アフター・ミッドナイト

アフター・ミッドナイト

人気DJ、滝川左記の周囲で、次々と男性が殺されていく。免許取得のため教習所に通っていた新聞記者、東山文太とともに、殺人事件の謎に挑む左記の姿を描くサスペンスドラマ。ともに危険を乗り越えていくうちに、2人の間に芽生える恋も描かれる。「週刊マーガレット」1986年48号から1987年1号にかけて連載された作品。

正式名称
アフター・ミッドナイト
ふりがな
あふたー みっどないと
作者
ジャンル
サスペンス
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概要・あらすじ

新聞記者をしている東山文太は、小川自動車学校に通っているが、運転のセンスがなく、いつも鬼教官の石井から合格印をもらうことができずにいた。そんなある日、ラジオDJ、滝川左記のラジオ番組にゲストでやって来た男性が、相次いで殺されるという事件が発生。教習所で左記が石井の娘であることを知った文太は、スクープを追い、彼女を連れて遺体発見現場に駆けつける。

だがその最中、2人の乗る車を追跡して来た何者かに襲撃を受けることとなる。次に狙われるのが左記であると感じた文太は、彼女のボディーガードを買って出る。しかし、実は一連の犯行は、左記の熱狂的なファンである森本の仕業で、彼女に近づく男性に制裁を加えていたというのが真相であった。

こうして文太は、森本の新たなターゲットとなり、命を狙われることになる。

登場人物・キャラクター

東山 文太 (ひがしやま ぶんた)

新聞記者をしている24歳の青年。小川自動車学校に通っている。芸能人のスクープなどを狙っているのだが、相手の事情を聞くと気の毒になってしまい、冷酷にはなり切れないでいる。アイドル歌手の菅原義彦に面差しが似ており、サングラスをかけると親しい人でも騙せるほどそっくりになる。父親である石井に薬を渡しに、小川自動車学校にやって来た滝川左記と知り合い、得体のしれない犯人から危険な目に遭わされる彼女を守ろうと奮闘する。

滝川 左記 (たきがわ さき)

ラジオのDJをしている女性で、石井の娘。「滝川左記」は芸名で、本名は「石井左記」。スター特有のオーラを放つ美人で、熱狂的なファンもいる。優しく情にもろい性格をしており、小さな子供を抱えながら教習所に通えずに困っていた菅原義彦を見かねて、小川自動車学校を紹介した。父親に頼んで夜の特別講習をしてもらい、自分はその間、義彦の娘であるキリ子の面倒を見ていた。 同じく父親に自動車の教習を受けている東山文太のことを気に入っている。

石井 (いしい)

滝川左記の父親。小川自動車学校で教官を務めており、東山文太を担当している。パンチパーマに口ひげを生やし、強面で無口だが、実は優しい人物。一方で運転技術に関しては厳しく、文太をなかなか合格させずにいる。娘の左記を溺愛しており、彼女の頼みで菅原義彦の教習も引き受けることとなる。

菅原 義彦 (すがわら よしひこ)

売れっ子歌手の男性。東山文太と面差しが似ている。公には17歳と公表しているが、実は23歳。テレビの前ではバカを装っているが、これは演出であり、実際はしっかり者。実は結婚していたが、2年前に妻に先立たれており、現在は明るく前向きなシングルファザーとして、1人で幼い娘、キリ子の面倒を見ている。滝川左記に紹介してもらい、正体を隠して夜の小川自動車学校で石井に運転を習っている。

キリ子 (きりこ)

菅原義彦のまだ幼い娘。父親譲りの明るい性格で、テレビを見ながら義彦の歌を真似して歌ったりする。義彦に似たのか、幼稚園の発表会でも物おじせず、アイドルさながらの魅力的な歌やダンスを披露する。

小林 美加子 (こばやし みかこ)

飛び込み自殺を図った女性。東山文太が小川自動車学校の卒業検定で路上教習をしている最中に、車の前に飛び込んできた。親から付き合いを反対されていた男性と同棲していた。ところが、妊娠が発覚した直後に、男性がトンカツ屋の看板の下敷きになって亡くなるという事故に見舞われ、絶望した末の自殺未遂であった。文太に助けられ、慰められているうちに、文太を独占しようと考えるようになる。

森本 (もりもと)

ラジオ番組のアシスタントをしている男性。眼鏡をかけ、地味で優しそうな顔をしているが、実は滝川左記の狂信的なファンで、彼女に近づく相手を続けざまに殺した犯人。東山文太と左記が親密になったことに逆上し、文太を車でひき殺そうとする。

場所

小川自動車学校 (おがわじどうしゃがっこう)

東山文太が通っている自動車の教習所。石井が教官を務めている。石井の娘である滝川左記の頼みで、夜にこっそり石井が菅原義彦に運転を教えている。卒業検定の路上教習は二人一組で行うことになっており、文太と義彦が組んで行った。

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