ガヴリールドロップアウト

ガヴリールドロップアウト

天界から下界へと降り立ち、下界の娯楽に溺れて堕落した天使ガヴリールの日常を描くコメディ漫画。2013年12月発売の「コミック電撃だいおうじ」vol.4より連載の作品で、うかみの代表作でもある。

正式名称
ガヴリールドロップアウト
ふりがな
がゔりーるどろっぷあうと
作者
ジャンル
ギャグ・コメディ
レーベル
電撃コミックスNEXT(KADOKAWA)
巻数
既刊14巻
関連商品
Amazon 楽天

世界観

天使ガヴリールの下界での学校生活を中心に描いている。学校関係者を中心に普通の人間も登場するが、主な登場人物は天使及び悪魔となっている。また、天界魔界独自のアイテムや世界観、現実離れした表現やファンタジー要素が多いことももこの作品の特色となっている。

あらすじ

第1巻

天使学校を優秀な成績で卒業した天使ガヴリールは、さらなる修行のために人間界で生活する事となった。しかしガヴリールは、人間界の娯楽に触れるうちにすっかり堕落した生活を送るようになり、さらには天使としての使命も忘れて駄目天使へと変貌を遂げていた。そんなガヴリールのもとに人間界でなかよくなった悪魔ヴィーネがやって来て、彼女を学校に連れ出そうとする。そしてヴィーネはガヴリールに対し、このままでは天界に強制送還されてしまうかもしれないと脅す。天界に戻る事を怖れるガヴリールは、しぶしぶ学校に行く準備を開始する。(第1話。ほか、8エピソード収録)

第2巻

ヴィーネが、ガヴリールラフィエルを海へ行こうと誘っていた。それを近くで聞いていたサターニャはいっしょに行きたいと思うものの、プライドが邪魔して自分から参加を言い出せない。そこでサターニャは、ガヴリール達の方から誘ってもらおうと、ヒマな事を猛アピールし始める。ガヴリール達はサターニャが海に行きたい事を察するが、ラフィエルはあえてサターニャを誘わずに、彼女をからかい始めてしまう。(第10話。ほか、9エピソード収録)

第3巻

ヴィーネラフィエルが、クリスマスパーティーの準備を整えていたところにサターニャから電話が入る。サターニャは、クリスマスはキリストの誕生日なのだから、それを祝う人間達には恐怖を与えるべきだと言い出す。人間界でのクリスマスを楽しみにしていたヴィーネは、サターニャの計画を邪魔する事にする。そして、やって来たサターニャをクリスマスの和やかな雰囲気に巻き込み、当初の目的を忘れさせようと画策する。(第20話。ほか、7エピソード収録)

第4巻

ある日、ラフィエルはブラジャーのサイズが合っていない事を気にしていた。なんとかブラジャーをつけたものの、少しでも動くとホックが壊れてしまう。そんな中、運悪く体力測定が行われる事になったラフィエルは、ブラジャーを壊さないように控えめな動きで体力測定に臨み、散々な結果となってしまう。すると、一人だけ測定結果のいいサターニャが調子に乗り始める。ガヴリールに、サターニャの増長を止めてほしいと頼まれたラフィエルは、持久走でサターニャに勝つべく、ブラジャーが壊れる事も厭わずに本気を出す。(第28話。ほか9エピソード収録。)

第5巻

食べた者の感情を一瞬で変化させてしまう「七色ドロップ」という、魔界通販で買った飴をサターニャが持って来た。それを普通の飴だと勘違いして食べたガヴリールは、サターニャに対して愛情を抱いてしまう。しかしガヴリールは、その感情がどうしても受け入れられず、サターニャを避けるようになる。一方、サターニャはガヴリールから避けられている事を変な風に勘違いした挙句、ガヴリールに付きまとう事になる。(第38話。ほか6エピソード収録)

