グラップラー刃牙外伝

グラップラー刃牙外伝

板垣恵介の格闘漫画『グラップラー刃牙』の登場人物である2人のプロレスラー・アントニオ猪狩とマウント斗羽の、「ドリームマッチ」と呼ばれた対決を描く番外編。

正式名称
グラップラー刃牙外伝
ふりがな
ぐらっぷらーばきがいでん
作者
ジャンル
プロレス
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概要・あらすじ

ある日、誰もいない東京ドームで掃除の仕事をしていた名もなき青年は、アントニオ猪狩マウント斗羽の2人がトランクス姿でリングに向かうところを偶然に目撃する。この情報は、名もなき青年からプロレス雑誌編集部へ、そしてテレビ局へ、さらには放送に乗せて日本中へと瞬く間に発信された。マウント斗羽とアントニオ猪狩が、ついに試合をするのではないかと期待は膨らむばかり。

そしてアントニオ猪狩とマウント斗羽が無観客での試合に臨もうとしたまさにその時、観客たちが東京ドームへと押し寄せ、その熱狂と歓呼の渦の中で、2人は勝負を開始するのだった。

登場人物・キャラクター

アントニオ猪狩 (あんとにおいがり)

プロレスラーの壮年男性。本名は「猪狩完至」で、往年のライバルであるマウント斗羽からは「完ちゃん」と呼ばれている。握手と見せかけての不意打ちなど汚い手を平気で使うが、それでこそアントニオ猪狩らしさであると日本中が認めている。代表的な得意技は卍固めだが、実はナックルアロー(鉄拳)こそが最大の武器である、と評されている。 実在の人物、アントニオ猪木がモデルと思われる。

マウント斗羽 (まうんととば)

プロレスラーの壮年男性。本名は「斗羽正平」。非常に長身で、巨体ゆえにプロレスラーになる以外に人生の選択肢はなかったと自ら語っており、そのキャリアは40年となる。プロレススタイルはクリーンファイトで、代表的な得意技は16文キック。往年のライバルであるアントニオ猪狩との試合を秘密裏に行い、これを最後に引退しようと決意している。 実在の人物、ジャイアント馬場がモデルと思われる。

名もなき青年 (なもなきせいねん)

東京ドームで掃除の仕事をしている19歳の若者。アントニオ猪狩とマウント斗羽の全盛期を知る世代よりは少し若いが、それでも2人が対決することが、プロレスファンにとってどのような意味を持つのかをよく理解している。そのため、彼らが秘密裏に試合を行おうとしていることを知り、速やかにプロレス雑誌編集部に情報を伝え、その後、リングの上で掃除を始めて、観客が集まるまでの時間稼ぎをした。 あまりに掃除が長いことを怪しんだマウント斗羽が問いかけると、「斗羽と猪狩が無観客で試合をしていいわけがない」と絶叫し、すべてのファンの気持ちの代弁者となった。

豊増 威吉 (とよます たけよし)

プロレス雑誌「バトル」の編集者で、32歳の男性。名もなき青年からもたらされた、アントニオ猪狩とマウント斗羽が東京ドームで今から試合を始めようとしているという情報を、いち早く真実と看破する。名もなき青年に時間稼ぎをするように厳命し、上司の菅健吾にはテレビ局に情報を流すように要請。そして自身は東京ドームに駆けつける。

菅 健吾 (すが けんご)

プロレス雑誌「バトル」の編集長を務めている中年男性。豊増威吉からアントニオ猪狩とマウント斗羽が東京ドームで今から試合を始めようとしているという情報を聞き、半信半疑ではあったものの格闘技好きなタレントの関根務に連絡を取る。

関根 務 (せきね つとむ)

無類の格闘技好きとして知られる45歳の男性タレント。菅健吾からアントニオ猪狩とマウント斗羽が東京ドームで今から試合を始めようとしているという話を聞き、血相を変えて生放送中のテレビ番組に乱入し、その情報を全国に伝えた。その模様は、新宿のアルタビジョンなどでも流された。実在の人物、関根勤がモデルと思われる。

山田 一郎 (やまだ いちろう)

浦不動産に勤める54歳のサラリーマン。勤続35年、無遅刻無欠勤という真面目一筋の人生を送ってきたが、実は熱心なプロレスファン。アントニオ猪狩とマウント斗羽が東京ドームで今から試合を始めようとしているという情報を知り、勤務時間中にも関わらず観客の1人として東京ドームへと向かう。

集団・組織

観客 (かんきゃく)

アントニオ猪狩とマウント斗羽が東京ドームで今から試合を始めようとしているという情報を知るやいなや、わずかな時間で現場に集まってきた数万人の群衆。その全員が、アントニオ猪狩とマウント斗羽が試合をする日をずっと昔から待ちわびていた。

場所

東京ドーム (とうきょうどーむ)

アントニオ猪狩とマウント斗羽が、雌雄を決する舞台に選んだ会場。ごく少数のスタッフの他は誰もいなかったので、2人は無観客で試合をするつもりでいた。だが、彼らの影響力からそれで収まるはずがなく、実際には瞬く間に情報が流れて、スタンドは観客で満員となった。

その他キーワード

16文キック (じゅうろくもんきっく)

マウント斗羽の巨大な足から繰り出される渾身の蹴り。雄大で力強く、そして「斗羽的」であるとアントニオ猪狩は評している。なお、両足で同時にドロップキックとして繰り出す場合は「32文ロケット砲」という名になる。

卍固め (まんじがため)

アントニオ猪狩の数ある得意技の中でも一番のフェイバリットホールドで、主に肩やわき腹にダメージを与える極め技。カール・ゴッチ直伝で、本来は「蛸固め」という名称だが、猪狩の技としては「卍固め」「卍」という通称で名が通っている。完全に決まったら絶対に返すことはできないといわれている。

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