ウルトラマン

ウルトラマン

円谷プロにより1966年から1967年まで制作された特撮SFヒーロードラマ『ウルトラマン』のコミカライズ作品。怪獣や侵略宇宙人を相手に戦うヒーローウルトラマンの活躍を、原作同様一話完結方式で描く。登場キャラクター等の設定はほぼ踏襲されているが、ストーリーの一部や作品全体のテイストには、作者独自のアレンジがなされている。また、一部のエピソードでは漫画オリジナルの怪獣も登場する。原作ドラマ放送当時に描かれたコミカライズ作品は、本作以外に楳図かずお版や井上英沖版等、複数存在する。

正式名称
ウルトラマン
ふりがな
うるとらまん
作者
ジャンル
スーパーヒーロー
関連商品
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概要・あらすじ

20世紀の地球は、犯罪や災害だけではなく、巨大怪獣や侵略宇宙人の恐怖にも晒されていた。しかし人類は、そんな脅威に対し最先端科学を駆使して戦う科学特捜隊を組織し、勇敢に立ち向かうのだった。さらに人類にはもう一つ大きな味方があった。ピンチの時に突如現れるヒーローウルトラマン。科学特捜隊隊員ハヤタが密かに変身した姿であるその巨人は、驚異のパワーと必殺技で敵を粉砕する。

登場人物・キャラクター

ウルトラマン

怪獣と戦えるほどの巨大な体、スペシウム光線や八つざき光輪等の必殺技や、自由に空を飛べる能力を持つ。地球上での活動時間には制限があり、限界が近づくと胸のカラータイマーが点滅。活動エネルギーが尽きたときや、戦いが終わったときは、その体は霧のように消えていく。

ハヤタ

科学特捜隊に所属する勇敢な青年。太陽エネルギーを蓄えたカプセルを使ってウルトラマンに変身することができる。その能力を使って仲間や人々を何度も助けているが、自身がウルトラマンであることは秘密にしている。

ホシノ

科学特捜隊に所属する少年。年齢のせいもあってか、戦闘の現場へ出向くことはなく、専ら留守番や事件現場の調査を担当している。おしゃべりで冗談が上手く、いつも仲間たちを和ませてくれる。科学特捜隊のマスコット兼ムードメーカー的存在。

バルタン星人 (ばるたんせいじん)

「バルタン星人の巻」に登場する宇宙人。セミのような顔と、巨大なハサミ状の手が特徴。原作ドラマにも登場している。地球を侵略するためやって来たが、UFOに乗っていた二十二億の同胞もろともウルトラマンに倒されてしまう。しかし、その時の生き残りが復讐と地球の再侵略を決意。ちょうど金星探検のためにロケットで宇宙を航行していた科学者・毛利博士に乗り移り、ウルトラマンと科学特捜隊に密かに接近する。

スカイドン

「怪獣スカイドンの巻」に登場。恐竜のアンキロサウルスとワニを合わせたような姿をしている。ある日地上に落ちてきた巨大な隕石の中から現れた四足歩行の巨大怪獣で、口から炎を吐いて攻撃する。しかし何より厄介なのはその重さで、歩くだけで足が地面にめり込むほど。ウルトラマンでも持ち上げることができなかった。

ゴモラ

「怪獣ゴモラの巻」に登場。南太平洋にあるジョンスン島で捕獲された巨大怪獣。原作ドラマにも登場する。ブーメラン状の大きな角が特徴。大阪で開催される万国博覧会に展示するため麻酔をかけて空輸されるが、到着前に暴れ出し、市街地付近に落下。大阪の街はゴモラに対する恐怖で騒然となる。地中を自在に移動し、長く強靭な尻尾による攻撃でウルトラマンを苦戦させる。

ギャンゴ

「怪獣ギャンゴの巻」に登場。原作ドラマにも登場する。脱獄囚の鬼田の思考が作り出した巨大怪獣。鬼田は逃走中、ホシノ少年を人質にし、彼が持っていた不思議な石を奪う。それは使う者の脳波を受けて、考えていたものを具現化する能力を持っていた。鬼田は逃走用の梯子を作ったのを手始めに、遂には科学特捜隊への復讐のために、自分の思い通りに動く怪獣ギャンゴを生み出すのだった。

ケムラー

「怪獣ケムラーの巻」に登場。火山活動を再開した大武山から現れた四足歩行の巨大怪獣。原作ドラマにも登場する。背中にある羽のように開閉する甲羅が特徴。甲羅は非常に硬く、科学特捜隊、ウルトラマンのあらゆる攻撃に耐えることができる。口から毒ガスを吐いて攻撃。そのガスは生物を殺すだけでなく、ビルなどの建造物内部に吹き込むことによって、風船のように空中に浮き上がらせることができる。

グリーンモンス

「グリーンモンスの巻」に登場する怪獣。熱帯植物を擬人化したようなグロテスクな姿をしている。原作ドラマにも登場。元は植物学者の山田博士がオイリス島で採取した小さな食虫植物だったが、ガンマー線を当てたところ突然変異を起こし怪獣化した。口から撒き散らす毒花粉で相手を痺れさせて捕食する。また、レーザー光線やウルトラマンのスペシウム光線さえも自分の糧として吸収し、遂にはビルよりも大きい巨大怪獣へと成長してしまう。

サイボーグ恐竜 (さいぼーぐきょうりゅう)

原作ドラマには登場しない漫画オリジナルの怪獣。首と尻尾がサイボーグ化された、かみなり竜(首の長い草食恐竜)。第四氷河期以前に地球を征服しに来た宇宙人によって作られた怪獣で、南極の氷の下で眠っていた。しかし南極の原子力発電所から出た放射性廃棄物の影響で蘇り、暴れ出す。目の部分に搭載されたレーダーで危険を察知し、口から吐く熱線で攻撃する。

ヤマトン

原作ドラマには登場しない漫画オリジナルの怪獣。徳之島近辺の海底から現れた四足歩行の巨大怪獣。船体のようなシルエットの身体の背部に戦艦大和の艦橋、砲台が融合している。体全体から強力な磁力を放射し、鉄でできた物を自らの身体に引き寄せ、吸収してしまう。そのため体表は非常に硬く、ウルトラマンの攻撃さえ受け付けない。

集団・組織

科学特捜隊 (かがくとくそうたい)

ハヤタが所属する組織で、地球の平和を守るため日夜活動している。最先端のメカや武器を駆使し、怪事件、怪獣、侵略宇宙人に立ち向かう。隊員は、ハヤタ、隊長の村松、唯一の女性隊員フジアキコ、ホシノ少年、イデ、アラシ。名前のない隊員も数名登場する。

その他キーワード

スペシウム光線 (すぺしうむこうせん)

ウルトラマンの必殺技の一つ。十字に組んだ腕から放射される光線技。原作ドラマでは「止めの一撃」として使用されるウルトラマンの象徴的な技であるが、本作品中では威力も低く、その印象は薄い。

八つざき光輪 (やつざきこうりん)

ウルトラマンの必殺技の一つ。手から発射されるリング状の光線技。サイズの大小、片手撃ち、両手撃ち、連続発射等、様々なバリエーションがある。威力も非常に高く、本作ではスペシウム光線よりも多用される。

クレジット

監修

円谷プロ

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