バード ~砂漠の勝負師~

バード ~砂漠の勝負師~

天才奇術師の少年・バード(ジョニー・和也・バード)がマジックの技を駆使して、麻雀で死闘を繰り広げる様子を描いた作品。第1巻巻末には『バードのマジック用語辞典』と『蛇のマージャンイカサマ用語辞典』が掲載されている。

正式名称
バード ~砂漠の勝負師~
ふりがな
ばーど さばくのしょうぶし
作者
ジャンル
麻雀
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概要・あらすじ

バード(ジョニー・和也・バード)は天才的な奇術の才能を持つ少年。しかし、客を楽しませることができず、パートナーのスミス・ゴドフリーを「バード」に仕立て、自らは裏方としてラスベガスでショーを披露していた。ある日、日本の般若組の依頼によって、伝説の麻雀打ち・との対決に臨むことになる。

麻雀は全く知らなかったバードだが、 奇術の技と日本人にはできない発想で、蛇の謎の技自動卓天和に挑む。

登場人物・キャラクター

ジョニー・和也・バード (じょにーかずやばーど)

日本人を祖父に持つ東洋系の少年。一見あどけないが、時折狂気を帯びた眼になることがある。初登場時17歳。ラスベガスで評判の奇術師「バード」(スミス・ゴドフリー)の助手として振る舞っている。しかし彼こそが本物の「バード」であり、トリック、構成、組み立てなどショーの全てを演出している。天才的な発想と腕を持ち、9歳にしてマジックを披露するが、それを見た観衆は一様に不愉快になってしまう。 その後、何度舞台に立っても客を楽しませることはできなかった。そのため裏方に回っている。博徒系の一家般若組の依頼によって、ゴドフリーと共に日本に渡り、稀代の勝負師・蛇と麻雀の勝負に臨む。麻雀の経験はなかったが、「ツモは不要牌を山に戻す作業」など、およそ日本人では考えられない発想で、奇術の技を活かした数々のイカサマを操る。 蛇との勝負では、彼のイカサマ技・自動卓天和に翻弄されるが、あらゆる技術と知略でその謎に立ち向かう。

(へび)

白髪の交じった角刈りで、小太りの初老の男。何十年にもわたって敗北を知らないという伝説の麻雀打ち。墨田区の古い一軒家に住み、普段は畑でトマトなどを育てている。誰も年齢や本名を知らないが、近隣からは「源さん」と呼ばれている。一見冴えない風貌だが、イカサマの腕は圧倒的で、手詰みでのイカサマの技が通じない全自動卓で、天和を積み込む自動卓天和という技を持つ。 利権を賭けてバード(ジョニー・和也・バード)との麻雀対決に臨み、死闘を繰り広げる。麻雀に対する執念は凄まじく、自らの身体を犠牲にすることも厭わない。また負けた相手を何食わぬ顔で殺害する冷酷さを持つ。

般若 沙良 (はんにゃ さら)

黒いロングヘアーの女性。初登場時25歳。江戸時代から続く博徒系の最古参・般若組の娘。組織の命運をかけて蛇と麻雀対決をするため、祖父の般若小次郎と共にマジック界の帝王「バード」ことスミス・ゴドフリーを、ラスベガスまでスカウトに来た。しかし、ゴドフリーの助手として振る舞っていた少年ジョニー・和也・バードこそが本物のバードだとわかると、彼に全てを託し、蛇との勝負に臨む。 かつては優秀なマジシャンだったが、蛇との麻雀対決に敗れ、凌辱された上に左肩に蛇の刻印を入れられた。このため2度とマジックができなくなったばかりでなく、深い心の傷を負っている。

スミス・ゴドフリー (すみすごどふりー)

アフロヘアーに口髭を生やした男性。年齢は40代。通称「バード」として舞台に立つ。鳥を多用した独特な演出で数年の間にみるみる頂点に立ち、マジック界の帝王と呼ばれる奇術師。しかし実際は助手として振る舞っているジョニー・和也・バードこそが本物のバードであり、彼の演出に従っている。和也からは「最高の役者」と呼ばれている。 単に演じるばかりではなく、ブレーン的な役割も果たしている。博徒系の一家般若組の依頼によって、稀代の勝負師・蛇と麻雀の勝負に臨む和也と共に日本に渡る。

