ネオ アンジェリーク

ネオ アンジェリーク

オーブハンターと呼ばれる4人の男性と1人の少女。さまざまな思惑に振り回されながらも、少女は世界を救う女王として成長していく。恋と女王への道を天秤にかけながら、運命に挑む少女の成長物語。プレイステーション2用ゲームソフト『ネオ アンジェリーク』のコミカライズ作品で、「ASUKA」2006年4月号から2008年10月号にかけて掲載された。原案はルビーパーティー、キャラクターデザインは由羅カイリ。

正式名称
ネオ アンジェリーク
ふりがな
ねお あんじぇりーく
作者
ジャンル
その他恋愛・ラブコメ
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概要・あらすじ

陽だまり邸に住んでいるアンジェリークとその仲間たちは、オーブハンターという仕事を生業としていた。いろいろな依頼仕事をこなしていたある日、小麦畑が火事に見舞われてしまう。浄化能力を持つアンジェリークは、天に祈りを捧げることにより雨を降らして消火しようとする。そのとき、アンジェリークの頭上に、女王の卵の目覚めの証であるオーロラが現れる。

こうしてアンジェリークは、オーブハンターとしての活躍を続けながら、女王への道も目指すことになるのだった。

登場人物・キャラクター

アンジェリーク

女王の卵という使命を持った少女。両親は医者だったが、花の町「フルール」に往診に出かけた際、事故に遭って亡くなっている。両親譲りの医者の心得を持ち、1人でも多くの人を救いたいと願う、心の優しい少女。女性としては珍しい浄化能力者で、それゆえに女王になるべき存在と言われるようになる。レイン、ニクス、ジェイド、ヒュウガと共に陽だまり邸で暮らし、オーブハンターとして大陸を駆け回っている。

レイン

陽だまり邸でオーブハンターとして活動する少年。かつては兄のヨルゴと共にアーティファクト財団で優秀な研究者として活躍していた。素直に気持ちを表現することが苦手だが、アンジェリークのことは大切に思っており、彼女が女王として「聖域」へ行くことを認められないでいる。

ニクス

陽だまり邸でオーブハンターとして活動する青年。篤志家で、陽だまり邸の主人でもある。オーブハンターとしての能力は高く、レインたちにも一目置かれるほど。花壇の世話をするのが趣味だが、腕は今一つですぐに枯らしてしまい、気落ちすることもしばしば。潮騒の音が嫌いなため、海が苦手。

ジェイド

陽だまり邸でオーブハンターとして活動する男性。力持ちで優しいが、その正体は、「J.D.」と呼ばれる古代の遺産「アーティファクト」の1つ。彼の体は精密な機械でできている。ジェイドの故郷・コズの村に最初に来たときは、人間らしいところは1つもなく無表情だったが、コズの村で親切にされたため、笑顔を作れるようになっていった。

ヒュウガ

陽だまり邸でオーブハンターとして活動する男性。元は聖騎士で、礼儀正しい。女王となるアンジェリークに対しては、特に敬意を持って接している。アンジェリークからは、その態度が堅苦しいので気軽に接してほしい、と言われている。しかし、堅物な性格のため、あまり願いを聞き入れていない。アンジェリークが女王の卵として成長した後は、聖騎士の地位に戻った。

ルネ

セレスティア教団で教団長を務める少年。幼い頃にセレスティア教団に引き取られてから、母親には会っていない。いたずら好きで、アンジェリークの前には、身分を偽って騎士見習いとして現れる。

ベルナール

新聞記者の男性。アンジェリークを唯一人、「アンジェ」と幼い頃のあだ名で呼ぶ。アンジェリークとは幼い頃に出会っており、彼女から「ベルナール兄さん」と呼ばれる間柄。気さくな性格で、陽だまり邸にもよく遊びにくる。陽だまり邸の住人のオーブハンターとしての力を認めており、時には取材として訪れることもある。

エルヴィン

世界の命の象徴「銀の大樹」の御使い。アンジェリークの傍で、彼女が女王の卵から女王として立派に孵化することを見守っている存在。見た目は猫そのもので、いつもアンジェリークの後をついて回っている。

