マックミランの女子野球部

マックミランの女子野球部

須賀達郎の『マックミラン高校女子硬式野球部』の続編。マックミラン高校にある女子野球部の日常を描くギャグ4コマ漫画だが、時おり通常のコマ割りで2、3ページほど進行する場合もある。登場人物や出てくる高校名に、ニッポン放送の『くりぃむしちゅーのオールナイトニッポン』から着想を得たものが多く使用されている事が特徴の一つとなっている。「週刊少年マガジン」2013年9号から38号、「別冊少年マガジン」2013年10月号から2014年2月号にかけて連載された作品。

正式名称
マックミランの女子野球部
ふりがな
まっくみらんのじょしやきゅうぶ
作者
ジャンル
野球
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あらすじ

第1巻

正清大地が通うマックミラン高校は、県内有数のマンモス校で部活動も盛んな私立高校。そのあふれんばかりの母性でマックミラン高校女子野球部のマネージャーとなり部員を支えた結果、大地がマネージャーを務めてから臨んだ初めての夏の全国大会で、チームは準優勝という好結果をおさめた。それでも、大地はこの結果にまったく満足していなかった。目指すは頂点の全国優勝と、前回大会の決勝戦で敗れた帝王義塾女子野球部へのリベンジだった。こうして、夏の大会を終えたマックミラン高校の秋の戦いが始まる。

第2巻

女子野球界のアマチュアチームが集う「ヴィーナストーナメント」で、マックミラン高校女子野球部はベスト16まで駒を進め、前回大会で優勝を果たした強豪社会人チーム・スターダストガスとの対決に臨む。しかし、前回大会優勝チームの壁は厚く、大差で敗北を喫してしまう。敗北はしたものの、最後まであきらめない姿勢を見せたマックミラン高校女子野球部は確実に強くなっていた。そして、いよいよ春の大会が始まるのであった。

登場人物・キャラクター

正清 大地 (まさきよ だいち)

マックミラン高校に通う1年生の男子。前髪をM字バングにし、側面をところどころはねさせたショートカットの髪型をしている。家事全般を得意とする「超家庭派男子」で、もともとは料理部や手芸部に入部しようとしていたが、山室ハクに半ば無理やり、マックミラン高校女子野球部のマネージャーにされてしまう。それからは、洗濯からボール縫いまで部の雑用をこなして、ほかの部員たちを支えている。 特に、スポーツドリンクを作る際には部員の嗜好・体調・発汗量に合わせてわざわざ粉末の量を調整する徹底ぶりを見せる。部活の休憩時のおやつを作る役割も担っており、この時間はマックミラン高校女子野球部になくてはならないものとなっている。その手腕はプロにも目をつけられており、家政士派遣を行っている会社の社長からスカウトを受けるほど。 また世話焼きなところがあり、マックミラン高校女子野球部においてはお母さん的な存在でもある。正清大地自身もこの点については強いこだわりを持っており、スターダストガスの東が「ビッグマミー」と呼ばれている事を知った時には、一方的に対抗意識を露わにした。 誰に対しても分け隔てなく優しく接するため、部員からも厚い信頼を得ている。将来の夢を「大人になってもみんなと笑いあえる関係でいたい」と答えるなど、仲間意識が非常に強い。マックミラン高校女子野球部において唯一の男子であるため、友人からは下心を疑われる事もあるが、大地本人にはまったくそんな気はない。ちなみに、野球に関する経験や知識は皆無。

山室 ハク (やまむろ はく)

マックミラン高校に通う1年生の女子で、マックミラン高校女子野球部の部員。右投げ右打ちで、ポジションはセカンドながら補欠。ウェーブのかかったロングヘアで、前髪は真っ直ぐ切りそろえている。子供体型で背が非常に低く、高校生ながら子供と間違われる事もある。正清大地とは幼なじみであり、家もとなり同士で二階から直接大地の部屋に行く事ができる。 その縁で、大地を半ば無理やりマックミラン高校女子野球部のマネージャーにした。キャプテンの和泉皐の事が大好きで、マックミラン高校女子野球部に入部した理由も皐目当てである。野球選手としての能力は基本的に低めだが、セカンドのレギュラーである名藤ベッキーが中継ぎ投手の役割を担っているため、試合への出場機会は意外に多い。 最初はまるでボールに当たらなかった打撃も、練習の成果でどうにか当てる事くらいはできるようになった。ただし前には飛ばす事ができず、基本的にはファールしか打てない。一方、その身長の低さによるストライクゾーンの狭さと、ファールしか打てない事からくる粘り強さにより、代打要員ながら出塁率は8割を超えている。 驚いたら鼻血を出し、ショックを受けたら吐血するという謎の体質を持っているため、何かと流血する場面が多い。

