ポリ公マン

ポリ公マン

子どものころからヒーローに憧れつづけていた主人公の桜田裕次郎は、ある事件に関わったことで警察官を志すようになる。見事に採用試験を突破した裕次郎は警察学校に入り、一癖も二癖もある教官やクラスメイトと出会い、またさまざまなトラブルに見舞われる。裕次郎の後頭部には女性器マークが刻まれているなど、加瀬あつしお得意の下ネタギャグが満載された職業ギャグ漫画。また加瀬あつしの代表作『カメレオン』と世界を同じくしており、相沢直樹・椎名雄二といったキャラクターや暴走族など『カメレオン』と同一のものが登場する。

正式名称
ポリ公マン
ふりがな
ぽりこーまん
作者
ジャンル
不良・ヤンキー
 
下ネタ
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概要・あらすじ

子どものころ、想いを寄せる倉敷麻衣が車に轢かれそうになったのを助けた桜田裕次郎。しかし、これはただの偶然だった。この一件が新聞で報じられたことで有名となり、当時の子供たちの憧れの的である銀河戦隊カリスマンが見舞いに訪れ、「ヒーローになるため生まれてきた」との言葉をかけられる。しかし、桜田裕次郎の後頭部には女性器マークのような跡が、生涯消えない傷として刻まれてしまう。

その後、卑猥な傷跡のため不遇な青春を送ることになった裕次郎だったが、カリスマンの言葉を忘れることはなく、ヒーローになるため身体を鍛えていた。裕次郎に転機が訪れたのは18歳のとき。チーマーの戸田瑞稀が麻衣を陵辱しようとしていたところに駆け付けて救ったことを、偶然知り合った警察官の相沢直樹に見込まれ、警察官になるよう誘われる。

こうして警察官を目指すことになった裕次郎は、ギリギリながら見事に採用試験を突破。しかし警察学校では、問題のある学生のみを集めた佐久間登のクラスに入れられてしまう。鬼教官の佐久間によるしごきのほか、さまざまな問題を抱えるクラスメイトがもたらすトラブルに見舞われながらも、裕次郎はヒーローになるという夢のため、また麻衣への想いのため、必死で努力を重ねるのだった。

登場人物・キャラクター

桜田 裕次郎 (さくらだ ゆうじろう)

8歳のとき、幼なじみで想いを寄せる倉敷麻衣が車に轢かれそうになったのを救った際、マンホールに後頭部を強打する。ただし裕次郎本人は、落ちていたお金を拾おうとしただけだった。マンホールの中心に描かれた模様が、まるで女性器マークのような刻印として後頭部に刻まれてしまう。だが、麻衣を救ったという事実が美談として新聞に載り、当時子どもたちの憧れのヒーローだった銀河戦隊カリスマンが見舞いにくることになった。 その際、カリスマンからヒーロー認定証を与えられ、「ヒーローになるために生まれてきた」との言葉をかけられる。以来、その言葉を信じ込んだ裕次郎は本当にヒーローを目指すように。時が流れ10年後、チーマーの戸田瑞稀に狙われた麻衣を再び救い、その過程で偶然知り合った警察官の相沢直樹から裕次郎も警察官になるよう誘われた。 こうして警察官を志望するようになった裕次郎は見事に採用試験を突破。しかし警察学校では、問題のある生徒を集めた鬼教官の佐久間登のクラスに振り分けられてしまう。 曲者揃いのクラスメイトと、彼らがもたらすトラブルに巻き込まれるが、ヒーローを目指すという一念と麻衣への想い、さらにはさまざまな偶然に助けられ、それらを乗り越えてゆく。警察学校卒業後は機動隊に配属され不満を募らせていたが、佐久間からアドバイスされSATを志願。3年の後には立派なSAT隊員となり、麻衣にプロポーズした。

倉敷 麻衣 (くらしき まい)

桜田裕次郎とは小学生時代からの付き合いの幼なじみで、8歳のときに車に轢かれそうになったところを裕次郎に助けられた。また18歳のとき、チーマーの戸田瑞稀に襲われそうになり、再び裕次郎に救われる。時を同じくして現れた警察官の相沢直樹に惹かれ、警察官を志望。 裕次郎と同時期に採用試験を突破する。相沢に憧れに近い感情を抱きつつも、ずっと裕次郎のことを気にかけていた。

相沢 直樹 (あいざわ なおき)

白バイ隊員の巡査で、白バイの講師を務めることも。戸田瑞稀が引き起こした強制売春事件の捜査中、桜田裕次郎と偶然出会い、警察官としての素質を見出す。交機のエースとして知られるが、警察学校では裕次郎らも所属した劣等生を集めた佐久間登のクラスに属していた。

