ビューティーポップ

ビューティーポップ

類まれなるヘアカットの技術を持つクールで不愛想な女子高生美容師が、髪型に悩みを抱える人々をその手腕で幸せにしていくビューティコミック。「ちゃお」2003年9月号から2008年2月号にかけて連載された作品。

正式名称
ビューティーポップ
ふりがな
びゅーてぃーぽっぷ
作者
ジャンル
学園
関連商品
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世界観

ヘアカットやメイクといった、美容全般をテーマに描かれた作品。高い技術を持ちながら、表だって活動しない女子高生美容師の小柴綺里と、綺里にライバル意識を持つ男子高校生の鳴海彰伍の対立と交流が主に描かれる。過去のトラブルによりプロへの道を断念していた綺里が、彰伍らにより半ば強制される形で表舞台に立ったことで、少しずつ前向きになっていく。

作品構成

本作『ビューティポップ』は大きく分けて2部構成になっている。第1部では、小柴綺里鳴海彰伍と出会い、謎の美容師「X」として人々をカットの技術で助けていく姿が描かれる。第2部は、美容師という職業と再び向き合った綺里が、彰伍たちの運営する美容クラブ「シザーズ・プロジェクト」に加わり、一緒に活動していくこととなる。なお第2部からはサブタイトルの「Stage2」が追加され、作品内でも明確に区別されている。

あらすじ

美容師の娘の小柴綺里は卓越したカットの技術を持ちながら、過去のトラウマにより美容師の道を諦め、気が向いた時だけカットをする生活を送っていた。ある日綺里は、友人の青山加奈子が、彼女の想い人である落合計彦に冷たくあしらわれているのを目撃し、計彦の態度に腹を立てる。計彦を見返すため、綺里は加奈子にある提案をする。

スピンオフ

本作『ビューティポップ』には、多数のスピンオフ作品が存在する。「シザーズ・プロジェクト」の3人の出会いを落合計彦の視点から描く、「ちゃおデラックス」2004年7月1日号に掲載された『ドリームズ・カム・トゥルー -夢はかなうよ-』、鳴海彰伍に憧れる女子高生の森川亜弓を主人公とする、「ちゃおデラックス」2004年11月25日号に掲載された『ティーンズ・ドロップ』など。

登場人物・キャラクター

小柴 綺里 (こしば きり)

美容室「こしば美容室」の娘で、私立緑風学園高等部1年C組に所属する女子。前髪を目の上で切り、顎の高さまで伸ばしたボブヘアを外にはねさせている。クールでマイペースな性格で、校内では目立たない。しかし鳴海彰伍にも勝る素晴らしいヘアカットの技術を持ち、相手に合わせてバッチリな髪型の提案もできる。青山加奈子が落合計彦に容姿を笑われた件を機に、容姿に自信のない人々を密かに助ける謎の美容師「X」として活躍するようになる。 綺里自身にはプロの美容師になる気はなく、かつてカット中に起きたある事件を今でも悔いている。

鳴海 彰伍 (なるみ しょうご)

私立緑風学園高等部の2年生で、美容クラブ「シザーズ・プロジェクト」のリーダーを務める男子。クラブ内ではヘアカットを担当している。髪型は明るい茶髪の前髪を右寄りの位置で斜めに分け、肩につくほどまで伸ばした、自身でカットした「鳴海スペシャル」。美容師として非常に高い技術を持つが、プライドが高く負けず嫌いで、気まぐれな子供っぽい性格。 しかし、高校に通う傍ら、国家試験に向けて放課後は美容学校「サロン・ド・ナルミ・ビューティ・カレッジ」に通って勉強している努力家でもある。また、ヘアサロン業界トップの「サロン・ド・ナルミ」の一人息子としても知られており、日本一の美容師を目指して7歳の頃から美容師のアマチュアコンテストで優勝し続けてきた。だが小学4年生の時の大会において、謎の少女に唯一の敗北を喫しており、そのことを今でも悔しく思っている。

南 啓 (みなみ けい)