長洲 リコ (ながす りこ)

マックミラン高校に通う1年生の女子で、マックミラン高校女子野球部の部員。右投げ右打ちで、ポジションはセンター、打順は2番を務めている。おかっぱヘアで眼鏡をかけた一見地味な女性だが、胸が大きく部内でも随一のプロポーションを誇る。また、1年生ながらレギュラーの座を勝ち取っている実力者でもある。バントや流し打ちを得意とする技巧派で、相手に球数を投げさせる役割を担っている。 その情報を収集して、強打者の和泉皐に伝えるなど、目立ちはしないがチームへの貢献度は高い。その地味な外見や役割の反動で、下着は派手なものを好んで着用している。ちなみに、派手なプレーや特訓をする際には、それに伴い着用する下着は地味なものとなる。実は中学時代はエースで4番を務めており、攻撃的で派手な打撃が持ち味だった。 現在はあえて抑えているがその長打力はいまだ健在で、練習中には大飛球を放つ事も多い。また強肩の持ち主で、センターからの返球は「レーザービーム」と称されるほど。得意コースは外角高め、苦手コースは真ん中と真ん中低め。

藤波 佳織 (ふじなみ かおり)

マックミラン高校に通う1年生の女子で、マックミラン高校女子野球部の部員。右投げ左打ちで、ポジションはライト、打順は1番を務めている。ポニーテールの髪型をしている。チームで一番の俊足で、盗塁に関する技術や方法についても詳しく選球眼もいいため、切り込み隊長役を担っている。また基本的な身体能力も高く、強肩の持ち主でもある。 正清大地が部室で部員の下着姿を見てしまった際には、誰よりも先にドロップキックをお見舞いするなど手も早い。自己顕示欲の強いところがあり、つねに格好よくプレイする事を意識している。そのため、守備では不必要に魅せるパフォーマンスをする事もある。いつか試合で大活躍し、雑誌「女子野球マガジン」の表紙を飾りたいと考えている。

名藤 ベッキー (なふじ べっきー)

マックミラン高校に通う2年生の女子で、マックミラン高校女子野球部の部員。右投げで、ポジションはセカンドとピッチャー、打順は9番を務めている。前髪はM字バングで、肩にかからないほどの長さにしている。アメリカからの帰国子女であり、カタコトの日本語で話す。少々天然気味なところがあり、その天然さでマネージャーの正清大地を振り回す事もある。 それでもグラウンド上では守備の名手で通っており、そのセンスは部内でもずば抜けている。守備範囲は広く、ファーストの与那嶺さくらが後逸したボールも、難なくカバーする事ができるほど身体能力は高い。現在はピッチャーにも挑戦中で、アンダースローで投げる練習をしている。形自体はさまになっておりセンスも悪くないが、体力不足のため数球投げただけですぐ疲れてしまうという欠点がある。

与那嶺 さくら (よなみね さくら)

マックミラン高校に通う2年生の女子で、マックミラン高校女子野球部の部員。左投げ左打ちで、ポジションはファースト、打順は5番を務めている。部員の中では唯一ショートヘアで、男子マネージャーの正清大地よりも髪が短い。チームの三振王ながら、当たれば長打を狙える意外性のあるバッティングが魅力。ファーストへの送球のキャッチングがうまく、柔軟性を活かした伸びる捕球方法でチームに貢献している。 しかし、守備範囲自体は狭く、ゴロの処理も苦手。性格は大らかで誰からも愛されるチーム内のムードメーカー的存在。

和泉 皐 (わいずみ さつき)

