オンナミチ

オンナミチ

20年後の未来からやって来たもう1人の自分にアドバイスを受けながら、人生を切り開いていく山口梨花の姿を描いたヒューマンドラマ。ファンタジーとドタバタコメディ双方の要素を織り交ぜつつ、社会で働く女性のリアルな姿が描かれている。「ビッグコミックスペリオール」2012年第6号から連載。2015年にはNHK BSプレミアムの「プレミアムよるドラマ」で、片瀬那奈主演によりTVドラマ化もされている。

正式名称
オンナミチ
ふりがな
おんなみち
作者
ジャンル
タイムトラベル
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概要・あらすじ

舞台は2012年の東京。32歳の誕生日を迎えた山口梨花は、1年前に別れた鈴木マサオから呼び出され、誕生日を祝ってもらう。予想以上に楽しい誕生日を過ごし、梨花は酔った勢いでエッチまでしてしまった。自己嫌悪に陥りながら帰路につく。すると、そこにはなんと20年後の未来からやって来た自分自身だと言い張る、ちんちくりんのオバちゃんが待っていた。

このままでは男で失敗し、仕事も失い、ビール瓶につまづいて頭を打って1人淋しく死んでいく運命だ、と知らされた梨花は、半信半疑ながらも、分身であるオバちゃんの手を貸りて、人生を塗り替えることを決意。こうして2人の梨花の、奇妙な共同生活が始まった。

登場人物・キャラクター

山口 梨花 (やまぐち りか)

32歳の女性。レコード会社「uvexエンタテインメント」のA&R部門で働いている。男運がなく、元カレの鈴木マサオに10年間さんざん金をむしり取られた挙句、1年前に別れた。思い込みが激しく、騙されやすい性格だが、いつか素敵な結婚をしたいと夢見ている。仕事には真面目で一生懸命であり、社内の期待も高い。

オバちゃん

関西弁でしゃべる中年女性。山口梨花の20年後の姿と言い張っている。現代の梨花が、自分と同じく52歳で孤独に死ぬ運命にならないようにと、アドバイザーとして現れた。ちんちくりんで、髪型はオバちゃんパーマ。ヒョウの絵が描いてある服にサンダル姿と、悪い意味でなかなかのファッションセンスを誇る。しかし、梨花の人生を好転させるごとに、センスが良くなっていく。

鈴木 マサオ (すずき まさお)

32歳の男性。山口梨花の元カレ。梨花とは学生の時から10年の付き合いで、そのうち6年は同棲していた。仕事もせず、梨花のヒモとなって生活をしていた。梨花と別れてからは、フリーターとして仕事はしているものの、梨花の財布からこっそり金を抜こうとするなど、ダメ男っぷりは変わっていない。

由美 (ゆみ)

山口梨花と同じくレコード会社「uvexエンタテインメント」で働く若い女性。A&R部門の先輩である梨花のことをリスペクトしている。仕事ができるうえに、人のメンタルの変化にも敏感。梨花を攻撃してくる相手と一緒になって戦ってくれる、なにかと頼れる後輩。

上村 (かみむら)

山口梨花と同じくレコード会社「uvexエンタテインメント」で働く年上の男性。A&R部門の梨花の上司で、眼鏡をかけた穏やかな人物。梨花の仕事ぶりを素直に褒めてくれる。めったに怒ることがないが、清水雄一郎が仕事で暴走した時はキレかけた。

勝島 マサヨ (かつしま まさよ)

山口梨花と同じくレコード会社「uvexエンタテインメント」で働く年上の女性。A&R部門の梨花の上司で、ちょっと怖いところがある。周囲には仕事ができる人物と思われている。実際は他人の手柄を自分のものにして、利用するだけ利用したら捨てるという方法で、今の地位にのし上がった。

浜口 ミク (はまぐち みく)

30歳の女性歌手。レコード会社「uvexエンタテインメント」で売り出している。かつて「No.1歌姫」として知られていたが、30歳になり、なおかつ太ったため、人気も売り上げも落ち込み気味。ナチュラル路線で再起を図るが、無理がたたって歌えなくなってしまう。

飯島 舞子 (いいじま まいこ)

32歳の女性。かつてレコード会社「uvexエンタテインメント」に勤務していた。山口梨花の元同僚。コネ入社のため仕事に対する意識も低かったので、同期の梨花とは気が合わなかった。2年前に退社し、現在はイメージコンサルティング会社「イメージアップサロンM」の社長を務めている。1年前に、貿易の仕事をしている男性と結婚し、ブランド物ばかり身につけている。

