オルタンシア・サーガ

オルタンシア・サーガ

アプリゲーム『オルタンシア・サーガ』のコミカライズ作品。一領国の反乱を発端として戦乱の渦に巻き込まれた母国を救うために奮闘する騎士たちの姿を描いたファンタジー戦記。「コミックアライブ」2020年5月号から2021年1月号にかけて掲載された作品。2021年1月にテレビアニメ化。

正式名称
オルタンシア・サーガ
ふりがな
おるたんしあ さーが
原作者
f4samurai
漫画
漫画
ジャンル
ファンタジー
関連商品
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あらすじ

オルタンシア王国の内乱勃発

聖王歴767年12月5日、周辺国の侵攻から長年オルタンシア王国を守ってきたカメリア公国の大公であるルギス・F・カメリアが反旗を翻した。オルタンシア王国は王都の陥落を阻止したものの、反乱によって国王は殺害され、王女のマリエル・レ・オルタンシアは行方不明となっていた。カメリア公国はオルタンシア王国を狙うダーイラ帝国と手を組んで攻勢を強め、オルタンシア王国内では魔物まで現れるようになった。聖王歴770年、未だ戦乱の中、オルタンシア王国の辺境にあるオーベル領の領主であるアルフレッド・オーベルは、カメリア軍との戦いに出陣する。オーベル軍は数で勝るものの、カメリア軍に一騎当千のロイ・バッシュロがいたことで戦況は少しずつ劣勢となってしまう。アルフレッドは状況を打開しようとロイに向かっていくが実力差は大きく、仲間の協力で撤退させるのが精一杯だった。領民を守るため、自分の信念を貫くためにアルフレッドは人間として強くなることを誓う。

オルタンシア王国の平定に向けて

アルフレッド・オーベルは、オーベル領の領主として領内の問題解決やオルタンシア王国からの依頼で忙しい日々を送っていた。ある日、薬草を最も生産しているココン村が急に廃村となったことを知ったアルフレッドは、従者のマリユスと騎士のデフロット・ダノワを連れてココン村へ向かう。一行が現地に到着すると、ココン村はこれまでどおり村民は生活していたが、入り口をオルタンシア王国正教会の教会騎士が検閲していた。アルフレッドたちはデフロットの案内で裏道からココン村に入るものの、ディディエによって全員捕われてしまう。しかし、アルフレッドとデフロットはモーリス・ボードレールによって助けられ、マリユスは処刑寸前のところをアルフレッドに救助される。一連の騒動でマリユスの正体が、行方不明だったマリエル・レ・オルタンシア王女だと判明すると、オルタンシア王国を裏からあやつっていた教皇のバルデブロンを倒す機運が高まる。そして聖王歴771年11月23日、王女を旗頭にオルタンシア王国騎士団を中心として結成された解放軍は、正教会から王都を取り戻すために出陣するのだった。

関連作品

ゲーム

本作『オルタンシア・サーガ』は、f4samuraiのアプリゲーム『オルタンシア・サーガ -蒼の騎士団-』が原作となっている。原作は3年前のオルタンシア王国とカメリア公国の争いで父親を失い、若くして領主となった主人公が、未だ戦乱の中にある母国であるオルタンシア王国のために戦うRPG。すでに配信は終了しているが、2021年2月からはフルリメイク作品である『オルタンシア・サーガR』が配信されている。

メディアミックス

テレビアニメ

2021年1月から、本作『オルタンシア・サーガ』の原作ゲーム『オルタンシア・サーガ -蒼の騎士団-』のテレビアニメ版『オルタンシア・サーガ』が、TOKYO MX、インターネット配信ほかで放映された。監督は西片康人が務めている。キャストは、アルフレッド・オーベルを細谷佳正、マリユスを堀江由衣、モーリス・ボードレールを津田健次郎、ルギス・F・カメリアを乃村健次が演じている。

登場人物・キャラクター

アルフレッド・オーベル

オルタンシア王国の辺境の地であるオーベル領で領主を務める少年。3年前、父親のフェルナンド・オーベルがルギス・F・カメリアの反乱の際に死亡したために跡を継ぎ、叔父のモーリス・ボードレールを後見人にして領地を運営している。生まじめで誠実な性格で、口数が少ない。あまり感情を表に出さないが、大切に思っている父親や領民のことを嘲笑されると激怒する。領主としてオルタンシア王国のために尽力していく中、従者のマリユスの秘密やオルタンシア王国の隠された真実を巡る戦いに巻き込まれていく。

マリユス

アルフレッド・オーベルの従者を務める人物。3年前のルギス・F・カメリアの反乱の際にモーリス・ボードレールに命を助けられ、アルフレッドの従者となった。また、見習い騎士としてモーリスから剣術の稽古も受けている。負けず嫌いな性格で、誰にも物おじしない態度で接する。オーベル領にやって来る以前のことはいっさい話そうとしない。周囲には男性のように振る舞っているが実は女性で、その正体はルギスの反乱の時に行方不明とされている王女の「マリエル・レ・オルタンシア」。モーリスの案で命を狙われる危険性を軽減するため、髪を切って男性として生活を送っている。

クー・モリモル

人の言葉を話す謎の生き物。見た目は猫に近いが、特別な時のみに鳴り響くという鈴を尻尾につけ、空を飛ぶことができる。オルタンシアの王族を守護する精霊という説もあり、マリエル・レ・オルタンシア王女のペットとして飼われていた。3年前のルギス・F・カメリアの反乱の際にマリエルがモーリス・ボードレールに命を助けられ、マリユスとなってオーベル領に亡命したあとも行動を共にしている。