マックミラン高校に通う2年生の女子で、マックミラン高校女子野球部のキャプテンを務めている。右投げ右打ちで、ポジションはショート、打順は3番を務めている。ロングヘアで、左目の下になきぼくろがある。容姿端麗で成績優秀、物腰も柔かく誰に対しても優しいため、野球部内にとどまらず学校内での人気も高い。野球においてはあらゆる面で高いレベルを誇る優秀なオールラウンダーで、走・攻・守共にそつなくこなす。 中でも打撃が優秀で、チームバッティングを信条とし、バントや自己犠牲の右打ちを主体にしているにもかかわらず、チーム内でトップの打率を誇る。チャンスにも強く、得点圏打率は5割を越えるクラッチヒッター。また、リーダーシップに優れており、正清大地にも「キャプテンになるために生まれてきた人」と高く評価されている。 負けず嫌いなところもあり、苦手なゲームをする事になった際にも、クリアするまでムキになってあきらめずに何度も挑戦する姿を見せた。一見すると非の打ちどころのない人物だが、実はドMで、痛みに対して興奮を覚える変態気質。そのため、キツイ練習もすべて歓びに変える事ができる。 大地の事をマネージャーとして非常に高く評価しており、マックミラン高校女子野球部にはなくてはならない存在であると語っている。将来の夢はメジャーリーガーになる事。

門馬 飛鳥 (もんま あすか)

マックミラン高校に通う2年生の女子で、マックミラン高校女子野球部の部員。右投げ右打ちで、ポジションはサードとピッチャー、打順は4番を務めている。ロングの髪型をしている。強靭なリストを誇り、打球を遠くへ飛ばす事に長ける天性のパワーヒッター。しかし、門馬飛鳥本人は怪力女認定されるのを恐れ、力ではなく技術で飛ばしていると主張している。 器用なところがあり、長洲リコのバントを一目見ただけでその技術を盗んで実行してしまうほど野球センスが高い。ただし、理論より感覚で野球をするタイプのため、人に説明したり教えるのが苦手で、理論やデータに基づいたプレイには向いていない。得意コースは真ん中、外角高め、外角真ん中、内角真ん中。強いて言えば外角低めを苦手としているが、それでも高い打率はキープしている。 ピッチャーとしては抑えの役割を担っており、その強肩から繰り出される剛速球で相手をねじ伏せるピッチングを得意としている。将来の夢はお嫁さんになる事。

有田 和代 (ありた かずよ)

マックミラン高校に通う2年生の女子で、マックミラン高校女子野球部の部員。右投げ右打ちで、ポジションはキャッチャー、打順は8番を務めている。肩までかからない長さの髪を二つ結びにしており、丸顔に頬紅が特徴。女子野球部の頭脳として、「有田ノート」というノートにさまざまなデータをまとめ所有している。そのデータは相手チームの能力からプライベートに至るまで、幅広い範囲に及ぶ。 また、野球を知らない正清大地に対し、野球の事を解説する役割も担っている。自他共に認めるお笑いマニアで、普段からダジャレや適切なボケとツッコミについて考えを巡らせている。ただし、有田和代が繰り出すダジャレは寒いものが多く、周囲からは「オヤジ」と評されている。 打順は下位の8番を打っているものの、練習では大きな打球を飛ばせるようになってきており、打者としても徐々に成長している。将来はスコアラー、コンディショニングコーチ、解説者、指導者とさまざまな職種を経験したいと考えている。

上田 美知子 (うえだ みちこ)

マックミラン高校に通う2年生の女子で、マックミラン高校女子野球部の部員。右投げ右打ちで、ポジションはピッチャー、打順は6番を務めている。髪は肩までかからないほどの長さにして、前髪の左側をピンでとめている。左耳にはピアスを付けている。女子野球部の不動のエースで、球威のあるストレートとキレのある変化球が持ち味。持ち球はカーブ、スライダー、カットボール、ツーシーム、フォーク、チェンジアップと多岐にわたり、女子高校野球界でも屈指の実力を持つピッチャーと評されている。 また、キャッチャーの有田和代からは、その卓越したマウンドさばきも高く評価されている。打撃にも優れ、チームでは和泉皐に次ぐ高打率を誇る。徹底した個人主義で何かとこだわりが強く、少々気難しい性格から、もともとほかの部員とはあまり打ち解けていなかった。 しかし、マネージャーとなった正清大地に世話を焼かれている内にチームに溶け込み、心を開くようになっていく。のちに、「本当に強い選手は仲間に頼る事ができる奴」という考えに至り、チームメイトにも積極的に自分から相談したりかかわるようになる。 将来は大学に進学し、ずっと野球を続けていくと明言している。

中瀬 風華 (なかせ ふうか)

