魔女の下僕と魔王のツノ

魔女の下僕と魔王のツノ

体から茨が生えてくる奇病に侵され仮死状態になってしまった大魔女ビビアンを救うため、魔物になってしまった魔女の下僕である元人間の青年アルセニオがビビアンを治すための薬の材料である魔王のツノを求めて魔王キングブルの城へと挑むが、そこで元男性の少女レイと出会い共闘するようになる。魔法で性別が変わっているものの女性として魅力的なレイにたびたびアルセニオが心動かされたりするなど、作中の恋愛事情は同性愛に焦点を当てたものになっている。

正式名称
魔女の下僕と魔王のツノ
ふりがな
まじょとげぼくとまおうのつの
作者
ジャンル
ファンタジー
関連商品
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概要・あらすじ

体から茨が生えてくる奇病に侵され仮死状態になってしまった大魔女ビビアンを救うため、魔物になってしまった魔女の下僕である元人間の青年アルセニオビビアンが残した治療薬のレシピを元に材料である魔王のツノを求めて魔王キングブルの城へと挑む。しかし、キングブルの強大な雷の魔法に返り討ちにあってしまう。

アルセニオは逃げ延びた先で元男性の少女レイと出会い、二人で脱出しビビアンの弟子である魔女ベティも加わって奇妙な共同生活が始まる。そこに、レイを連れ戻しにやってきた親友のロイドと、レイの兄である極北の地の魔女エリックも仲間になり、本格的に魔王の城を攻略し始める。

登場人物・キャラクター

アルセニオ

大魔女ビビアンに仕えていた24歳の青年で、今はビビアンの弟子である「ベティ」の下僕となっている。眼鏡をかけ、大型の銃を振るい炎の魔法を扱う。見た目は人間そのものであるが、とある事件をきっかけに魔物になってしまい、全身を魔道具の衣服で覆いベティの作る魔力入りの薬草料理を食べていないと魔力が切れてしまう。 炎の魔法を使うと熱にさらされた部分が鱗のように変化する。元男性であるものの外見は美少女そのものであるレイからの無防備なアプローチにたびたび心動かされそうになるが、間違いが起きないよう強く自制している。レイら極北の地ヒュペルボレア出身者は名前を発音できないらしくアルセニョと呼ばれる。

レイ

極北の地ヒュペルボレアから来た狩猟民族の少女で、元々は男性だったが大魔女ビビアンに関する魔法の影響で体が女性化してしまった。自分の体を元に戻すため、アルセニオと共に魔王のツノを求めて魔王の城へ挑むことになる。魔王キングブルの心を動かすほどの巨乳であり容姿端麗な美少女だが、本人は自分のことを男性だと言い張っている。 腰から下げた剣を使い、水の魔法を扱う。

ベティ

赤ん坊の頃から大魔女ビビアンの弟子であり、薬草づくりが得意な見習い魔女の少女。ビビアンが病に伏せている今はアルセニオと二人で暮らしている。小柄で戦闘能力は無いが薬草魔女としての能力は高く、病気や怪我に合わせて薬草で薬を作るなど治療に関して秀でた才能を持っている。家にいる間は猫の姿に変身していることが多く、猫の姿のままアルセニオの布団に潜り込み一緒に寝ることもある。

ビビアン

「万能の魔女」と呼ばれており、性格は尊大で豪快。体から茨が生えてくる奇病に侵され、治療に必要な薬のレシピを弟子のベティに託して仮死状態の眠りについた。自身の伝えた魔法は広く伝播しているが、本人がキス魔なせいか「キスをすること」が解除方法であることが多い。レイもビビアンが伝えた魔法で女性になってしまったが、ロイドのキスを受けても元に戻らなかった。

ロイド

極北の地ヒュペルボレアから来た狩猟民族の青年で、一人で飛び出して行った幼馴染のレイを追って魔王の城へやってきた。「極北の地の魔女」であるエリックに弟子入りし魔法を教わっていたが、3年前に魔法を失敗したことでレイを解けない女性の体にしてしまい、その責任を取るために結婚しようとするがレイからは強く拒否されている。 同じ民族出身であるがレイに比べてかなり好戦的で、痛みを恐れない戦士の証として体の要所要所に入れ墨を彫っており、戦闘能力はかなり高い。鞭を武器に、風の魔法で戦う。レイの事に関してたびたびアルセニオと喧嘩する。

