血界戦線

血界戦線

のちにシリーズ化される内藤泰弘の「血界戦線」シリーズ第1作。コンセプトは「技名を叫んでから殴る漫画」。かつて紐育(ニューヨーク)があった場所に突如として現れた異界の街ヘルサレムズ・ロットを舞台に繰り広げられる、世界に危機をもたらす異界の者達と秘密結社ライブラの戦いを描いた伝奇SFファンタジー。集英社「ジャンプSQ.」2008年6月号に読み切り版が掲載され、同誌にて『血界戦線―魔封街結社―』のタイトルで短期集中連載。単行本1巻として発売された後、「ジャンプSQ.」の増刊誌である「ジャンプSQ.19」にて、創刊号(2010年5月19日発売号)からVol.18(2015年2月19日発売号)まで連載。2015年4月にテレビアニメ化。MBS、TOKYO MXほかにて放送された。

正式名称
血界戦線
ふりがな
けっかいせんせん
作者
ジャンル
その他SF・ファンタジー
 
バトル
 
ファンタジー
レーベル
ジャンプコミックス(集英社)
巻数
全10巻完結
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世界観

舞台は紐育(ニューヨーク)が大崩落と呼ばれる事件によって一夜にして消失し、異界(ビヨンド)世界との融合によって再構成された街、ヘルサレムズ・ロット

霧によって外界から隔絶された街は、異界人と通常の人間が同居し、現実世界ではありえない奇跡も起こりうる場所である。

見た目は多種多様で異様な外見を持つ異界の住民たちには善良で平和に暮す者達も多いが、「13王」のように人類や世界に害をなす存在も少なくない。さらに異界の力に魅かれた犯罪者やテロリスト、大企業や宗教家や諜報機関といった連中が現世から流入してきており、渾沌と活気が入り交じった都会である。

この世界のテクノロジーは現実のものより進んでおり、警察や軍の特殊部隊にはパワードスーツが配備されている。

ライブラは、ヘルサレムズ・ロットで活動する秘密結社であり、その目的は世界の均衡を保つことである。

ヘルサレムズ・ロット中心部の「永遠の虚」の霧の底には、創製されし13人(エルダーズサーティーン)と呼ばれる長老達以下、無数の血界の眷属(ブラッドブリード)が住んでいる。

ライブラメンバーの主な戦闘技法や血界の眷属に見られるように、「血」をモチーフとした事象が多い。

作品構成

1~数話からなる短中編による1話完結型。主人公レオナルド・ウォッチ、その他の登場人物、あるいは世界の謎について様々な伏線やはっきりしない言及はみられるが、10巻の時点ではほとんど解明されてはいない。

あらすじ

異界と現世が交差する街、ヘルサレムズ・ロット。新聞記者レオナルド・ウォッチ]は、銀行強盗騒ぎに巻き込まれている最中、秘密結社ライブラの一員ザップ・レンフロと出会った。新メンバーの出迎えに来ていたザップの勘違いに便乗し、レオはライブラのアジトに潜入することに成功する。

レオはかつて謎の存在から妹の視力と引き換えに「神々の義眼」を与えられたことを悔いており、裏の世界に通じるライブラは義眼の謎を解く手掛かりとなる可能性が高い。しかし、潜入はあっさり露見する。

ところがその時、堕落王フェムトの召喚による半神の襲撃が発生。しかしこれを義眼の力によって回避したことから、ライブラのリーダーであるクラウス・フォン・ラインヘルツに互いに協力することを申し出られ、事件解決後は正式にライブラの一員として認められることになる。

第1巻 魔封街結社

犯罪者たちの中でも大きな力を持つ者たち13人。その「13王」の一人である堕落王フェムトは、邪神ヨグ=グフォトの肉体を真っ二つにしたうえでヘルサレムズ・ロットに解き放つ。理由は「退屈だから」。さらに117分以内に召喚ゲートを発見して破壊しない限り、残りの半身も召喚されてひとつに合体、外界を隔てる結界すら切り裂く力を得るであろうと予告する。

レオの「神々の義眼」によって「音速猿」が召喚門(ゲート)に関係していることを知ったライブラは、猿を召喚門(ゲート)ごと破壊すべく追跡を開始。しかしレオの機転により、実際の召喚門(ゲート)は猿にくっついていた蚤に仕掛けられていたことが分かり、世界も猿の生命も救われる。

