今からあなたを脅迫します

今からあなたを脅迫します

藤石波矢の小説『今からあなたを脅迫します』のコミカライズ作品。困っている人を見ると放っておけないお人好しな女子大学生が、人違いの脅迫を受けた事をきっかけに、「脅迫屋」の男性と知り合い、さまざまな事件に巻き込まれていく。いい人すぎる女子大生と、それに振り回される脅迫屋の姿を、コメディタッチで描いたサスペンス。pixivコミック「なかよし」で、2017年8月31日、10月6日、10月25日に配信された作品。

正式名称
今からあなたを脅迫します
ふりがな
いまからあなたをきょうはくします
原作者
藤石 波矢
作者
ジャンル
サスペンス
関連商品
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あらすじ

第1巻

女子大生の金坂澪は、幼い頃に亡くした両親からの教えを胸に、正しく、優しく生きようと努力する日々を送っていた。そんなある日、澪のもとに一通の手紙が届けられる。差出人の書いていない、その封筒の中には電話番号が記された紙と、メモリーカードが入れられていた。最近ストーカー被害に悩まされていた澪は、そのメモリーカードの中身を確かめようと、恐る恐るパソコンに挿入した。するとそこには、男性が銃を突き付けられ、脅されている映像が映し出された。振り込め詐欺にかかわった事を脅されていると話す佐藤貴志は、脅迫屋だと名乗る男性の千川完二に脅迫されていた。詐欺で得た金を持って来ないと、佐藤を殺すと脅されたものの、実は澪にはまったく身に覚えのない事だった。脅されて助けを求めている佐藤にも見覚えはないし、もちろん詐欺にかかわった覚えもなかった。よくよく最後まで聞いてみれば、あて先の名前が違っている。あろう事か、その脅迫は人違いで送りつけられたものだったのだ。しかし、正義感が強くお人好しな澪は、見ず知らずの佐藤が殺されては困ると、同封されていた電話番号に電話をかけて脅迫屋とコンタクトを取り、3000万円という大金を払おうとする。(STORY1「脅迫が届く夜(前編)」、STORY2「脅迫が届く夜(後編)」。ほか、2エピソード収録)

関連作品

本作『今からあなたを脅迫します』は、2016年4月20日に講談社タイガより刊行された藤石波矢の小説『今からあなたを脅迫します』が原作となっている。2017年8月23日には続編小説『今からあなたを脅迫します 透明な殺人者』が、2017年10月19日には『今からあなたを脅迫します 白と黒の交差点』が、2018年3月22日には『今からあなたを脅迫します 灰色達の雨上がり』が刊行され、シリーズ化している。

登場人物・キャラクター

金坂 澪 (かねさか みお)

正義感が強く、おせっかいでお人好しな性格の現役女子大学生。幼い頃に両親を亡くしているが、生前の両親から、正しく優しく生きるようつねに言われていた。その言葉を胸に日々を送っており、困っている人を見ると放っておけない。1か月ほど前から、「ガーディアンマンション」の507号室で一人暮らしをしているが、前の住人である葛城奈緒子と間違えられ、「脅迫屋」から身に覚えのない脅迫を受ける事になる。同時に、誰かにあとをつけられている気がしたり、ポストが荒らされたり、ゴミ捨て場からごみが盗まれていたりと不可解な事が続いており、ストーカーに狙われているのではないかと心配している。また、かなりの額の貯金を有しており、金銭には困らない生活を送っている。

千川 完二 (せんかわ かんじ)

「脅迫屋」を名乗る男性。依頼主からの依頼を受け、脅迫する事を生業としている。栃乙女、目黒の二人とは脅迫屋としていっしょに行動する仲間であり、協力関係にある。外見は爽やか系のイケメンで、いつもニコニコしており、なにを考えているのか読み取りにくいタイプ。葛城奈緒子を脅迫するつもりが、手違いで金坂澪を脅迫してしまう。それがきっかけとなって、澪のおせっかいぶりを知り、興味を持つ。彼女の行動力を買い、脅迫屋の手助けをしてほしいと澪を勧誘するが、もちろんOKしてもらえるはずもなく、仕事の邪魔をしてくるようになり、なにかとかかわりを持つようになる。

目黒 (めぐろ)

「脅迫屋」を名乗る男性。千川完二と栃乙女の二人とは脅迫屋としていっしょに行動する仲間であり、協力関係にある。クール系のイケメン眼鏡男子だが、外見に似合わずパフェなどの甘い物が大好き。日常風景に紛れている事が多く、脅迫のターゲットや、金坂澪をつねにチェックしている。

栃乙女 (とちおとめ)

「脅迫屋」を名乗る女性。千川完二、目黒の二人とは脅迫屋としていっしょに行動する仲間であり、協力関係にある。外見はイマドキのキャピキャピキラキラ系女子だが、実は凄腕の天才ハッカー。防犯カメラなどにハッキングし、情報収集する事を主な役割としている。

佐藤 貴志 (さとう たかし)

葛城奈緒子と共に振り込め詐欺を働いた男性。「脅迫屋」に身柄を拘束されていた。悪徳闇金に多額の借金をした奈緒子を助けるため、言われるがまま手を染めた振り込め詐欺だったが、後日、奈緒子が殺害されてしまう。逆上した彼は、奈緒子を殺した犯人が闇金だと決めつけ、刺し違える覚悟で犯人に復讐しようとする。

葛城 奈緒子 (かつらぎ なおこ)

佐藤貴志と共に振り込め詐欺を働いた女性。当時、仕事によって抱えたストレスを発散するために、ギャンブルにハマり、多額の借金をしてしまった。そこからたちの悪い闇金に付きまとわれるようになり、借金の肩代わりに振り込め詐欺をしろと脅された結果、犯罪に手を染めてしまった。のちに、ナイフで数か所刺されて殺害された状態で発見される。

益子 孝行 (ましこ たかゆき)

大賀大学経済学部3年生の男性。年齢は21歳。真希とは、半年前、絵のモデルにならないかと声をかけられた事がきっかけで知り合い、週に1、2回会う仲。自宅近くの居酒屋でアルバイトをしながら学校に通っている。実母が結婚詐欺師を働き、懲役刑を受けて服役していたが、4年前に他界した。罪を犯した実母とは縁を切っていたが、結婚詐欺の被害に遭った被害者から、脅迫屋である千川完二を通じて脅迫される事となり、4日以内に500万円用意するように脅される。

真希 (まき)

美大に通う女子大学生。おしとやかな外見とは違って意外とサバサバした性格で、絵の話になると子供のようにはしゃぐところがある。益子孝行とは、半年前に絵のモデルになってほしいと声をかけた事がきっかけで知り合い、将来の夢について語る事もある仲で、週に1~2回程度会っている。実は益子を脅迫してほしいと「脅迫屋」の千川完二に頼んだ依頼者本人。親は資産家でお金持ちだったが、父親が益子の母親に騙されて借金まみれになったため、益子の事を恨んでいる。

クレジット

原作

藤石 波矢

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