キミと僕の最後の戦場、あるいは世界が始まる聖戦

キミと僕の最後の戦場、あるいは世界が始まる聖戦

細音啓の小説『キミと僕の最後の戦場、あるいは世界が始まる聖戦』のコミカライズ作品。戦場で出会った二人の英雄イスカとアリスの戦いや恋愛模様、科学と魔法に二分された世界の争いを描いたヒロイックファンタジー。「ヤングアニマル」2018年No.10より掲載の作品。

正式名称
キミと僕の最後の戦場、あるいは世界が始まる聖戦
ふりがな
きみとぼくのさいごのせんじょうあるいはせかいがはじまるせいせん
原作者
細音 啓
作者
ジャンル
ファンタジー
関連商品
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あらすじ

少年と少女の邂逅

高度な科学技術が発達した「天帝国」と、超常の力を駆使して魔女の国と恐れられる「ネビュリス皇庁」は、星霊使いへの迫害を巡って100年にわたる戦争を続けていた。両国には最年少にして国の最高戦力となったイスカと、王女にして「氷禍の魔女」の異名を持つアリスという、二人の英雄がいた。国が誇る最高戦力である使徒聖の一員となったイスカは、ある大罪を犯したことで捕らわれの身となっていたが、皇庁との戦いが激化する中で釈放される。そんなイスカが代価として命じられたのは、強力な星霊使いであるアリスの打倒であった。再会した仲間と共に最前線へ向かったイスカは、アリスとその従者である燐・ヴィスポーズと対峙し、国や家族を守るために命を賭して戦う。だが、戦闘中にお互いの素顔を見たイスカとアリスは、敵同士でありながら無意識に惹かれ合ってしまう。仲間たちが駆けつけたことで戦闘は中断し、それぞれの国に戻っていったが、この日以来、イスカはアリスのことが気になってどうしても心が落ち着かなくなっていた。そんな中、事情を察したミスミス・クラスの勧めで、イスカは気分転換も兼ねて中立都市のオペラを見に行くことになる。昔の夢を見ながら途中で眠っていたイスカのとなりの席には、劇に感動して号泣するアリスが座っていた。戦場のライバルと戦闘禁止区域で再会した二人は、戦うことなくそのまま別れるものの、今度は街中のレストランで相席になってしまう。渋々始めた食事中の会話で、互いの好みが似ていることに気づいたイスカとアリスは、ますます気になる存在となる。

再会と黒き大魔女

戦場で出会ったイスカアリスは、中立都市に出向くたびに偶然の再会を果たしていた。やがて、イスカはアリスの美しさと高潔さに心奪われ、彼女は彼の強さと生き方に心奪われるようになる。そんな中、天帝国の議会にアリスとの戦いを評価されたイスカは、使徒聖への再復帰が検討されることになった。復帰への条件としてイスカが命じられたのは、アリスを拘束して軍に引き渡すことであった。逡巡するイスカは再びアリスに会うために、以前彼女と会った中立都市を目指すことになる。一方、イスカの調査を燐・ヴィスポーズに頼んだアリスは、使徒聖になったばかりの彼が帝国に捕われた星霊使いを逃がし、それが原因で投獄されていた過去を知る。帝国との戦争や敵意に迷いが生じ始めたアリスだったが、母親のミラベア・ルゥ・ネビュリス8世に敵国の剣士を気にしていることを咎められ、部屋に飾っていた帝国画家の絵画の焼却を命じられる。悩んだ末にアリスは、イスカと再会してその真意を探るべく、再び中立都市へ向かう。街から離れた場所に移り、イスカと密会という形で再会したアリスは、彼がネビュリス皇庁との戦争ではなく、和平交渉による平和を望んでいることを知る。一度はイスカに自らの部下になるように提案するアリスだったが、敵対する国に所属する者同士が共に歩むことは許されず、二人には殺し合う道しか残されていなかった。再び激闘に臨むイスカたちの前には、真っ黒に染まった上空から謎の少女が出現する。

ボルテックスを巡る攻防

分断された世界の中で、イスカアリスはお互いへの思いをさらに募らせていく。中立都市での密会の結果、イスカとアリスは互いを倒すことで、それぞれが目指す世界平和への礎とすることを選ぶ。だが、長い眠りから目覚めた始祖ネビュリスが、二人の戦いに割り込むように出現する。その無差別的な攻撃に、仲間が巻き込まれたことで腹を立てたイスカとアリスは一時休戦。二人は共闘して始祖ネビュリスを倒すことになり、激戦の果てに彼女は再び眠りに就くのだった。後日、新たな任務がイスカの所属する第907部隊にせまる中、彼らは遊楽都市ジュラクでカジノを楽しんでいた。任務前の休暇という名目以外にも、部下たちを気遣う隊長のミスミス・クラスにはある狙いがあった。一方、息抜きのためにジュラクを訪れていたアリスも、燐・ヴィスポーズと共にカジノでの休暇を満喫していた。イスカとアリスは偶然の再会を期待し、お互いの存在を気にするものの行き違いになってしまう。その裏側では、天帝国ネビュリス皇庁の新たな紛争の火種が生まれようとしていた。宿で休んでいたミスミスのもとには、星霊エネルギーが地下から湧き出す「ボルテックス」が、ジュラクの北西で発生しているという報せが入る。付近にいる兵はすべて臨時基地に緊急招集され、休暇を中断した第907部隊は、ボルテックスが敵に渡るのを阻止するという重要任務を命じられる。

