サクラテツ対話篇

サクラテツ対話篇

男子高校生・桜テツと、彼の周辺の奇想天外なキャラクターたちが起こす騒動を描いたコメディ。漫画という表現自体を扱うメタ漫画的な要素も持つ。登場人物名のほとんどが哲学者をモデルとしている。

正式名称
サクラテツ対話篇
ふりがな
さくらてつたいわへん
作者
ジャンル
その他SF・ファンタジー
 
ギャグ・コメディ
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概要・あらすじ

桜テツは、アルバイトに明け暮れる金の亡者ではあるが、ごく普通の男子高校生。ある日、都心の一等地に立つ彼の家に、突然その土地の所有権を主張する未来人や宇宙海賊、地底人、さらに偶然にも悪魔、神などが続々と現れ、彼の生活は一変。幼なじみの出井富良兎はそんなテツと、その周辺に起こる出来事を観察し、記録していく。

登場人物・キャラクター

桜 テツ (さくら てつ)

非常にケチで、金に汚い男子高校生。東京都にあるとされる架空の地域・宛内区の一等地に祖父、姉・桜久散、弟・桜鉄瓶とともに暮らしている。土地の所有権を主張するアリス、ファイヤアーベント、ジークムントらに家をメチャクチャにされるが、あまり意に介せずアルバイトに励んでいる。 実は桜家の人間ではなく、漫画神ハイデガーによって『サクラテツ対話篇』の作品世界に「主人公」として派遣されているにすぎない。名前のモデルはギリシャの哲学者・ソクラテス。

出井 富良兎 (いでい ふらと)

桜テツの幼なじみの美少女。長い髪の毛とベレー帽が特徴。テツのたくましく傍若無人な生き方に興味を持っており、その言動を逐一観察して記録することが生きがい。出井紀世乃の双子の妹。名前のモデルは、ソクラテスの弟子として『ソクラテス対話篇』を著したプラトンと、その代表的な概念である「イデア」。

アリス

数億年先の未来で地球を女王として支配する未来人で、宇宙の寿命が尽きたために、タイムトラベルにより現代に避難してきた。未来において桜テツの家のある場所に宮殿を構えていることから、テツに対して土地の所有権を主張する。外見は10代の少女だが一人称は「アチキ」で、「~ゾヨ」「~ゾエ」という語尾が特徴的。 名前のモデルはギリシャの哲学者・アリストテレス。

ファイヤアーベント

宇宙海賊王として3年前に地球を侵略しにやってきたのち、城を築く場所として桜テツの家のある場所に目を付けた。長髪で顔面に向こう傷がある二枚目キャラだが、少し抜けているところがある。名前のモデルはオーストリアの哲学者・ポール・ファイヤアーベント。

ジークムント

地底世界の皇帝であり、桜テツの家の地下に帝国を築いていることから領有権を主張し、アリス、ファイヤアーベントと争う。名前のモデルはオーストリアの精神科医・ジークムント・フロイト。

ニーチェ

「魔界の王子」を名乗る悪魔。魔界との通用口が桜テツの家の庭に開いたために桜家に現れたが、その後通用口がふさがれてしまったため帰れなくなり、そのまま桜家の庭に住みついた。名前のモデルはドイツの哲学者・フリードリヒ・ニーチェ。

アウグスティヌス

『サクラテツ対話篇』に登場するキャラクター。神の国の怪獣。桜テツの家の上空に突如現れた。空間に巨大な眼だけが浮かんでいるように見えるが、さらに巨大な実体を持つ。アリスの宮殿である世界樹が好物で、それ自体もさることながら食後にするゲップが水爆の数億倍の威力を持つことからアリスに恐れられている。名前のモデルは古代キリスト教の神学者・アウグスティヌス。

ショーベンハウアー

桜テツの家の庭から出土した古代遺跡の中に住んでおり、「百万年の眠りから覚めた尻の穴の神」を名乗る。人の尻の穴に関する願いを叶えることができる。外見は美少女。「〜ナル」「〜ナルぞ」という語尾が特徴。名前のモデルはドイツの哲学者・アルトゥル・ショーペンハウアー。

デューイ

肩書は「日本国大統領」。外見は屈強な西洋人で、発する台詞は英単語のみである。出井富良兎の提案で、桜テツの家を自衛隊旗艦を用いて攻撃しようと試みる。名前のモデルはアメリカの哲学者・ジョン・デューイ。

羅漢 (らかん)

「鏡の国からやってきた、ナルシストの象徴」を名乗る。ブリーフにマントのみといういで立ちで、裸体に人の視線を浴びることを何よりも好む変態である。アウグスティヌスの視線を求めて桜テツの家に現れた。外見は中年男性。名前のモデルはフランスの心理学者・ジャック・ラカン。

漫画神ハイデガー (まんがしんはいでがー)

漫画と現実の間に存在し、あらゆる漫画の世界を統べる神である。漫画の世界に主人公となるキャラクターを派遣することで、漫画を作品として成立させる役割を担っている。名前のモデルはドイツの哲学者・マルティン・ハイデガー。

読者氏 (どくしゃし)

『サクラテツ対話篇』が掲載されている『週刊少年ジャンプ』を愛読する、ごく普通の男子学生。でたらめな展開が続く『サクラテツ対話篇』を終わらせるため、主人公である桜テツを葬ることを目的として、『サクラテツ対話篇』の作品世界に召喚された。漫画の世界においては万能であり、最強の侵略者。

桜 久散 (さくら くさん)

桜テツの姉として桜家に住んでいるが、実は地縛霊である。呼吸器系に持病があるようで、頻繁に吐血している。名前のモチーフはソクラテスの妻・クサンチッペ。

桜 鉄瓶 (さくら てっぺい)

桜テツの弟として桜家に住んでいるが、実は座敷童。かわいいものが好きで、アリスと仲が良い。名前のモチーフは桜久散と同様、ソクラテスの妻・クサンチッペ。

出井 紀世乃 (いでい きせの)

出井富良兎の双子の兄で、「魔性の美少年」と謳われ、老若男女すべてを虜にする美貌を持つ。富良兎同様に桜テツに関心を持っているが、富良兎と異なり、彼を滅ぼすことに喜びを感じる。名前のモデルは、プラトンとともにソクラテスに師事したギリシャの哲学者・キセノフォン。

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