第6巻

林間学校に出掛ける事になったサターニャは、ガヴリールに対してどっちが優秀か勝負しようと宣戦布告。しかし、ガヴリールはそんなサターニャを面倒臭がり、邪険に扱う。そして、二人は数学の先生が林間学校の注意事項をしゃべっているにもかかわらず、言い争いを始めてしまう。すると、先生は二人が話を聞こうとしない事に怒り、林間学校のあいだはいっしょに行動するように命じる。サターニャとガヴリールは先生と行動を共にするうちに、すっかり従順となり口調まで変わってしまうのだった。(第48話。ほか6エピソード収録) 

メディアミックス

TVアニメ

2016年7月1月から、AT-X、TOKYO MXなどにて太田雅彦監督によるTVアニメ版が放送されている。キャラクターデザインは熊谷勝弘、音楽は三澤康弘が担当している。主なキャストはガヴリール役を富田美憂、ヴィーネ役を大西沙織、サターニャ役を大空直美がそれぞれ演じている。

WEBラジオ

2017年1月6日よりインターネットラジオステーション「音泉」にて、『ガヴリールドロップアウト~天使と悪魔のシェアハウス~』のタイトルで、WEBラジオが配信された。ガヴリール役の富田美憂、ヴィーネ役の大西沙織、サターニャ役の大空直美がパーソナリティを務めた。

登場人物・キャラクター

ガヴリール

天使学校を主席で卒業した天使の少女。フルネームは「天真=ガヴリール=ホワイト」。天使学校に通っていた時は非常に優秀で「立派な天使になって人間を幸せに導く」ことを使命だと信じて疑っていなかったが、下界へ来てネットゲームにハマり自堕落な天使へと変貌している。しかし、自身は「人間たちの娯楽に触れて天界にいた頃の優等生の自分は偽りだと気付いた」と語っている。 面倒くさがりな性格で、イベントごとや行事にはあまり積極的ではなく、学校にも本来は行きたくないと考えている。そのため、定期的に学校にいきたくない周期が訪れる。また、運動も得意ではなく特にスタミナがない。その代わり、既にネットゲームでは世界を2つも救うほどにやり込んでおり、自身の下界での成果として校長先生に報告したこともある。

ヴィーネ

悪魔の少女。ガヴリールとは下界に来た時に知り合い、自分のマンションがどこか分からない時に、堕天する前のガヴリールに丁寧に案内してもらったことがきっかけで友達になった。悪魔なのにも関わらず作中では屈指の常識人で、主にツッコミを担当している。そのためラフィエルからもツッコミが趣味だと思われていたが、ヴィーネ本人によれば「趣味でツッコんでるわけじゃない」とのこと。 一時期は悪魔らしく悪いことをしようと努力したことがあり、60分間ノートをとらないことに挑戦したが、それでも何度もノートをとってしまうほど根は非常に真面目。イベントごとが大好きで、海へ行くためにしおりを作ったり、ハロウィンでは衣装を自作したりしている。将来はしっかりと人間のことを学んで、人の役に立つ仕事に就きたいと考えている。 この性質から、ガヴリールからは「悪魔としてはダメダメだな」と言われている。

サターニャ

自称「魔界の支配者」となる予定の悪魔の少女。ガヴリールと同じ学校に通っており、「魔界の支配者」になるため、悪魔的行為を繰り返している。しかし、素で悪魔的な行動を取るガヴリールにいつも先を越されてしまうため、一方的にライバル視している。何かと張り切るタイプだが、反面調子に乗り過ぎて空回りしたり失敗することが多い。 運動は得意で学校で行われた体力測定の時には本気を出したラフィエルに持久走では負けたものの、他はすべてトップの記録を叩き出している。味音痴で、唐辛子を山盛りに振りかけたうどんも平気で食べることができる。

ラフィエル

ガヴリールの同期で、ガヴリールに次ぐ成績で天使学校を卒業した優等生の天使。下界の学校でも成績優秀で運動神経抜群と、非の打ちどころがない。しかし、その本質は笑顔で酷いことを平然とやってのけるドSで、特にサターニャを気に入り観察対象として付きまとっている。そのため、ヴィーネからは「ストーカー予備軍」という認識を持たれている。 苦手なものはカエル。