魔人との激戦

出会いと戦いを重ねながら残酷な運命に翻弄されていくイスカアリスをあざ笑うかのように、世界の緊張はさらに強まっていき、天帝国ネビュリス皇庁の謀略が交錯しようとしていた。ボルテックスを巡り、皇庁内部でも緊張が高まる中、イスカたちは探索を続行して目標を発見するが、そこには仮面卿オンによる罠が待ち構えていた。一方、ジュラクでイスカに会えなかったと嘆くアリスに対し、燐・ヴィスポーズ中立都市で彼と決着をつけるように提案。だがその裏には、アリスとイスカの関係を断ち切ろうとする燐の計画があった。ジュラクでの任務を終えたイスカたちは、ミラベア・ルゥ・ネビュリス8世の捕縛という難関任務を命じられるが、ボルテックスの光を浴びたミスミス・クラスの体には、ある異変が現れ始めていた。提案どおり中立都市でイスカと再会したアリスは、燐の暴走によって毒で眠らせた彼を捕える羽目になってしまう。イスカが連れ去られたと悟った第907部隊は、国境を突破してイスカを奪還するように命じられる。イスカを連れて皇庁に帰還したアリスだったが、初めて身近に接する彼への好奇心がおさまらずにいた。拘束されたイスカと彼を監視するアリスの一夜限りの同居生活が始まる中、皇庁に侵入した璃洒・イン・エンパイアの策によって、サリンジャーが脱獄。過去に女王を襲ったサリンジャーを危険視するアリスは、彼を止めるべく監獄塔へと急ぐ。取り残されたイスカは、助けを求めていたアリスに応えるべく、取り戻した星剣を手に彼女を追う。

皇庁の三姉妹

司令部から派遣されてきたミカエラから働き過ぎを指摘され、イスカたち907部隊の面々は60日間の休暇を得ることになった。バカンスの地でもある独立国家アルサミラにやって来たイスカたちは、魔女化したミスミス・クラスの星紋を隠す方法を、天帝国を離れた休暇のあいだに模索することになる。一方、ネビュリス皇庁では次の女王を選ぶ女王選抜が近づくにつれ、三つの王家のあいだで緊張が高まっていた。王宮から出たいと願うアリスだったが、アルサミラと帝国のつながりを警戒するミラベア・ルゥ・ネビュリス8世から遠征を命じられたのは、妹のシスベル・ルゥ・ネビュリス9世だった。アリスは久々にシスベルに会おうとするものの、シスベルは何も言わないままその場を去ってしまう。身内すら拒絶するシスベルには、その身に宿した「灯(ともしび)の星霊」によって得た、ある秘密があった。シスベルが遠征に出たあと、ミラベアの頼みでシスベルの部屋を調査するアリスと燐・ヴィスポーズは、シスベルがイスカについて調査していたことを知る。アリスたちはシスベルの真意を確かめるべく、アルサミラへ向かうこととなる。その頃、アルサミラで行動していたイスカは街中で、かつて助けた星霊使いでもあるシスベルと再会を果たす。ある目的のために信頼できる護衛を求めるシスベルは、イスカの態度を見て彼こそが護衛にふさわしいと決意。後日、星霊を使って居場所を捜して再びイスカに会いに行ったシスベルは、世界を巻き込む破滅の未来を止めるために仲間になってほしいと協力を求める。

魔女狩りの処刑執行体

ネビュリス皇庁の過激派と天帝国の双方で、世界の秘密をつかんだシスベル・ルゥ・ネビュリス9世を巡る動きが加速し、彼女は両国から命を狙われる立場となった。さらに、シスベルの情報が提供された帝国では、世界をゆるがす恐ろしい計画が実行されようとしていた。アルサミラの原油採掘場でイスカと会っていたシスベルは仮面卿オンに裏切り者扱いされたうえに、帝国の実験兵器「魔女狩り」の襲撃を受ける。駆けつけたミスミス・クラスたちはオンを足止めし、イスカは仲間とシスベルを守るために魔女狩りに立ち向かう。だが、星霊の力を宿す魔女狩りには、帝国の底知れぬ闇が隠されていた。陰謀がうずまく戦場で、イスカは音々・アルカストーネの援護を受けながらも、敵の猛攻に苦戦していた。一方、オンと対峙するミスミスは、ピンチのジン・シュラルガンを助けようと必死になって星霊使いとしての力を暴走させてしまう。シスベルの助けを受けて魔女狩りを停止させたイスカは、彼女を追ってきたアリスに再会。アリスの力で魔女狩りは完全に粉砕されるが、思わずイスカの名を呼んでしまった彼女は、彼との関係をシスベルに疑われる。あらためてイスカの強さと人柄に惹かれたシスベルは、仲間に引き入れることをあきらめないと彼に告げてその場を去る。後日、星霊の力でミスミスが魔女化していることをつき止めたシスベルは、サウナで休んでいた彼女への接触を試みる。

