人魂を飼う男

人魂を飼う男

梅田ガマ吉と月子、青白い顔の男・村田霊仁の三人の奇妙な共同生活と、そこで巻き起こる怪異をコミカルに描く貸本漫画。

正式名称
人魂を飼う男
ふりがな
ひとだまをかうおとこ
作者
ジャンル
怪談・伝奇
関連商品
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概要・あらすじ

浪人生・梅田ガマ吉は許嫁である月子に悪い虫がつかないようにと、彼女の家に居座る。しかし、月子ガマ吉の結婚は、月子の父が酔った勢いで話したことで、彼女には全くその気がない。いくら断っても帰らないガマ吉をあきらめさせるために、月子は喫茶店で知り合った青白い顔の男・村田霊仁を自分の結婚相手だと偽って家に連れ込む。

こうして三人の奇妙な共同生活が始まった。2、3日後、真夜中に玉網などの釣り道具を持って出かける村田を不審に思ったガマ吉が後をつけてみると、墓場で人魂を捕っていた。

登場人物・キャラクター

梅田 ガマ吉 (うめだ がまきち)

大学受験を控えた浪人生。学生服に下駄ばきスタイルでガマのような顔をしている。月子の父に娘を嫁にやると言われ、それを本気にする。月子の父の死後、月子の家に居座るが、彼女からは嫌われている。月子が連れ込んだ村田霊仁が真夜中に墓場で人魂を捕っているのを目撃し、成り行きで人魂捕りを手伝う。 月子に自分の度胸を見せるため、人魂の天ぷらを食べるが、しばらくすると体に変化が起きはじめる。

月子 (つきこ)

ショートカットの女性。月子の父の死後、一人暮らしをしている。父が酔った勢いで決めたガマ吉との婚約に納得しておらず、家に居座るガマ吉を追い出そうと、喫茶店で知り合った村田霊仁を結婚相手だと偽って連れ込む。

村田 霊仁 (むらた れいじ)

青白い顔をしていてあまり表情が無い。喫茶店で月子と出会い、偽の婚約者になってくれと頼まれ、引き受ける。真夜中になると墓場で人魂を捕っている。ガマ吉や月子に人魂料理を食べさせる。

月子の父 (つきこのちち)

月子の父親。交通事故で他界する。梅田ガマ吉と月子の結婚を望んでいた。

その他キーワード

人魂 (ひとだま)

『人魂を飼う男』で村田霊仁が墓場で捕っていた人魂。水の中に入ると逃げられないので、タライで飼われる。天ぷらの他、刺身やケーキにも料理することができる。人魂を食べた人間は、やがて尻尾が生え、次に体が異常に柔らかくなる。最終的には口から目鼻のついた魂が抜け出し、のっぺらぼうのような顔になってしまう。

人魂の天ぷら (ひとだまのてんぷら)

『人魂を飼う男』に登場する料理。人魂にすばやくメリケン粉をつけてサッと揚げるのがコツらしい。塩などでいただく。水木しげるの他作品、『ゲゲゲの鬼太郎』「のっぺらぼう」や『なまけの与太郎』「顔ぬす人」にも登場する。

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