タプリス

ガヴリールと同じ天使学校の後輩天使。天使学校時代の憧れの先輩であるガヴリールに会うために下界へとやって来た。下界での生活にはまだ慣れておらず、下界のルールについては現在勉強中。PCにも触れたことがなかったが、ガヴリールを助けることができるかもしれないという理由で入門書を片手に勉強し、C言語とJavaを一通り使えるようになった。 しかし、ガヴリールが重視するゲームは壊滅的に下手なため、彼女からは「使えない」と思われている。

ガヴリールの妹 (がゔりーるのいもうと)

ガヴリールの妹。まだ幼く、姉のガヴリールが大好きな純真無垢な天使。久しぶりに下界から天界へ帰って来たガヴリールとはおうまさんごっこやあやとりなどをして過ごしていた。他にもお手玉やめんこ、けん玉などの遊びを提案していた。

サターニャの弟 (さたーにゃのおとうと)

サターニャの弟の悪魔。家族全員が悪魔的な雰囲気を重視するあまり、人間の生き血と称してトマトジュースを飲んだり、父親が実際は存在しない執事である「じいや」を呼ぼうとする際に、ツッコミを入れている。

アレキサンダー

サターニャが魔界の自宅で飼っている使い魔。小さなドラゴンのような姿で、お手やおかわりなどの芸ができる。小さな炎くらいなら吐くことができるが、チャッピーと出会った時はそのあまりの迫力に戦意を喪失してしまい死んだフリをしていた。

チャッピー

ヴィーネが魔界の自宅で飼っているイフリートという種類の魔獣。ヴィーネが下界に行く前は小さくて可愛らしい赤ちゃんだったが、ヴィーネが下界にいる間に急激に成長し、現在は昔からは想像もつかない巨大な猛獣と化している。

校長先生 (こうちょうせんせい)

天使学校の校長。優等生だった卒業生のガヴリールとラフィエルの下界での成果に、大きな期待を寄せている。そのため、久しぶりに天使学校で2人と会った際には張り切り過ぎて身体中から光を放ちまくり、ラフィエルに鬱陶しいと注意をされていた。

委員長 (いいんちょう)

ガヴリールが下界で通う学校で、クラス委員長を務めている人間の女子。ガヴリールが天使であることを知らないため、ガヴリールの浮世離れした言葉に反応しては心の中でツッコミを入れ続けるツッコミの名手。自他ともに認める委員長キャラで、進級した後もクラスのことを考えて委員長に立候補する。趣味はクロスワードで特技は暗算。

数学の先生 (すうがくのせんせい)

ガヴリールが下界で通う学校の男性教師で、担当教科は数学。スキンヘッドにサングラスという強面スタイルで、ガヴリールにも「怒らせると怖い」と一目置かれている。「宿題をわざとやってきていない」とサターニャが高らかに宣言した時には、サターニャが泣くほど追い詰めた後にバケツを持たせて廊下に立たせた。

マスター

喫茶店「エンジェル珈琲」の男性店主。今まで1人で店を切り盛りしていたが、店を回すのがきつくなってアルバイトを募集しガヴリールを雇った。「名前が外国人っぽい」という理由で、ガヴリールが日本で苦労をしていると思い、仕事でヘマをしても温かく見守る人格者。店で出すブレンドコーヒーには自信があり、豆の産地にもこだわっている。

(いぬ)

サターニャの好物のメロンパンを狙ってきた犬で、激闘の末にサターニャに勝利した。タプリスが天界特製防護服を着ていた際には、不審に思って噛みついたこともあるが、その牙はタプリスには届かなかった。

田中 (たなか)

ガヴリールのクラスメイトの女子高校生。ショートカットの髪型をしている。学校では調理部に所属しており、料理の腕前には自信を持っている。空腹のガヴリールが調理部に見学に来た際は、部活仲間の上野や委員長といっしょに彼女を歓迎し、他人丼やデザートなどを出してもてなした。林間学校では料理の得意な上野やヴィーネといっしょに抜群の手際のよさを発揮していた。