第2巻 世界と世界のゲーム

ヘルサレムズ・ロットでは、人体に作用して一時的に身体能力を高め「狂戦士(バーサーカー)」とする麻薬、「エンジェルスケイル」が蔓延し始めていた。しかも異界と人界を通る二重門を越えて外の世界にまで広まりつつあった。

事態を重く見たライブラは調査を開始するが、手がかりすらまったく掴めない。

ライブラのリーダーであるクラウスは「エンジェルスケイル」の手がかりとチェスチャンピオンの生命を賭け、異界側の顔役ドン・アルルエル・エルカ・フルグルシュと、異界のゲームプロスフェアーの対戦に臨む。

第3巻 震撃の血槌(ブラッドハンマー)

「13王」の一人「偏執王アリギュラ」は、一般車両を捕食して成長するモンスタートラックを街に放つ。目的は「パンドラム超異常犯罪者保護拘禁施設(アサイラム)」を襲撃して「ブローディ&ハマー」を奪還すること。

デルドロ・ブローディは元々アリギュラの恋人であったが、顔が気に入らないとの理由で粉々にされた上で血液として錬成され、ドグ・ハマーの肉体に血液として注入されている。ハマーはライブラのメンバーであるが、「血液」であるブローディが懲役1000年以上の犯罪者であるため共に服役しているのである。

緊急事態に対応するためクラウス達と共に拘禁施設を出て街へ向かうハマー。技はブローディ(血液)を全身に纏う血殖装甲(エグゾクリムゾン)!

第4巻 拳客のエデン

ザップは借金を清算するため、クラウスを騙して地下闘技場での賭け試合に出場させる。

「ステゴロ最強」を目差す試合はクラウスの圧倒的な勝利で進みチャンピオンも撃破,とうとう不倒の元チャンピオンであった闘技場のオーナー「拳豪オズマルド」が立ちはだかる。クラウスはオズマルドにも勝利するが、その体内から血界の眷属が現れる。

彼も「ステゴロ最強に心奪われたただの男」であり、強すぎるおのれの肉体では下位存在とは試合にならないため、死体を纏って戦っていたのだった。

第5巻 Zの一番長い日

インドから血界の眷属(ブラッドブリード)がやって来る。追って来たのはザップの師匠、裸獣汁外衛賤厳(らじゅうじゅうげえしずよし)。斗流血法創始者にして伝説の火と風の2重属性使いである。

半身欠損の血界の眷属は捕獲されるが、残りの半身に心臓があるためレオの「神々の義眼」を持ってしても諱名(イミナ)が分からず封印できない。

その頃、残りの半身は裸獣汁外衛のもう一人の弟子、ツェッド・オブライエンと共にヘルサレムズ・ロットに近づきつつあった。

第6巻 人狼大作戦(チェイン:ポッシブル)

チェイン・皇はライブラメンバーであると同時に、協力組織である「人狼局特殊諜報課(ルー・ガルーズフロムノーウェア)」の一員でもある。彼女ら「不可視の人狼」は存在自体を希釈することにより、すぐそばにいる相手にも気付かれないどころか、透明化したり、壁をすり抜けたりすることもできる諜報活動のエキスパートである。

某国のミサイル基地からミサイルが発射されるという情報をキャッチした人狼達は、基地に進入するが次々に捕らえられる。

人狼を狩って金にするという裏切り行為によって、能力を失い、局を追われたはずの元人狼局員ベルベッド・WS・ラインカマーが、13王のひとり「過敏王ゼオドラ」との契約で人狼を捕らえることのできる能力を手にしたことによる罠であった。

第7巻 マクロの決死圏

レオはある日空から落ちてきた「機装医師リ・ガド」と出会う。それはミジンコにしか見えない外気遮断用強化スーツを着た、細菌サイズの生命体であった。

リ・ガドはテロリスト病原菌ゲムネモを追っていることをレオに告げる。

その頃レオの友人であるリールは、ゲムネモと出会っていた。

虚弱な身体にコンプレックスを持つリールは、ゲムネモによる細胞組織の超強化加速分裂菌術式によって逞しい身体を手に入れ、かつて痛めつけられた連中に復讐を始める。ダメージを受けるとすぐさま倍返しに成長する肉体は、止めようとする警察やクラウス、ハマーらの攻撃で見る見る巨大になっていく……。