ヨルゴ

アーティファクト財団の理事の男性。レインの兄。非情な性格で、弟のレインに対しても、肉親というより、一研究者としての能力しか見ていない。アンジェリークのことも、稀な女性の浄化能力者という点にしか価値を見出さず、実験台にするほど。

ディオン

銀樹騎士団に所属する銀樹騎士の男性。ヒュウガとも交流があり、過去には、カーライルと共にヒュウガの友として、酒を飲み交わすほどの仲であった。ヒュウガが銀樹騎士団から抜けた今も、ヒュウガを気にかけている。

カーライル

ヒュウガの友人であった男性。銀樹騎士だったが、聖騎士の地位を奪ったヒュウガに憎しみを抱き、それにつけこんだタナトスに取り込まれてしまった。その正体を知りながらも、銀樹騎士としての任務を優先したヒュウガにより倒される。

ガーネット

アーティファクト財団に所属する女性。レインを、ヨルゴに贔屓されている弟と見なして憎んでいる。ジンクスの開発にも携わっており、ジンクスを利用するこにより、レインより上の立場になれたと誇っている。

ナギ

アーティファクト財団に所属する男性。アーティファクト財団の私有地に入ったレインに忠告したり、逆にアーティファクト財団の情報を横流ししたりと、レインにとって欠かせない友人。

女王陛下 (じょおうへいか)

未来のアンジェリークの姿。夢の中でアンジェリークに語りかけてくる。彼女のイラストや絵画は、いたるところで目にすることができる。しかし、容姿が一緒なのにも関わらず、誰もアンジェリークと同じ人物だとは認識していない。

集団・組織

オーブハンター

タナトスを倒し、オーブを手に入れることを生業としている人々のこと。主に陽だまり邸に住んでいるメンバーであるアンジェリーク、レイン、ニクス、ジェイド、ヒュウガを指す。

アーティファクト財団 (あーてぃふぁくとざいだん)

古代の遺跡「アーティファクト」を研究・解析するための財団。研究から明らかになったものを、民に還元して財を得ている。ヨルゴが理事を務めており、レインは元々この財団の研究者であった。

セレスティア教団 (せれすてぃあきょうだん)

女王のために働く組織。教団長がまとめ、銀樹騎士団を配下に持つ。教団長はみだりに人と話すこともできず、また教団長の素顔も一般には公表されていない。

銀樹騎士団 (ぎんじゅきしだん)

アルカディアの平和のために、タナトスと戦う役目を持った騎士たちの集まり。セレスティア教団の配下として働いている。浄化能力者のみが入隊することを許され、その中でも随一の力を持つ者を「聖騎士」と呼ぶ。

場所

アルカディア

アーティファクト財団とセレスティア教団が、考えの違いから反目しあっている世界。基本的には穏やかで平和な、西洋風の暮らしをしている。大陸が1つしかなく、ほかに小さな島がいくつかある。その島の中にはヒュウガの出身地もあり、この島だけ東洋風な暮らしをしている。

陽だまり邸 (ひだまりてい)

ニクスが篤志家として手に入れた館の1つ。オーブハンターであるアンジェリークたちの住処になっている。名前のとおり、年中陽の光が通る館。厨房も綺麗で、ジェイドがアンジェリークと共に、よくお菓子を作っている。

セレスティザム

セレスティア教団のある聖なる地。巡礼地としても有名。標高が高く寒い土地柄にも関わらず、巡礼者が多い。教団長という存在が支えている地であり、教団長しか見ることの許されない銀の大樹が存在する。

その他キーワード

オーブ

タナトスを倒したときに手に入る小さな玉状のもの。オーブハンターは、オーブを求めてタナトスを狩るため、その名で呼ばれるようになった。さまざまな属性を宿しており、その属性の力はオーブハンターの活動の助けともなる。

タナトス

闇から出てきては人を襲い、土地を荒らす化物のこと。見た目はさまざまで、獣のような形のもの、魚のような形のものなどがいる。浄化能力を持ったオーブハンターや銀樹騎士団、そして、周囲を吹き飛ばしてタナトスを排除するジンクスだけが、タナトスを滅ぼすことができる。