藤村 (ふじむら)

警察学校で教官を務める女性警察官。相沢直樹と親交があり、相沢が見出した桜田裕次郎に興味を持つ。凛としたクールビューティで、裕次郎のセクハラ行為にも動じない。

佐久間 登 (さくま のぼる)

警察学校で鬼教官として知られる。階級は警部補。現場に立っていた時代は、凶器を持った相手に背を向けたことがなく、身体の前面には無数の傷があるが、背面は無傷である。これを誇りにしていたが、あるときの教練で桜田裕次郎を痛めつけていた際、裕次郎が後頭部の女性器マークを隠すために塗っていた靴ズミが背中につき、そのまま日焼けしたことで背中に女性器マークが刻まれてしまう。 非常に厳しい性格でしばしば行き過ぎた指導が見られるも、裕次郎が不良少年たちに装備を奪われたときに単身取り戻そうとしたり、警察学校学生が乗った警察車両がジャックされ上層部が内々に処理しようとしたときに情報をマスコミにリークしたりなど、佐久間なりに教え子のことを思っている。

北見 悠 (きたみ ゆう)

新人警官で、警察学校では桜田裕次郎と同じく佐久間登のクラスに入れられた。女性的な顔付きをしており、教官である藤村の女性制服を自ら着用するなど、トランスジェンダーの一面がある。そうした自分と決別したいと考え、男らしい職業である警察官を志した。一方、柔道に熟練している。

吉本 (よしもと)

新人警官で、警察学校では桜田裕次郎と同じく佐久間登のクラスに入れられた。警察学校入学初日に警視総監のコスプレをするなど警察マニア。強い者に取り入ろうとする傾向がある。学生時代は不良たちから過酷なイジメに遭っていた。自分をいじめた相手に復讐するため、警察官を志望。 各地の暴走族が集まる祭りの警備に警察学校の学生たちが駆りだされた際、復讐の対象者がやってくることを察知。この祭りを復讐の場にしようと画策するが、哀河和のクラスメイト潰しに巻き込まれてしまう。

相馬 圭一郎 (そうま けいいちろう)

新人警官で、警察学校では桜田裕次郎と同じく佐久間登のクラスに入れられた。無理やり刺青を消したような跡が身体に刻まれているが、事故で負った火傷が刺青を覆うようになった結果、自然に消えたもの。もともとは札付きの不良だったが、火傷を負った事故で警察官に命を救われたことで自身も警察官を目指すようになる。 採用試験に何度も落ち続けたが、10度目の挑戦でようやく仮採用を勝ち取った。裕次郎に可能性を感じ、しばしば助力しようとする。

哀河 和 (あいかわ やまと)

新人警官で、警察学校では桜田裕次郎と同じく佐久間登のクラスに入れられる。ただし哀河は甲子園でピッチャーとして活躍した高校球児で、さらに父親がSATの隊長ということから、裕次郎ら問題ある学生の指導役を期待され、教場長(警察学校における級長)を任された。 プロ野球からの誘いを断って警察官になったのは、甲子園で酷使しすぎたため肩を壊してしまったため。夢だったプロ野球選手になれなかった哀河は、警察官になりたいという警察学校の同級生たちの夢を壊そうとする。各地の暴走族が集まる祭りの警備に警察学校の学生たちが駆りだされた際、暴走族に扮して警察官を襲撃し、またかつて同級生の吉本をいじめていた暴走族を正体を隠して挑発。 結果、暴走族による警察車両ジャックにまで発展してしまう。裕次郎の活躍により、ジャック事件は哀河の名誉を守ったまま無事に収束。しかし、哀河は警察学校を辞め、すべての犯行について自首するのだった。

戸田 瑞稀 (とだ みずき)

池袋を拠点にするチーマーでありながら、さわやかな立ち振る舞いで人気者の座を獲得する。しかし裏では、主宰するクラブイベントに訪れた女性を薬で前後不覚にして、強制売春させて荒稼ぎしていた。あるとき、倉敷麻衣をターゲットにすえるが、桜田裕次郎によって阻止される。その際、裕次郎が身につけていた「HERO」のHの文字が取れたベルトのバックルで殴られたため、額に「ERO」の文字が刻まれてしまう。 その場に駆けつけた相沢直樹らによって逮捕され、一部始終を知った相沢が裕次郎を警察に誘うことになる。最終回で再登場し裕次郎に復讐しようとするが、SATとして実力を身につけていた裕次郎にあっけなく倒される。

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