シュリンクス・パーン

シュリンクス・パーン

相続した古い屋敷で出会った若い作家と不思議な若者の物語。「プリンセス」1976年5月号に掲載された短編で、文春文庫ビジュアル版の『シュリンクス・パーン 自選作品集』に収録されている。

正式名称
シュリンクス・パーン
ふりがな
しゅりんくす ぱーん
作者
ジャンル
ヒューマンドラマ
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概要・あらすじ

処女作がベストセラーとなった若き作家オシアンは、2作目を期待する出版界や読者からの重圧にさらされ、なかなか筆が進まなかった。そんな折、亡くなった叔父の遺産を受け継ぐことに。その遺産の中に、ド田舎に建つ古屋敷オールド・バターシー・ハウスもあった。遺言状に書かれていた遺産を受け継ぐ条件は、その館に居住し、パーン1匹を飼育すること。

パーンとは、神話に登場する山羊の半獣半人の牧神。気分転換も兼ねて、オールド・バターシー・ハウスに滞在を始めたオシアンは、森の中で1人の少年と出会う。それは牧神パーンと見間違えるような不思議な雰囲気の美しい少年だった。

登場人物・キャラクター

オシアン

黒髪の美しい青年。大学を卒業と同時に出版した処女作がベストセラーとなった若き作家。叔父の遺産であるボロ屋敷に滞在して執筆中、不思議な野生児シュリンクスと出会う。

シュリンクス

オールド・バターシー・ハウス周辺に出没する不思議な少年。ボロボロのシャツに半ズボン、裸足の薄汚れた野生児で、オールド・バターシー・ハウスにやってきては食料やペットフードなどを盗み食いしている。オシアンの亡くなった叔父に飼われていたらしい。読み書きはできず、自分のことは「おれ」と呼ぶが、美しい笛を吹く才能がある。食べ物をくれるオシアンに次第に懐いていく。

キャサリン

オシアンの担当編集者。人妻。金髪のショートカットで、やり手のキャリアウーマン風の女性。オシアンの行方を突きとめ、オールド・バターシー・ハウスに原稿を取りにやってくる。

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