関連作品

小説

本作『キミと僕の最後の戦場、あるいは世界が始まる聖戦』は、細音啓の小説『キミと僕の最後の戦場、あるいは世界が始まる聖戦』を原作としている。原作小説版は富士見ファンタジア文庫から刊行され、イラストは猫鍋蒼が担当している。

登場人物・キャラクター

イスカ

天帝国の防衛機構Ⅲ師の第907部隊に所属する剣士。史上最年少で使徒聖に上り詰めた少年兵で、温厚に見えるが、意外と頑固な一面もある。師匠のクロスウェル・ネス・リビュゲートから受け継いだ星剣を所有し、「黒鋼の後継」の異名を持つ。使徒聖になったばかりの頃、シスベル・ルゥ・ネビュリス9世の脱走を手引きしたことで称号を剥奪される。純血種の打倒を条件に釈放され、再び戦いに身を投じるが、戦場で出会ったアリスと惹かれ合ったことで、残酷な戦いと運命に翻弄されていく。アリスとは互いに好敵手と認め合うが、食事や絵画の好みが合ううえに、中立都市などで偶然の再会を果たす中で、うやむやに協力し合う事態も増えていく。敵同士という意識が薄れていくと同時に、彼女に恋愛感情を持つようになるが、使命を優先しているために自覚はしていない。柔和でお人よしに見えるが信念に反することは頑なにゆずらず、帝国と皇庁の和平を結んで平和を実現するという目標のためなら、どんな星霊使いにも果敢に立ち向かう。これらの理想と信念から、アリスやシスベル・ルゥ・ネビュリス9世に破格の条件でスカウトされても断っている。その一方で、弱い星霊使いに対する横暴な行為は見過ごすことができず、無計画にシスベルの脱走を手引きして投獄されるという本末転倒な結果を招くなど、短絡的で詰めの甘いところがある。アリスだけでなくシスベルからも好意と期待を寄せられており、ミスミス・クラスと音々・アルカストーネからも意識されるなど、無自覚ながら女性にモテている。クロスウェルからは星剣の性質に合わせて対星霊使いに特化した訓練を受け、神業のような剣技で敵を圧倒する。しかし、剣の才能に恵まれていたわけではなく、星霊使い以外の相手にはあまり実力を発揮できない。

アリス

ネビュリス皇庁の第二王女で、「氷禍の魔女」の異名で恐れられる星霊使い。金髪のロングヘアで、赤と白のドレスを身にまとった高貴な美少女。戦闘時は感情を押し殺しているが、本来は感受性豊かで情にも厚い。フルネームは「アリスリーゼ・ルゥ・ネビュリス9世」。強力な氷の星霊を宿し、周囲を氷づけにして無数の氷の剣を繰り出す「氷禍・千枚の棘吹雪」や、絶対防御の盾「氷花」をはじめとした星霊術をあやつる。誰も迫害されない世界をつくるために国の最高戦力として戦場に赴き、天帝国打倒を掲げている。イスカとは互いに好敵手と認め合い、戦場で決着をつけることを望んでいるが、中立都市で再会するうちに、彼に好意を寄せるようになる。しかし、帝国への敵対心から恋愛感情であることは否定し、イスカのことはあくまで好敵手だと言い張る。美術に国境はないと考えていることで帝国画家の絵画を飾っているが、皇庁の者たちからは問題視されている。さらにはいつの間にか疎遠になっていたシスベル・ルゥ・ネビュリス9世とイリーティア・ルゥ・ネビュリス9世との関係や、ゾア家やヒュドラ家との権力争いにも心底辟易している。そんな中、出会ったイスカとの交流が生きがいになっており、彼がいなくなったら生きがいがなくなるとすら思っている。姉妹仲は良好だったものの、女王候補のライバルとして意識することが多くなり、シスベルが引きこもってからは最低限のことしか話さなくなった彼女に不気味さを感じている。それでも姉妹への愛情があり、ピンチのときは駆けつけている。ふだんは冷静でおしとやかだが、イスカのことになると我を忘れて暴走することが多く、彼に積極的なアプローチをするようになったシスベルには対抗心をむき出しにしている。イスカの907部隊の中ではミスミス・クラスと縁があり、彼女が魔女化したことにも気づいている。