篠原 千秋 (しのはら ちあき)

タプリスのクラスメイトの女子高校生。ロングヘアで、前髪を髪留めで止めている。タプリスとは席がとなりになった事から、なかよくなった。その後、黒奈メイともなかよくなりたいと考えて話し掛けるが、メイからは警戒されてしまう。タプリスにその事を相談して、タプリスの紹介でメイとなかよくなろうとするが失敗。のちにメイが全人類を苦手としていると知り、決して自分が嫌われているわけではないと安心した。その後、何気なくメイに飲みかけのジュースをあげた事がきっかけで、彼女となかよくなる。

幽霊 (ゆうれい)

林間学校の肝試し中にガヴリール達が遭遇した女性の幽霊。「幽霊カンパニー」と呼ばれる会社に所属している。ショートヘアで髪を二つに束ねて、関西弁をしゃべる。たくさんの人間を驚かせて一人前の幽霊になる事を目標としており、肝試しで学生達を驚かせる事を仕事としている。しかし人間には、その姿を見る事ができず、驚かせる事ができないでいる。天使や悪魔には姿が見えるため、ヴィーネを驚かせる事に成功した。

黒奈 メイ (くろな めい)

人間界に修行にやって来たタプリスと同じ高校に通っている悪魔の少女。黒髪のショートヘアで、前髪により左側の目を隠している。左右で色の違うオッドアイの持ち主だが、色の違う左目を見られる事を極端に恥ずかしがっている。パーカーを愛用しており、制服の上から常時パーカーを着用している。人間界での生活に慣れていない事から、魔界での常識に照らし合わせて行動しがち。また、土によって製作した人形をあやつる事のできる能力を持つ。道で落としたハンカチをタプリスにより拾われた事がきっかけで、彼女に懐き始める。しかし、コミュニケーションを取る事が苦手のため、しばらくのあいだ、タプリスからは嫌がらせをされていると勘違いされていた。また人間が苦手であるため、タプリス以外のクラスメイトとはあまり親しくない。しかし、クラスメイトの篠原千秋から飲み物をもらった途端、彼女に懐き始める。

上野 (うえの)

ガヴリールのクラスメイトの女子高校生。黒髪のショートヘアで、眼鏡をかけている。学校では調理部に所属しており、料理の腕前には自信を持っている。空腹のガヴリールが調理部に見学に来た際は、部活仲間の田中や委員長といっしょに彼女を歓迎し、他人丼やデザードなどを出してもてなした。林間学校では料理の得意な田中やヴィーネといっしょに抜群の手際のよさを発揮していた。

場所

天界 (てんかい)

人間が生活する下界とは異なる場所で、主に天使が生活している。住民である天使たちはさまざまな能力を持ち、中には下界の天気を操ることのできる者もいる。また、下界の物を持ち込むことは基本的に禁止されているが、成績優秀者は理由次第で娯楽物を持ち込むこともできる。下界からは魔界ゲートを介して行くことができる。

魔界 (まかい)

人間が生活する下界とは異なる場所で、主に悪魔が生活している。湖には下界では見られないよくわからない魚などが生息している。天界と同様下界からは魔界ゲートを介して行くことができる。

天使学校 (てんしがっこう)

天使としての基礎を学ぶ、天界にある学校。ここを卒業した天使は下界へ行き、人間に紛れて生活しながら、人間を幸せに導くために人間について多く知ることを義務付けられている。成績による優劣もつけられる。

エンジェル珈琲 (えんじぇるこーひー)

ガヴリールがゲームの課金のし過ぎでお金が必要となった際、アルバイトをすることになった喫茶店。時給は850円。ガヴリールは週2日以上働くと体力的にきついという理由で、週1日しか入っていない。マスターいわく自慢は「落ち着いた店の雰囲気」。ヴィーネはここのブレンドコーヒーを絶賛していた。

ハイツ舞天 (はいつまいてん)

