バクネヤング

バクネヤング

地球征服をもくろむ主人公バクネヤングが、日本最大の暴力組織や警察を相手に暴力と乱闘を繰り広げるバイオレンスクライムストーリー。強烈なキャラクターである主人公バクネヤングに負けず劣らない、個性的で暴力的なキャラクターが何人も登場し、先の展開が全く読めないストーリー。大胆なコマ割りや構成、執念を感じさせるほど緻密に描かれた絵柄は読む物を圧倒させる。連載終了後に書き下ろされた後半では薬座蓮華が主人公となり、弱冠スピリチュアルな描写が多くなる。

正式名称
バクネヤング
ふりがな
ばくねやんぐ
作者
ジャンル
裏社会・アングラ
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概要・あらすじ

大阪を牛耳る暴力組織、芋風組がバクネヤングと名乗る男に壊滅されたのを皮切りに、日本最大の暴力組織○×組の組長薬座松五郎が誘拐される。薬座松五郎を人質としたバクネヤング大阪城に篭城し、身代金として100兆円を要求。○×組バクネヤングに恨みを持つ城山秀明を送り込み、警察側は警察本部長剃髪輝一郎指揮のもと応戦するも、バクネヤングの圧倒的な暴力の前にまるで歯が立たない。

登場人物・キャラクター

馬久根 昭一 (ばくね しょういち)

22歳。体格は大柄で太め。地球を池球と書くなど、あまり頭は良くない。中学時代から、当時の担任であった城山秀明を虐げるなど、破壊的な性格の持ち主で、22歳となった現在はそのありあまる暴力性を発揮。夢であった地球征服への実現のために、まずは日本を制服しようとする。人の腕を力任せにもいだり、ヘリに向かってダイナマイトを投げて落下させたり、人を殺す事への罪悪感や躊躇など微塵もない。 頑丈な体の持ち主で、反撃にあったり、交通事故に会ったりしても全くダメージがない。好きな音楽はセックスピストルズ。

城山 秀明 (しろやま しゅういち)

主人公バクネヤングの中学時代の担任。生徒指導担当で体育教師であった。バクネヤングが入学してくるまではヤクザ教師と異名を取るほど恐れられた存在であったが、在学中にバクネヤングによって虐げられ、卒業アルバムではパンツ姿で犬の格好をさせられた姿を掲載されるという屈辱を受ける。そのときの憎悪により、バクネヤングを虐殺することだけを夢見て生きていたため、顔がしかめ面のまま、元に戻らなくなってしまった。 フランス外人部隊出身で、現在は日本最大の暴力組織である○×組若頭田錦貝三のボディーガードをしている。

薬座 松吾郎 (くすりざ まつごろう)

主人公バクネヤングが人質として誘拐した日本最大の暴力組織である○×組三代目組長。福耳で仏顔。人格者で貫禄があり弟子達からの信頼もあつい。バクネヤングに人質に取られた際も動じる事なく、むしろその状況を楽しんでいるかのように振る舞う。戦闘の中で死んで行った弟子の死体に手を合わせるなど、大変慈悲深い。 躊躇無く人を撃つバクネヤングに対し、殺生をするな、と諭す。若頭田錦貝三によると、今でこそは人格者であるが、若い頃は喧嘩で相手の目をほじくり出すような無茶をする人物だったらしい。

ジョンソン・メンボ

城山秀明のパートナーで忍法修行のために来日した長髪のフランス人。常に忍者の格好をしている。ゲイで城山秀明に片思いしている。城山秀明をバカにされると我慢出来ず、その相手を躊躇無く殺す。人並みはずれたジャンプ力の持ち主で、その能力を活かし、警察やバクネヤングを相手に、戦闘に加担する。 城山よりも戦闘能力は高い。

剃髪 輝一郎 (そりがみ きいちろう)

父兄本部長で、渡仏中に緊急帰国する。頭がはげ上がっておりそれを隠すために常にバーコード状の髪型にしているが、すぐにくずれる。ノンキャリアでありながら府警本部長にまで昇進したという名将ではあり、記者会見では一日で解決すると豪語するも、実戦ではまるで役に立たず、バクネヤングからも全く相手にされない。 錯乱状態に陥り、奇異な行動をするため部下からも見放される。

松田 優作 (まつだ ゆうさく)