マックミラン高校に通う2年生の女子で、マックミラン高校女子野球部の部員。右打ちで、ポジションはレフト、打順は7番を務めている。髪をリボンで二つしばりにしており、その先を胸に垂らしている。すべての能力が平均という、特徴のないところが特徴の選手。基本的に何でもこなせるが、それ以上でもそれ以下でもないのであまり活躍の機会には恵まれていない。

天羽 杏里 (あまう あんり)

マックミラン高校に通う2年生の女子で、マックミラン高校女子野球部の部員。左投げで、ポジションはピッチャー。肩までかかるほどの長さのウェーブヘアをしている。女子野球部の二番手ピッチャーで、安定したコントロールが持ち味。

黒瀬 翼 (くろせ つばさ)

帝王義塾に通う2年生の女子で、帝王義塾女子野球部のマネージャーを務めている。ショートカットの髪型で、眼鏡をかけている。ボーイッシュな事もあって、よく男子と間違えられている。データ収集能力には定評があり、他校の選手からデータを引き出すためであれば、どんな隙も見逃さない。

先射手 かんな (さきいて かんな)

帝王義塾に通う2年生の女子で、帝王義塾女子野球部の部員。3年生卒業後は、新キャプテンを務める。左投げ左打ちで、ポジションはピッチャー、打順は4番を務めている。髪を内巻にし、頭頂部にはアホ毛がある。かなりの巨乳の持ち主だが去年まではそれほどでもなく、有田和代によれば「急に大きくなった」らしい。帝王義塾女子野球部の歴代キャプテンの中でも群を抜くほどの人望を得ており、部員全員から慕われている。 ちなみにその背景には、男女交友禁止の女子野球部内において、一般の男よりも男らしい性格で、ほかの部員の心を摑んでいるという事実がある。投手としては球威のあるストレートと縦に大きく落ちるドロップを武器としている。特にドロップの切れ味は鋭く、和泉皐をして「二階から落ちてくるような落差」と言わしめるほど。 打者としては7割を越える打率と、練習で校舎の窓ガラスを割るほどの規格外のパワーを併せ持つ。また、相手の配球を読むために、あえてファールで粘る事も得意としている。

斎藤 安子 (さいとう やすこ)

帝王義塾に通う1年生の女子で、帝王義塾女子野球部の部員。右投げ左打ちで、ポジションはセカンド、打順は3番を務めている。肩にかかるくらいの長さのストレートヘアで、前髪を7対3で分けている。顔にはそばかすがある。俊足・巧打・堅守と三拍子そろった選手で、タイミングを外されてもボールに食らいついてヒットにする高い技術を持つ。 ただし、身長の低い山室ハクよりもさらに小柄で、それがコンプレックスとなっている。正清大地と偶然ぶつかった事をきっかけに、一方的にそれを運命の出会いと思い込んでおり、大地に密かに好意を抱いている。

鎮西 舞 (ちんぜい まい)

大碇高校に通う2年生の女子で、大碇高校女子野球部の部員。3年生卒業後は、新キャプテンを務める。右投げで、ポジションはキャッチャー。肩までかかるほどの長さの髪で、前髪をセンター分けにし、頭にはヒッピーバンドを付けている。また、目の下には逆三角のクマがある。守備の堅い大碇高校女子野球部の象徴のような存在で、守備の要として全体を指揮している司令塔。 他校の選手の弱みを握ろうとわざわざ文化祭まで足を運ぶデータ収集の鬼で、そうして得たデータをもとに、相手バッターにささやいて動揺を誘う「ささやき戦術」を得意としている。ひねくれた性格で、帝王義塾女子野球部の先射手かんなと握手する際にはわざわざ手を泥だらけにするなど、細かい嫌がらせを仕掛ける。

吉田 ヒロ (よしだ ひろ)

大碇高校に通う2年生の女子で、大碇高校女子野球部の部員。右打ちで、打順は4番を務めている。胸ほどまであるロングヘアで、前髪をセンター分けにしている。肌が黒く、典型的なギャルそのものの口調でしゃべり、語尾を伸ばす癖がある。帝王義塾女子野球部のエースである先射手かんなの球をヒットにするなど、その打撃能力は高く、3年生が抜けたあとの大碇高校の攻撃面を支える。

前咲 まどか (まえさき まどか)