ヴィーネが住んでいるマンション。最初下界に来た時にここの場所がわからず彷徨っていたところを堕天する前のガヴリールに案内された。普通の一人暮らし用のマンションだが、キッチンはかなり広く設計されており使い勝手がいい。

MOON COFFEE (むーんこーひー)

ヴィーネがラフィエルを良く知るために2人きりで訪れたコーヒーショップ。コーヒーはもちろんスイーツも充実しているが、食べるとその日は眠れなくなるほど辛い「激辛からしシュー」といったものも扱っている。

その他キーワード

神足通 (じんそくつう)

自由自在に自分の思う場所に転移できる能力。ガヴリールが学校へ初登校する際に歩くのが面倒という理由で使用した。使用の際には天使の輪っかと翼が生える。便利な移動手段だが、失敗すると自分が身に着けているものだけが移動してしまうことがある。

世界の終わりを告げるラッパ (せかいのおわりをつげるらっぱ)

その名の通り吹くと全人類が消え、世界が終わりを迎えてしまう非常に危険なラッパ。ガヴリールが学校へ初登校する際に歩くのを面倒くさがって神足通を使用した。しかし失敗した結果、教室に自分のパンツのみが登校してしまうという事態が発生し「見た奴らを全員消すしかない」と使用しようとした。この時は結局ヴィーネの阻止でことなきを得た。

デビル・パイソン (でびるぱいそん)

魔界通販で紹介された44口径マグナム。「天使をぎゃふんと言わせる」という触れ込みがサターニャの心を掴み、購入に踏み切らせた。「デビル社が開発したリボルバーマグナムでその洗練されたフォルムはまさに一級品」と説明書に書かれている。特殊な弾が入っており、撃たれた者は10分間笑いが止まらなくなってしまう。

天界特製防護服 (てんかいとくせいぼうごふく)

天界で手に入れることのできる防護服で、下界に来た際にタプリスが着ていたもの。宇宙服のような設計で、下界で使用するとその見た目通り浮くことができる。そのため犬に警戒されて咬まれたものの、高性能であるがゆえに大事には至らなかった。

暗黒鍋セット (あんこくなべせっと)

サターニャがガヴリールたちと鍋をするために持ってきたもの。サターニャいわく「みんなそろったらやっぱりコレ」とのことで、用意された定番のアイテム。普通の鍋とは異なり、入れたものがすべて暗黒物質に変化してしまうという代物。

天使 (てんし)

天界に存在する人間とは異なる生き物。天使学校を卒業してからは下界に行き、人間に紛れて学校に通いながら人間というものはどういうものか学び、人間を正しい道へと導く存在とならなくてはならない。

悪魔 (あくま)

魔界に存在する人間とは異なる生き物。天使と同じく下界に行き人間に紛れて学校に通う必要があるが、その理由は定かではない。天使とは特別敵対しているわけではないが、基本的に天使の住む天界に入ることはできない。過去には「独身男性を消すような仕事」をしていた悪魔もいた。

駄目天使 (だめてんし)

「人間を幸せに導く」という天使としての使命を完全に放棄し、堕落した生活を送っている天使のこと。略して「駄天使」。具体的にはガヴリールのことを指す言葉だが、この言葉を作ったのはガヴリール自身。

下界が生んだ過ち (ぶらっくうぇぽん)

ヴィーネがガヴリールの部屋を掃除した時に出て来た、素早く動く黒い生物のこと。ひとたびその姿を目にすると夜も眠れないといわれており、ヴィーネは「すべての人々を不幸にするモノ」と呼ぶほど苦手としている。いわゆるゴキブリ。

もっちりオレンジ

ガヴリールが飲んでいた飲み物。パッケージにはオレンジときり餅の絵が描いてあり、「きり餅入り」という表記もされている。かなり不味いらしく、ガブリールは「買って損した」と言って一口飲んだだけで捨てていた。

よくわからない魚 (よくわからないさかな)

