なんて素敵にジャパネスク 人妻編

なんて素敵にジャパネスク 人妻編

同名小説のコミカライズ作品『なんて素敵にジャパネスク』の続編。平安時代を舞台に、お転婆な瑠璃姫の新婚生活を描くドタバタラブ・コメディ。原作は氷室冴子。

正式名称
なんて素敵にジャパネスク 人妻編
ふりがな
なんてすてきにじゃぱねすく ひとづまへん
原作者
氷室 冴子
作者
ジャンル
時代劇
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概要・あらすじ

御年18歳で、平安時代では行き遅れ気味の内大臣家の瑠璃姫は、ついに高彰と念願の結婚を果たす。しかし、毎日のように母上から「新妻の心得」のレクチャーを受けたり、煌姫を内大臣家で一時的に預かることになったりと、瑠璃姫の周囲は、結婚してからも慌ただしい日々を送っていた。

登場人物・キャラクター

瑠璃姫 (るりひめ)

内大臣の父上と母上を持つお転婆な姫君。行動力があり、人のために尽くすことをいとわない女性。その気性に好意を持つ鷹男の帝から求婚されたこともある。昔は融も交えていつも一緒だった高彰が、現在の夫。帥の宮が合法的に今東宮を退位させることを画策していることを知った瑠璃姫は、その計画に高彰の妹の由良姫が利用されることを知り、その計画を阻止するために奔走する。

高彰 (たかあきら)

右大臣の父親を持つ瑠璃姫の夫で、右近少将。曲がったことが許せない頑固者で生真面目な性格。瑠璃姫のお転婆ぶりには慣れており冷静に対応する。彼女がさまざまな事件を起こしても、それを許容する度量の広い人物でもある。

(とおる)

瑠璃姫の弟。姉である瑠理姫を尊敬しつつも怖がっている。幼少時代は高彰と瑠璃姫と共に遊び回った仲で、その時に散々瑠璃姫におもちゃにされたことがその原因。幼馴染の高彰との親交はまだ続いている。藤宮に憧れている。

母上 (ははうえ)

瑠璃姫の義母であり、父上の妻。新妻となった瑠璃姫のために、懇切丁寧に毎日「新妻の心得」をレクチャーしている。母上はややこを欲しがっており、瑠璃姫にややこを授かるための参詣をねだられた時は、喜び勇んで女房(女性の使用人)をたくさん連れて参詣した。

父上 (ちちうえ)

瑠璃姫と融の実の父親で内大臣。瑠璃姫の婚期が遅れていることにやきもきしていたが、彼女が高彰と結ばれたことによって今は安堵している。その役職から体面を気にするところがあり、瑠璃姫の婚期が遅れていることが内裏に広まっていた時は、瑠璃姫によく小言を言っていた。

小萩 (こはぎ)

瑠璃姫の女房の中では一番有能な女性。テキパキと行動し、瑠璃姫のことを常に深く案じているため、何かと苦言を呈する役回り。瑠璃姫が事件解決のために奔走している際には手伝いを買って出ることもあり、瑠璃姫にも一番信頼されている。

煌姫 (あきひめ)

守弥のツテで、瑠璃姫の住まう内大臣家に一時的に間借りしている女性。宮家の血を引いていながら、貧乏な生活を送っているので、内大臣家で暮らすことに満足している。白いご飯を食べるためなら労力は惜しまず、生活のために帥の宮の愛人になろうとする。しかし、帥の宮が瑠璃姫を殺害しようとしたことを知ると、すぐに見限った。

守弥 (もりや)

右大臣家の家司の男性で、現在でいう執事のような役割を果たす。かつて記憶喪失だったことがある。高彰のことをなによりも第一に考えている。吉野に滞在中の瑠璃姫と会ったことがあり、瑠璃姫と再会してからは、瑠璃姫に高彰以上にこき使われる。

鷹男の帝 (たかおのみかど)

皇太子時代に瑠璃姫に好意を抱き、何かにつけて参内させようとしていた男性。瑠璃姫は今も幼名である「鷹男」と呼んでいる。瑠璃姫が新婚の今も後宮に参内させようと画策しており、そのために帥の宮を瑠璃姫のもとに遣わした。

