ホテル・ハイビスカス

ホテル・ハイビスカス

1980年代の沖縄を舞台に、民宿ホテル・ハイビスカスを営む家族・仲宗根家と、宿泊客や近隣の人々とのふれあいを描いた作品。

正式名称
ホテル・ハイビスカス
ふりがな
ほてる はいびすかす
作者
ジャンル
ヒューマンドラマ
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概要・あらすじ

1980年代の沖縄。ホテル・ハイビスカスは、お客さんが泊まれる部屋一つだけ。しかもシャワーが出ないなどかなり古ぼけている。営んでいるのは、仲宗根家。バーで働きながら一家を支える母・仲宗根チヨコ、三線ビリヤードが得意な父、褐色の肌の長男・仲宗根ケンジ、金髪で白い肌の長女・仲宗根サチコおばあ、そして腕白な末っ子・みえこ(仲宗根美恵子)。

宿泊客達は、彼らの大らかな人柄と沖縄料理でもてなされる。

登場人物・キャラクター

仲宗根 美恵子 (なかそね みえこ)

おかっぱ頭の小柄な女子。初登場時は小学校3年生。ホテル・ハイビスカスを営む仲宗根家の末っ子。友達のガッパイやミンタマーを連れて、ガジュマルの木できじむなあを捕まえようとしたり、塹壕跡や墓で冒険をしたり、海でナマコや魚を捕まえたりと、沖縄の太陽の下でいつも元気に走り回っている。

仲宗根 チヨコ (なかそねちよこ)

ウェーブのかかった長い黒髪の中年女性。口元にほくろがあり、娘の仲宗根サチコとお揃い。ホテル・ハイビスカスを営む仲宗根家の母。仲宗根ケンジ、仲宗根サチコ、仲宗根美恵子の3人の子どもがいるが、いずれも父親は違う。子どもやおばあ達とホテル・ハイビスカスを切り盛りし、夜はバーで働いて一家を支える肝っ玉母さん。

仲宗根 (なかそね)

頭髪は薄く、眉毛がつながった小柄な中年男性。ホテル・ハイビスカスを営む仲宗根家の父。実の子は末っ子のみえこ(仲宗根美恵子)のみだが、連れ子の仲宗根ケンジ、仲宗根サチコも分け隔てなく可愛がっている。陽気で泡盛が好きで、三線が得意。ホテル・ハイビスカスは妻の仲宗根チヨコに任せ、普段は向かいのビリヤード場を経営している。 自身も昔はハスラーを目指していたほどの腕前だが、ペイデー(アメリカ軍人達の給料日)以外は客が少なく寝ていることが多い。さとうきび畑の収穫を手伝って収入の足しにしている。戦争のゴタゴタのため、国籍が無いという。

仲宗根 ケンジ (なかそねけんじ)

褐色の肌に18歳。ホテル・ハイビスカスを営む仲宗根家の長男。ボクシングジムに通い、常にシャドーボクシングやロードワークをしている。母、仲宗根チヨコと実の父、ジョージ・アダムスは3歳の時に別れた。

仲宗根 サチコ (なかそねさちこ)

金髪の女子高生。口元のほくろは、母・仲宗根チヨコとお揃い。ホテル・ハイビスカスを営む仲宗根家の長女。仲宗根チヨコの連れ子で、父親はアメリカ人男性。人目を惹く美しい容貌で、泊り客等から声をかけられることも多い。一生懸命に母の手伝いをする頑張り屋。読書好きで、元気な妹・みえこ(仲宗根美恵子)とは対照的に物静かで思慮深い。 英語が堪能。アメリカに行くことを夢見ている。

おばあ

白髪の小柄な老年の女性。ホテル・ハイビスカスを営む仲宗根家の祖母。きじむなあや鬼(ウニ)退治など、みえこ(仲宗根美恵子)に様々な伝説や風習を教えてくれる。

ジョージ・アダムス

大柄で口髭を生やした黒人男性。アメリカ軍に勤務する空軍兵。仲宗根チヨコと出会い、2人の間に息子、仲宗根ケンジが生まれたが15年前に別れた。秘密任務でカデナベースを訪れるが、事前に仲宗根ケンジに会いたいと手紙を書く。

ミンタマー

小学校3年生の男子。みえこ(仲宗根美恵子)の友達。目が大きく、「ミンタマー」(目玉)とあだ名されている。みえこやガッパイと一緒にきじむなあを捕まえようとしたり、防空壕跡や墓を探検する。

ガッパイ

小学校3年生の男子。みえこ(仲宗根美恵子)の友達。坊主頭で後頭部が膨らんでいるため、「ガッパイ」(後頭部)とあだ名されている。みえこやミンタマーと一緒にきじむなあを捕まえようとしたり、塹壕跡や墓を探検している。

比嘉 (ひか)

中年の男性。杖をつき、左足を引き摺るようにして歩く。種苗店を営んでいる。みえこ(仲宗根美恵子)には学校帰りに西瓜を振る舞うなどいつも優しくしている。ハブ捕りの名人で、仲宗根チヨコから頼まれてホテル・ハイビスカスの庭に現れたハブを捕獲する。ある事情から、ハブ捕りは辞めていた。

新城 (しんじょう)

『ホテル・ハイビスカス』に登場する妖精。目の大きな、シーサーのような顔をした老人。シーサーを作る陶工。元は壺屋にいたが、読谷村に登り窯を作って住んでいる。ホテル・ハイビスカスの屋根にあるシーサーを作った。台風で壊れてしまったシーサーの修理を頼みに、みえこ(仲宗根美恵子)と姉の仲宗根サチコは彼の元を訪れる。

のとじまはじめ

質素な身なりの若者。通りで倒れていたところを、近くのホテル・ハイビスカスのみえこ(仲宗根美恵子)達に助けられ、そのまま宿泊することになった。北陸出身。気が弱く、現実から逃げるように沖縄にやって来た。

糸満 (いとまん)

身体の大きな中年女性。近くの海で捕れたグルクマーやミンバーなどの魚を売って生活している。ホテル・ハイビスカスは、客に出す魚を彼女から仕入れている。仲宗根サチコとみえこ(仲宗根美恵子)は彼女にある贈り物をする。

きじむなあ

『ホテル・ハイビスカス』に登場する妖精。沖縄地方に伝わる木の精。おばあによれば、ガジュマルの木に住んで人に悪さをするという。みえこ(仲宗根美恵子)は、友達のミンタマー、ガッパイと共にこの妖精を捕まえようとする。

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