パイド・パイパー

パイド・パイパー

幼い頃に妹が誘拐されて殺された過去を持つ主婦が、23年ぶりに戻った故郷で、連続失踪事件に娘が巻き込まれるサスペンス。タイトルの「パイド・パイパー」とは、ドイツの伝承にある「ハーメルンの笛吹き男」を指し、「まだら服の笛吹き男」を意味する。「YOU・ALL」1990年VOL.3に掲載された作品で、文春文庫ビジュアル版の『シュリンクス・パーン 自選作品集』に収録されている。

正式名称
パイド・パイパー
ふりがな
ぱいど ぱいぱー
作者
ジャンル
サスペンス
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概要・あらすじ

相沢道子は夫の転勤を受け、まだ幼い2人の子供を連れてT県のM市へと移り住む。そこは彼女が幼い頃に住んでいた土地だが、二度と足を踏み入れたくない場所だった。23年前にそこで起こった連続幼女殺人事件で、妹が犠牲になっていたのだ。しかも、引っ越すやいなや、M市ではまたしても子供が行方不明になる事件が起こっていることを知る。

単なる偶然だと思いたい道子だったが、ついに娘が姿を消してしまう。

登場人物・キャラクター

相沢 道子 (あいざわ みちこ)

夫と2人の子供を持つ専業主婦。旧姓は今井(いまい)。30歳。ショートカットの美人。夫に愛人がいることを知っているが、口には出さない。家庭を顧みない夫に大きな不満を抱いている。23年前、連続幼女殺人事件で妹を失っている。

相沢道子の夫 (あいざわみちこのおっと)

相沢道子の夫。社内での不倫がバレて、左遷される。その後も愛人との交際を続け、家にはろくに帰ってこないため、2人の子供からは懐かれていない。

相沢 年 (あいざわ とおる)

相沢道子の長男。相沢千歳の兄。小学生と思われる。暴れん坊タイプではなく、ふつうの大人しい男の子。母親のことは「ママ」と呼ぶ。

相沢 千歳 (あいざわ ちとせ)

相沢道子の長女。相沢年の妹。母や兄からは「チッちゃん」と呼ばれている。まだ小学校へは入学前の様子。髪をお団子にまとめた、瞳の大きな可愛い女の子。兄、近所の子と一緒にプールへ行ったまま、失踪。誘拐されたと思われる。

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