アイドリッシュセブン 流星に祈る

アイドリッシュセブン 流星に祈る

TVゲーム『アイドリッシュセブン』のシナリオライター、都志見文太による小説『アイドリッシュセブン 流星に祈る』を、同じく原作のキャラクター原案を担当した種村有菜がコミカライズした作品。新人アイドルグループ「IDOLiSH7」を中心とする男性アイドル達の活動や、仲間同士の友情を描く。「LaLaDX」2016年9月号から2017年11月号にかけて連載された。

正式名称
アイドリッシュセブン 流星に祈る
ふりがな
あいどりっしゅせぶん りゅうせいにいのる
原作者
都志見 文太
原作者
バンダイナムコオンライン
漫画
ジャンル
アイドル
レーベル
花とゆめコミックス(白泉社)
巻数
既刊2巻
関連商品
Amazon 楽天

あらすじ

第1巻

小鳥遊紡がマネージャーを務める新人アイドルグループ「IDOLiSH7」は、初の野外ライブでわずかな客しか集まらず、前途多難な状況に陥っていた。しかしそんな状況でも、嵐の中で披露した路上ライブの動画がネットで話題になり、「IDOLiSH7」は少しずつファンを獲得していた。ファンの増加に喜ぶ「IDOLiSH7」をもっと盛り上げようと紡が奮闘する中、大学から学園祭ライブの依頼が入る。グループのセンターを務める七瀬陸は、紡と和泉一織と共に、打ち合わせのために大学を訪れる。大学で依頼主の佐々木容子に出会った陸達は、学園祭ライブを必ず成功させると意気込む。気合いを入れるメンバー達であったが、一織は、グループの最大の魅力でありながら気管支が弱く、いつ体調を崩すかわからない陸の事を心配し、複雑な気持ちになっていた。一方、体調だけでなくさまざまな事情を抱えている陸は、トップアイドルを目指して自分のもとを去った双子の兄、九条天の事を思い出していた。

第2巻

大学の学園祭ライブの前日、大学の外でリハーサルをする事になったアイドルグループ「IDOLiSH7」は、その歌声とパフォーマンスで学生達を魅了する。しかし、七瀬陸達の事をよく思わない末広が、「IDOLiSH7」の客を奪おうと、よからぬ事を企んでいた。そんな中、学園祭ライブ当日を迎えた陸は、緊張しながらもライブを成功させようと気合いを入れていた。しかし、和泉一織に心配されて「無理をしなくていい」と言われた陸は、一織とすれ違いを起こし、ライブ前に口ゲンカをしてしまう。メンバーから離れて一人で休憩していた陸は佐々木容子に呼び出され、小鳥遊紡に促された一織が陸と合流。しかし、容子との待ち合わせ場所に向かった陸達は、何者かに小屋の中に閉じ込められてしまう。ライブの時間が迫る中、二人は必死に外に出ようとするが、陸が体調を崩してしまう。

登場人物・キャラクター

七瀬 陸 (ななせ りく)

アイドルグループ「IDOLiSH7」のセンターを務める新人アイドルの青年。年齢は18歳。幼少期は病弱で気管支が弱く、入院していた。このため、和泉一織をはじめとするメンバー達から、体調を心配される事が多い。少々おっちょこちょいだが、明るく素直で努力家で、頼まれると断れないお人好しな性格。入院生活が長かったため少々世間知らずで、18歳とは思えないほど子供っぽく純粋な面もある。実は九条天の双子の弟だが、九条鷹匡に引き取られた兄とは離れて暮らしている。幼少期は天と仲がよく、天が見せてくれたショーの真似事が、闘病生活中のわずかな楽しみであった。しかし、退院する頃に天が鷹匡に引き取られて家を去ったため、天に置いて行かれた過去がトラウマになっている。両親が営んでいたショークラブを閉店させた鷹匡の事はよく思っておらず、家を出て鷹匡のもとへ行った天の事も理解できず、複雑な感情を抱いている。高い歌唱力でメンバーからの期待や信頼が厚いものの、体調を崩したり発作を起こす危険があるため、一織からは「爆弾」と称されている。まじめな一織とは、時おりすれ違いやケンカをしているが、ケンカができるほどの友人が過去にいなかったため、彼とのケンカにも少し楽しさを感じている。

和泉 一織 (いずみ いおり)