私立緑風学園高等部の2年生で、美容クラブ「シザーズ・プロジェクト」の一員の男子。クラブ内ではネイルアーティストを務めている。オレンジ色の短髪ヘアにサンバイザーを被った、可愛らしい容姿をしている。明るく積極的な人懐っこい性格で、「シザーズ・プロジェクト」のムードメーカー的存在。実家はネイルサロンを営んでいる。

落合 計彦 (おちあい かずひこ)

私立緑風学園高等部の2年生で、美容クラブ「シザーズ・プロジェクト」の一員の男子。クラブ内ではメイクをはじめとする「トータルビューティー」を担当している。前髪を真ん中で分け、襟足まで伸ばした髪型に眼鏡をかけている。成績は学年トップのクールで知的な人物で、校内の情報にも精通する策略家。実家は化粧品会社の「ALIX化粧品」で、いずれ自身も美容業界のトップに立ちたいと考えている。 以前は美容を将来の仕事としか捉えておらず、自分自身の容姿には無頓着だったが、中等部の頃に鳴海彰伍と南啓と知り合い、彰伍からカットを受けたことで現在の髪型になり、考え方も改めた。

小松 太郎 (こまつ たろう)

小柴綺里の幼なじみで、私立緑風学園高等部1年C組に所属する男子。前髪を眉上で短く切った刈り上げヘアで、特徴的な太い眉の持ち主。綺里からは、名前をもじって「コマったろー」と呼ばれているが、太郎自身はその呼称をあまり気に入っていない。明るく親しみやすいおっとりした性格で、校内の情報に通じている。そのため校内の出来事に関心の薄い綺里に「シザーズ・プロジェクト」などについて解説することも多い。

青山 加奈子 (あおやま かなこ)

小柴綺里のクラスメイトで、私立緑風学園高等部1年C組に所属する女子。前髪を目の上で切りそろえ、胸のあたりまで伸ばしたロングヘアを2本の三つ編みにし、眼鏡をかけている。非常に優秀で、成績は学年トップ。しかし目立たない容姿も手伝い、やや気が弱くあがり症。そのため、同級生の綺里たちにも敬語で接する。落合計彦に憧れており、ある日計彦に贈り物をするが、計彦には「シザーズ・プロジェクトの対象に選ばれるための賄賂」と誤解され受け取ってもらえず深く傷つく。 そんな折に綺里に声をかけられ、計彦を見返すことを決める。綺里とは小学校3年生のころまでは家に遊びに行くほど仲が良かったが、計彦の件で綺里に声をかけられるまでは疎遠になっていた。

山本 加代 (やまもと かよ)

小柴綺里の小学校時代の同級生で、私立緑風学園高等部1年A組に所属する女子。前髪を目の上で切り、襟足まで伸ばしたショートカットヘアをヘアピンでまとめている。想い人であり、親しい友人でもある順平の転校を知り、彼が去る前に想いを伝えたいと考えている。そのため「シザーズ・プロジェクト」の対象に選ばれ、髪型を変えてイメージチェンジをしたいと思い、鳴海彰伍に熱心にカットを依頼するが相手にされない。 そんな折に綺里に声をかけられる。

順平 (じゅんぺい)

山本加代の想い人で、私立緑風学園高等部に通う1年生の男子。前髪を眉上で短く切って右寄りの位置で分けた短髪ヘアをしている。加代とは親しかったが、加代が髪を切りロングヘアからショートカットヘアに変えてからなぜか冷たくなってしまい、加代に意地悪を言うようになってしまった。近日中に転校が決まっている。

リカ

小学生の女子。前髪を目の上で切りそろえたボブヘアをしている。自身の髪型を周囲の男子から「ヘルメットのよう」とからかわれることを気にしており、母親のカットのため「こしば美容室」に訪れた際に小柴綺里に悩みを打ち明ける。将来の夢は美容師で、自分のように髪質に悩む人をカットの技術で助けたいと考えている。

万屋 広代 (よろずや ひろよ)

