オフィス北極星

オフィス北極星

アメリカの訴訟問題を描いた社会派ヒューマンドラマ作品。

正式名称
オフィス北極星
ふりがな
おふぃすほっきょくせい
原作者
真刈 信二
漫画
ジャンル
裁判官・弁護士
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概要・あらすじ

ニューヨークでコンサルティング事務所オフィス北極星を経営する主人公の時田強士が、訴訟社会アメリカに立ち向かう姿を描く。原作:真刈信二。

登場人物・キャラクター

時田 強士 (ときた ごうし)

ニューヨークバワリー通りのリスクコンサルティング事務所オフィス北極星の経営者。物語冒頭では極東火災海上保険アメリカ支社に務めるサラリーマンで、保険に加入している日本企業が訴訟を起こされた際の処理にあたっていたが、自社製品の問題を抱えたまま訴訟をやり過ごそうとする日本企業や、保険会社の姿勢に反発し、退社する。 その後、訴訟に発展する以前に企業が抱えている問題を解決するため、オフィス北極星を設立しコンサルタント業を開始する。長身で髪型はオールバックにしていることが主。占い師のシャーからは「北極星の目」と評された独特の目を持ち、長時間瞬きせずに相手を見つめ続ける癖を持つ。それに加え、仏像のように均整の取れた顔立ちで、人を食ったような言動から他人に威圧感を抱かせることも多いが、根はいたずら好きで、義理堅い性格の持ち主であり、ひきつけられる人も多い。 好物はハンバーガーで、趣味はコーヒーを淹れることと日本の古地図集め。

バーバラ・アン (ばーばらあん)

ハーバード・ロースクール出身の敏腕女性弁護士。極東火災海上保険勤務時代から時田強士とは知人関係。ゴーに好意を抱いている。普段は冷静な性格だが、ゴーと会う際には舞い上がってしまい、様子のおかしさを職場の同僚から指摘されるほど。弁護士の立場からゴーに協力するが、契約上利害が対立してしまうこともある。 後に、所属する事務所の共同経営者となる。

シャー

中東系の女性。ダンサーであり、同時に占い師でもある。ダンサーとして出演していた店で時田強士と出会い、彼の持つ「北極星の目」に惹きつけられる。占い師としてゴーにアドバイスを送り、彼が退職してオフィス北極星を設立するきっかけを作った。その後もゴーが問題に直面するたび、占いで抽象的なアドバイスを与えるが、どれも的確なものであり、後にダンサーをやめ、占い師に専念するようになる。

サム

プエブロインディアンの血を引く女性で弁護士志望の学生。本名はサマーだが、親しい人間からはサムと呼ばれることを好む。設立したばかりのオフィス北極星に事務員として応募し、時田強士の最初のパートナーとなる。有能な仕事ぶりでゴーを助けるが、弁護士を目指すために退職し、ロースクールの授業に専念するようになる。 仕事を続けるうちゴーに好意を抱くようになるが、やや嫉妬深い性格で、手を出すことも多い。

キャサリン・ハンプトン (きゃさりんはんぷとん)

サムの退職後オフィス北極星に雇われた女性。金髪のショートヘアで、菜食主義者のレズビアンであり、恋人のアイリス・ミラーと共に「キャサリン・アイリス」としてゴーの二番目のパートナーとなる。高い教養を持ち、アイリスと2人そろったときには著しく高い能力を発揮するが、アイリスが病気で欠勤したときには能率を大きく下げていた。 オフィス北極星の売上を驚異的に伸ばすが、アイリスとともにヘッドハンティングされ、1年後に退職する。

アイリス・ミラー (あいりすみらー)

サムの退職後オフィス北極星に雇われた女性。黒髪のロングヘアで、菜食主義者のレズビアンであり、恋人のキャサリン・ハンプトンと共に「キャサリン・アイリス」としてゴーの二番目のパートナーを務める。キャサリンとは同じ町で同じ日に生まれ、同じ経歴を持つ。キャサリンと同じく、高い教養と能力を持ち、オフィス北極星の売上を驚異的に伸ばすが、キャサリンとともにヘッドハンティングされ、1年後に退職する。