エリック

独学で魔法を身に付けた「極北の地の魔女」と呼ばれる青年で、女性に間違われるほど美しい容姿を持つ。レイの兄であり、生まれつき重度の心臓病を患っており、体を小さくし心臓の病気を和らげるためにたびたび女体化の魔法を使う。病気のせいであまり満足に体を動かすことができないため、ペットのフクロウであるアッシュなどに憑依することで弟子であるロイドのサポートを行う。 性格は温厚だが知的好奇心が強く、特に女体化した自分の体に強い興味を示しアルセニオに肉体関係を迫ったりもした。トラウマにより鳥と女性が苦手。

キングブル

魔王の城を統べる強大な力を持つ魔王だが、一目見たアルセニオが「これならば勝てる」と確信したほどコミカルなマスコットのような容姿をした種牛の魔物。神のみが使えるといわれている雷の魔法を扱う。レイのおっぱいに強い執着心を抱いており、手に入れるためなら手段を選ばず話も聞かない。 魔力を帯びた牛乳を哺乳瓶で飲むことで魔力を補充している。同じくコミカルな見た目をしたホショクアザラシという部下がいる。

ブレンダ

キングブルの治める魔王城に住む、髪の毛状の触手と背中から生えた巨大なサソリの尾を持つ少女のような見た目の魔物。非常に好戦的であり、ロイドを圧倒するほどの高い戦闘力を有し尻尾の毒針による攻撃であと一歩のところまでロイドたちを追い詰めるも、エリックの機転により撃退されてしまう。 「キレイなお姉さん」に目がなく、髪の毛の触手で生き血をすすりたいと願っている。

その他キーワード

煽動する炎 (ばんてりーじゃ)

『魔女の下僕と魔王のツノ』に登場する魔法。炎の魔法を得意とするアルセニオが使用し、対象を爆発する炎で包み込む。そのほかにもアルセニオは煽動する炎(バンテリージャ)とは異なり、対象に向けて炎を射出する覚醒の炎(ピカドール)や、自分自身を燃え上がらせる纏う炎(カポーテ)など、闘牛に関係した名称の魔法を使う。

氷河の山 (らぴすらずり)

『魔女の下僕と魔王のツノ』に登場する魔法。水の魔法を得意とするレイが使用し、地面ごと相手を凍結させ氷の中へ閉じ込め自由を奪う。そのほかにもレイは、周囲を霧に包み追跡者の視界を奪う霧の海(アクアマリン)や、氷でできた巨大な塊を対象にぶつける氷塊の滝(ターコイズ)、対象を一瞬で冷やして凍らせる凍結の湖(アズライト)など、宝石に関係した名称の魔法を使う。

突き上げる突風 (ぐらんぱす・くらぶ)

『魔女の下僕と魔王のツノ』に登場する魔法。風の魔法を使うロイドが得意とする魔法で、対象の足元から風の塊を叩きつける。ロイドは名称に法則性のある魔法を使っており、対象が前方の場合はウルフ、後方はフォックス、上方はオウル、下方はグランパスと方向には動物の名前を、また斬撃にはスペード、そのほかの攻撃にはクラブといったように用途にはトランプの柄の名前を用いている。

魔王の鉄槌 (さーろいんはんまー)

『魔女の下僕と魔王のツノ』に登場する魔法。魔王キングブルが扱う唯一無二の破壊力を持つ雷の呪文で、直撃すれば魔物であるアルセニオですら戦闘不能になるほどの威力を持つ。そのほかにもキングブルは、対象に向けて一直線に雷の筋を放つ魔王の槍(リブローススピア)や、電撃で麻痺させ対象の体の自由を奪う魔王針(フィレ)など、牛肉に関係した名称の魔法を使う。

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