まんなかのりっくん

まんなかのりっくん

日本の真ん中、信州に住む、とにかく元気で腕白な小学生と、その家族の日常を描いたホームコメディ。1980年代を舞台としており、当時流行ったエリマキトカゲやウーパールーパーなどの話題が登場。当時を知る人には懐かしく、ノスタルジックな雰囲気を持った作品。1話10ページほどのショートストーリー。「週刊モーニング」2017年12号から連載の作品。

正式名称
まんなかのりっくん
ふりがな
まんなかのりっくん
作者
ジャンル
ギャグ・コメディ
関連商品
Amazon 楽天

あらすじ

りっくんと山ノ神(第1話)

とある町の小さな山には、山の神がまつられていた。土地神様である山の神は、耳のある動物の置き物のようなカタチをした石像で、何年も前からふもとの町を見守っていた。りっくんをはじめとする子供たちは、何年も手入れをされていない山の神で遊び始めたため、堪えきれなくなった山の神は彼らを一喝し、𠮟りつけた。それでも動じない子供たちは、山の神にボールや、木の実をぶつけたり、ゴミを御供えする始末。今の子供たちはいったいどうなっているのだと、山の神はしもべの猫を使い、りっくんを探し出すことにした。

町と時代(第2話)

神の使いである猫の目を通し、現在の町の様子を知る山の神。町はのどかな田園風景で、駄菓子屋や公園からは、子供たちのはしゃく声が聞こえていた。においからりっくんを探し出そうとする神の使いの猫たち。やっとりっくんの家を見つけたと思ったら、田んぼの堆肥に落ちたりっくんの、くさいにおいを嗅ぐことになるのだった。

お父さんと休日(第3話)

お母さんの作ってくれたお弁当をもって、お父さんと出かけるりっくん。サッカーをしたり、畑を耕したりと、遊んでいるようでいて、農作業も手伝わされていることを指摘するりっくん。するとお父さんが、いいところに連れて行ってくれると言う。連れてきてくれたのは、この前遊びにきた山の神のいる山だった。お父さんによると、この山は先祖代々伝わる明日月家の山なのだという。頼りない山の持ち主を知った山の神は、いずれ後継者となるりっくんを見守っていこうと決めたのだった。

くうとうな(第4話)

りっくんには従順なかわいい妹・くうがいた。こんなことならもっと妹に優しくしておくんだったと後悔するりっくん。なぜなら、妹のくうは、りっくんの身長を超えてしまったのだ。力でも妹のくうに敵わなくなったりっくんは、兄の威厳を保つため、もう一人の妹・うなと手を組んで、くうを倒すことを思いつく。

りっくんと食卓(第5話)

夕食の時間。お母さんが作ってくれた野菜やきのこの天ぷらが食卓に並ぶ。やれ春菊の天ぷらがない、大根おろしがないなどと、りっくんが文句を言っていると、お父さんが帰ってきた。和やかに一家で食卓を囲む明日月家。りっくんは強引に、話題をボーナスの話にすり替えるのだった。

登場人物・キャラクター

明日月 理久 (あすづき りく)

腕白な小学生の男の子。7歳。明日月家の長男。三白眼で顔の形はおにぎり型、頭に猫の耳のような突起が2か所ある。髪型なのか、頭のカタチなのかは不明。猫のシルエットのようなTシャツを愛用している。子供のわりに、達観した発言や皮肉めいたことを言う。食べ物はピーマンや春菊など、苦い野菜が好き。また、大根おろしは辛みの強いねずみだいこんを好む。 ただし魚の骨は自分でとれない。

明日月 久羽 (あすづき くう)

6歳。りっくんの妹で明日月家の長女。身長はすでにりっくんより高い。頭のてっぺんとと両耳の下を、ボンボンのついたゴムでしばっている。常に冷静で、淡々としている。りっくんが言うことをきかないと、関節技を決めたり、力で抑え込む。兄の魚の骨を取ってあげたり、犬を追い払ってあげたりと、身の回りの世話をし、兄妹の立場は逆転してしまっている。 ピーマンが苦手。

明日月 羽菜 (あすづき うな)

4歳。りっくんの妹で明日月家の二女。髪を高い位置で2か所お団子にしており、ヘアバンドをつけている。パンダの絵が入った半ズボンのオーバーオールを着用。いつもダルそうにしており、マイペース。正直なので、思っていることが口から洩れてしまう。おやつにつられて、りっくんの言うことを聞いてしまう。ただし、気まぐれなため、りっくんの思い通りにはならない。

りっくんのお母さん (りっくんのおかあさん)

りっくんのお母さん。髪型はストレートのロングヘアで、いつも後ろでひとつにまとめている。見た目も若く、スタイルが良い美人。口うるさいところや厳しいところもあるが、りっくんが泥んこになって帰ってきても、怒らない優しいお母さん。

りっくんのお父さん (りっくんのおとうさん)

りっくんのお父さん。短髪で面長、肩幅の広いガッチリした体型をしている。きのこ工場で働いている。性格は単純で、りっくんの策にすぐ言いくるめられてしまう。あまり威厳はないが、ゴキブリが出た時は退治をしてくれるため、家族からとても尊敬される。

山の神 (やまのかみ)

山の神で土地神様。この物語の語り手。耳のある動物の置き物のようなカタチをした石像。前と後ろにはお札が貼ってある。長い間、ほったらかしにされているため、キノコが生えたり、苔むして汚れている。話をしたり、少しだけ動くこともできる。神のしもべの猫たちを使い、町や明日月家の様子を探る。ちなみに山の所有者は明日月家。

ねこばけ、ぶち、ねこ

山の神のしもべの猫。動けない山の神に変わってりっくんの様子を探る。しもべたちが見たり聞いたりしたことは、山の神に届く。ねこばけは体が大きく、2本足で歩き、服を着ている。ぶちとねこは4本足で歩く普通の猫。勝手に明日月家に入り込んでいたが、正式にペットとして迎え入れられた。

場所

明日月家 (あすづきけ)

家族構成はりっくんのお父さん、りっくんのお母さん、りっくん、くう、うなの5人家族。昭和の一般的な中流家庭に見えるが、畑や田んぼ、山を所有している。りっくんのお父さんはきのこ工場で働いている。

SHARE
EC
Amazon
logo