もっと☆心に星の輝きを

もっと☆心に星の輝きを

『心に星の輝きを』の続編。権大納言の娘で元気な姫君の茜は、その行動力でいつも周囲をトラブルに巻き込んでいる。そんな彼女が想いを寄せる源仰を追いかけて、女房(平安時代の宮中で仕える侍女)として宮仕えを開始する。恋をまだ知らない茜が徐々に仰への気持ちに気づいていくラブ・コメディ。「月刊コミックブレイド」2002年4月号から2005年6月号まで連載された作品。

正式名称
もっと☆心に星の輝きを
ふりがな
もっと こころにほしのかがやきを
作者
ジャンル
時代劇
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概要・あらすじ

権大納言の娘、は元気なお姫様。彼女は源仰に近づくために、下級女房として宮中に入り込んだ。だが宮中の女房という立場では少将である仰に簡単には会うことはできない現実を知る。そんななか高月の君が仰の名を騙って茜に近づいてきたり、藤原昴がちょっかいを出してきたりと、茜の周囲では面倒なことばかりが巻き起こる。

登場人物・キャラクター

(あかね)

元気一杯な藤原忠家と明子の娘。男女の機微に疎く、「源仰と一緒にいたい」という思いだけで、宮中で女房勤めをし、仰に近づこうとしている。彼女の明るく振る舞う姿は周囲に元気を与えているが、茜自身はそのことに気づいていない。仰に対しては、ホッとする相手からドキドキする相手へと心が変化していく。

源 仰 (みなもとの あおぎ)

右大将の息子。右近少将で、真面目な性格。人望も厚く、彼を慕う部下は多い。茜に好意を寄せているが、茜の心がまだ幼く恋というものをよく理解していないことを知るだけに、積極的になれずにいる。

明子 (あきこ)

藤原忠家の正室であり、茜の母親。現在は宮中で尚侍という役職に就いている。尚侍の仕事が性に合っているようで、滅多に家に帰ることはない。茜に宮中で女房勤めをしてはどうかと勧めた人物で、茜にとっては厳しくも優しい母親。

藤原 忠家 (ふじわらの ただいえ)

茜と東雲の父親で、権大納言の地位に就いている。明子と朔の夫でもある。茜のおてんば加減に頭を痛めながら、自分の野心のために茜を良家の妻にしようと奔走するが、すべて裏目に出ている。源仰のことも嫌ってはいないが、仰が行動を起こさないので、仰と茜の関係を認めたくない。

小夜 (さよ)

茜のお付きの女房。茜にとっては姉のような女性で、茜の面倒をよく見ている。宮中に入ってからも元気一杯の茜に振り回されているが、大人しくしているよりは、いつもの元気な茜の方がいいと考えている。

五月 (さつき)

宮中で茜がいる、梨壺(女官の詰め所)の女房仲間。さばさばした性格で、普通は言いづらいこともズバッと言ってしまう行動力のある人物。茜が良家の娘であることをいち早く察知したが、それでも変わらずに接していた。茜にとって宮中の中で頼れる一人。

七夜 (ななよ)

宮中で茜がいる、梨壺(女官の詰め所)の女房仲間。五月の友人で幼なじみだが、彼女とは対照的に人と喋るのがちょっと苦手。しかし、いざという時には抜群の行動力を発揮する。

春日 (かすが)

宮中、麗景殿の女房。五月には「あばずれ女房」などと酷い言われ方をしている。自分の美貌に自信があり、源仰と良い関係になったと周囲に言いふらしている。その後、小指を怪我した仰を自分の部屋に招き入れて親密な関係になろうとしたが、その目論見は果たせずに終わる。

加茂 火球 (かもの かきゅう)

東雲の悪友で、陰陽師の青年。夢占いが特技で、茜が高月の君に襲われる夢を見た時は梨壺(女官の詰め所)から動かないようにと忠告したが、聞き入れられなかった。モモンガとムササビを飼っており、時折彼の手から逃げ出し、物の怪騒ぎに発展することもある。

東雲 (しののめ)

