ケイリン野郎

ケイリン野郎

岡和美は婚約者に裏切られた腹いせに伊東周とお見合いをする。伊東周は競輪選手で、彼も恋人に裏切られていた。そんな二人が結婚し、お互いに支えあって生きていく恋愛ストーリー。

正式名称
ケイリン野郎
ふりがな
けいりんやろう
作者
ジャンル
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概要・あらすじ

婚約者から裏切られるような形でふられた岡和美。ヤケになった和美は、伊東周とお見合いをする。伊東周は競輪選手で、和美と同じく恋人に裏切られた腹いせで見合いをしていたが、そのままの流れで結婚する。和美は競輪の知識を増やすなど、お互いに愛を育み支えあっていく。

登場人物・キャラクター

伊東 周 (いとう しゅう)

S級の競輪選手で、恋人に裏切られて岡和美とお見合いをし、すぐに結婚する。短く刈り込まれた髪型が特徴。気性は激しいが、情にもろい性格をしている。

伊東 和美 (いとう かずみ)

旧姓岡和美。婚約者であった笹岡仁郎にふられた勢いで伊東周とお見合いをして結婚する。ロングヘアをおろしている。機械は苦手で、子供服などを作るのが得意。

工藤 アキ (くどう あき)

伊東周とは中学時代からのくされ縁であり、高校2年時に伊東周を振っているが、現在は周に好意を寄せている。整形外科に勤める看護師で、勤めている整形外科は競輪指定病院のため、周も入院や治療を受けており、競輪選手としての周をケアしている。

笹岡 仁郎 (ささおか にろう)

伊東和美の元婚約者。弁護士で、喫茶店「爛漫」の3Fで法律事務所を開いている。

美子 (よしこ)

笹岡仁郎と岡和美の婚約が破談した原因になった女性。現在も笹岡仁郎と付き合っており、喫茶「爛漫」を経営している。不妊治療に通っている。和美と伊東周がうまくいくことを応援している。

伊東 勝 (いとう しょう)

伊東周と伊東和美の子供。男の子。7ヶ月の未熟児として生まれる。成長してからは周のことを「しゅう」、和美のことを「かずみ」と名前で呼んでいる。

轟 大輔 (とどろき だいすけ)

黒いユニフォームが好きで「黒い弾丸」と呼ばれた競輪選手。落車をきっかけに成績が落ち込み、それ以来、ニックネームが重荷になっている。伊東家に押しかけ、半同居のような生活を送っている。同期である伊東周とは犬猿の仲と言われているが、お互いに尊敬しあっている。伊東和美に好意を寄せている。

先輩 (せんぱい)

伊東周の競輪学校時代の大先輩で、周の父親などからは幻のスーパースターと呼ばれた元競輪選手。競輪学校をトップクラスで卒業してデビュー戦も完全勝利したが、練習中の事故により右手の神経を断裂して引退。その後は喫茶店東尋坊を経営し、周など後輩の相談役になっている。

浜口 (はまぐち)

伊東周の同郷の先輩競輪選手で、伊東周からは「おっさん」と呼ばれている。周のことを気にかけているが、周はそれを疎ましく思い、絶対に教えを受けようとはしていなかった。しかし、若い頃に努力していたことなどを知って以後、真摯に彼の教えを受けている。

井上 耕新 (いのうえ こうしん)

伊東家と交流のある競輪選手。子供が生まれた直後のレース中に落車して帰らぬ人となる。

井上 真理子 (いのうえまりこ)

井上耕新の妻。子供を生んだ後、夫の死が受け入れられず、一時的な記憶喪失になるが、伊東和美の励ましにより平静を取り戻し娘と一緒に生活している。

加田屋 みどり (かたや みどり)

国際ケイリンの予選に出場していた女性アマチュア選手。もともと伊東周のファンであったが、峠で練習していた際に落車したところを伊東周に助けられて以後、さらなる好意を寄せるようになった。

酒巻 真吾 (さかまき しんご)

