ニセカレ（仮）

第1巻

内田七海は、ある朝目覚めるとそこに同僚の佐久間聖が眠っている事に気づく。前日の飲み会で酒に酔った七海は、佐久間から言い寄られ酔った勢いで彼女になると答えてしまっていたのだ。その事を思い出した七海は前日の発言を撤回するが、佐久間はそれを拒否する。実は女性人気が高い佐久間は社内外から多くの女性に告白されており、それらを断るのが面倒になったため、偽装の彼女を作る事にしたのだった。絶対に自分の事を好きにならない相手として七海を選んだという佐久間に対して反感を抱きながらも、七海は彼の言葉に乗せられる形で偽装の恋愛関係を結ぶ事になる。だが、さりげなく仕事のフォローをするなど佐久間の思わぬ優しさに触れた七海は、少しずつ佐久間に惹かれていく。

第2巻

佐久間聖と偽装の恋愛をする事になった内田七海だったが、いつしか佐久間の事を本当に好きになっていた。佐久間に自分の気持ちを知られまいとする七海の前に、かつての上司である黒木が現れる。七海が新人の時代から目をかけていた黒木は、七海を自身のチームに引き入れて仕事を進めていく。そんな七海に対して相変わらず優しく接してくれる佐久間に、ついに七海は自分の気持ちを打ち明ける。そして佐久間もまた、七海の気持ちを受け入れて晴れて二人は正式に恋人同士となる。しかし、同じチームで仕事をする黒木もまた、七海に対してアプローチをかけていく。黒木が七海を狙っている事を知った佐久間は、社員旅行で温泉に行った際に黒木に対してはっきりと七海は自分の彼女だと宣言する。

第3巻

仕事ができる佐久間聖の彼女にふさわしい人間になろうと、内田七海は無理を重ねていく。そんな七海を心配した上司の黒木は、彼女に無理をさせる佐久間ではなく、自分を選んでほしいと告白する。しかし、七海は佐久間と共に生きる決意を固めており、黒木の気持ちを嬉しいと思いながらも断るのだった。七海に断られた黒木は潔く身を引き、佐久間との恋愛を応援する。そんなある日、七海達の会社に和田茜という女性主任が異動して来る。七海は、女性ながらに主任を任されている茜を尊敬するようになるが、過去に茜が佐久間と付き合っていた事を知り、激しく動揺する。