球陸大学に通う女子で、球陸大学女子野球部のキャプテン兼監督を務める。右投げ左打ちで、ポジションはキャッチャー。ショートカットの髪型で、両耳にはピアスを付け、サメのようなギザギザの歯をしている。非常にプライドが高く、球陸大学以外のすべての人間を見下しており、正清大地からも「上田美知子先輩以上のひねくれっぷり」と評されている。 球陸大学女子野球部のすべての実権を握っており、部員は誰も逆らえない。時には、何かと理由を付けて部員を辞めさせる事もあり、それはスタメンの選手であろうと例外ではない。試合中は、采配に感情を入れないため、ベンチではなく控え室にこもり、パソコンで試合経過を見ながらマネージャーの箕田真理子に指示を出している。 データをもとにした合理的な采配を重視しており、そのデータにのっとったプレイができない部員は途中で交代させることもいとわない。自分の采配が当たり、それをデータ入力する事を何よりの喜びとしているが、自分の采配の裏をかかれると途端に機嫌が悪くなり、ボールペンのノック部分をカチカチ鳴らすという癖が出る。選手としての能力は決して低くはなく、対戦相手のデータがすべて頭に入っている事もあり、グラウンド上でも直接相手の弱点を突く非常に厄介な相手となる。 打撃フォームはがに股に、下半身をクネクネとさせるという一見変なフォーム。しかし、これはわざわざ居残り練習を続けて体得した努力の結晶であり、前咲まどかにとって最も適した打撃フォームである。

箕田 真理子 (みのだ まりこ)

球陸大学に通う女子で、球陸大学女子野球部のマネージャーを務めている。ウェーブがかったロングヘアで、頭には大きなリボンのカチューシャを付けている。野球経験はないが知識は豊富で、前咲まどかからの信頼も厚い。そのため、試合中は控え室に籠って指示を出すまどかの伝令役となり、ベンチで直接部員を指揮している。その際には、まどかの独裁的な指示をマイルドにして伝える役割も担っており、笑顔で部員たちを癒やしている。 なお、試合中には指示を出す事だけにとどまらず、試合中のデータを一球ごとにまどかに伝えたり、論文やレポートの作成、さらに恋愛シミュレーションゲームと、幅広い事を同時にこなしている。

千津 (せんづ)

社会人女子野球チーム・スターダストガスに所属する女性。右投げ左打ち。肩を越えるくらいのロングヘアに、前髪の左側に星形のピンを付けている。東から「アマチュア界の安打製造機」と評されるほどのバッターで、ミート力はもちろん、ホームランを打つだけのパワーも併せ持つ。上田美知子と同じ中学校の出身で、そこの野球部では美知子の2つ上の先輩だった。 当時、美知子が入って来るまでは野球部のエースを務めていたが、途中からは美知子にエースの座を奪われている。さらに、当時思いを寄せていたキャッチャーの心も美知子に奪われており、その事だけは未だに少しだけ根に持っている。それでも千津自身は、美知子にエースの座を奪われた事で努力する事の大切さを知り、それが野手として大成するきっかけになったと考えており、美知子に感謝している部分もある。

(あずま)

社会人女子野球チーム・スターダストガスに所属する女性で、年齢は28歳。右投げ左打ちで、ポジションはキャッチャー。肩まで届くくらいのドレットヘアで、前髪をセンター分けにして大きく額を出している。試合中は、目の下にアイブラックをする。二児の母親であり、子供と接する際は試合中であろうと赤ちゃん言葉になってしまうほどの子煩悩。 愛称は「ビッグマミー」。アマチュア界のホームラン王であり、パワーだけでなくボールをミートする技術も高い。その実力は有田和代にも高く評価されており、「今までの選手とは格が違う」と言わしめるほど。キャプテンシーも強く、スターダストガスの面々を引っ張る存在となっている。

谷垣 (たにがき)

社会人女子野球チーム・スターダストガスに所属する女性。右投げで、ポジションはピッチャー。ツートンカラーのロングヘアで、右の前髪を長く垂らし右目を隠している。防御率1点台を誇る、スターダストガスの不動のエースで、愛称は「ミスワン」。持ち球はストレートにカットボールのみとシンプル。しかし、そのストレートには抜群の球威があり、カットボールも数種類を投げ分ける事が可能で、相手打者に的を絞らせない。 投球術にも長け、相手ベンチの雰囲気から勝負どころを察するカンの鋭さも持ち合わせている。その実力は、有田和代に「女子野球界の至宝」と評されるほど。

