魔探偵ロキRAGNAROK

魔探偵ロキRAGNAROK

悪戯三昧の罰として最高神オーディンによって少年の姿へ変えられ、神界から人間界に落とされた邪神ロキが、ミステリーマニアの女子高生、大堂寺繭良や仲間たちとともに、探偵業で出会った事件を通して人間に寄生する“魔”を落としていく現代オカルトミステリー漫画。『魔探偵ロキ』シリーズの第2部にあたる作品で、前半ロキを追って人間界へ降りてきた神たちへ焦点があたるコメディ色の強いエピソードが多い。また、後半はオーディンとロキ、そして世界の終末である“ラグナロク”をめぐる神たちの戦いへと移行していく。なお、登場する神は北欧神話がモチーフとなっているが、細かな設定は異なり、物語もオリジナルのものとなる。

正式名称
魔探偵ロキRAGNAROK
ふりがな
またんていろきらぐなろく
作者
ジャンル
オカルト
 
推理・ミステリー
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概要・あらすじ

怪しげな探偵社、燕雀探偵社を営む謎の少年ロキ。彼は度重なる悪戯の罰として力を奪われ、神界から人間界へ落とされた邪神であり、最高神オーディンの命により人間に巣食う“魔”を集めていた。そんなロキはある日、記憶喪失で言葉が喋れない謎の大食い少女と遭遇する。彼は少女にスピカという仮名を与え、本人の強い希望から使用人として匿うことにしたが、スピカが無意識に自分の命を狙っていることに気がつく。

そして、彼女が呪いで記憶喪失にされたオーディンの刺客であり、その正体が自身の密接な関係者であることが発覚する。オーディンの真意を探るべく、ロキはミステリーマニアの女子高生、大堂寺繭良や、血を分けた子供である闇野竜介フェンリルなどの仲間と探偵業を続けながら、人間界に降りているさまざまな神と交流していく。

そして、ロキが自身と瓜二つの“銀髪のロキ”、ウトガルドロキと接触したことを境に、物語は大きく進展していく。

登場人物・キャラクター

ロキ

悪戯と欺瞞を司る邪神で、神界で犯した罪を償うため、最高神オーディンに人間界へ追放された人物。本来は凛々しい青年の姿をしているが、追放時に力を奪われた影響から少年の姿をしている。そのため、神の力を行使するときは“レーヴァテイン”と呼ばれる自作の杖を使用する。性格は非常に理知的だが、人間界の生活が長引いたことから、言動や嗜好が少年の身体に引き寄せられて無邪気になりかけている。 普段はオーディンからの命令を果たすため燕雀探偵社を営み、大堂寺繭良や闇野竜介と舞い込んだ事件を解決して人間に寄生する魔を落としているが、同時にオーディンから神の刺客を送られて命を狙われるようになり、戦いながらその真相を探っている。 ちなみに、水が苦手なカナヅチで、機械関係にも疎い。

スピカ

食い逃げ犯としてロキの前に現れた謎の少女で、カールした黒髪のショートボブと頭の上で結んだ大きなリボンが特徴。呪いにより記憶と言葉を奪われており、本人の希望もあってメイドとして一時的にロキの家へ匿われた。異常な大食いで常に何かを食べており、乙女座を構成する一等星を表すスピカという名前は、“穀潰しにならないように”という意味をこめてロキが名付けた仮名である。 のちにその正体がロキのかつての恋人であり、闇野竜介やフェンリルの母である巨人族、アングルボダであることが発覚し、呪いが解けたあともメイドとしてロキたちと暮らすことになる。また、スピカという仮名も気に入り、そのまま使っている。

大堂寺 繭良 (だいどうじ まゆら)

燕雀探偵社に入り浸っている女子高生で、腰まで届くピンク色のロングヘアが特徴の天真爛漫な少女。大のミステリーマニアでロキの助手を自称しているが、役に立つことは少ない。鳴神とはクラスメイトとして一緒になることが多く、彼がアルバイトしているラーメン屋へリサーチへ行くラーメン通の一面も見せている。 また、フレイから一方的に好意を寄せられている。

闇野 竜介 (やみの りゅうすけ)

燕雀探偵社でロキの助手や身の回りの世話を務める男性で、後ろで束ねた長髪と眼鏡がトレードマーク。また、常に燕尾服を身に着けている。その正体はロキの息子の1人である巨大な蛇「ミドガルズオルム」だが、人間界で姿を変えることはない。気配りのできる性格で、敬愛する父の栄養を常に気にしたり、父を愛するフレイヤとのトラブルを避けるためにスピカを拘束したりと、献身的なサポートをしている。

鳴神 (なるがみ)