私立緑風学園高等部2年B組に所属する女子。前髪を真ん中で分けて額を全開にし、腰まで伸ばしたロングウェーブヘアをしている。太り気味なのと顔のそばかす、厚い唇が特徴。男性のような口調で話す。家庭教師の友哉に憧れており、彼に想いを伝えたいと思っている。しかし自分の容姿がいまいちなことを自覚しており「シザーズ・プロジェクト」の対象に強引なアプローチで選ばれようとしている。 そんなある日、落合計彦から優秀な美容師「X」の存在を知らされ、カットに応じない鳴海彰伍に代わってXにカットしてもらおうと考える。

源 伊織 (みなもと いおり)

小柴綺里の幼なじみの男子。前髪を真ん中で分けて額を全開にし、肩まで伸ばした長髪をしている。先日までアメリカ合衆国に留学していたが、帰国し私立緑風学園高等部1年D組に編入する。帰国子女であるため、英語交じりで話す。明るく軽い雰囲気の性格で、周囲の人物に綺里なら「キリティー」、鳴海彰伍なら「ナルスィー」といった独特のあだ名をつけるのが得意。 幼い頃は綺里の母親の小柴恵実のことが大好きで、いつもついて歩いていた。そのため現在でも恵実と親しく、連絡を取り合っている。また、子供の頃はモデルとしても活動していた。父親はアロマテラピストで、自身もアロマテラピストとして活動している。仕事柄、アロマや香水など良い香りのものが大好き。

小柴 政司 (こしば せいじ)

小柴綺里の父親。小柴恵実の夫で、「こしば美容室」で働く美容師。前髪をバンダナを巻いて上げ、肩につくほどのストレートヘアを後ろで1つに結んでいる。無精ひげを生やしている。気さくで親しみやすい性格。かつては「日本美容界の天才美容師」と呼ばれるほどの伝説的存在で、鳴海裕次郎からライバル視されていた。しかし現在は下町の美容院の美容師として静かに暮らしている。

小柴 恵実 (こしば えみ)

小柴綺里の母親。小柴政司の妻で、特殊メイクアーティストとして活躍する女性。前髪を左寄りの位置で斜めに分け、肩につかない長さの外巻きボブヘアをしている。明るく軽い雰囲気の、面白いことが好きな気まぐれな性格。非常に有名な特殊メイクアーティストで、人気映画の特殊メイク担当にも抜擢されるほどの実力者。ゆえに多忙で、2年ほど綺里と政司のもとを離れてアメリカ合衆国にいた。 しかし、源伊織からある情報を聞きつけて突如帰国する。

金沢 平八 (かなざわ へいはち)

私立緑風学園高等部で教師を務める若い男性。前髪を右寄りの位置で分けた、肩まで伸ばしたぼさぼさの長髪に、無精ひげを生やし眼鏡をかけている。小柴綺里たちが所属する1年C組の副担任も務めており、生徒たちからは「金沢平八」を略して「金八」と呼ばれている。さえない雰囲気から生徒たちからは軽く見られており、あまり人気がない。 保健室教諭の松田との結婚が決まっているが、松田から結婚式は挙げたくないと言われており、その理由は自分自身の容姿が悪く、松田は自分と並びたくないと思っているからだと捉えている。松田とはかなり年が離れており、自分が高校生で、松田が保健室教諭の頃からの知り合い。当時から松田に想いを寄せていた。

松田 (まつだ)

私立緑風学園高等部で保健室教諭を務める40代の女性。ふわふわの羊のような髪の毛を、前髪を目の上で切り、顎まで伸ばしたボブヘアにし、ヘアバンドでまとめている。若々しく見られたいために、「ナウい」「ヤング」など、やや古い言葉を使う。金沢平八との結婚が決まっているが、40代という自分自身の年齢に引け目を感じており、結婚式は挙げないつもりでいる。 特技はコーヒーを淹れること。

新井田 剛 (にいだ ごう)