帥の宮 (そちのみや)

鷹男の帝からの文を預かり、瑠璃姫に秘密裏に渡した男性。宮家に連なるものとはいえ、帥の宮になるまでは、ひっそりと暮らしていた。幼い頃に尼寺で会った桐壺女御のことを一途に想い続け、3年前の嵐の晩に桐壺女御と声を交わし、一度だけ関係を結んだことがある。その時にできた子が今東宮。その今東宮を東宮位から下ろすために、帥の宮は由良姫を入内させ、鷹男の帝と由良姫の間に子ができるように仕向け、新東宮を由良姫の子になるように画策してきた。 しかし、瑠璃姫がその陰謀をことごとく潰してしまったため、最終的には瑠璃姫を殺そう目論む。

早苗 (さなえ)

邦利光と恋人で、内大臣家に仕える新米女房の女性。よく小萩に怒られているが、優しくおっとりとした気質の持ち主。あまりにもおっとりしているので、邦利光に騙されているのではないかと、小萩が心配するほど。のちに帥の宮家に瑠璃姫のスパイとして潜入した際に、邦利光に恋人がいることを知り、号泣して瑠璃姫のいる内大臣家に帰りたいと喚いた。

邦 利光 (くにの としみつ)

都を守る京職の官位である左京少進の男性で、早苗の恋人。正七位の位にいる。早苗が迷子になったところを助け、お邸まで送った好青年。さらに次の日には文を送るほどマメな男。のちに帥の宮家の女房と恋仲であることが早苗にばれてしまう。

大皇の宮 (たいこうのみや)

鷹男の帝の生母。おおらかな性格で、瑠璃姫が宮中に参内したいと文を送った際も、すぐに参内できるように支度を整えた。瑠璃姫のことを気に入っており、鷹男の帝の妃になってくれれば良かったのにと、少し思っている。

藤宮 (ふじのみや)

教養に長けた前上皇の娘。臣籍降下もせず、鷹男の帝を弟のように思っており、時折参内しては話をしている仲。瑠璃姫とも親交厚く、鷹男の帝が帥の宮を使って文を届けさせた際にも、瑠璃姫は藤宮のところへ行って事の真相を確かめた。

由良姫 (ゆらひめ)

高彰の妹で、帥の宮との縁談の話がある。承香殿女御の懐妊がないため、高彰の父親たちは由良姫を入内させて、ややこができるように仕向けたい意向がある。ちなみに由良姫自身は、入内して栄華を極めたいとは思っておらず、一目惚れした帥の宮のことが大好き。

桐壺女御 (きりつぼのにょご)

鷹男の帝に入内した女性で、女御の位を頂いている。入内前は「絢姫」、入内後は「淑景舎どの」と呼ばれていた。帥の宮のことが密かに好きで、一度だけ関係をもったことがある。その時の子が今東宮で、帥の宮は東宮位から下ろさせるために、由良姫を入内させ、東宮を他に擁立させることを画策した。桐壺女御もその画策について詳しくは知らないが、今東宮のために動いていることは知っている。

吉野君 (よしののきみ)

瑠璃姫の初恋の男性。本当は鷹男の帝の弟にあたる。今は消息不明。綺麗な顔立ちの僧侶で、火事の際、必死に吉野君を助けようとする瑠璃姫に心打たれ、京を出奔した。これ以来瑠璃姫は、権力争いの手駒にされようとしている人を見ると心配してしまう。

春日大納言 (かすがだいなごん)

高彰の兄上にあたり、大納言の地位にいる男性。今は右大臣家から入内している女性は、承香殿女御がいるものの、懐妊の知らせがないため、由良姫を入内させ、彼女にややこを生んでもらいたいと考えている。そのため、瑠璃姫がややこを生まないように策謀をめぐらしている。

今東宮 (いまとうぐう)

桐壺女御と鷹男の帝の息子。御年3歳になる今東宮。無邪気な子供だが、桐壺の御所内で起こった、怪しげな声が聞こえたり、御簾のむこうに人影が揺らめくなどのもののけ騒ぎの際は、年相応に怯えて桐壺女御のもとへ甘えてくる可愛い一面もある。

クレジット

原作

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