モーリス・ボードレール

アルフレッド・オーベルの叔父。3年前まではオルタンシア王国騎士団第三部隊隊長を務めており、ルギス・F・カメリアの反乱の際には兄のフェルナンド・オーベルと共に王族の救出に向かった。その時の戦闘で右目を負傷し、現在はつねに眼帯をつけている。豪快な性格の熱血漢で百戦錬磨の戦士でもあり、戦闘時には誰よりも冷静沈着に行動する。若くして領主となったアルフレッドの父親代わりとしてさまざまな面でサポートし、騎士団時代に培った人脈を使って情報収集もしている。ルギスの反乱の時にマリエル・レ・オルタンシア王女を助けてマリユスとして生きる提案をしており、マリユスの正体がマリエル王女であることを知る唯一の人物でもある。

ノンノリア

オーベル家でメイドとして働く少女。早くに両親を亡くし、アルフレッド・オーベルの父親であるフェルナンド・オーベルによって給仕として引き取られた。家事全般だけでなく、アルフレッドと共にモーリス・ボードレールから戦闘訓練を受けており、剣と弓の実力は非常に高い。いつも明るくて素直な性格で何事にも一生懸命だが、逆にそれがあだとなってトラブルを起こしてしまうこともある。

デフロット・ダノワ

オーベル家に騎士として仕える男性。軽口を叩く軟派な性格で、街でキレイな女性を見かけるとすぐに声をかける。思慮深くて状況判断に優れており、戦闘では槍を使って冷静に立ち回っている。故郷のペタル村が難病によって隔離され、オルタンシア王国から見捨てられたことを知って供養のために里帰りする。ペタル村でアルフレッド・オーベルたちと出会い、毛嫌いする教会騎士とアルフレッドたちが敵対するのを見てアルフレッドと共闘し、その後オーベル家の騎士になる。

ゲオルグ・ダルマス

オルタンシア王国正教会の教会騎士団で総長を務める男性。モーリス・ボードレールとは旧知の仲で、気さくな性格をしている。正教会本来の教えに従う穏健派の一人で、横暴の限りを尽くす急進派のディディエを危険視している。

アーデルハイド・オリヴィエ

オルタンシア王国の騎士団で総団長を務める女性。モーリス・ボードレールとは旧知の仲で、正義感が強く落ち着いた性格をしている。養父のレオン・D・オリヴィエがルギス・F・カメリアの反乱で死亡したことでオリヴィエ公国を継承する予定だったが、オルタンシア王国の実権をにぎる正教会派の貴族の猛反発によってオリヴィエ公国がオルタンシア王国に併合されたたため、現在は一領主となっている。3年前に行方不明となったマリエル・レ・オルタンシア王女をずっと捜しており、マリユスがマリエル王女だとわかると反正教会派を集結させて解放軍を結成する。

マリー

ジュアン島に住む少女。無邪気で明るく前向きな性格をしている。幼なじみのジムと王女と従者のまね事をしていたところ、マリーが行方不明のマリエル・レ・オルタンシア王女、ジムも王国騎士団長と島民に誤解され、義勇軍のシンボルに担ぎあげられる。島民を騙している罪悪感に共感を示したマリユスに説得され、本当のことを話す決意をする。

ジム

ジュアン島に住む男性。幼なじみのマリーと王女と従者のまね事をしていたところ、マリーが行方不明のマリエル・レ・オルタンシア王女、ジムも王国騎士団長と島民に誤解される。その後、義勇軍のリーダーにさせられ、本当のことが言えないまま活動を続けていた。マリーのことを何より大事に思っており、アルフレッド・オーベルからウソをつき続けているマリーが苦しんでいると指摘され、島民に本当のことを話す決意をする。

ルギス・F・カメリア

オルタンシア王国を侵略する男性。もともとはオルタンシア王国を周辺国から守るカメリア公国の大公だったが、3年前にオルタンシア王国国王の振る舞いに我慢の限界を超えて国王を殺害した。オルタンシア王国と敵対するダーイラ帝国と、同盟を結んでオルタンシア王国を攻め続けている。カリスマ性や先を読む能力に優れており、オルタンシア王国内で王国騎士団と教会騎士団が争っているために漁夫の利を狙っている。肝心な状況では自ら戦場に赴く豪胆さも持っている。

ロイ・バッシュロ

ルギス・F・カメリアに仕える男性。弓の名手として知られ、40人の部隊を率いて300人の敵部隊を全滅させるなど指揮能力も高い。ルギスを大切な者たちのために戦う騎士の中の騎士と考えており、絶対の信頼を寄せている。

バルデブロン

オルタンシア王国の正教会で教皇を務めている男性。物腰が柔らかくてつねに笑顔を絶やさない人物だが、裏でさまざまな画策をしてオルタンシア王国の実権をにぎっている。

ディディエ

バルデブロンに仕える人物。全身を甲冑で包んでおり、その正体や性別は不明。バルデブロンの命令を受けてさまざまな任務をこなしている。アルフレッド・オーベルと敵対関係にありながら共通の敵が現れればアルフレッドと共闘したり、正論で抗議されれば潔く身を引いたりするなど思慮深い一面を持つ。

クレジット

原作

f4samurai

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