美容専門学校「サロン・ド・ナルミ・ビューティ・カレッジ」に通う男子。鳴海彰伍とは専門学校内では同級生だが、年齢は彰伍よりも年上。髪全体にウェーブをかけ、前髪を目が隠れそうなほど伸ばし、肩につかない長さのボブヘアにしてハーフアップにしてまとめている。彰伍に負かされっぱなしで2位に甘んじがちなことから、「新井田」の「にい」と「二位」をかけて「二位田」という不名誉なあだ名を付けられている。 負けず嫌いな性格で、校内のコンテストで彰伍に負けたのに納得していない。そのため私立緑風学園高等部を訪れ、彰伍だけでなく「シザーズ・プロジェクト」全体に、「シザーズ・プロジェクト」には3名のメンバーしかいないにもかかわらず、5対5の勝負を持ちかける。

関 謙一郎 (せき けんいちろう)

指圧専門店「関治療院」の息子の18歳の男性。美容専門学校「サロン・ド・ナルミ・ビューティ・カレッジ」に通う学生で、新井田剛と鳴海彰伍の同級生でもある。前髪を上げて額を全開にし、髪全体を立てたスポーツ刈りに似た「山切りカット」をしている。非常に背が高く、服装が常にタンクトップ姿なため非常に目立つ。「ゴッドハンド」と呼ばれるほどのマッサージの技術を持ち、性格は穏やかで心優しく、周囲を和ませる暖かい雰囲気がある。 一方で非常に気が弱く、必要以上に他人に気を遣い、すぐに謝ってしまうところがある。

鳴海 千佐美 (なるみ ちさみ)

鳴海彰伍の妹で、鳴海裕次郎の娘。緑風学園中等部の1年生。前髪を真ん中で分け、腰まで伸ばした天然パーマをツインテールにしている。非常に華やかで可愛らしい容姿から異性にもてる。しかし異性に人気がありすぎるのと、気の強い性格が災いし、同性からは反感を買いやすい。ある日同性からいじめられて困っていたところを小柴綺里に助けられる。 しかし綺里の性別を確かめないまま彼女を男性と思い込み、自分の「王子様」と感じ一目惚れしてしまう。そのため、綺里を探して私立緑風学園高等部までやってくる。

鳴海 裕次郎 (なるみ ゆうじろう)

鳴海彰伍と鳴海千佐美の父親で、ヘアサロン業界のトップ企業「サロン・ド・ナルミ」の社長。前髪を真ん中で分けて額を見せた撫でつけ髪をしている。小柴政司とはかつてのライバル関係にあたるが、一度も勝利したことがなく、いつしか政司に勝利するために努力することが生きがいになっていた。しかし当の政司は一線を退き、小さな美容院の店主を務めていることを受け入れられず腹を立てている。 彰伍のことは溺愛しているが、過干渉であったり、自分の思い通りに彰伍を動かそうとするところがある。さらに、以前彰伍をコンテストで優勝させるため審査員に賄賂を渡したことから彰伍からは「卑劣なクソジジイ」呼ばわりされている。

ミカ

モデルとして活動する少女。前髪を目の上で切りそろえ、腰まで伸ばしたストレートロングヘアをしている。非常に華やかで可愛らしい容姿をしているが、それゆえに幼い頃から親類の少女たちから嫉妬されていた。そのため彼女たちからは、ミカが男性と親しくしないように毎日のように「男性は怖い、恐ろしい」というイメージを植えつけられ、さらに実際に男性からいじめられたことで、極度の男性恐怖症に陥ってしまった。 やがてスカウトされモデルとして活動するようになるが、男性スタッフが現れると恐ろしくなり、仕事ができなくなってしまうという問題を抱えている。

大沢 千尋 (おおさわ ちひろ)