アイドルグループ「IDOLiSH7」のメンバーで、新人アイドルの青年。年齢は17歳で、和泉三月の弟。クールで大人っぽい性格。両親が営んでいるケーキ屋「fonte chocolat」の影響で、ぬいぐるみなどかわいいものや小さいものが好きだが、周囲には見栄を張って嫌いと言い張っている。自他共に認める「パーフェクト高校生」で、分析力やマネジメント能力も高く、小鳥遊紡にアドバイスをする事もある。また、紡と密かに組んでグループメンバーのマネジメントを行い、企画やアイディアを実行している。何でも優秀にこなすが、突然の逆境には非常に弱い。年上には礼儀正しいが、怒ると毒舌になる事もある。七瀬陸の事は、高い歌唱力を含めて心から信頼・期待しているものの、病弱な陸の事を心配し、すれ違いやケンカをする事もある。

二階堂 大和 (にかいどう やまと)

アイドルグループ「IDOLiSH7」のリーダーを務める、新人アイドルの青年。年齢は22歳で、グループ最年長。一見ひょうひょうとして見えるが、内面は誰よりも熱く、仲間思い。リーダーとしてメンバーの性格や特徴を把握し、トラブルの際もすばやく対処している。特に演技力が優れている。トップアイドル「Re:vale」の千とは幼なじみ。過去の体験から、小鳥遊事務所に入るまでは芸能界に対して嫌悪感に近い感情を抱き、冷めた目で見ていた。一人称は基本的に「俺」だが、時おり「お兄さん」と自称する事がある。

和泉 三月 (いずみ みつき)

アイドルグループ「IDOLiSH7」のメンバーで、新人アイドルの青年。年齢は21歳で、和泉一織の兄。グループのムードメーカー的な存在で、元気で明るい性格をしている。年齢の割に子供っぽく愛らしい見た目だが、男気にあふれ、面倒見がいい。六弥ナギとは特に仲がいい。幼少期からアイドルを目指していたが、歌やダンスが特別うまくない点や外見と正反対の性格、身長が低い事が災いし、いくつものオーディションに落ちていた過去を持つ。伝説のアイドル「ゼロ」にあこがれを抱き、メンバーの中でも特に仕事熱心。

四葉 環 (よつば たまき)

アイドルグループ「IDOLiSH7」のメンバーで、新人アイドルの青年。「IDOLiSH7」に入る前から、逢坂壮五とのデュオアイドル「MEZZO"」としても活動している。野生的でダイナミックな雰囲気を持ち、壮五とは対照的なビジュアルを持つ。天才肌の脱力系アイドルとして親しまれ、歌唱力だけでなくダンスの技術も高い。反面、約束や時間を守らないなどマイペースな一面がある。アイドルとしては壮五となかよく接しているものの、壮五とは気が合わず、プライベートではほとんど会話する事はない。幼少期に母親を亡くし、その後は暴力的な父親から離れて施設で育つが、妹の理(あや)が養子として引き取られたため、妹とも離れてしまう。のちに理の義父の会社が倒産した事で連絡が取れなくなり、理に自分を見つけてもらうために、アイドルになる事を決意した。

逢坂 壮五 (おうさか そうご)

アイドルグループ「IDOLiSH7」のメンバーで、新人アイドルの青年。「IDOLiSH7」に入る前から、四葉環とのデュオアイドル「MEZZO"」としても活動している。さわやかで優美な雰囲気を漂わせ、環とは対照的なビジュアルを持つ。責任感が強く、まじめで穏やかな性格だが、暴走するとふだんの温厚な人柄が一変する事がある。頭がよく、どんな事も完璧にこなす。アイドルとしては環となかよく接しているものの、マイペースな環とは気が合わず、プライベートではほとんど会話する事はない。音楽を愛するミュージシャンだった叔父の影響で音楽を始め、父親の反対を押し切ってアイドルになる事を決意。自らが音楽の世界に飛び込む事で、叔父が幸せな人生を送っていた事を証明しようと、日々努力している。

六弥 ナギ (ろくや なぎ)

アイドルグループ「IDOLiSH7」のメンバーで、新人アイドルの青年。年齢は19歳で、北欧系ハーフ。甘い言葉で女性をすぐに口説く癖があり、天然でマイペースな性格。ふだんはふざけているように見えるが、根はやさしく仲間思い。和泉三月とは特に仲がいい。天性のカリスマ性を持つが、日本人の母親の影響で日本のアニメやドラマを好むようになり、現在はテレビアニメの「魔法少女まじかる★ここな」にはまっている。英語まじりの片言風の日本語で話すが、ドイツ語やノルウェー語など複数の言語を話せる。物事はストレートに言うタイプで、気持ちを相手に伝えるのは大事だと考えている。

小鳥遊 紡 (たかはし つむぎ)

「IDOLiSH7」のマネージャーを務める女性。小鳥遊音晴の娘で、幼い頃に母親を亡くしている。少々天然気味ながら、明るくがんばり屋。ひたむきな性格を活かして、さまざまな面からメンバーを支えている。

小鳥遊 音晴 (たかなし おとはる)