マリア

ラテン系の移民で、ニューヨークに来てからは食堂や肉屋で働いており、明るく人当たりのいい性格から客人気も高かったものの「2時から4時にかならず昼寝をする」という癖があり、職を転々としていた。身近に危険が迫ると鼻がむずがゆくなるという危機察知能力を時田強士に見込まれ、キャサリン・ハンプトンとアイリス・ミラーにつぐ、ゴーの三番目のパートナーとなる。 パソコンや英語は苦手で法律にも疎いが、的中率100%の危機察知能力と、持ち前の行動力でゴーをサポートする。特技は食いだめと、ブラジルの牧場で働いていたときに身につけた牛の去勢。

ジミー

小男で大酒飲みの弁護士。バーバラ・アンとロースクール同級生。バーバラに唯一かなわないと評された凄腕の弁護士だったが、女性関係のスキャンダルで地位と名誉を失う。バーバラの紹介で時田強士と知り合い、日本製缶切りに対する訴訟問題の解決に協力する。

山田 卓次 (やまだ たくじ)

訴訟問題を抱える日本の現地企業イツワUSAの社長。バーバラ・アンの所属する弁護士事務所に法律顧問を依頼している。時田強士が、イツワUSAと係争中の企業グローブ・アソシエイツのコンサルティングを受け持ったため、ゴーとバーバラが一時的に対立する原因となった。 その後、イツワUSAのダンピングに関する訴訟問題でゴーにコンサルタントを依頼。

クラヴィス・ホイットニー (くらゔぃすほいっとにー)

大企業グローブ・アソシエイツの筆頭株主にして大金持ち。超上流階級の人間で、仏像のコレクションが趣味。菜食主義者。キャサリン・ハンプトンとアイリス・ミラーが、グローブ・アソシエイツに対して強引にコンサルティングを持ちかけたことによってオフィス北極星と関わりを持つ。 その後、祖父のコレクションを展示した美術館を設立する際、オフィス北極星にコンサルティングを依頼する。

フランク・ウイリアムス (ふらんくういりあむす)

クラヴィス・ホイットニーの顧問弁護士。彫りの深い顔立ちをした大男で、フランケンシュタインを連想させる容貌の持ち主。美術品をこよなく愛し、クラヴィスの美術館設立にあたっての法務処理を担当する。バーバラ・アンとは知人同士。菜食主義者。

ロバート・フェルリジアーロ (ろばーとふぇるりじあーろ)

オペラのような振る舞いを見せる、離婚訴訟専門の弁護士。あらゆる手段をとって慰謝料をふんだくることから、「血も涙もない」と評されている。だがプロ意識は強く、「犬の浮気でも慰謝料ふんだくる」と豪語するほど。クリス・イノウエ・バックホワイトが両親を相手取って起こした訴訟の依頼を受けるが、訴訟の原因となったクリスの両親の離婚理由が日本とアメリカの文化的すれ違いであることから理解できず、バーバラ・アンの紹介で、日本人である時田強士の助言を求める。

クリス・イノウエ・バックホワイト (くりすいのうえばっくほわいと)

14歳の少年。両親であるミチオ・イノウエとメアリー・バックホワイトが離婚したことで肉体的精神的な苦痛を受けたとして、両親に対して賠償金100万ドルを求める訴訟を起こし、ロバート・フェルリジアーロに弁護を依頼する。両親の離婚後は、母親のメアリーのもとに引き取られるが、ヘロイン中毒で入院したメアリーに代わり、ソーシャル・ワーカーの援助も拒否して、ひとりで妹のポーリー・イノウエ・バックホワイトを育てている。

八木 恒彦 (やぎ つねひこ)

日本の水産企業東洋鮮魚に務めるサラリーマン。ニューヨークのマーケットで買いつけを行っている。マグロをこよなく愛し、触っただけで質を言い当てる特技を持つ。セクハラ問題で退職した女性社員から訴えられ、東洋鮮魚の担当弁護士であったバーバラ・アン、またバーバラの紹介でリスクマネージメントを担当することになった時田強士に協力を仰ぐことになる。 その後、アメリカでマグロの保護運動が激化し、議会にクロマグロ輸出禁止法が提出されたことで窮地に立たされる。

カルロス・ブランコ (かるろすぶらんこ)

マリアの知人の弁護士。マリアの依頼で、窮地に立たされた時田強士の弁護にあたる。本来は荒事専門の弁護士で、ドレッドヘアにひげを生やしたワイルドなスタイルだったが、ゴーと関わりをもった一件から表舞台に立つようになり、その後自分の事務所を設立する。事務所設立後は、スーツを着こなした一流弁護士となり、再会したゴーとマリアを驚かせる。

クレジット

原作

真刈 信二

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