ミスミス・クラス

イスカが所属する防衛機構Ⅲ師の第907部隊の隊長を務める女性。少女とまちがえられるほどに小柄で童顔ながらスタイル抜群の巨乳で、れっきとした22歳の大人。銀髪のセミロングを、大きなリボンと三つ編みでまとめている。見た目も性格も子供っぽいところがあるが、イスカたちからの信頼は厚い。直接戦闘は苦手で兵士としては優秀といえず、昇級試験でもギリギリの成績だった。その一方で、部下の感情の機微には敏感に反応できるなど指揮官として優れており、イスカがアリスと邂逅して調子を崩したことも素早く察して対応している。ふだんは弱気だが芯は強く、一度覚悟を決めたあとは思いを行動力で示し、時には部下の盾となって上司に物申したり、自ら囮を務めるなど度胸が据わっている。ジュラクの峡谷でネビュリス皇庁の罠にはまってボルテックスに落とされ、左肩に星紋が出現して魔女化し、星霊使いの力を宿すようになる。帝国では星紋が出現した者が罰せられることから、自首するか星紋を隠すかの選択を部下たちにせまられ、907部隊がまたバラバラになることを恐れて星紋を隠すことを選択する。これ以降、イスカたちの協力を得ながら、魔女化したことを隠し続けている。しかし、星霊のコントロールはできておらず、感情が昂るとその力を暴走させてしまうことがある。イスカのことは部下としてだけでなく異性として意識しており、彼にアプローチするシスベル・ルゥ・ネビュリス9世のことは必死で妨害しようとしていた。同じく兵士だった父親が一兵卒止まりのまま負傷して引退したため、彼の意志を継いで根性で隊長に這い上がった過去を持つ。

ジン・シュラルガン

天帝国の防衛機構Ⅲ師の第907部隊に所属する、狙撃手の青年。かつて同僚のイスカと共にクロスウェル・ネス・リビュゲートのもとで修行していたことがあり、付き合いの長いイスカとは仲のいい友人でもある。クールな性格で、少々毒舌で皮肉屋なところがある。実家は銃工房で、神業のように繊細な狙撃技術を持つスナイパー。頭の回転が非常に速く、敵の陰謀を真っ先に見抜くなど優れた洞察力も持っている。また、イスカがアリスと出会ったことで調子を崩し、変わっていったことにも気づいている。ふだんは冷静で不愛想だが、根は仲間思いで優しいことから、仲間の変化や危機には敏感に反応し、気遣いを見せる。ミスミス・クラスを罠にはめて魔女化するきっかけをつくった仮面卿オンに対しては、初対面で怒りをあらわにしている。907部隊の中では最も警戒心が強く慎重なところがあり、成り行きで護衛することになったシスベル・ルゥ・ネビュリス9世のことも警戒していた。イスカからはシスベルとの相性が悪いと思われていたが、彼女からは気に入られており、憎まれ口を叩きながらも彼女を気遣うことが増えていく。

音々・アルカストーネ (ねねあるかすとーね)

天帝国の防衛機構Ⅲ師の第907部隊に所属する通信技手の少女。赤茶色のロングヘアをポニーテールにまとめている。かわいらしい見た目に反して武器の開発を得意としており、星霊使い以外との戦いが得意ではないイスカに代わって、チームの火力担当を務めている。イスカを「イスカ兄ちゃん」と呼んで兄のように慕っている。帝国の制圧兵器開発部局から対星霊兵器「テトラビブロスの星」を預けられ、機械仕掛けの指輪で操作して、星霊の動きを乱す波長を出せる対星霊擲弾(てきだん)や徹甲弾を射出できる。イスカを異性として意識しており、彼にアプローチすることもある。このため、イスカを気に入っているシスベル・ルゥ・ネビュリス9世のことは警戒し、対抗心を抱く。

燐・ヴィスポーズ (りんゔぃすぽーず)

アリスの側近とメイドを務める女性。ネビュリス皇庁王家に仕える王宮守護星の出身。茶髪のロングヘアを二つのおさげにまとめ、ロングスカートのメイド服を身にまとっている。主であるアリスへの忠誠心が強く、イスカをはじめとする天帝国の者へは強い警戒心と敵対心を抱く。土の星霊を宿した星霊使いで武芸全般に長けており、特に暗殺術に優れ、状況判断能力も高い。服の下には暗器だけでなく、土の星霊を生かすための砂が入った瓶などを多数仕込んでいる。昔から心酔するアリスのためにつねに尽力しているが、彼女がイスカに惹かれるようになってからは、その言動や行動に振り回されがち。その一方でイスカを警戒するあまり暴走することがあり、彼やアリスをヒヤヒヤさせている。戦闘では星霊術で作ったゴーレムを使役するほか、粘着性の強い泥を瞬時に作り出すなど、イスカからも一流の星霊使いと評されている。戦争を終わらせる志と力を持つアリスが、世界を統一する女王になれるように全力で支え、彼女の右腕として支え続けることを夢見ている。このため、敵兵であるイスカにアリスがこだわることを快く思わず、独断で二人の仲を裂こうと画策した結果、彼を拉致する羽目になるという事態を招いた。一方で、イスカのことになると我を忘れがちなアリスを諫めるのには苦労しており、最終的には彼に苦労を押し付けることもある。イスカにはとことん冷たい態度を取っていたが、サリンジャーとの戦いで助けられてからは、彼の人柄と実力を認めている。