「IDOLiSH7」が所属する小鳥遊事務所の社長で、小鳥遊紡の父親。妻は亡くなっており、男手一つで娘の紡を育ててきた。いつもニコニコした、温和な性格をしている。「きなこ」という名前のうさぎを事務所で飼っている。

大神 万理 (おおがみ ばんり)

小鳥遊事務所で事務員をしている長髪の男性。年齢は27歳。事務だけでなく雑用やマネージャーのサポートまでそつなくこなし、「IDOLiSH7」の事も陰から支えている。優しく落ち着いた性格で、小鳥遊紡や「IDOLiSH7」のメンバーからも信頼されている。

八乙女 楽 (やおとめ がく)

アイドルグループ「TRIGGER」のリーダーを務める青年。年齢は22歳。八乙女事務所の社長の八乙女宗助の息子で、デビュー以来順調に人気を獲得し、「抱かれたい男No.1」としてドラマやCMにも多く出演している。クールで口が悪いところがあるが、実は情に厚く、面倒見のいい性格。負けず嫌いな一面があり、なにかと正反対な九条天とよくケンカをしているが、メンバーの事は大切に思っている。

九条 天 (くじょう てん)

アイドルグループ「TRIGGER」のメンバーの青年。年齢は18歳。表向きは小悪魔キャラを貫くなど、ファンの望むアイドルとして振る舞う事に徹している。ふだんは完璧主義かつ実力至上主義で、プロ意識の高さから自分にも周りにも厳しいが、時おり子供っぽい面を見せる。実は七瀬陸の双子の弟だが、ファンなどには兄弟である事を隠している。幼少期は陸と共に暮らしていたが、両親の営んでいたショークラブが経営不振になった際に九条鷹匡に引き取られたため、陸とは離れて暮らしている。

十 龍之介 (つなし りゅうのすけ)

アイドルグループ「TRIGGER」のメンバーの青年。年齢は23歳。温厚でやさしく、シャイな性格をしている。事務所の意向により、アイドルとしては、セクシーで危険なワイルドキャラとして売り込まれている。沖縄出身で、沖縄料理が大好き。表向きは沖縄のホテル王の息子だが、実は猟師の息子。アイドルになった現在でも、気が緩むと方言や本来の性格が出てしまうため、アイドルとして作られたイメージと本当の自分の性格とのギャップに悩んでいる。酒好きで、酔った時には方言と本来の性格が出やすくなる。

(もも)

アイドルグループ「Re:vale」のメンバーの青年。ひょうきんな性格で、つねにテンションが高い。観察力に長け、周囲の事はよく見ており、物事が円滑に進むよう働きかけるのも得意。しばしばボケては相棒の千にツッコまれている。

(ゆき)

アイドルグループ「Re:vale」のメンバーの青年。相棒の百とは異なり、クールで落ち着いているが、笑いの沸点は意外と低い。百へのツッコミ役となり、コントのようなやり取りをする事もある。トップアイドルでありながらも、後輩思いで気配りができる優しい性格。二階堂大和とは幼なじみ。

佐々木 容子 (ささき ようこ)

大学の学園祭の実行委員を務める女子大学生。路上ライブの動画を見て「IDOLiSH7」のファンになり、彼らに学園祭のゲストライブを依頼する。先輩の末広から片思いされており、一方的に言い寄られている。

末広 (すえひろ)

佐々木容子と同じ大学に通う青年。八乙女楽のファンで、楽のステージ衣装を意識した服を身につけている。学園祭ライブに出演する事になった「IDOLiSH7」の事を見下している。容子に片思いしており、しつこく言い寄っている。

集団・組織

IDOLiSH7 (あいどりっしゅせぶん)

デビューして間もない新人男性アイドルグループ。メンバーは七瀬陸、和泉一織、二階堂大和、和泉三月、四葉環、逢坂壮五、六弥ナギの七人。小鳥遊音晴の小鳥遊事務所に所属し、マネージャーは小鳥遊紡が務める。初の野外ライブで客が九人しか集まらないなどスタートは不調であったが、嵐の中で歌う様子がネットで話題になり、少しずつファンを獲得している。

TRIGGER (とりがー)

「IDOLiSH7」のライバルアイドルグループ。八乙女事務所に所属している。メンバーは八乙女楽、九条天、十龍之介の三人。

Re:vale (りゔぁーれ)

岡崎事務所に所属するトップアイドルグループ。百と千の二人組で活動している。

クレジット

原作

都志見 文太 , バンダイナムコオンライン

書誌情報

アイドリッシュセブン 流星に祈る 2巻 白泉社〈花とゆめコミックス〉

第1巻

(2017-08-04発行、 978-4592217497)

第2巻

(2018-01-04発行、 978-4592217503)

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