人(じいさん)にあたってしまった。倒れていた じいさんを助けようとするが、傍らに落ちていた小さな棒をソウが拾うと強力なレーザーが照射された。

慌てて逃げ出した3人だったが、夜になって老人が訪ねてくる。彼は66年前、戦闘機に乗っていた友人がフー・ファイター(未確認飛行物体)によって連れ去られ、彼を助け出すために別の世界から来たという。レーザーは救助のための重要な道具で、ソウに責任を取ってほしいと迫り、協力させる。

こうして夏休みの間中、ソウは老人に付き合うことになった。じいさんの友人は、ドームと呼ぶ場所におり、そこは望む通りの世界が作り上げられているという。友達女友達も交えて時々ゲームや魚捕りをしながら夏休みは過ぎていく。いよいよ明朝、じいさんの友人を助け出せるという夜、空には花火が上がっていた。

登場人物・キャラクター

ソウ

短髪の青年。大学生で、夏休みに友達と女友達の3人で、バーベキューの準備をしに古い戦闘機の転がっている山に登ったが、遊んでいるうちに友達の蹴ったサッカーボールが草むらの奥にいた老人(じいさん)にあたってしまう。その際、傍らに転がっていた小さな棒状のレーザーを誤って照射してしまった。 これがきっかけで、戦闘機に乗っていた友人を助け出すために別の世界から来たというじいさんに協力することとなる。 じいさんの友人は、自分が望む通りの世界で暮らしているという事を知り、今さら現実の世界に戻れるのか、と悩みながらも、夏休みの間、町を出ないでじいさんに付き合うことになる。

友達 (ともだち)

長髪で、頭の上でお団子にまとめている青年。ソウとは同じ大学に通っている様子。マイペースで世渡りの上手い性格。暇だからとじいさんに協力するソウに付き合う。

女友達 (おんなともだち)

キャップ型の帽子を被ったロングヘアの小柄な女性。友達と共にじいさんに協力するソウに付き合っている。無口で淡々としているが、川で魚を捕ろうとした時は笑顔を見せた。望み通りの世界で暮らしているというじいさんの友人を、現実に連れ戻して良いのか悩むソウに、「正しい世界で暮らした方がいい」と話す。

じいさん

頭頂部が禿げ白い髭を生やし、丸眼鏡をかけた老人。常に黒い手袋をつけている。66年前、戦闘機に乗っていた友人がフー・ファイター(未確認飛行物体)によって連れ去られ、彼を助け出すために別の世界から来たという。山で友達が蹴ったサッカーボールに当たって倒れてしまい、その際に落とした小さな棒状のレーザーを、ソウによって誤って照射されてしまう。 レーザーは救助のための重要な道具で、ソウに責任を取ってほしいと迫り、協力させる。友人は、自分が望む通りの世界にいると語る。

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