璃洒・イン・エンパイア (りしゃいんえんぱいあ)

使徒聖の第五席の女性で、防衛機構の司令部特別客員を務める。茶髪のロングヘアをお団子にまとめ、眼鏡を掛けている。ふだんは気さくで親しみやすいお姉さんだが、底知れない腹黒さと冷徹さを秘めている。天帝国の天帝の参謀でもあり、あらゆる分野で活躍する万能の才女。ミスミス・クラスとは士官学校の同期で仲がよく、かわいがっている。無理無謀な命令を笑顔で押し付けたり、907部隊を平然と囮に使ったりすることから、ジン・シュラルガンからは警戒されている。帝国とネビュリス皇庁の二重国籍を持ち、これを利用して皇庁に潜入し、サリンジャーの脱獄を手引きした。監獄の強化ガラスを手も触れずに破壊するなど、その実力は計り知れず、謎が多い人物。

ミラベア・ルゥ・ネビュリス8世 (みらべあるぅねびゅりすはっせい)

ネビュリス皇庁の現女王で、アリスの母親。アリスには及ばないが一流の星霊使いであり、強力な大気の星霊を宿している。風ではなく空気そのものを操作することができ、ふだんは厚地の上着をまとうことで強大過ぎる力を抑えている。ゾア家ほどではないが、天帝国のことは星霊使いを迫害する蛮族として恨みを抱き、帝国の打倒こそが星霊使いの悲願と公言しているため、アリスやイスカのような和平の意思は持たない。このため、アリスが帝国の文化に触れることを快く思わず、彼女が飾っている帝国画家の絵画を焼き払うように命じるなど、彼女を厳しく教育してきた。次期女王の座はアリスにゆずろうと考えている一方、女王とは関係なく母親として三人の娘たちを立派な女性に育て上げることを義務と考えており、イリーティア・ルゥ・ネビュリス9世とシスベル・ルゥ・ネビュリス9世のことも気に掛けている。また、女王としては厳格だが、母親としては少々親バカな一面もある。

イリーティア・ルゥ・ネビュリス9世 (いりーてぃあるぅねびゅりすきゅうせい)

ネビュリス皇庁の第一王女で、アリスの姉。翡翠色のロングヘアで、緑色と金色のオッドアイを持つ。大人の気品と色香を漂わせる絶世の美女として知られ、アリスを凌ぐ巨乳と抜群のスタイルを誇る。社交的な性格で、ルゥ家以外の血族とも良好な関係を保ち、久々に帰国した際には仮面卿オンとも会っていた。アリスとシスベル・ルゥ・ネビュリス9世がこだわっているイスカに興味を示す。ふだんは皇庁の行く末を案じる慈悲深い王女に見えるが、その内は今の皇庁を根本から壊したいという憎悪に満ちており、そのためにシスベルの能力や居場所をはじめとする皇庁の情報を天帝国に売っている。星霊使いでもあるがその能力は他人の声をまねるというもので、戦闘では役に立たず活用が難しい。星霊が弱い一方で、20代にして知略と謀略に長けた老獪(ろうかい)さを有しており、皇庁の者からは「強い星霊以外のすべてを持つ」などと高く評され、次期女王候補としても有力。

シスベル・ルゥ・ネビュリス9世 (しすべるるぅねびゅりすきゅうせい)

ネビュリス皇庁の第三王女で、アリスの妹。桃色のロングヘアをツインテールにまとめた、可憐な美少女。以前はアリスに負けないお転婆だったが、あるきっかけで人との接触を避けるようになった。過去の事象を音声と映像で再生できる灯(ともしび)の星霊を宿す星霊使いで、表向きは半径300メートル過去20年以内の事象が効果範囲だが、実際は半径3000メートル過去200年以内という幅広い事象を映し出すことができ、他人の会話や秘密まで網羅できる。直接的な戦闘力は皆無だが、ウソや隠し事がまったく通用せず情報戦において凶悪なため、王宮内でも恐れられている。自衛手段として、過去に起きた災害などの事象を再現することで、一時的に敵の目を眩ませる技を持つ。かつて天帝国に捕えられた際にイスカに助けられたことがあり、彼に恩義を感じていた。皇庁に存在する謎の化け物を知ってからは、ミラベア・ルゥ・ネビュリス8世以外の家族にすら不信感を抱いて引きこもり、最低限の会話しか交わさなくなる。化け物とその裏にある陰謀を恐れ、世界を巻き込む破滅の未来を回避するための味方を求めており、遠征先で再会したイスカに協力を要請する。その直後に仮面卿オンや天帝国が差し向けた魔女狩りに襲撃され、窮地を救ってくれたイスカにはあらためて好意を寄せるようになった。断られてもイスカを部下にするのをあきらめておらず、積極的にアプローチを繰り返してはアリスと張り合っている。さらにはイスカの同僚である907部隊の面々も仲間に引き入れるため、魔女化したミスミス・クラスが星紋を隠すためのシールの提供と引き換えに、皇庁までの護衛を彼女たちに依頼する。

