不死身の特攻兵 生キトシ生ケル者タチヘ

不死身の特攻兵 生キトシ生ケル者タチヘ

第二次世界大戦末期を舞台に、日本陸軍航空隊初の特別攻撃隊「万朶隊」を描いた作品。「ヤングマガジン」2018年36・37号より連載開始。

正式名称
不死身の特攻兵 生キトシ生ケル者タチヘ
ふりがな
ふじみのとっこうへい いきとしいけるものたちへ
原作者
鴻上 尚史
漫画
ジャンル
戦争
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概要・あらすじ

第二次世界大戦末期、1944年の日本。子供の頃から飛行機が好きだった佐々木友次は、陸軍の鉾田教導飛行師団で爆撃機の操縦士として訓練を積んでいた。一方、同じく鉾田教導飛行師団に所属する陸軍中尉の操縦士岩本益臣らは、陸軍の上層部が特攻作戦を計画しつつある事を知り、計画に反対していた。しかし、同年10月、鉾田教導飛行師団から日本初の特攻部隊が編成される事になり、岩本はその部隊の隊長に任命されてしまう。

その部隊の操縦士に選出された佐々木だったが、彼は任務が始まるまで、自分の部隊の任務が特攻である事を知らずにいるのだった。

登場人物・キャラクター

佐々木 友次 (ささき ともじ)

日本陸軍初の特別攻撃隊「万朶隊」に選出された操縦士の青年。階級は伍長。1923年6月27日、北海道石狩郡当別村(現・当別町)に生まれる。子供の頃から飛行機が好きで、元陸軍軍人だった父親の勧めもあり、陸軍を志願するようになる。民間のパイロット養成学校である逓信省航空局仙台地方航空機乗員養成所に入校し、そこで操縦士としての才能を開花させ、卒業後に鉾田教導飛行師団に配属される。 鉾田では岩本益臣のもとで飛行技術を磨く。同名の実在人物がモデルであり、史実ではその後9回にわたって出撃する事になるが、いずれもかろうじて生存。部隊の中では唯一戦後まで生き残った人物として知られている。

岩本 益臣 (いわもと ますみ)

「爆撃の鬼」という異名を持つ陸軍大尉。1944年7月時点では28歳。日中戦争からの歴戦の猛者であり、太平洋戦争初期のマレー・スマトラ攻略にも出撃。その後は鉾田教導飛行師団に配属され、佐々木友次達搭乗員の育成に従事している。同時に、爆撃機の新しい攻撃法「跳飛爆撃」の研究に心血を注いでいる。1944年10月より第四航空軍の特攻部隊隊長に任命される事になる。 しかし、特攻によって搭乗員達が1回の攻撃で使い捨てにされる事に強い反感を覚えており、以前から計画には反対していた。同名の実在人物がモデル。

鵜沢 邦夫 (うざわ くにお)

佐々木友次と同じ、仙台地方航空機乗員養成所出身の操縦士。階級は軍曹。鉾田教導飛行師団から第四航空軍に配属になる。しかし、配属当初は自分達の部隊が特攻部隊である事は知らず、南方へと向かう途中に作戦の内容を知る。士官学校出身者に劣らない軍人精神を持つと自負していたが、次第に動揺を隠しきれなくなっていき、自分の機体の故障を装うかのような行動をとるようになる。 同名の実在人物がモデル。

園田 芳巳 (そのだ よしみ)

陸軍中尉。第四航空軍の特攻部隊隊員の一人で操縦士。自分達の部隊が特攻作戦のために結成された事を、隊長の岩本益臣が隠していたように感じている。そのため岩本に反感を抱いており、たびたび岩本と衝突している。同名の実在人物がモデル。

福島 尚道 (ふくしま なおみち)

陸軍大尉。鉾田教導飛行師団の研究部に所属。岩本益臣の友人。技術者の立場から、特攻の効果に疑問を抱いており、航空本部に技術的反論の公文書を提出するなど反対活動を行っていた。岩本が特攻部隊の隊長に任命された事を、「上層部による、特攻作戦を常道化するための見せしめ」だと感じている。同名の実在人物がモデル。

クレジット

原作

鴻上 尚史

監修

後藤 一信

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