第8巻 幻想病棟ライゼズ

重症を負ったザップは、小一時間前まで存在していなかった病院に担ぎ込まれる。それはかつての「大崩落」によって紐育が崩壊し再構成されている時、クラウスとスティーブンが訪れたことのある病院だった。

クラウスとスティーブンはあの日、魔獣を連れた血界の眷属と対峙したが、倒し切れないうちに街は再構成を終えて二人は意識を失い、病院は姿を消していた。

再び病院に入って出会ったのは、かつて出会った医師と、己自身を複数の個体に分裂させて同時高速処理を行うことができるようになった女医、そして本の形をした院長であった。

その時、そこに再びあの時の血界の眷属と魔獣が現れる。

第9巻 鰓呼吸ブルース

半魚人であるツェッド・オブライエンは、地上で生活する際に鰓に水を供給するための「逆アクアラング」ともいうべき装置「エアギルス」を身に付けている。

オーディオだけが心の支えのヴァルハラ・ダイナミクス社長は、街中で見かけたエアギルスを開発中止になったヘッドフォンの試作版であると勘違いし、手下を使ってツェッドを襲わせ強奪する。

かすかな痕跡を遡ってヴァルハラ・ダイナミクスまで辿り着いたレオとチェインは慎重にことを進めようとしていたが、別の事件を片づけて追ってきたザップに押し切られ、強引な突入に付き合わされることになってしまう。

第10巻

ある日レオは外に残してきた妹、ミシェーラから結婚すると告げられる。

挨拶のためにヘルサレムズ・ロットを訪れるミシェーラと婚約者トビー・マクラクラン。しかしトビーには別の「神々の義眼」を持つ魔物Dr.ガミモヅが取り憑いていた。

妹を人質に取られたような状況のレオ。義眼について研究してきたガミモヅ相手ではレオの義眼も役に立たない。そしてガミモヅはついにレオに憑依しようとする。

メディアミックス

2012年にヴォイスコミック。2015年4月にテレビアニメが放映されている。アニメは原作をベースにした上でさらに、オリジナルのキャラクターが重要な役目を持って登場している。

登場人物・キャラクター

レオナルド・ウォッチ

癖っ毛の青年。神々の義眼の能力を使うとき以外は、いつも笑っているかのように目を細めている。元々の職業は新聞記者。妹の視力と引き換えに、レオに神々の義眼を与えた魔人の正体を探るべく、ヘルサレムズ・ロットへとやってきた。ザップ・レンフロに要人と間違われ、運良く秘密結社ライブラのアジトに潜入することに成功。 後に神々の義眼の能力を認められライブラの一員となる。優柔不断な性格で、能力も戦闘に特化したものではないため、頼りなさげに見えるが、彼の眼がなければ成し遂げることのできなかった作戦も多い。実際、ライブラの所属となって間もないにも関わらず、堕落王フェムトの挑戦を退け、クラウスの命令通り世界を救っている。

クラウス・フォン・ラインヘルツ

秘密結社ライブラを率いる才知と武術に優れた豪傑。鋭い眼差し、口からはみ出るほど鋭く伸びた下顎の犬歯、堀が深くがっしりとした堀の深い顔など、非常に威圧感のある風体であるが、性格は紳士的で思慮深く、また人との接し方に悩んだりと繊細な面も多い。十字架を象ったナックルを用い、血液で形作った巨大な武器を用いて破壊、封印するブレングリード流血闘術の使い手。 その戦闘力はすさまじく血界の眷属の中でも圧倒的な戦闘力を誇る13人の長老(エルダーズサーティーン)とさえも渡り合うことができる。加えて知力も相当なもので、プロスフェアーというチェスに似たゲームでアルルエルと対戦した際は、未来永劫勝つことが出来ないとまで言われるアルルエルに対して、鼻血を出しながらも99時間に渡って戦い続け、引き分けに持ち込んだ。

ザップ・レンフロ

銀髪紅眼で褐色の肌をした青年。秘密結社ライブラのメンバー。レオを新たなライブラのメンバーと勘違いして、彼をライブラのアジトへ連れて行く。乱暴かつ気の短い性格で、扱いが難しい。また女好きで、女性がらみのトラブルを常に起こしている。初期は隙あらばクラウスに勝負を挑み、軽くあしらわれるといった野蛮な行動を繰り返していた。 火属性の斗流血法、カグツチの使い手で、血を自在に操りながら多種多様な戦法を行う。血の形状には制限がなく、時には刀剣として高い硬度を持った武器、時には相手を拘束する縄になったりと様々。さらには、血に火をつけて爆発を引き起こす、血を導火線として用いて相手を追跡するなど、応用が利く。 戦闘センスに関しては自他共に認める天才。