始祖ネビュリス (しそねびゅりす)

ネビュリス皇庁の創始者で、強力な星霊使いの少女。日焼けした赤銅色の肌と真珠色のロングヘアを持つ純血種の始祖。本名は「エヴ・ソフィ・ネビュリス」で、100年前に双子の妹と共に天帝国の進行を防ぎ、皇庁を建国した。「時空星霊」という最古にして最強の星霊を宿し、帝都を一人で火の海に変えたことから「大魔女」の異名で恐れられた。人と星霊の統合を自力で実現し、星霊の力と星の迎撃意思を備えている。表向きは故人とされているが、強大な星霊の力で時間の流れを遮断し、少女の姿のままネビュリス王宮の地下で眠り続けていた。しかし、アリスの星霊とイスカの星剣に共鳴する形で覚醒して王宮地下を離れ、二人の戦いに割り込んだ。その思考と意思はゾア家すら凌ぐほどに過激かつ破滅的な憎悪に支配されており、どんな手段を用いてでも帝国を滅ぼすという恩讐に取りつかれている。そのためなら同胞すら傷つけることも厭わず、アリスとイスカの仲間を無差別な攻撃に巻き込んだため、二人の反感を買う。圧倒的な暴威で暴れ回るもののアリスとイスカの共闘の前に敗北し、地下へ戻って再び眠りに就いた。

クロスウェル・ネス・リビュゲート

イスカとジン・シュラルガンの師匠で、「黒鋼の剣奴」の二つ名を持つ男性。天帝国最強の剣士で、星剣のもともとの持ち主。かつては使徒聖の筆頭でもあった。ふだんは無口で無感情だが、つねにあらゆる不都合を想定する癖を持つなど、思慮深く慎重な性格をしている。後継者に選んだイスカに星剣を託したあとは、星剣こそが世界を「再星」できる唯一の希望だと言い残して消息を絶ち、現在も行方不明となっている。

キッシング・ゾア・ネビュリス9世 (きっしんぐぞあねびゅりすきゅうせい)

ネビュリス皇庁ゾア家の息女にして秘蔵っ子。切りそろえた黒のロングヘアで、眼帯で両目を隠し、ドレスをまとった人形のような少女。無口で感情には乏しく、たどたどしい口調で話す。無数の黒い針を展開する棘の星霊使いで、刺した物を分解、再結合させることも可能。分解したミサイルを再結合して爆発させ、その威力を分解することで自らへのダメージを防ぐなど、自爆に近い強力な技も使える。その才能はアリスを超える逸材として、仮面卿オンから強く期待されている。オンから殺人的な訓練を受けているが、星霊使いとしての技量や練度はアリスに及ばず、大技の細かいコントロールはできず、実戦経験も不足している。ジュラクのボルテックスを巡る戦いではイスカと交戦するが、欠点や経験不足から敗北し、オンと共にその場を去っていった。

仮面卿オン (かめんきょうおん)

ネビュリス皇庁の純血種ゾア家の当主代理にして参謀の男性。鳥のような仮面をかぶって黒服をまとった紳士で、表面上も紳士的な態度が多いが、天帝国との全面戦争を望む過激派である。フルネームは「オン・ゾア・ネビュリス」。空間を渡る扉の星霊を宿した星霊使いで、人や武器などを転移させる技を使う。この星霊の力を生かして、奇襲や不意打ちを得意としている。アリスたちのルゥ家やヒュドラ家とは王位を巡って争っており、ミラベア・ルゥ・ネビュリス8世のことは緩すぎると非難している。さらには帝国との全面戦争こそがすべての星霊使いの悲願と公言するなど、皇庁の長年の憎悪を具現化したような人物。策謀と奸計(かんけい)が得意で、シャノロッテ・グレゴリーなどのスパイを帝国へ潜入させて昇格させるなど、気長で慎重な策を好む。高い分析力と聡明で合理的な思考を持つ一方で、イスカと密会していたシスベル・ルゥ・ネビュリス9世を問答無用で裏切り者扱いするなど、非合理的な言動も見られる。帝国への恩讐が強過ぎるため、冷静に見えて根はとても激情的。