雷と破壊の神、トールの化身で、大堂寺繭良と同じ学校に通う男子生徒。直情的な熱血漢で、かつてはオーディンの刺客としてロキを抹殺しようとしたが、和解した現在はアルバイトに明け暮れる貧乏生活を送っている。また、普通の木刀を自身の本来の得物である“ミョルニル”の名をつけて持ち歩いているが、物語の後半でふたたびオーディンに操られた際には、木刀に本物のミョルニルが憑依している。 なお、自宅はひどく散らかっており、彼が飼うネコの餌やりを任されたロキを唖然とさせている。

ヘイムダル

真実や未来を見通す“千里眼”をもつ光の神。かつて右目を奪われたことからロキに対し激しい敵対心を持っており、事あるごとに復讐を企てている。人間界では右目を髪で隠した少年の姿で東山和実と名乗っており、フレイと同居しながら塾通いをして人間の生活に溶け込んでいる。その経験もあり、神の中では常識的な発言をすることが多い。

フレイ

豊穣を司る神で、かつてはオーディンの刺客としてロキの前に立ちはだかった男。容姿端麗だが頭は軽く、現在は本来の目的を忘れて路上ミュージシャンや似顔絵師などに興じている。また、フレイヤに対する過剰なシスコンぶりを発揮したり、大堂寺繭良に好意を抱く一面もある。その一方で、重要な局面ではクールに決めることから、器の広さも周囲に見せつけている。 なお、ルーン魔法の使い手だが、科学にも精通しており、イノシシ型のロボット“グリンブルスティ”を発明。日々改良を施している。

大島 玲也 (おおしま れいや)

燕雀探偵社をよく訪ねてくる幼い少女で、黒髪のセミロングと2つの大きなリボンが特徴。富豪の家に生まれたお嬢様であり、ロキのことを様付けで呼び慕っている。実は愛と女神を司る女神、フレイヤの化身で、感情が高まったり、大きな魔力が注がれると本来のグラマラスで大人な女性の姿へと変貌する。

ウトガルドロキ

神界にある巨人族の国“ウトガルド”を統べる王で、目を覆い隠す銀髪以外は少年状態のロキと瓜二つの姿をした人物。そのため、フレイからは“銀ロキ”と呼ばれている。一方、性格は正反対で感情に乏しく、言葉にも抑揚が少ない。その正体はロキの前世の姿であり、彼と身体を1つに統合してスピカを自分のものにしようと目論んだ。

ノルン

『魔探偵ロキRAGNAROK』に登場する、神界にある“ウルドの泉”に棲む美しい白鳥で、現在・過去・未来を司っている。泉を訪れたかつてのロキを恋慕した末に、オーディンの力によってウルド、ヴェルダンディー、スクルドという3姉妹の女神へ姿を変えてもらった。そのため、3人は全員ロキへ好意を抱いている。 ウルドは過去を司るクールな長女で、ある企みからロキとウトガルドロキを引き合わせるキーパーソンとして物語に関わる。一方、現在を司る不敵なマッドサイエンティストの次女ヴェルダンディーや、未来を司る天真爛漫な三女スクルドは、主に日常パートで活躍する。

オーディン

物語に登場する神界の最高神にあたる男性で、足まで届く長い白髪と隻眼がトレードマーク。全知全能の力を持ち、神界で悪戯ばかりしていたロキから力を奪い、人間界で人間から“魔”を集める罰を与えた。凍りつく大地にあらゆる魔物が狂いだし、光を喰らって神もろとも世界を滅ぼすという世界の終末“ラグナロク”がロキを発端にして起きると考えており、彼を抹殺しようと刺客を差し向けている。 しかし、物語の終盤では異なる事実が暴かれることとなる。

フェンリル

『魔探偵ロキRAGNAROK』に登場するロキの息子の1人で、黒い子犬の姿をした“魔狼”。父であるロキを溺愛しており、“ダディ”と呼び慕っている。人語を話すことができるが、普通の人間には“ほとばしる旋律”のような鳴き声にしか聞こえてない。そのため、経営に苦しむペットショップに誘拐されたこともある。

えっちゃん

『魔探偵ロキRAGNAROK』に登場する、ロキが降霊術に失敗したことがきっかけで出現した式神で、霊魂に耳がついたような姿をしている。いつもロキの周りを飛び回っているが、彼や霊感の強い人間しか認識することができない。“魔”の力を吸収することができ、ロキからは「えらいから」という理由でえっちゃんと名付けられているが、ほかの登場人物からは“ぷにゃん”や“ぷにゃお”などと呼ばれている。 また、自分より小さいものに変身できる能力も備えている。

ココ

巨人族の国、“ウトガルド”でウトガルドロキの暮らす屋敷のメイドを務める少女。非常に小柄で、ツインテールと猫耳がトレードマーク。性格は幼く無邪気で、“ウトガルド国のアイドル”を自称しているが、愛するウトガルドロキに対しては誠心誠意をもって尽くし、“うーさま”と呼んで親しげに接している。

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