ウルフボーイ伝説

ウルフボーイ伝説

狼に変身する特殊能力を持つ少年大神明の流浪と戦いを描いた作品。3話構成で、それぞれ『ウルフ・ボーイ小夜曲』、『望郷のウルフ・ボーイ』、『ウルフ・ボーイ東京ロード』と個別のタイトルが付けられ、短編集『ウルフボーイ伝説』に収録されている。

正式名称
ウルフボーイ伝説
ふりがな
うるふぼーいでんせつ
作者
ジャンル
スーパーヒーロー
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概要・あらすじ

花園中学にやってきた転校生・大神明は、最後の狼男だった。彼は母から3つの約束を言い渡され、人間と仲良く生きてゆくよう言いつけられていた。しかし花園中学では佐藤寧々子達と友人になるものの、猿山大将達とのケンカに巻き込まれ転校するなど、行く先々でトラブルに遭っては転校を繰り返していた。両親の故郷・闇月村に引っ越すと自分とよく似た少女・麻里と出会うが、人間不信の彼女からは拒絶される。

その様子を不信に思った大神明は、彼女を追ううちに、彼女の育ての親葵正三四菱コンツェルンの企みを知り、大きな陰謀と戦うことになる。

登場人物・キャラクター

大神 明 (おおかみ あきら)

メッシュの入ったような髪の男子。八重歯が尖っている。初登場時は中学2年生。亡くなった母(母さん)からは、この世で最後の狼男と言われ、人間と仲良く暮らすよう教えられていたが、行く先々でトラブルを起こし転校を繰り返していた。狼男であることを隠しているが、目にも留まらぬ速さで移動したり、興奮すると頭の上に獣の耳が出たり、火を怖がるなど狼の特徴が頻繁に出てしまう。 不器用だが一途で純粋な性格。花園中学に転校した際は佐藤寧々子達と友人になったが、猿山大将達とのケンカに巻き込まれたことをきっかけに去ることになる。その後、両親の故郷・闇月村で、自分と同じ獣人の麻里と出会うが、人間不信の彼女からは拒絶される。 その様子を不信に思った大神明は、彼女を追ううちに、彼女の育ての親葵正三や四菱コンツェルンの企みを知り、大きな陰謀と戦うことになる。

佐藤 寧々子 (さとう ねねこ)

裾の広がったショートヘアーの少女。花園中学2年C組に在籍する。空手・合気道3段。煙草を吸うなどつっぱった面があるが、正義感が強く委員長をしている。3年生の猿山大将が金をせびり取っているのを見咎めて懲らしめ、その後報復されそうになる。転校してきた大神明の不器用さに呆れ、世話をするうちに彼の一途で純粋な性格に惹かれ始める。

猿山 大将 (さるやま たいしょう)

リーゼントにサングラスをかけた少年。花園中学3年F組に在籍する。不良達を集めて猿山連合を組織している。女子生徒や大神明から金をせびり取り、佐藤寧々子に度々こらしめられている。飛龍連合に応援を頼み、佐藤寧々子に仕返しをしようとする。

母さん (かあさん)

大神明の母。本編では既に亡くなっており、大神明の回想に登場する。大神明に、彼が最後の狼男であることを伝え、人間と仲良く暮らすよう教えていた。夫と共に闇月村の出身で、大神明にいつかこの村を訪ねるようにとも言い残していた。

おばあさん

杖をついたモンペ姿の老婆。闇月村に住む老婆。母(母さん)の故郷・闇月村に引っ越してきた大神明に、遠吠山には近づくなと繰り返し警告する。

麻里 (まり)

巻き髪のショートヘアーの少女。初登場時は中学1年生。闇月村に住む獣人の少女。同村で葵生物科学研究所を営んでいる葵正三に育てられている。両親は遠吠山で殺された。葵正三のみが味方だと教えられて育ったため極度の人間不信だが、寂しさも感じていた。村では素行の悪い不良少女として知られている。 引っ越してきた大神明に懐かしい匂いを感じるが、葵正三からは彼に近づくなと警告され拒絶する。

葵 正三 (あおい しょうぞう)

眼鏡をかけた中年の男性。闇月村に住み、自宅で葵生物科学研究所を営んでいる。獣人の少女麻里を育てているが、彼女には味方は自分1人だと教え込んでいる。闇月村を訪れた大神明が麻里に似ていることに気付き話しかけた。密かに四菱コンツェルン社長の後藤田と結託し、獣人を研究している。

後藤田 (ごとうだ)

白髪のオールバックの中年男性。四菱コンツェルン社長。同社の業績を伸ばしたワンマン社長として知られている。密かな企みのために葵正三の研究を援助している。大神明と麻里が闇月村を去った後は、必死に2人の行方を追わせている。

桜内 麗子 (さくらうち れいこ)

黒いロングヘアの女性。毎報新聞の記者。死んだジャーナリストの父が残した資料を読んで四菱コンツェルンの企みを暴こうとしている。その取材の過程で大神明と知り合う。四菱コンツェルンに誘拐されそうになったところを大神明に助けられ、その後彼に惹かれていき行動を共にする。 共に麻里の救出に向かった際に、大神明の不思議な性質に気づく。

集団・組織

四菱コンツェルン (よつびしこんつぇるん)

『ウルフボーイ伝説』に登場する会社。東京・丸ノ内に本社を構える巨大企業。社長・後藤田のワンマン経営によって成長した。不正取引や非人道的な産業開発にも手を染めている。

毎報新聞 (まいほうしんぶん)

『ウルフボーイ伝説』に登場する新聞社。記者の桜内麗子によって四菱コンツェルンの疑惑をスクープし、記事を目にした大神明は自分と麻里の危機を読み取る。亡くなった桜内麗子の父も同紙の記者で、やはり四菱コンツェルンに関わる報道で同社に打撃を与えていた。

花園中学 (はなぞのちゅうがく)

『ウルフボーイ伝説』に登場する中学校。大神明が転校した中学校。不良の3年生猿山大将率いる猿山連合が幅を利かせていたが、佐藤寧々子が彼らを懲らしめたことによって平穏な学校になった。

獣人 (じゅうじん)

『ウルフボーイ伝説』に登場する種族の呼称。狼に変身する性質を持つ人間(狼男)の総称で、葵正三や四菱コンツェルンの人々はこの名称で呼んでいる。人間の姿の時も、素早く移動したり、興奮すると獣の耳が出るなど狼の性質が出る事がある。また葵正三によって、その血液にある利用法があることが突き止められた。大神明は、自分が唯一の生き残りと母(母さん)から教えられていたが、母の故郷闇月村で同じ種族の麻里と出会った。

場所

闇月村 (やみつきむら)

『ウルフボーイ伝説』に登場する村。大神明の両親の故郷。母の遺言によって、大神明はこの村に引っ越し地元の中学校の3年に転入する。魔性の山と言われる遠吠山があり、村人は誰も近づかない。

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