新竹取物語 1000年女王

新竹取物語 1000年女王

古典名作であり、日本SFの原点とも言える『竹取物語』に材を取り、人類のルーツと二つの文明の興亡を描く。日刊新聞に月曜日から金曜日まで1ページずつ連載するという特異な形式でも話題となった。

正式名称
新竹取物語 1000年女王
ふりがな
しんたけとりものがたり せんねんじょおう
作者
ジャンル
その他SF・ファンタジー
レーベル
書籍扱いコミックス単行本(小学館)
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概要・あらすじ

西暦1999年。1000年に一度地球に接近する謎の遊星ラーメタル。接近の度に地球に天災や大事件をもたらしてきたラーメタルだが、今回は地球に壊滅的な破壊をもたらすという。時を同じくして、謎の爆発事故で両親を失った少年・雨森始の周囲には奇妙な出来事が頻発する。そして、太古より人知れず影のように地球を治めてきた1000年女王の存在が明らかになってくる。

登場人物・キャラクター

雪野 弥生 (ゆきの やよい)

筑波山天文台で雨森教授の助手を務める美女。三食ラーメン堂の老夫婦の娘として平穏な毎日を過ごしていたが、遊星ラーメタルが地球に接近するにつれて、1000年女王として活躍し始める。ラーメタル名は、ラー・アンドロメダ・プロメシュームⅡ世。ラーメタルの非情な地球移住計画を知り、愛する人類を救うために母星への戦いを決意する。

雨森 始 (あまもり はじめ)

中学生。雨森電子鉄工の一人息子で、爆破事件により両親を亡くしてからは、叔父である筑波山天文台の雨森教授の所で暮らしている。小兵で短足、あまり取り柄は無いが、好奇心と行動力は旺盛。憧れの美女、雪野弥生が1000年女王として活動するなか、ラーメタルと地球の壮大な興亡劇に巻き込まれていく。 本人の記憶には無いが、その血縁は1000年女王と浅からぬ因縁で結ばれているらしい。

雨森教授 (あまもりきょうじゅ)

雨森始の叔父。産経大学筑波山天文台の所長で、宇宙学の権威。何でも自分で確かめる行動家。ラーメタルの第一発見者で、その最接近時の災厄を予測し、極秘対策委員会を結成していた。両親を失った雨森始を引き取り、一緒に暮らしている。

ミライ

東京地底の大空洞にある歴代1000年女王が眠る聖なる墓地の墓守り。光り輝く女性型のボディを持つが、アンドロイドというわけでもないと思われる。1000年女王の忠実な部下で、壮絶な戦闘力の持ち主。光球を発射し、墓地を荒らす者は容赦なく攻撃する。雨森始に対しては従順な態度を示す。

夜森 大介 (やもり だいすけ)

1000年女王の部下の一人。地下空洞にある教育センターの指揮官。雨森始を宇宙飛行士にするため訓練をする。地球育ちのラーメタル人で、本名はラー・エルス・ミリュー。始に対しては横柄で嫌みな言動が多かったが、死線をくぐり抜けるなか、友情が芽生えていく。 実はレオパルド空間機甲団の正規兵でスパイであった。

セレン

秘密結社1000年盗賊の首領。普段は黒装束に黒いマスクで身を包んでいる。実は、雪野弥生の妹。地球からの脱出の道を選んだ姉とは意見の相違があり、対立している。地球上の全人類を危機から救出するために母星ラーメタルと戦っている。鉄の規律に従った強力な戦闘集団を指揮し、宇宙戦闘艦ふたつ星に代表される超兵器群を保有する。

ラー・フランケンバッハ・レオパルド

ラーメタルを治める聖女王ラーレラ直属の親衛隊、空間機甲団の指揮官。全長5000メートルを誇る巨大旗艦ディスプロシウムに乗艦し、ラーメタルに反抗する1000年盗賊と戦う。地球人を下等な種族と見下している。

アラジン

『新竹取物語1000年女王』に登場するロボット。空間機甲団のレオパルド司令の命令で雨森始に接近し、地球側の動静をスパイするのが使命。自らの意志を持ち、始と親友になろうという強い感情が使命に打ち勝ち、ラーメタルを裏切る。以後は、始を助けて、その機能を発揮する。

ラーレラ

ラーメタルの首都シティミユに住む少女。ラーメタルの指導者にして、聖女王。歴代1000年女王を地球へ派遣した存在でもある。冷徹非情な絶対君主で、地球人を下等生物と見下し、雨森始をもサルと呼ぶ。だが、なぜか始には好意を持ち、ことあるごとに友達になることを強要する。 空中を浮遊して移動し、思考を集中すると頭上に知恵の輪と呼ばれる光輪が発生する。

ハンニバル

黒衣で全身を覆った謎の人物。普段は、誰も存在を知らない小惑星カーミラに住んでいる。小惑星カーミラは自動航行が可能で、神出鬼没である。かつてはラーメタルの伝説の英雄で、地獄の戦士とも呼ばれている。ラーメタル人を嫌って、1000年盗賊の味方をしている。

ドクターファラ

ラーメタル本星の戦闘司令で、空間機甲団レオパルドの弟。雪野弥生の許嫁でもある。ラーメタル最高の医学者で、自らの意に背く弥生を精神改造しようとする。

集団・組織

1000年女王 (せんねんじょおう)

『新竹取物語1000年女王』に登場する一族。人類創世の太古より密かに地球を支配してきた謎の存在。母星ラーメタルから1000年に一度新しい女王が派遣され、それまでの女王は帰還するか、地底の聖なる墓地で永遠の眠りに就く。卑弥呼、楊貴妃、クレオパトラ、かぐや姫なども歴代の1000年女王であった。 最近の1000年間は、雪野弥生がその座を務めていた。

場所

ラーメタル

『新竹取物語1000年女王』に登場する惑星。長大な楕円軌道を持つ十番目の惑星。1000年に一度の周期で地球に接近する。その度に恐竜の絶滅やヒマラヤの大造山など地球の運命を変えてきた。直径は10万9404キロで地球の約9倍だが、重力や大気組成は地球とほぼ同じ。太陽系外周を巡る際はその表面は氷漬けで、太陽に近づくことで氷は融解、1000年に一度の春が来る。 太陽系内通過軌道は不安定で予測不能に見えるが、その動きはラーメタル人によって完全にコントロールされており、周到な地球移住計画が画策されている。

その他キーワード

ノア

『新竹取物語1000年女王』に登場する宇宙船。空洞船とも呼ばれる。中生代白亜紀9800万年前、地球に小惑星が衝突してできあがったクレーターの堆積物が、洪積世の終わりに収縮して大空洞が生まれた。1000年女王が、その大空洞を利用し、補強を続けて巨大宇宙船が製造された。 内部は大きく上下二層に別れ、上層は自然のままの大ジャングル、下層には居住用の地下都市であり、空洞船浮上用の重力装置や推進装置が設置されている。地下都市には各時代毎の広大な居住施設があり、多くの人間を収容し、地球を脱出する。ニューヨーク、ロンドン、パリ、モスクワなどの各主要都市地底でも同型船が建造されていた。

アニメ

新竹取物語 1000年女王

1999年、地球に接近する第10番惑星ラーメタルが発見され、地球は衝突に危機にさらされる。その頃、雨森始は自宅の工場の爆発で両親を失う。天文学者の叔父雨森教授にひきとられる。やがて、彼は、三食ラーメン... 関連ページ:新竹取物語 1000年女王

書誌情報

新竹取物語 1000年女王 特装版 小学館〈書籍扱いコミックス単行本〉

(2023-02-28発行、 978-4091793867)

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