大阪府警察本部刑事部捜査一課巡査。上下ジーパン姿の若者。外見的な特徴はあまりなく存在感が薄い。要領よく戦闘の中でも幾度となく危機を脱し、結局最後まで生き残る人物。特殊班所属の新人豪徳寺明男の正義感に感銘を受ける。マルボロライトを吸っている。

藤堂 俊介 (とうどう しゅんすけ)

大阪府警察本部刑事部捜査一課長警視。事件を担当している松田優作の上司で常に行動を共にしている。冷静な行動をするが、あまりイニシアチブが取れず常に誰かの下のポジションについてしまう。上司である剃髪輝一郎の異常性に気づきつつも見て見ぬふりをしてやりすごす事なかれ主義ではあるが、それが幸いして部下の松田と共にバクネヤングとの戦闘を生き残る。

豪徳寺 明男 (ごうとくじ あきお)

大阪府警察捜査一課第一特殊捜査班の新人。太い眉毛に大きな瞳の熱血漢。上下関係に厳しく、先輩や年上に対しては丁寧な言動だが、年下に対しては先輩風をふかせた物言いをする。特殊部隊を操るラッパ吹きに憧れており、後に死んだ班長を引き継ぎラッパを操り、同じく太鼓を使って特殊部隊を操る剃髪輝一郎と対決。 バクネヤングが占拠する大阪城に単身乗り込むも失敗。バクネヤングに投げ落とされ死亡。

薬座 蓮華 (くすりざれんげ)

バクネヤングに人質として捕えられた日本最大の暴力組織である○×組三代目組長薬座松吾郎の娘。容姿端麗で父と同じく福耳。第六感が鋭く人の生死を言い当てる。高校卒業と同時に○×組を仕切らせろとごねた事が原因で、牢に入れられる。若頭田錦貝三によると、父である薬座松吾郎の若い頃にそっくりで、自分の思うようにならなければ暴力に訴える性格。 城山秀明をそそのかし、四年ぶりに脱牢。その後植物状態となったバクネヤングに変わって世界制圧を目論む。

田錦 貝三 (たにしき かいぞう)

バクネヤングに日本最大の暴力組織である○×組若頭兼田錦組組長。肥満気味の体系でメガネを着用しており左眉上に傷跡がある。親分で薬座松五郎を昔から慕っており、忠誠を尽くす。冷静な判断の持ち主で、薬座松五郎からの信頼も厚い。小さい頃から知っている薬座蓮華から前世はタニシであると言われる。

プリマ

○×組組長の娘である薬座蓮華の付き人で、彼女の身の回りの世話をしている。肥満体系でちょんまげ頭。相撲取りのような風貌。蓮華への忠誠心は厚く、常に行動を共にする。陸上自衛隊出身でヘリの操縦ができる。普段は気が弱く温厚な性格だが、蓮華を侮辱されると逆上する。後にバクネヤングの魂に、体を乗っ取られる。

集団・組織

○×組 (まるぺけぐみ)

『バクネヤング』に登場する組織。バクネヤングに人質として捕えられた薬座松五郎率いる日本最大の暴力組織。所属する芋風組がバクネヤングによって壊滅する事を皮切りに、組を上げてバクネヤングと戦闘する。組の上層部は田錦貝三をはじめ、冷静沈着で頭のキレる人物が多いが、その他は血の気が多い戦闘派集団で、バクネヤングを恐れず立ち向かうも返り討ちに合う者が続出。 壊滅的被害を受ける。

大阪府警察捜査一課第一特殊捜査班 (おおさかふけいさつそうさいっかだいいちとくしゅそうさはん)

『バクネヤング』に登場する組織。事件制圧のために剃髪輝一郎によって投入された特殊部隊。秘密のベールに包まれた存在で、テロ、ハイジャック、誘拐等のいわゆる特殊犯罪の対策班であるがゆえ、警察内部の人間もその実態が伏せられている。メンバーは志願者の中から選抜で採用する。長男はのぞき、体力、知力に優れた者しか選抜されない。 隊員達は班長のラッパ、もしくは剃髪の太鼓による指揮により一糸乱れぬ、ロボットのような動きをする。

場所

大阪城 (おおさかじょう)

バクネヤングが薬座松五郎と観光ツアー客の老人数名を人質にし、篭城する実在する建造物。中はちょっとした博物館のようになっており、兜や鎧などの重要文化財である国宝が展示されている。バクネヤングは城の天守閣を陣取り、突入してきた警察やヤクザの組員達と戦闘を繰り広げる。

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