ヘアアーティストを務める男性。前髪を帽子をかぶって上げ、肩につくほどまで伸ばした髪を外にはねさせている。サングラスと顎鬚が特徴。美容専門学校「サロン・ド・ナルミ・ビューティ・カレッジ」の卒業生でもある。日本でも屈指の有名アーティストとして知られており、鳴海彰伍にとっても憧れの存在。若い女性からも非常に人気があるが、一般の女性ではなく、主に芸能人のカットを担当している。 テレビなどのメディアでは好青年を演じているが、実際は身勝手で傲慢な性格。自分の得にならない仕事は請け負わず、自分以外の美容師も見下している。彰伍によると以前はそのような性格ではなかったらしいが、軽井沢で小柴綺里と出会って以降、綺里にも攻撃的な態度を取る。

(まどか)

小柴綺里たちが軽井沢で出会った、美容師を志す少女。前髪を真ん中で分けて額を全開にし、肩につくほどのセミロングヘアをしている。額が広いのを非常に気にしており、額を隠すため常に帽子をかぶっている。口元にほくろがある。髪質に悩む妹の結のため、大沢千尋にカットを依頼するべく北海道から千尋がイベントを開催している軽井沢までやってきた。 しかし千尋には相手にされず、意気消沈していた。そんな折に綺里たちと出会い、綺里の技術を目の当たりにすることになる。将来は、さまざまな髪の問題を抱える女性たちにとって、心強い味方のような美容師になりたいと思っている。

(ゆい)

円の妹で、小柴綺里たちが軽井沢で出会った少女。生まれついての極端な天然パーマで、髪全体がアフロヘアのようになってしまっている。髪質ゆえに周囲からはからかわれたり、笑われたりすることが多く、自分に自信が持てずにいる。円とともに軽井沢を訪れ、大沢千尋にカットしてもらうことで自分を変えようとしていたが、千尋に冷たくあしらわれてしまう。 そんな時に綺里と出会い、彼女にカットしてもらうことになる。

大沢 ミノル (おおさわ みのる)

大沢千尋の弟で、特殊メイクアーティストを志す若い男性。前髪を左寄りの位置で斜めに分けたウルフカットをしている。目が細いのと、頬のそばかすが特徴。小柴恵実に憧れており、将来は彼女のような特殊メイクアーティストになりたいと思っている。しかし、恋人のミキを愛するあまりその夢を諦め、彼女専属のヘアメイクアーティストになろうとしている。 あることから鳴海彰伍を恨んでおり、彼の悪評を広めようとしている。

ミキ

大沢ミノルの恋人で、「monmon」のモデルを務める若い女性。前髪を目が隠れそうなほど伸ばして左寄りの位置で斜めに分け、胸のあたりまで伸ばした髪を巻いている。モデルとして非常に人気があり、注目されている存在。ミノルの特殊メイクの技術を尊敬していたが、ミノルが自分を愛するあまり、困難な夢を諦めて自分の傍にいるという楽な選択をしそうになっていることに腹を立てている。 怒ると非常に怖い上に腕っぷしも強く、ミノルに鉄拳制裁を加えることもある。

ビリー池谷 (びりーいけたに)

アメリカ合衆国のハリウッドで、ヘアメイクアーティストとして活躍する17歳の少年。前髪を左寄りの位置で斜めに分けて右目が隠れるほど伸ばして、後ろの髪は肩につくほどまで伸ばしている。首にヘッドフォンをかけており、ヘアメイクする際は音楽を聴きながら行う。映画のヘアメイクやパリコレのヘアメイクも担当するほどの腕を持つが、ある人物の命令で緑風学園高等部にやってくる。 一見穏やかで人当たりがいいが、非常にプライドが高く「シザーズ・プロジェクト」のメンバーのことを見下した態度を取る。

ショーゴ

小柴綺里たちが全日本ビューティコンテストに参加した際、カットモデルとして知り合った男児。前髪を右寄りの位置で斜めに分け、ふんわりとした髪をはねさせている。綺里のことを気に入り、美容師に指名するが、生意気でやや落ち着きのない性格で、じっとしていられない。そのためカットは難航を極めてしまう。「ミゾレンジャー」という特撮ヒーローが好きで、特にミゾレッドに変身するタケルいうキャラクターに憧れている。