チェイン・皇 (ちぇいん すらめぎ)

パンツスーツを着こなしたショートボブの女性。顔立ちは整っており巨乳。秘密結社ライブラの紅一点。不可視の人狼と呼ばれる超人能力を持ち、自らの存在を希釈し透明化することができる。希釈すると、視覚及び各種センサーでも存在を感知できなくなるため、諜報や暗殺を得意とする。身体能力も高く、ビルとビルを跳躍することで高速に移動したり、ビルの壁面を走るといった常識外の機動性を持つ。 しかし、腕力や体術に関しては一般人並みであり、有事の際は銃を用いて対抗する。スティーブンに恋心を抱いている様子。常に冷静のようでいて、おっちょこちょいな失敗をやらかすこともあり、その際は落ち込みすぎて泣いてしまうことも。ザップに対しては毒舌家。

スティーブン・A・スターフェイズ

秘密結社ライブラのメンバーでクラウスの片腕的な存在。左目の下に刃物でできたような切り傷が特徴の男性。高速の蹴りによって触れたものを全て凍らせるエスメラルダ式血凍道を用いた戦闘を行う。クラウスの優しい性格から来る甘さを補うように、冷静な判断をもってライブラの作戦成功を縁の下から支えている。 表向きは社交的に振る舞っているため、顔が広い。

ギルベルト・F・アルトシュタイン

秘密結社ライブラのメンバー、かつクラウスの執事役。物腰が柔らかで紳士的な振る舞いの老年の男性で、包帯を顔中に巻いている。普段は誰に対しても誠実な態度を取るが、こと仲間の危機に関しては怒りをあらわにして戦う。再生者(レゲネラトーア)と言う超人的能力を有し、半身を切られても瞬時に再生することができる。 しかし、致命傷でない限りは再生速度は一般人と変わらないようで、ぎっくり腰などを治すことはできない。

K・K

右目に眼帯を付けた高身長の女性。秘密結社ライブラのメンバー。既婚。移動手段にバイクを使うため、常にライダースーツを着用している。本名は明かされていない。スティーブンとの相性は最悪のようで、事あるごとに不平不満を漏らしている。血弾格闘技(954ブラッドバレットアーツ)の使い手。自らの血を操り銃弾に電撃を付与することで、通常の射撃では得られないような強力な射撃を可能とする。 ライブラでは主に狙撃や重火器を担当。

ツェッド・オブライエン

半透明の体色をした、半漁人の男性。ザップの弟弟子で、風の属性の斗流血法、シナトベを自在に操る。チンピラに似た性格のザップとは対照的で、礼儀正しく真面目な性格。ザップとは争いが絶えないが、兄弟弟子同士ということもあってか相性はいい様子。ライブラの新しいメンバーとしてヘルサレムズ・ロットにやってくる。

フェムト

仮面を付けた長髪の魔人。突然街中の中継画面に現れたかと思えば、ゲームと称して世界を危機に陥れる悪逆非道の王。ライブラのアジトを訪れたばかりのレオは、彼の召喚した半神に殺されかけてしまう。ゲームに負けるとあからさまに悔しがり、子供のように騒ぎ立てる。レオのような“普通”の存在が嫌い。

デルドロ・ブローディ

懲役1000年を越えるほどの大犯罪者。偏執王アリギュラの恋人だったが、顔がアリギュラの好みでなかったため、全身を粉々にされ液状となり、ドグ・ハマーの身体の中に血液として入れられた。粗暴な言葉遣いだが、冷静なドグ・ハマーによって牽制されることも多い。ハマーのマイペースで前向きな性格に影響され、その性格も以前より穏やかなものとなっている様子である。

ドグ・ハマー

褐色の肌にオールバックで鼠色の髪、碧い瞳の青年。偏執王アリギュラに容姿を気に入られたため、血液をデルドロ・ブローディと入れ替えられた不運な男性。血を操り、全身に纏うことで巨大な怪物へと変身する血殖装甲(エグゾクリムゾン)という戦闘術の使い手。懲役1000年を課せられるほどの大犯罪者であるデルドロ・ブローディに対しても決して臆することなくマイペースに接し、信頼を寄せている。

集団・組織

秘密結社ライブラ (ひみつけっしゃらいぶら)