サターニャがサバの味噌煮を作る調理実習のために魔界の湖から獲って来た魚。かなりしゃくれている下あごと発達した鋭い歯、頭についている誘引突起が特徴。ガヴリールからは「サターニャ」と命名されていた。

夏の思ひ出 (なつのおもいで)

ヴィーネが下界で迎える初めての長期休暇を謳歌しようと作成したしおり。海へ行く際にガヴリールたちに配布した。内容はかなり充実しており、泳ぎ方のコツや万が一溺れた時の対処法はもちろん「バナナはおやつに含まれますか?」「どうやったら大魔王になれますか?」などの素朴な疑問への答えも掲載されている。

魔界通販 (まかいつうはん)

悪魔向けに放送されている魔界の通販番組。ヴィーネいわく「うさんくさい物を売っている魔界の通販番組」で天界や下界では放送されていない。サターニャはこの番組のカモにされている。

スペシャルサタニキアブラックスペシャル

ヴィーネが「クリスマスの空気にあててそのままクリスマスを楽しんでもらおう作戦」でサターニャの気を紛らわせるために作らせたケーキ。全部チョコで黒く塗りつぶされているのが特徴。ガヴリールにこのケーキの詳細を尋ねられた時は「スペシャルアドバンスサタニキアツイスト」と名前を変えて紹介していた。

クリスマスの空気にあててそのままクリスマスを楽しんでもらおう作戦 (くりすますのくうきにあててそのまくりすますをたのしんでもらおうさくせん)

クリスマスを謳歌したいヴィーネが、キリストの誕生日であるクリスマスに悪魔的な行動を取ろうとしていたサターニャを、クリスマスの空気にあてて取り込もうと企てた作戦。「メリークリスマス」と言わせてムードを高揚させたり、ケーキを作らせて気を紛らわせようとしていた。

学校にいきたくない周期 (がっこうにいきたくないしゅうき)

ガヴリールに定期的にやって来る、学校へ行きたくなくなる周期で、起きた瞬間あまりのだるさで身体が動かなくなるというもの。定期テストの際にもこの周期を迎えたことで学校へ行くことを渋ったが、ヴィーネの説得により、なんとか制服を着て神足通を使用し、登校しようとするところまではこぎつけた。しかし結局神足通は失敗してしまい、スカートのみが教室へ移動するという事態を招いてしまう。

悪魔的行為 (でびるずあくしょん)

サターニャが大悪魔となるべく日夜行っている外道行為。宿題をあえて忘れることや、ペットボトルの分別をしないで捨ててしまうことなど、その行為は基本的にすべてしょぼいものばかり。

実録!おもしろ面接大全集 (じつろくおもしろめんせつだいぜんしゅう)

サターニャがガヴリールからもらった面接対策本。実際にあった面白い面接の受け答えや行動が書かれている。これを読み込んでサターニャは数学の先生が行う就職試験対策の模擬面接へ臨んだが、ふざけているのかと数学の先生に怒られてしまった。

七色ドロップ (なないろどろっぷ)

魔界通販で販売されている飴。「七色ドロップ」というロゴの袋に入っており、見た目には普通の飴となんら変わりがない。その効果は食べた者の感情を一瞬にして変化させる事ができる。抱く感情は飴の色によって決まっており、それぞれ赤は「愛情」、青は「悲しみ」、紺は「恐怖」、橙は「尊敬」、黄は「希望」、紫は「絶望」、緑は「焦燥」となっている。その効力は半日ほど続く。サターニャが購入して学校に持ち込んだ際、ガヴリールが誤って赤色の飴を食べ、サターニャに対して「愛情」を抱く羽目になった。その後、効力の切れたガヴリールにより、サターニャは紫色の飴を食べさせられ、暫くのあいだ「絶望」の感情に支配されてしまう。

書誌情報

ガヴリールドロップアウト 14巻 KADOKAWA〈電撃コミックスNEXT〉

第10巻

(2020-11-27発行、 978-4049135138)

第13巻

(2022-12-27発行、 978-4049147674)

第14巻

(2023-09-27発行、 978-4049152685)

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