山口 有次 (やまぐち ゆうじ)

山口梨花の父親。ペンキ職人一筋の頑固者。気が短く、厳しく強引なため、家族全員が逆らえない。しかし、孫にはメロメロ。梨花とはいつもケンカ口調で素直になれず、何かとぶつかっている。本当は娘想いの優しい人物。

菊池 弘美 (きくち ひろみ)

山口梨花の高校時代の親友。アパレル会社で働いている女性。ショートカットの髪型で、言いたいことはズバッと口にする快活な性格。頭の回転が速く行動力もあり、自分を良く見せるポイントも押さえているため、男性からも人気がある。菊池弘美自身の結婚願望はゼロ。

竹内 晶子 (たけうち あきこ)

山口梨花の高校時代の親友。銀行の窓口係をしている女性。黒髪ロングの美人だが、控えめな性格のせいで、若い頃は男性との縁がなかった。半年前から付き合っていた鳩田信吾に、最近プロポーズされた。

鳩田 信吾 (はとだ しんご)

竹内晶子と付き合っている男性。晶子より3歳年下で、フリーのグラフィックデザイナーをしている。タトゥーを入れ、ネックレスをしているのでチャラく見える。良くも悪くもバカ正直で素直な性格。晶子のことを心から大切に思っている。

川村 一 (かわむら はじめ)

山口梨花が合コンで知り合った33歳のサラリーマン。眼鏡をかけた誠実で真面目な男性。真面目過ぎて融通がきかず、直球しか投げられない不器用なタイプ。梨花のことが好きになり、相手の気持ちも考えずに、グイグイ押してくる。

小谷地 義宗 (こやじ よしむね)

山口梨花と同じくレコード会社「uvexエンタテインメント」で働く男性。刈りあげの髪形が特徴。梨花より1歳上の先輩で、梨花が新入社員の頃の教育係だった。金持ちの家に生まれて何不自由なく育ったせいか、常に上から目線の嫌味な性格で、自信過剰なところがある。実は陰で誰よりも努力を重ねているが、その姿を決して人に見せようとしない。

村田 翔 (むらた しょう)

山口梨花の高校時代のクラスメイト。梨花の当時の想い人だった男性。イケメンだが女性にだらしないタイプで、現在はすでに離婚歴がある。明るく社交的な性格で、同窓会の幹事をしてクラスメイトたちと旧交を深めた。その際、彼女がいるにも関わらず、梨花に言い寄って二股をかけようとした。

(せき)

山口梨花の高校時代のクラスメイト。音楽好き同士で、梨花と気が合っていた男性。現在は整体師をしている。高校時代から妙に落ち着いており、クラスでも地味な存在だったが、いざという時は頼れるタイプ。いつも無表情で、あまり喜怒哀楽を表に出さない。

原田 恒平 (はらだ こうへい)

山口梨花と同じくレコード会社「uvexエンタテインメント」で働く47歳の男性。販売・促進部に所属している。赤字を出すことを恐れて、チャレンジをしようとしないため、梨花と真っ向から意見が対立してしまう。梨花を陥れるために、梨花と森内が不倫しているという噂を流す。

田中 美和 (たなか みわ)

山口梨花と同じくレコード会社「uvexエンタテインメント」で働く29歳の女性。A&R部門に所属している。胸が大きくスタイルも良くて色気があるので、男性社員たちから人気がある。男性に対して媚びまくり、根も葉もない噂を流しまくっている。

森内 (もりうち)

47歳の男性。3年前まで山口梨花と同じくレコード会社「uvexエンタテインメント」で働いていた。梨花が信頼していた先輩社員。今は取引先の会社のプロデューサーになり、新しい才能の発掘に力を入れている。他人と自分を比べたりすることもない、精神的に余裕のある人物。

太田 和幸 (おおた かずゆき)

43歳の男性。音楽誌「月刊『8』」のライターをしている。2年前に離婚して今はバツイチ。森内の紹介で山口梨花と知り合い、意気投合。梨花に好意を抱くようになる。犬アレルギーで、近寄られると、くしゃみが出てしまう。

柴田 樹里 (しばた じゅり)

山口梨花の大学時代の同じゼミ仲間の女性。マイペースな性格で、梨花にとっては苦手なタイプだった。そのため大学卒業後は疎遠になっていたが、突然梨花を自身の結婚式に招待して再会。人生の節目を迎え、これまでの足跡を振り返って懐かしんでいる。