茜が「東雲の兄上」と慕っている異母兄妹。藤原忠家と朔の間にできた息子で、飄々とした男性。茜と源仰の力になりたいと考え、度々仰に苦言を呈したり、相談に乗ったりしている。妻の朝露のことを何より大切に思っており、大切すぎて触れられないというジレンマを抱えている。雨の日は、朝露の心が不安定になるので、休みを取ってずっと彼女の側にいる。

朝露 (あさつゆ)

東雲の妻で、彼にとても愛されている。たおやかな女性で、琴が得意。しかし、昔の恋人との間にできた子供を流産したことがきっかけで心が不安定になり、誰の声も聞かずに感情が表現できなくなってしまった。

源 八雲 (みなもとの やくも)

熱血漢な少年で、七夕の日に偶然出会った茜に好意を抱いている。よく茜のことを織姫に例えては、妄想している。曲がったことが嫌いな性格で、茜が高月の君に攫われた時も、一番に尽力した。

彦星 (ひこぼし)

茜のオスの飼い猫。いたずら好きで、よく茜の作ったものや丁寧に直した場所などを壊したりしては、茜に怒られている。しかし気にやむ風もなく、すぐにいたずらを繰り返す。東宮の飼い猫である織姫と仲が良い。

伏見の君 (ふしみのきみ)

宮中で茜がいる、梨壺(女官の詰め所)を統括している年嵩の女房。女房経験がなく上手く仕事ができない茜に対して厳しくあたるが、女房たちを統括するうえでは必要なことだと割り切っている。尚侍である明子には頭が上がらない。

高月の君 (たかつきのきみ)

以前に一度、茜の縁談相手として話が持ち上がったことのある青年。藤原昴の兄。女性好きで、さまざまな女性と恋仲になっているプレイボーイ。藤原忠家の手引きで茜と契ろうとしたが、茜に抵抗され、彦星が乱入してきたことで、縁談は破談に終わった。猫が大の苦手。

藤原 昴 (ふじわらの すばる)

高月の君の弟で、右近少将の青年。高月の君と同様に女性の影が絶えない。藤原昴は真摯に女性と付き合っているように見えるが、心がないと評されている。兄のことが嫌いで、兄と比べられることも嫌い。茜の持つ居心地の良い空気に癒され、茜と源仰の仲を裂こうと画策する。

夕庚 (ゆうずつ)

源仰の妹。年よりも大人びたところのある女の子で、仰の結婚相手のことをとても気にしている。兄である仰のことが大好きで、仰の妻にはしっかりした、おしとやかな女性を理想としている。そのため、仰には茜が不釣り合いだと思っている。

初日 (はつひ)

明子の母で、茜の祖母。赤不浄(月のもの)の時に茜が連れてこられる場所が初日の家で、かつて茜は6歳の時までここで明子と共に暮らしていた。源仰と出会ったのもこの家にいた頃。おっとりとした人物で、茜に女性としての心構えを優しく教える。

(さく)

東雲の母にして、藤原忠家の2番目の妻。ふくよかでおっとりした女性で、忠家をたしなめるのは朔だけ。忠家は明子が相手だとすぐに喧嘩になってしまうが、朔はおっとりした口調で静かに忠家の言葉を聞いてあげることができる。

蝶子 (ちょうこ)

中納言の姫君で、源仰との縁談が持ち上がっている。まだ縁談が結ばれたわけではないが、一途に仰を想っている。仰からの使いに化けた藤原昴から茜の悪評を聞かされて、茜から仰を取り戻さなければという使命感に燃える。

水柾親王 (みずまさしんのう)

今の帝の第三皇子の少年。次期帝としての器ではないという悪評が立っている。織姫と彦星を通じて茜と仲良くなり、茜と一緒にずっと子供でいたいと思うようになる。茜からは「水柾ちゃん」と呼ばれている。

織姫 (おりひめ)

水柾親王が飼っているメスの猫。彦星とは凄く仲が良く、彦星が見当たらない時は大抵織姫と一緒にいる。紐で繋がれているため、あまり遠くまで行くことができない。

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