『血界戦線』に登場する組織。クラウスがリーダーを務める、ヘルサレムズ・ロットを拠点とした秘密結社。ビルの高層階にアジトを持つ。その素性は一般には明らかにされてないながらも、かなりの影響力を持っており、ライブラに関する正確な情報は億の値で取引されるという。世界の安定を脅かすトラブルを未然に防ぐことを目的としている。 牙狩りと呼ばれる世界規模の組織の一構成部署である。メンバー全員が超人的な特殊能力を保持しており、その能力が認められたものだけがライブラに所属することができる。

血界の眷属 (ぶらっどぶりーど)

『血界戦線』に登場する種族。俗に吸血鬼とも呼ばれ、「鏡に映らない」、「人の血を吸って眷族にする」といった伝承における吸血鬼と似た特性を持つ。異界に潜む人知を越えた存在が、人間のDNAに直接手を加えることで出来た人工の生命体。戦闘能力は非常に高く、重武装の人間数十名でも太刀打ちできない。不老不死で決して殺すことができないため、彼らを倒すには、真名を知ることで本質を捉え、封印するほかない。

場所

ヘルサレムズ・ロット

かつてニューヨークがあった場所に突如として現れた、異界と現世が交錯する街。現在のニューヨークを思わせるような高層ビルが立ち並ぶ繁華街である。この街では、あり得ない出来事が次々と起こり、非日常が日常である。異界がもたらす新たな可能性を求めて、マフィアや秘密結社、各国政府の諜報機関などが入り乱れているため、非常に剣呑な場所である。 あまりの危険地帯ゆえ、交通情報や鉄道情報では、各地のその日の生存確率が表示される。レオの所属する秘密結社ライブラが活動拠点とする街でもあり、度々世界の安定を脅かすトラブルが発生するので、ライブラのメンバーは忙しい日々を送っている。異界と繋がっているだけあって、ヘルサレムズ・ロットの住人は人間はもとより、魔人、吸血鬼などの異種族が入り乱れており、街の様子は騒がしくごった返している。

その他キーワード

13人の長老 (えるだーさーてぃーん)

『血界戦線』に登場する用語。吸血鬼に似た生命体である血界の眷属の中でも最初期に作られた、きわめて優秀な13人の個体を指し示す言葉。恐ろしいほどの戦闘能力を有し、たった一人でも、軍艦に乗った343人の戦闘員を一人残らず殲滅できるほど。

ブレングリード流血闘術 (ぶれんぐりーどりゅうけっとうじゅつ)

『血界戦線』に登場する格闘術。クラウスが用いる。ナックルダスターに似た十字架型の器具を左手に嵌め、武器に形を変えた大量の血液を纏いながら拳を振り下ろす。血液の形状は剣や盾といった大型の武器のものが多い。また、血塊の眷属の封印を行うことが出来る数少ない戦闘術のうちのひとつ。

斗流血法 (ひきつぼしりゅうけっぽう)

『血界戦線』に登場する格闘術。ザップとツェッドが用いる。彼らの師、裸獣汁外衛賤厳が祖である、血を操る戦闘術で、火の属性のカグツチ、風の属性のシナトベの二種類が確認されている。血液の形を自在に操ることが出来、刀状のものからひも状のものまで様々で、さらには、属性に応じて爆発させたり、風で吹き飛ばしたりすることも可能。

続編

血界戦線 Back 2 Back (けっかいせんせん ばっく つー ばっく)

内藤泰弘の『血界戦線』の続編。異界と現世の繋がる街、ヘルサレムズ・ロットで暗躍する秘密結社ライブラの活動を描いたファンタジー作品。集英社「ジャンプSQ.CROWN」2015 SUMMER(2015年7... 関連ページ:血界戦線 Back 2 Back

血界戦線 Beat 3 Peat (けっかいせんせん びーと すりー ぴーと)

内藤泰弘の『血界戦線』『血界戦線 Back 2 Back』に続くサードシーズンで、1話完結の連作形式。紐育(ニューヨーク)崩壊後、一夜にして構築された異界と現世が交わる都市「ヘルサレムズ・ロット」が舞... 関連ページ:血界戦線 Beat 3 Peat

書誌情報

血界戦線 全10巻 集英社〈ジャンプコミックス〉

第1巻

(2010-01-04発行、 978-4088747231)

第10巻

(2015-04-03発行、 978-4088802336)

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