ギルティ ~鳴かぬ蛍が身を焦がす~

ギルティ ~鳴かぬ蛍が身を焦がす~

荻野爽と荻野一真夫婦と、爽の友人にして一真の不倫相手である瑠衣を中心に繰り広げられる愛憎劇。基本的には爽の目線で物語が展開するが、場面によって人物の視点が切り替わり、それぞれのキャクターの過去や思いが描写されている。「まんが王国」で2017年9月から配信の作品。

正式名称
ギルティ ~鳴かぬ蛍が身を焦がす~
ふりがな
ぎるてぃ なかぬほたるがみをこがす
作者
ジャンル
ヒューマンドラマ
レーベル
BE LOVE KC(講談社)
巻数
既刊13巻
関連商品
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あらすじ

第1巻

荻野爽荻野一真と結婚10年目を迎えても、二人のあいだに子供がいない事に悩んでおり、飲み友達である瑠衣に相談する。瑠衣から励まされて後押しされた爽は、思い切って一真に子供がほしいと告白するが、はっきりと断られてしまう。爽は強いショックを受けるが、一真の気持ちを汲んで以前と変わらない態度に徹する。しかし、心のわだかまりは残ったままだった。そんなある日、会社にいるはずの一真が出社していない事や素行がおかしい事に気づき、一真に不倫疑惑が浮上する。爽は一真を問い詰めるが、それらしい言い訳をされて言いくるめられてしまう。さらに爽の親しい同僚である優希が、上司と不倫している事が発覚。優希にリークした張本人と勘違いされた爽は、そのまま一方的に絶縁されてしまう。

第2巻

公私でショックな出来事が続く日々で心身共に疲れていた荻野爽は、仕事で偶然高校時代に付き合っていた秋山慶一と再会する。お互い結婚してしまったものの、学生時代と変わらない調子で交流してくれる秋山に、爽は心の安らぎを覚えるのだった。ようやく落ち着く時間を見つける事ができた爽だったが、その矢先に荻野一真瑠衣から同じ匂いがするという事に気づき、二人の関係を疑い始める。二人が不倫している事を信じられずにいた爽だが、瑠衣の家から一真が出て来る場面を目撃し、不倫関係にある事を確信する。爽は瑠衣を問い詰めて口論するが、瑠衣からは一真をあきらめる気はないと、逆に宣戦布告されてしまう。

第3巻

荻野爽荻野一真に不倫の事実を問い詰め、自分の感情を激しくぶつける。しかし一真はごまかそうとするばかりで、爽の心は晴れないままだった。泣きはらした目で仕事に向かおうとする爽だったが、家の前で瑠衣が待ち構えており、一真には結婚歴があり、子供もいる事を伝える。爽は瑠衣の言う事が信じられず、ひとまず若菜に相談するが、若菜もすでにその事を知っていた。爽は自分だけが知らなかったと大きなショックを受け、一真との別居を決める。

登場人物・キャラクター

荻野 爽 (おぎの さやか)

女性ファッション誌の編集部に勤務している女性。年齢は35歳。髪型は茶髪のロングヘア。夫は荻野一真で、結婚10年目を迎える。明るくまじめな性格で、仕事もできるため、上司や部下からの信頼も厚いが、同性からは自慢話が鼻につくと思われており、優希や瑠衣などから直接言われるまで自覚はなかった。他人を疑う事なく、誰とも分け隔てなく交流をしていたが、優希からの絶縁や信頼していた瑠衣の裏切り、一真のウソによって大きなショックを受ける。両親とは幼少の頃から折り合いが悪く、特に母親の日高に対しては強い苦手意識を持っている。成人して母親を反面教師としてとらえていたが、瑠衣と口論になった際には、母親から聞かされ続けていたセリフを口走るなど、無意識に影響されているところがある。現在も入院している母親の見舞いに通っており、母親の精神状態に合わせて幼少時代を再現するように振る舞っているが、内心では距離を取っている。秋山慶一とは学生時代に結婚を前提に付き合っていたが、家庭事情により破局している。その後、爽の担当する雑誌の取材で偶然秋山と再会し、連絡先を交換して時おり食事などに行くが、荻野爽は不倫願望がわかない事を自覚している。しかし気心の知れた仲であるため、精神的に助けられている一面もある。一真の不倫が発覚し、さらに前妻と子供がいる事を知ると、一真に別居を言い渡し、実家で生活している。

荻野 一真 (おぎの かずま)

荻野爽の夫。年齢は不明。黒髪の短髪で目元に若干シワがある。広告代理店に勤務している。優しく献身的な性格で、爽に凝った手料理を振る舞ったり、記念日にはお祝いをしたりと細かく気配りができる。爽からは「カズくん」と呼ばれている。夫婦仲は悪くなく、爽に対しても愛情は失っていないものの、瑠衣と出会って誘惑され、そのまま不倫関係となってしまう。爽に不倫が知られたあとも瑠衣と会う事はやめておらず、恋愛に対して優柔不断な一面を見せる。両親とは幼少時代から険悪な仲であり、暴力を振るう父親とその父親の言いなりになる母親を疎ましく思っていた。独立を目指して自力で一流企業へ就職したが、その後母親に持ちかけられたお見合いで、荻野一真自身の就職には父親のコネクションが働いていた事を知り、茫然自失となって言われるまま結婚してしまう。結婚後に子供が誕生したが、妻も子も愛する事ができず不倫行為を重ねていた。その不倫を妻や母親が自分を直接問いただすのではなく、父親に相談した挙げ句探偵まで雇って調べていた事を知ると、周囲の人間関係に嫌気が差し、離婚届を置いて家を捨てる。その後、仕事上で爽と出会って結婚に至るが、爽には前妻や子供、両親の存在を隠していた。