シャンプー

小柴家で飼っている猫。黒地に、顔とお腹の部分だけが白いのが特徴。目つきが悪く無愛想な印象だが、小柴綺里には懐いている。元は捨て猫で、人間に何度も冷たくされたことから強い不信感を抱いていた。しかし綺里に助けられ、小柴家で飼われることになった。

森川 亜弓 (もりかわ あゆみ)

小柴綺里の友人で、レストラン「ゴスト」で働く女子高生。前髪を左寄りの位置で斜めに分け、胸のあたりまで伸ばしたストレートロングヘアをしている。長身で痩せており、自分の体型にコンプレックスがある。さらにアニメファンのオタク気質でもあり、自分に自信が持てずにいた。しかし鳴海彰伍が店に訪れたのがきっかけで知り合い、彼のアドバイスを基に自分の容姿を変え始める。

ジョディ・マッカートン (じょでぃまっかーとん)

小柴綺里たちがアメリカ合衆国のロサンゼルスで出会った、女優の少女。前髪を目の上で切り、肩につくほどの長さの金髪を耳の下で2つに結んでいる。天才子役スターとして知られているが、非常にわがままで気の強い性格。機嫌が悪いと撮影に応じないことも多く、周囲を困らせている。役作りのため、どうしてもセットしてほしいある髪型があり、自作のイメージイラストを用いて周囲の美容師に頼んでいる。 しかし伝わりにくいためか、まるで望む髪型にセットしてもらえず悩んでいる。

武田 真 (たけだ まこと)

鳴海千佐美の幼なじみで、同じ緑風学園中等部に通う男子。前髪を目が隠れそうなほど伸ばし、襟足まで伸ばしたショートカットヘアに眼鏡をかけている。千佐美の気が強く堂々とした性格に憧れており、密かに想いを寄せている。そのため、いつか千佐美の王子様的存在になりたいと思っていたが、千佐美が小柴綺里を男性と勘違いし「王子様」と想いを寄せるようになったことにショックを受けている。 普段は温厚だが、怒ると非常に怖い。

川上 (かわかみ)

武田真のクラスメートで、同じ緑風学園中等部に通う女子。前髪を目の上で切りそろえ、胸のあたりまで伸ばしたストレートロングヘアをしている。左目の下にほくろがある。真に想いを寄せており、真と親しいうえ、男性に媚びるような態度を取る鳴海千佐美のことを快く思っていない。

ゲン

小柴綺里が昔保護した犬。首に迷彩柄のバンダナを巻いている。綺里が幼い頃、迷子になり少年たちにいじめられていたところを綺里に助けられ、飼い主がわかるまで小柴家で保護されていた。その後、ある方法を用いて人間の姿になり、綺里に恩返しをするため密かに行動するようになる。人懐っこく穏やかな性格。

ミノリ

私立緑風学園高等部に通う女子。前髪を目が隠れそうなほど伸ばし、段をつけて切った胸のあたりまで伸ばしたロングヘアをしている。鳴海彰伍に想いを寄せており、「シザーズ・プロジェクト」に選ばれることを熱望している。そのため日々容姿を磨いているがなかなか選ばれず、「シザーズ・プロジェクト」のメンバーと親しい小柴綺里に嫉妬している。

集団・組織

シザーズ・プロジェクト (しざーずぷろじぇくと)

私立緑風学園高等部にある美容クラブのこと。鳴海彰伍、南啓、落合計彦の3名のメンバーで構成されており、それぞれがヘアカット、ネイル、トータルビューティーを担当している。クラブそのもののことも、クラブ活動のことも「シザーズ・プロジェクト」と呼び、「シザーズ・プロジェクト」が特定の生徒を選んでカットやネイルを行うことを「シザーズ・プロジェクトの実施」という。 シザーズ・プロジェクトに選ばれた女子生徒は意中の相手への告白が100%成功するといわれており、校内の女子生徒から非常に人気がある。しかし、シザーズ・プロジェクトの開催自体はメンバーの気まぐれで、対象も本当に容姿に悩んでいる生徒よりも、すでに容姿に優れた生徒を選ぶ傾向がある。

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