仮面少年

仮面少年

1977年から1980年にかけてマンガ少年誌上で高橋葉介が展開した短編作品のひとつ。この短編作品群はホラー、コメディ、SFなど、様々なジャンルが描かれたが、『仮面少年』は人間の異常心理を流麗に描き作品集の表題に選ばれるほどの好評を博した。主人公麻実也は、時期的に『夢幻紳士』の夢幻魔実也の原型と考えられている。

正式名称
仮面少年
ふりがな
かめんしょうねん
作者
ジャンル
家族
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概要・あらすじ

美しい母、琴絵と大きな屋敷で生活する少年麻実也。借金で生活しながらも再婚を拒む母に、麻実也は疑問を抱いていた。ある日、麻実也は母の持ち物の中に自分そっくりのデスマスクがあるのを見つける。そして、忘却していた父親の顔が、常にその仮面で覆われていたことを思い出す。母が愛したのは父か、それとも仮面か。

答えを聞く前に、母は事故で亡くなる。麻実也は母のデスマスクを作り、それを抱いて新たな生活を始める。

登場人物・キャラクター

麻実也 (まみや)

『仮面少年』の主人公にして語り手。端正な顔立ちをした美少年だが、表情に乏しく自分自身でも仮面のようだという感想を漏らしている。母親の琴絵が自分の顔そっくりのデスマスクを持っていることを知り、幼少の頃父親はこの仮面を被って生活していたという記憶を取り戻す。

琴絵 (ことえ)

息子の麻実也を溺愛し、特に顔が傷つくことを恐れていた。伯母から再婚を勧められているが、かたくなに拒んでいる。再婚する相手の条件は、「家族の前では、亡き前夫のデスマスクを被って生活すること」だった。

お父さん (おとうさん)

琴絵にほれ込み、「亡き前夫のデスマスクを被って生活する」という条件を飲んでまで再婚する道を選んだ。いつかは仮面を外して、家族として生活できると信じていたが、琴絵と一緒に自動車事故で死亡する。

伯母 (おば)

再三にわたって琴絵に再婚を進めていた。自動車事故によって両親を失った麻実也を引き取ることになる。

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