アーティファクト

アーティファクト財団が解析を行っている古代の遺産。ほとんどが、どうやって使うのか分からないものばかり。普通の人が見つけてもあまり得にはならない。アーティファクト財団と反目するセレスティア教団が居を構えるセレスティザムでは、あまりアーティファクトに頼らない生活をしている。

星の舟 (ほしのふね)

古代の遺産「アーティファクト」の1つで、言い伝えでは天空、星空を渡るために作られたもの。アーティファクト財団が所有しており、アンジェリークたちオーブハンターにその中に巣くうタナトスの退治を依頼してきた。

ノーブレス・オブリージュ (のーぶれすおぶりーじゅ)

ニクスの信念で、ニクスの解釈としては「何かをなし得る力を持つものは、それを行使する義務がある」ということ。アンジェリークの解釈としては、もっと端的に、「タナトスを浄化して人々を救うこと」。

浄化能力者 (じょうかのうりょくしゃ)

タナトスを浄化し、オーブへと変える力を持つ人のこと。オーブハンターや銀樹騎士団が該当する。一般人が浄化能力を持つことは稀。アンジェリークの持つ浄化能力は銀樹騎士たちより強力で、タナトスを完全に消し去ることができる。

光る蝶 (ひかるちょう)

他の人には見えない蝶。アンジェリークを導いて、彼女に役立つ場所へと誘うことが多い。アンジェリークは時折、光る蝶に導かれるままに行動している。

オーロラ

アルカディアに伝わる空の景色。女王の卵が目覚めたことを示す。伝説として語り継がれてきたもので、女王の卵が目覚めたことを民に知らしめるためにある。美しい景色で、女王の卵の目覚めと共に、民を幸福に導くとされる。

女王の卵 (じょおうのたまご)

女王になる前の少女・アンジェリークのこと。アルカディアでは、伝説として「女王の卵が目覚めるとき、オーロラが出現し、女王の卵の誕生を祝福する」という言い伝えがある。アンジェリークは、女王の卵としてタナトスを完全に消し去るという、特別な浄化能力者である。

銀樹騎士 (ぎんじゅきし)

セレスティア教団の銀樹騎士団に所属する騎士たち。浄化能力者で、タナトスを倒して民を平和へと導くことを使命としている。ディオンやカーライルが銀樹騎士に該当し、ヒュウガはかつて銀樹騎士の聖騎士だった。

聖騎士 (せいきし)

常に女王を支える務めを持つ銀樹騎士のこと。「聖域」に長く存在することになる女王を助け、守ることを使命とする。ヒュウガは聖騎士の地位にいたが、カーライルが死んだ後に、一度その地位を捨てている。しかし、アンジェリークが女王の卵だと知った後、また聖騎士の地位に戻った。

女王 (じょおう)

空の上の「聖域」からアルカディアを見守り慈しむ存在。アルカディアには女王がいたことはなく、ただ言い伝えのみが存在していた。オーロラの発生により、セレスティア教団では、アンジェリークが初代女王になるのではないかと噂され、アンジェリーク自身も女王の卵として女王になるべく成長していく。

ジンクス

対タナトス兵器。タナトスを倒すためにアーティファクト財団が開発。周囲を吹き飛ばし、時空の彼方へと追いやって、タナトスを強制的に排除することができる。しかし、周囲へ甚大な被害を及ぼすため、批判的な見方をする人も多い。

エレボス

タナトスの親玉のこと。最も大きなタナトスで、宇宙を覆い尽くすように存在するとされるが、誰もその存在を見たことはない。アンジェリークは、セレスティア教団の教団長・ルネより、その存在を伝え聞くこととなる。

銀の大樹 (ぎんのたいじゅ)

聖都・セレスティザムを守る銀色の大樹。アルカディアの命そのものとも言われている。セレスティア教団の教団長・ルネは、銀の大樹の声を聞き、民に予言を与える力を持って生まれてきた。民のために、銀の大樹は大切にされている。

聖地 (せいち)

エルヴィンがアンジェリークを導いた場所。セレスティア教団では、女王が住まう聖なる地として崇められており、一般人は立ち入ることはできない。時の流れも他とは異なり、非常に緩やか。

クレジット

原案

ルビーパーティー

キャラクターデザイン

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