ネームレス

使徒聖の第八席の男性。全身を天帝国の制圧兵器研究機関が作った光学迷彩スーツに身を包んだ暗殺者で、驚異的な格闘技術(サイレントキリング)を持つ。自らの行動が阻害されることを嫌い、障害となる相手は味方であろうとも容赦がない、徹底した合理性と冷徹さを持ち合わせている。人間離れした膂力(りょりょく)と機動力を持ち、獣を超える動体視力と身体能力を駆使して任務をこなす。左腕は義手になっており、対星霊擲弾(てきだん)が仕込まれている。どんなときでも任務の遂行を最優先し、必要とあれば同胞の命すら見捨てるほどに、合理性や効率を重視する。その一方で、星霊使いを見下し、純血種のことは化け物とさげすむ。このため、使徒聖の地位にありながら星霊使いを脱獄させたことがあるイスカのことは信用していない。ジュラクの任務では、ボルテックスの発見と回収という目的のために907部隊と行動を共にする。また、ネビュリス皇庁への潜入時は、璃洒・イン・エンパイアと共にある作戦のために行動していた。

シャノロッテ・グレゴリー

天帝国の機構Ⅴ師、第104部隊の隊長を務める女性。温和でおっとりした糸目のお姉さんで、間延びした口調で話す。愛称は「ノロちゃん」。ミスミス・クラスの同期で仲のいい友人だが、その正体はネビュリス皇庁のゾア家から送り込まれたスパイ。ジュラクの基地で暗躍し、ボルテックスに近づいた帝国部隊を捕虜にしていた。優れた帝国兵士であると同時に星霊使いでもあり、本性はかなりサディスティック。

サリンジャー

かつてネビュリス皇庁に反発し、先代女王の星霊を奪おうとした星霊使いの男性。白髪の力強い青年の姿をしており、王家に牙を剥いた大罪人であることから、アリスをはじめ、皇庁の人々からも最強最悪の魔人として恐れられている。傲岸不遜な性格で、力や気高さは血筋ではなく理念に宿るという考えの持ち主。他人の星霊を分裂させ、その半分を自分の力にできる水鏡の星霊を宿す。これを使えば純血種が持つ強力な星霊を奪って、複数の星霊の能力を手にすることができる。多くの星霊使いを襲撃した大罪人として、監獄都市アルカトルズのオーレルガン監獄塔に30年収監されていたが、璃洒・イン・エンパイアの策略で脱獄する。星霊を集めて極めることに余念がなく、すべての星霊の力を得て王族を超越しようとしている。奪った星霊の半分の力しか持たないにもかかわらず、それぞれを巧みに使い分けることで燐・ヴィスポーズを圧倒する。さらには、奪った星霊を統合させる「星階唄(サンクトウス)」をはじめ、通常の星霊術を超える力を発揮する。傲岸ではあるが油断や慢心に踊らされることなく、慎重に策を練って行動する冷静な面もある。燐を倒したあとはイスカと交戦するが、星霊術を次々と斬り伏せる彼には星階唄も通用せず、惜しくも敗北した。

ミカエラ

天帝国司令部の統括医療チームに所属する女性。璃洒・イン・エンパイアの友人で、サー・カロッソス・ニュートンの助手も務めている。堅物な性格で、有能な使徒聖である璃洒に対しても、容赦のない態度で接する。専門は医療法(メディカル・リーガル)で、医療従事チームの指導が主任務。907部隊が過剰任務であることを指摘し、60日間の休暇を命じた。

シュヴァルツ

シスベル・ルゥ・ネビュリス9世の従者を務める執務官。執事服をまとった初老の男性で、かつてはミラベア・ルゥ・ネビュリス8世の教育係も務めていた老傑。星霊使いでもあるが能力が戦闘に不向きなため、隠密などを務めている。人間不信に陥ったシスベルが、現在でも信頼している数少ない部下。

スタチュール

使徒聖の第九席で、天帝国に捕獲された星霊使いが収容される監獄「天獄」の門番を務める男性。身長2メートルを超える巨漢で、隆々と膨れ上がった筋肉の鎧に覆われている。あらゆる薬物ドーピングを超える筋肉成長作用を持つ。サー・カロッソス・ニュートンの要請で、天獄に搭載された兵器「魔女狩り」を手配する。

サー・カロッソス・ニュートン

使徒聖の第十席で、天帝国の兵器開発部局の研究室長を務める男性。白衣をまとった壮年の研究者で、使徒聖の中では例外的な唯一の非戦闘員。ネビュリス皇庁から売られたシスベル・ルゥ・ネビュリス9世を狙い、スタチュールから魔女狩りを借り受け、彼女の遠征先であるアルサミラに送り込んだ。