不破 和人 (ふわ かずと)

オールバックに太い眉の若い男性。関西弁で話す。大阪・堺に住み、天狗家連合の首領・下馬の依頼によって上京した。傲岸不遜で自身の麻雀の腕に絶対の自信を持っていたが、蛇には全く太刀打ちできなかった。蛇からバード(ジョニー・和也・バード)との勝負のパートナーに選ばれる。バードとの勝負では、蛇からもバードからも素人同然の扱いを受け、反発と虚栄心から蛇の指示を無視してしまう。

般若 小次郎 (はんにゃ こじろう)

白髪頭の小柄な老人。江戸時代から続く博徒系の最古参・般若組会長。東京を中心に不動産、金融など幅広い事業を手掛けている。組織の命運をかけて蛇と麻雀対決をするため、孫娘の沙良と共にマジック界の帝王「バード」ことスミス・ゴドフリーをスカウトに来た。飄々として物事に動じないが、賭博の場では恐るべき力を発揮する。

般若 剛造 (はんにゃ ごうぞう)

スキンヘッドで恰幅の良い男性。江戸時代から続く博徒系の最古参・般若組の組長。天狗屋一家と組織の命運を賭けた麻雀対決を控えている。般若組の伝説の麻雀打ち・蛇に対抗するため、娘の沙良はラスベガスから天才奇術師・バード(ジョニー・和也・バード)を招く。彼を見て初めはその腕を疑っていたが、鮮やかなイカサマのテクニックと、およそ日本人にはできない発想を見て、彼に勝負を委ねる決意をする。

下馬 (しもうま)

長い白髪にサングラスの老人。天狗家連合会長。バブル時代に新都市開発の副産物として海外に流れた数百億の裏金の利権を般若組と争い、麻雀で対決することになった。代打ちに伝説の麻雀打ち・蛇を立て、般若組の命運を負ったバード(ジョニー・和也・バード)との勝負に臨ませる。蛇とは長い付き合いで、彼からは「親っさん」と呼ばれている。

鯰 徹心 (なまず てっしん)

オールバックにギョロ目の男性。ナマズのような髭が特徴。瓢箪組の組長。般若組と天狗家連合の勝負の立会人をつとめ、自ら所有する箱根の山荘を勝負の場に提供する。

川中 吾平 (かわなか ごへい)

河童のような風貌の男性。般若組の麻雀の代打ちで、一番の古株。かつて「カッパの吾平」と恐れられたぶっこ抜きの達人。バード(ジョニー・和也・バード)の実力を試そうとした般若剛造の命令で、彼と麻雀を打つ。

集団・組織

般若組 (はんにゃぐみ)

江戸時代から続く博徒系の最古参組織。会長般若小次郎、組長般若剛造のもと、表では金融、不動産など幅広く営んでいる。バブル時代に新都市開発の副産物として海外に流れた数百億の裏金の利権を天狗家連合と争い、麻雀でその雌雄を決することになった。不敗を誇る伝説の代打ち・蛇に対抗するため、ラスベガスからバード(ジョニー・和也・バード)を招聘する。

天狗家連合 (てんぐやれんごう)

伝説の麻雀代打ち・蛇を擁する組織。バブル時代に新都市開発の副産物として海外に流れた数百億の裏金の利権を般若組と争い、麻雀でその雌雄を決することになった。般若組がラスベガスから天才奇術師・バード(ジョニー・和也・バード)を招聘したという噂を聞き、蛇のパートナーとなる男を探して勝負に臨む。

その他キーワード

自動卓天和 (ぜんじどうたくてんほー)

蛇が使う麻雀のイカサマ技。通常は積み込みが不可能な全自動卓で、天和を上がることができる。蛇はこの技を身に付けるため長期間の苦闘を重ね、ついには自らの指を全て切り落とした。天才的な奇術師バード(ジョニー・和也・バード)は、蛇と対決し、この謎の技に挑んだ。

スネーク・パーム (すねーくぱーむ)

17枚の麻雀牌を両手に隠し込む技。片手に8~9枚の牌を隠さねばならず、常人では不可能。不敗の麻雀打ち蛇のイカサマ技自動卓天和の鍵を握る技術で、バード(ジョニー・和也・バード)がマジックの用語「パーム」から名付けた。

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