瑠衣 (るい)

荻野爽の友人の女性。荻野一真の不倫相手。ウエーブのかかったショートヘアにしている。爽と会う時にはいつもメガネをかけていたが、一真と会う時や不倫が知られてからはかけなくなった。自身の素性はほとんど明かしておらず、第三者にはふつうの女の子を演じている。爽の悩みを聞いて助言したり励ましたりして信頼されていたが、一真との不倫が判明してからは敵対するようになった。爽と一真の関係が拗(こじ)れて離婚する事を望んでおり、爽のカバンにGPSを潜ませて夫婦間と爽に猜疑心を持たせるきっかけにした。また、優希の不倫現場のリークを爽の仕業に仕立てたり、爽の周辺の人間関係を崩壊させようと画策している。一真に前妻と子供がいる事を知っており、爽に最初に伝えた。一真は瑠衣と爽に交流がある事を知らなかったが、瑠衣は不倫関係になる前から一真と爽が夫婦である事を知っていた。

秋山 慶一 (あきやま けいいち)

荻野爽が高校生の頃から付き合っていた男性。現在は結婚して父親が経営していた定食屋を改装して、イタリアンレストランを経営している。爽とは雑誌の取材がきっかけで再会したが、学生時代と変わらない対応をしている。爽の表情を的確に読み取る事ができ、爽が深く悩んでいる時には励ましたり手助けをしている。

若菜 (わかな)

荻野爽の旧友の女性。ショートヘアで若干老けた顔をしている。離婚歴があり、幼い娘と二人で暮らしている。爽の身の上相談によく乗っており、荻野一真の不倫や秋山慶一との再会などもすぐに報告されている。一真に結婚歴があって子供がいる事は、爽の結婚式の日に偶然会った優希から教えられていたが、爽が幸せにしているのを見て打ち明けられずにいた。

優希 (ゆうき)

荻野爽の同僚の女性。長い髪をお団子ヘアにしている。結婚願望がなく、現在は会社の局長と不倫関係にある。爽とは親しい関係ではあるが、内心では爽が結婚生活を幸せに過ごしている事を話されるたびに嫌気が差していた。優希自身が不倫している事を爽に話したあとに、会社内で不倫現場の写真をリークされたため、リークしたのが爽だと勘違いして、爽を恨んだまま辞職する事になった。

(りゅう)

荻野爽の行きつけにしている居酒屋「チートン」で店主を務める男性。あごひげを生やして髪を伸ばしている。ひょうひょうとした性格で、客とも気さくに会話する。2度の離婚経験があり、現在は独身。

未来 (みき)

龍の店で働いている若い女性。濃いメイクで、龍には乱暴な言葉使いをするが、荻野爽などの客には敬語を使って話す。つねに気だるげにしているが、相手の事はしっかりと見ており、瑠衣の素性がわからず警戒している一面もある。

寺嶋 (てらしま)

荻野爽が勤めている出版社でアルバイトをしている若い男性。爽の事を女性として意識しているようなそぶりを見せるが、爽には軽くあしらわれている。

(ゆい)

荻野爽の後輩の女性。雑誌の編集に携わっており、爽と取材に行く事が多い。爽と寺嶋が親しげに話している事を不満に感じているが、表面上はふつうに接している。しかし水面下では、爽の仕事を失敗させるような根回しをしている。

小高 (こだか)

荻野爽の実の母親。名前は不明。爽が高校生の時に、夫が不倫した挙げ句失踪した事で精神に異常をきたし、現在は精神科の病院に入院している。また記憶が混乱しており、ふだんは爽が幼少である時の記憶だけがあり、大人になった爽に対しても子供を相手にするような口調で会話している。時おり気持ちが高ぶると記憶が蘇り、パニック状態となる。爽が子供の頃から爽に依存しており、秋山慶一との交際に激しく反対していた。

書誌情報

ギルティ ~鳴かぬ蛍が身を焦がす~ 13巻 講談社〈BE LOVE KC〉

第1巻

(2018-06-13発行、 978-4065119068)

第2巻

(2018-09-13発行、 978-4065127827)

第3巻

(2018-12-13発行、 978-4065141021)

第4巻

(2019-04-12発行、 978-4065155448)

第5巻

(2019-08-09発行、 978-4065167052)

第6巻

(2020-03-13発行、 978-4065187012)

第7巻

(2020-08-12発行、 978-4065205099)

第8巻

(2021-02-12発行、 978-4065224304)

第9巻

(2021-10-13発行、 978-4065261255)

第10巻

(2022-02-10発行、 978-4065272466)

第11巻

(2022-08-12発行、 978-4065284872)

第12巻

(2023-02-13発行、 978-4065307359)

第13巻

(2023-06-13発行、 978-4065308998)

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