馳 ヒロミ (はせ ひろみ)

天龍高校に通う、女子野球部の部員。3年生卒業後は、新キャプテンを務める。関西弁でしゃべる。マックミラン高校女子野球部と、春の大会の準決勝で当たったが、その際、しっかりとした気配りができる和泉皐の姿を見て、取り入るような行動を取っていた。この事から、味方の部員からも「小物臭プンプン」と言われていた。

前田 アキ (まえだ あき)

雑誌「女子野球マガジン」の副編集長を務める女性。ロングヘアで、前髪は横へ流し、額を出している。「女子野球マガジン」の取材のためにマックミラン高校女子野球部を訪れ、正清大地らと知り合う。お菓子を作って部員に振る舞うなどの大地のマネージャーとしての仕事ぶりを見て、「ウチの編集部にも欲しい」と高く評価する。

集団・組織

マックミラン高校女子野球部 (まっくみらんこうこうじょしやきゅうぶ)

正清大地が通っている私立高校にある女子野球部。創部1年目から優秀な実績をおさめ続けている強豪。攻守共に優れたチームだが、特に攻撃面はその切れ目ない打線で「無限ループ打線」といわれ警戒されている。エースピッチャーの上田美智子、キャプテンで3番を打つ和泉皐、4番で天性のバッティングセンスを持つ門馬飛鳥は、雑誌「女子野球マガジン」で取り上げられるほどに優秀な選手。 大地がマネージャーを務めてから初めて臨んだ夏の全国大会では帝王義塾女子野球部にあと一歩のところで敗れ準優勝となっている。高い攻撃力と守備力を維持したまま投手陣が成長すれば、さらなる飛躍が期待できるチームと評されている。また、練習の休憩中には大地がおやつを作って振る舞う時間があり、その時間中は野球の会話しかしてはいけないというルールが設けられているため、コミュニケーションが活発になる要因となっている。 この時間はマックミラン高校女子野球部の急成長に欠かす事のできないものとなっている。

帝王義塾女子野球部 (ていおうぎじゅくじょしやきゅうぶ)

女子高校野球界No.1の呼び声が高い女子野球部。特にその練習は厳しく、男子禁制を掲げる禁欲的なチームとしても知られている。今年は3年生が抜けた穴を練習量でカバーしており、さらに新キャプテンの先射手かんなの持つカリスマ性でチームはこれ以上ないまとまりを見せている。有田和代曰く「打って流れをつかむチーム」。

大碇高校女子野球部 (おおいかりこうこうじょしやきゅうぶ)

女子高校野球界で強豪の一校に数えられる女子野球部。チームカラーとしては高い投手力と守備の堅さを売りにしており、有田和代からは「守りからのチーム」と評されている。守りの中心はキャッチャーの鎮西舞で、攻撃の要は4番の吉田ヒロ。

球陸大学女子野球部 (たまりくだいがくじょしやきゅうぶ)

日本一高い偏差値を誇る事で知られる、超エリート大学にある女子野球部。部員は全員一流企業に就職するほどの名門。細かい野球を得意としている。キャプテン兼監督の前咲まどかがこのチームの象徴となっている。まどかが持つ膨大なデータを用いたデータ野球で試合中に選手に指示を出し、相手の弱点を突いた合理的な試合運びをする。また、その際にまどかは控え室に引きこもるので実質指示を出しているのはマネージャーの箕田真理子となる。 「ヴィーナストーナメント」の参加チームであり、優勝候補にも名を連ねている。

スターダストガス

女子アマチュア最強として知られる社会人野球チーム。女子野球界のアマチュアチームが集う「ヴィーナストーナメント」において、前回大会で優勝を果たしている。走・攻・守すべてにおいてハイレベルで、特に攻撃面は3番で安打製造機といわれる千津と、4番でアマチュア界のホームラン王・東が中心となり、絶大な破壊力を持つ。 また、エースの谷垣の防御率は1点台で、抜群の安定感を誇る。

イベント・出来事

ヴィーナストーナメント

マックミラン高校女子野球部が出場した、秋に行われる女子野球の大会。出場するのは高校の女子野球部だけではなく、大学や社会人チームまで含まれている。この大会で活躍した選手は、日本代表チームに選ばれて海外で試合する権利を得られる。前回優勝チームは社会人チームのスターダストガス。

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