加藤 たみ子 (かとう たみこ)

山口梨花の母方の祖母。夫に先立たれて以来、群馬で一人暮らしをしている。85歳ながら体力があり、ゲートボールが趣味。なんでもハッキリ口にする性格で、頑固親父の山口有次にとって、唯一頭が上がらない存在。

永井 博子 (ながい ひろこ)

山口梨花と同じくレコード会社「uvexエンタテインメント」で働く43歳の女性。3年前に子供を生み、育てながら現役でバリバリ働いているママ社員。パワフルで頑張り屋だが、仕事と家庭の両立に忙しく追われている。大らか過ぎて、ちょっと無神経な発言もするが、梨花にとっては良き先輩。

清水 雄一郎 (しみず ゆういちろう)

山口梨花と同じくレコード会社「uvexエンタテインメント」で働く25歳の男性。A&R部門に所属している。まだ入社したばかりの新人で、教育係の梨花のもとで仕事を教えてもらっている。真面目でやる気にあふれているが、どこかマイペース。根拠のない自信を持って行動するところがあり周囲を困惑させている。

岡田 健 (おかだ けん)

菊池弘美とお見合いパーティーで知り合った35歳の男性。大手商社に勤務しているため高収入。次男坊で、服のセンスも顔もまあまあと、結婚するには申し分ない相手と評されている。一方で、メールの内容は、時候の挨拶が中心で面白みがない。

小松 勇介 (こまつ ゆうすけ)

オバちゃんとパチンコ屋で知り合った35歳の男性。1年前に大阪から東京へ転勤になり、サプリメントの訪問販売をしている。いつも仕事をサボってはパチンコをしている。泣きボクロが特徴。20年後の世界では、会社をクビになって妻と離婚し、大阪でオバちゃんの友達となっている。

松岡 英樹 (まつおか ひでき)

レコード会社「サニーミュージックエンタテインメント」で働いている35歳の男性。A&R部門のディレクター。山口梨花とは仕事を通じて付き合いがある。梨花に男女の関係を迫るが、実は既婚者。

DJ DAI (でぃーじぇーだい)

レコード会社「uvexエンタテインメント」に所属するアーティスト。クラブなどでカリスマ的人気を誇るDJ。硬派な性格で、小手先のPRなどは好まず、本当に自分の音楽を好きな人だけが理解してくれればいい、と考えている。小谷地義宗が担当していたが、彼の退職に伴い、山口梨花が担当を引き継ぐこととなる。

増子 仁恵 (ますこ ひとえ)

山口梨花と同じくレコード会社「uvexエンタテインメント」で働く38歳の女性。かつてA&R部門に所属していたが、結婚して子供を生み、ファンクラブ運営部に異動になった。梨花が独身であることを揶揄したり、ちょっとした落ち度を大勢の前で責め立てたりと、クセのある人物。

谷川 (たにかわ)

小谷地義宗の大学時代の後輩。デザイナーをしている男性。CDジャケットのデザインなどで、レコード会社「uvexエンタテインメント」とも取引がある。山口梨花とは小谷地の送別会で知り合った。好きなことを仕事にしている、という自信と前向きな姿勢を持つ人物で、独立を考えながらも不安を覚えていた梨花を元気づける。

集団・組織

LESSON3 (れっすんすりー)

韓国のトップアーティストグループ。レコード会社「uvexエンタテインメント」に所属している。ジンス、ヨンジュ、ホジンの3人で構成されている。日本でデビューしてから1年が経ち、メンバーの日本語も上達している。3人ともピュアで頑張り屋。

uvexエンタテインメント (ゆーべっくすえんたていんめんと)

山口梨花が11年間勤めているレコード会社。日本の音楽業界では大手。所属しているアーティストには、浜口ミク、LESSON3などがいる。梨花はA&R部門に所属している。

A&R (あーてぃすとあんどれぱーとりー)

アーティストの発掘や育成、楽曲の制作、PRをするレコード会社内の部門。ライブではグッズの企画や制作、裏方などもやる。「uvexエンタテインメント」では山口梨花などが所属しており、社内でも一番重要な組織と位置付けられている。

イメージアップサロンM (いめーじあっぷさろんえむ)

飯島舞子が経営するイメージコンサルティング会社。謳い文句は「女性の悩みをトータルでコンサルティングしてイメージアップのお手伝いをする」。具体的にはファッションのアドバイスをしたり、言葉遣い、呼吸法、姿勢やテーブルマナーなどの講座を開催し、女子力を磨く手助けをしている。

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