荒野の蒸気娘

荒野の蒸気娘

あさりよしとおによるSFロードムービー作品。石油が枯渇した未来の地球を舞台に、姉妹ロボットと彼女たちを使って金儲けしようと企む男の旅を描く。姉妹のロボットの妹アリスは、巨大な化け物風だが、彼女自身は自分を可憐な乙女と思い込んでいる。不気味な巨大ロボットが少女のようにはしゃぎ、はにかむ、そのギャップを楽しむ作品になっている。「要脳内補完コミック」という売り文句が付けられた。

正式名称
荒野の蒸気娘
ふりがな
こうやのじょうきむすめ
作者
ジャンル
旅行
関連商品
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概要・あらすじ

雇われた先で備蓄されていた石油を盗み、リンチを受けていた青年ジョー。彼を助けたのは、自分を美少女と思い込んでいる蒸気機関で動く巨大ロボットアリスだった。アリスに懐かれてしまったジョーは、彼女の姉アンと共に3人で旅をするハメになる。亡きお父さまの遺言に従い、西への旅を続ける3人だったが、姉妹を狙う組織の追手が迫りつつあった。

登場人物・キャラクター

アリス

ドラム缶のようなボディに巨大な腕を持つ、姉妹ロボットの妹。自分のことを「悪い魔法使いによってロボットの姿に変えられた美少女」だと信じこんでいる。それ故に荒事や力仕事は苦手。性格も呑気な極楽トンボで、労働には向いていない。動力は水と可燃燃料を使った強力な蒸気機関だが、それとは別に新型小型動力炉ALTERNATIVE SUNが胎内に隠されている。

ジョー

アンとアリスの旅に同行する冴えない風体の青年。軍隊出身で格闘術もかなりのものだが、軍にいい思い出は無い様子。用心棒として姉妹に雇われて旅を始めるが、なんとかして2人を金にしよう画策して回る。小悪党を気取ってはいるものの根は善人で、情にほだされ姉妹や行きずりの人を助けてしまうことが多い。

アビゲイル

『荒野の蒸気娘』に登場するキャラクター。アリスに隠されたもう一つの人格。アリスが危機に陥ると、アビゲイルの人格と交代。機体が持つ力を存分に発揮して、敵を殲滅する。アビゲイルに交代した時は、顔が反転し凶悪な人相へと変化する。ちなみに脳内補完すると、黒髪ゴスロリ少女の姿になる。

アン

姉妹ロボットの姉。脳内補完した場合は、赤毛をショートカットにしたボーイッシュな女の子になる。実際はヘルメットにスーツ姿という風貌の人間サイズのロボットで、ケーブルでつながったアリスの蒸気の力で駆動する。試作型頭脳として先行して作られたため、世界のことも、自分たちがロボットであることも認識している。

ゼルダ

アリス捕獲のために組織が残された設計図から作り出した、アリスの試作型ロボット。黒い巨体に鋭い角を2本持つ。搭載されている頭脳は、自分をカチューシャをつけた黒髪の女の子だと思い込んでいる。アリスに奪われた心臓を取り戻せば、女の子の姿に戻れると吹き込まれ、執拗にアリスたちに襲かかってくる。

ロボット技師 (ろぼっとぎし)

旅先でアリスのメンテナンスをしてもらうために探し出したロボット専門の技師。腕は優秀だが、美的感覚がロボットに偏重しており、アリスやゼルダを心の底から美しいと褒め称える。その後、アリスを追いかけるようになり、最終回以降は一緒に旅をしている。

スミス

童顔で小柄、黒スーツに黒いサングラスをかけた組織のエージェント。物語初期にジョーを相手にアリスの買収交渉にあたっていた。物語終盤に再編した組織の司令としてする。名前は初登場時に名乗ってはいるが、ジョーと同じように偽名ではないかと思われる。

おかあさま

アリスのたち姉妹のボディを作った設計主任。新型小型動力炉ALTERNATIVE SUNを開発、アリスの胎内に内蔵した。そのせいで多くの人が死んでしまい、アリス達を廃棄して逃走する。アリスと再会した時には、自分は本当の母親から世話を頼まれた魔法使いのおばさんだと嘘を言い、上手く追い払ってしまった。

お父さま (おとうさま)

『荒野の蒸気娘』に登場する、アリスとアンの生みの親のひとり。姉妹の建造時には頭脳の製造を担当した。物語冒頭で亡くなり、姉妹に西に向かって旅をするように遺言を残した。

その他キーワード

パワーアップパーツ

おかあさまがアリスにプレゼントした。後頭部に2枚の補助の太陽電池パネル、スコープに連動したレーザー砲2門、伸縮自在の連結ロッドが装備される。アリス本人から見ると、魔法でツインテールと眼鏡、魔法の杖を持ったの魔法少女になったと脳内補完される。未使用時は棺桶状の収納形態になる。

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