ヴィソワーズ・アレク・ヒュドラ

ネビュリス皇庁の異端審問官をしている少女。純血種からは遠い血筋だが、ヒュドラ家に養子に迎えられていた。とある実験によって驚異的な再生能力と変身能力を得ており、力を発揮するときはルビーのように凝固した髪と体が、ガラスのように透けた異形の怪物と化す。この姿こそが、シスベル・ルゥ・ネビュリス9世が灯(ともしび)の星霊で見た化け物の正体である。星霊使いとしては炎を自在にあやつったり、重力を操作してブラックホールを作ったりすることができる。

集団・組織

使徒聖 (しとせい)

天帝国の君主「天帝」直属の護衛部隊で、帝国の最高戦力。かつてイスカも使徒聖の一人に選ばれていたが、罪を犯して称号を剥奪された。星霊使いと渡り合える高い戦闘能力を持つが、イスカ以外は非常に謎が多い存在。

八大使徒 (はちだいしと)

天帝国議会の最高権力者たちで、政務を担う意思決定機関。人前にも姿を現さない謎の多い集団で、ふだんは帝都の地下5000メートルの星の地殻にある議事堂に引きこもっている。イスカを投獄した1年後に釈放し、代価として純血種の打倒や捕縛を命じる。イスカが理想とするネビュリス皇庁との和平交渉は眼中になく、全面戦争をもくろんでいる。

場所

天帝国 (てんていこく)

高度な科学力と軍事力で発展した世界最大の大国で、帝都はユンメルゲン。通称「帝国」。昔から星霊使いを迫害、敵対視しており、星霊使いの国であるネビュリス皇庁とは100年以上戦争を続けている。100年前は単一要塞領域であったが、地質調査の中で星の秘密を知り、星霊を宿した星霊使いを「魔女」や「魔人」と呼びながら迫害を始めた。

ネビュリス皇庁 (ねびゅりすおうちょう)

星霊を宿す星霊使いたちによって建国された国。通称「皇庁」。王族を中心に星霊使いを迫害してきた天帝国を憎悪する者が多く、帝国の打倒を掲げながら100年以上も戦争を続けている。100年前に帝国に反旗を翻した始祖ネビュリスとその妹が建国し、やがて12の国を属国化して星霊使いのための大国として成長させていった。

中立都市 (ちゅうりつとし)

天帝国とネビュリス皇庁のどちらにも属さず、完全な中立を宣言している特別な都市で、世界中に複数存在する。いっさいの争いが禁止された戦闘禁止区域でもあり、違反した場合はすべての中立都市が敵に回ることになる。帝国や皇庁から近い代表的な中立都市としては砂漠都市「エイン」があり、オペラや美術館を中心にさまざまな文化施設が楽しめる。

その他キーワード

星剣 (せいけん)

イスカが持つ黒と白の一対の双剣。黒の剣はあらゆる星霊術を遮断し、白の剣は遮断した星霊術を一度だけ再現するという権能を持つ。元はクロスウェル・ネス・リビュゲートが持っていた剣であり、彼から継承したイスカ以外は使いこなせず、量産できない唯一の真打でもある。アリスからは、その見た目が始祖ネビュリスを縛っている鎖とよく似ていると評されている。

星霊使い (せいれいつかい)

星の地下深くに眠っていた未知のエネルギーである「星霊」を宿している者。星霊を宿した者の体の一部には「星紋」という痣が現れると同時に特殊な力が宿り、「星霊術」という魔法のような術を使用できる。人間に宿る性質を持つ星霊を宿した女性は「魔女」、男性は「魔人」呼ばわりされ、帝国から迫害されている。ネビュリス皇庁では重罪人を除いてこれらの呼称は使わず、星霊使いと呼んでいる。まれに地下から強い星霊エネルギーが噴出する「星脈噴出泉(ボルテックス)」という現象が各地で発生しており、星霊使いに大きな力を与えたり、新たな星霊使いを生み出したりすることがある。

純血種 (じゅんけつしゅ)

ネビュリス皇庁を建国した始祖ネビュリスの直系の星霊使い。生まれつき強力な星霊を宿している血族で、天帝国から特に警戒されている。初代女王の三人の娘たちの末裔がそれぞれ「ルゥ家」、過激派の「ゾア家」、中庸の「ヒュドラ家」となり、王位を巡って争いを繰り広げている。

魔女狩り (まじょがり)

天帝国の実験兵器で、漆黒の重装甲の機械兵士。元は帝国の監獄に搭載されていた殲滅物体(オブジェクト)であり、サー・カロッソス・ニュートンによってアルサミラの原油採掘場に送り込まれた。右手に大剣、左手に対星霊盾を装備している。帝国の兵器でありながら全身が星霊エネルギーに満ちており、「星体分解砲」を射出できる。シスベル・ルゥ・ネビュリス9世を狙ってイスカとも交戦するが、彼の攻撃によって停止に追い込まれ、駆けつけたアリスによって凍らされ、完全に粉砕された。

クレジット

原作

細音 啓

キャラクター原案

猫鍋 蒼

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