20歳でS級入りしてきた大型新人選手。輪行バッグに彼女の名前を入れるなど、好きなものは好きとはっきり言う性格。伊東周のことを目標にしている。

坂口 八重美 (さかぐちやえみ)

伊東周の学生時代の同級生で、同窓会で酔いつぶれた彼女を周が家まで連れてきた。学生時代にしつこくつきまとっていた男から周に助けてもらって以来の長い年月、周に好意を寄せている。

直也 (なおや)

伊東和美の高校時代の同級生で、英語研究部の部長だった。和美が学生時代に憧れた存在で、現在は翻訳家をしている。

中村 博和 (なかむら ひろかず)

競輪学校をトップの成績で卒業し、1年待たずにS級入りした超大物競輪選手。若さと体格に恵まれた実力者で、ルックスもよく、非常にモテる。伊東周や轟大輔とは同期。

黒田 高 (くろだ こう)

弟子入りするために伊東周のところに押しかけた17歳の高校3年生。自転車の経験はないが運動神経には自信がある。しかし、激しい運動をすると喘息が出てしまう。

鬼瓦 豪太郎 (おにがわら ごうたろう)

並外れたパワーを持ち、「2代目の怪物」と呼ばれているスーパールーキー。嫁が欲しくてがむしゃらに練習をしており、ブ男であることにコンプレックスを抱いている。薄毛を隠すため、カツラを着用している。伊東周の計らいで日野響子に好意を寄せ、後に結婚する。

日野 響子 (ひの きょうこ)

追川の愛人だったホステス。雪の中、伊東家の前に倒れていたところを助けられて以後、伊東周に愛情を抱いている。後に鬼瓦豪太郎と結婚し、競輪界の悪妻と言われる。

追川 (おいかわ)

心不全でなくなった伊東周の先輩競輪選手。既婚だったが日野響子と不倫関係にあったと噂されている。

神谷 拳 (かみや けん)

S級2班に所属し、伊東周が大の苦手としている競輪選手。挑発屋と呼ばれ、レース中などに相手に言葉でプレッシャーを与えることを得意としているが、その裏では各選手を緻密に分析するなど並々ならぬ努力をしている。

山田 大二郎 (やまだ だいじろう)

「北日本一の豪脚」と呼ばれる、気さくで人の良いベテラン競輪選手。もともとはS1級だったがB級まで落ちて引退する。若いころは家庭を省みずトレーニングに明け暮れていたため、奥さんに離婚されている。

金子 可奈 (かねこ かな)

和美の学生時代のクラスメイト。名簿を頼りに和美を訪ねてきた。学生時代はいわゆる不良であったが、個人的に課した門限などのルールは破らない主義。

百田 青磁 (ももた せいじ)

金子可奈のセックス抜きの遊び相手。金子可奈を通じて伊東和美と出会い、好意を寄せて迫るが一蹴されてしまう。

斉藤 喜和 (さいとう きわ)

金髪のロングヘアーが特徴の女性。スポーツ選手が集まるお見合いパーティで轟大輔と知り合い、父親である斉藤仁を安心させるために轟大輔と婚約したふりをする。後に正式に轟大輔と付き合う。

斉藤 仁 (さいとう ひとし)

かつて「鉄の男」と呼ばれた競輪選手。癌に侵されて引退し、病に臥していたが、娘である斉藤喜和と轟大輔の婚約を機に快方に向かう。

須磨 生子 (すま いくこ)

医学博士の女性。サッカーの祝勝会で神谷拳と知り合ってから、彼の肉体に惚れ込み、トレーニングパートナーを買って出る。スポーツの不正などは許せない精神の持ち主でもある。

場所

東尋坊 (とうじんぼう)

『ケイリン野郎』に登場する喫茶店。先輩が経営しており、伊東周などの競輪選手がたびたび訪れている。

その他キーワード

S級 (えすきゅう)

『ケイリン野郎』に登場する用語。競輪で競技得点によって分けられるクラス。上からS級、A級、B級がある。その中でも上位から1班、2班、3班と分かれており、最上位はS1級(S級の1班)となる。

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