雑居時代

雑居時代

主人公の女子高生・倉橋数子と、彼女と同居することになった三井家弓、安藤勉を中心に、周辺の人々や学校でおこるドタバタを描いたコメディ漫画。北海道の札幌を舞台としている。

正式名称
雑居時代
ふりがな
ざっきょじだい
作者
ジャンル
学園
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概要・あらすじ

女子高生・倉橋数子は、幼い頃から同居していた初恋の相手、おじの倉橋譲にふさわしい女性となるべく、品行方正、眉目秀麗、成績優秀との評価が得られるよう自宅でも猫をかぶって暮らしていた。しかし、譲の結婚と、その妻が同居することが決まると、それを嫌い、親戚の花取に頼まれた花取邸の留守番を引き受ける。

だが、そこに花取の知り合いという三井家弓安藤勉が転がり込んできた。この3人を中心に、周辺の人々や学校でおこるドタバタを描いていく。

登場人物・キャラクター

倉橋 数子 (くらはし かずこ)

啓明高校に通う女子高生。2年A組に所属し、委員長を務める。5歳の時に居候となったおじ・倉橋譲に一目惚れし、結婚するべく努力を重ね、両親の前でも眉目秀麗、才色兼備の優等生であることを貫いていた。譲の結婚が決まったことを機に、花取邸の留守居を引き受け、家を出る。 性格に二面性があり、外面は優しく上品な優等生であるものの、本質は「右の頬を打たれたら往復ビンタをして足蹴りで返すのが流儀」と言うほど気が強く、口が悪い。プライドも相当の高さだが、これを保つための努力を厭わない。父親は私立大学である経専大の教授で、学部長を務める。大学受験の際は北海道大学を希望した。

三井 家弓 (みつい かゆみ)

倉橋数子と同じ啓明高校に通う女子高生。2年D組に所属。漫画家志望で、少女漫画雑誌『少女ライフ』のデビュー予備軍として担当編集者がついている。しかし、漫画家になることを両親に反対されており、仕送りを最低限にまで減らされている。そのため、家賃が払えなくなり、知り合いの花取の家に転がり込んだところ、数子と同居することになった。 漫画家のアシスタントや自身の執筆作業のため、常に睡眠不足で授業中居眠りをしてしまい、度々職員室に呼び出されて説教を受けている。気が強く、数子とも気後れせず付き合っている。満別出身。両親は父母とも教師。弟が一人いる。

安藤 勉 (あんどう つとむ)

『雑居時代』の登場人物の男性。北海道大学医学部を目指し、浪人中。予備校に通うため札幌に出てきたものの、マヨネーズはキューピー、醤油はキッコーマン、バターはトラピスト、ジャムは余市果樹園、食器用洗剤はママローヤル、風呂用洗剤はパスピカ、食パンはローヤルブレッド、牛乳は町村牧場のものでなければならないなど、生活用品に関するブランド志向が強いため、予備校の寮の環境に耐えられずに飛び出し、父の親友である花取を頼って花取邸へやって来た。 花取の許可を得て倉橋数子や三井家弓と同居することになる。気は弱くはないものの、繊細な一面があり、同居する倉橋数子や家弓にはかなわず、言いなりになってしまうことも。 家事全般が得意でこだわりがあるため、花取邸の家事の多くは彼が取り仕切っている。親は村の出納係を兼ねた山林地主。美形なため、予備校に通う女性から人気がある。

山内 鉄馬 (やまうち てつま)

北斗学院大学に通う男性。同性愛者。理事長を務める祖父の顔を立てるため受けた北斗学院大学の入学試験の際、試験監督として来ていた倉橋譲に一目惚れ。本来、通うつもりのなかった北斗学院大学に入学し、倉橋譲の教え子となる。質問や勉強と称し、譲が居候する倉橋家を度々訪れている間に倉橋数子と知り合いになる。 譲を好きな人間同士ということもあり、数子とはなんとなく気が合い、お互いに本性を現して話せる仲となっている。財閥・山内グループの嫡男。美形でスマートな印象どおり、行動もスマートで無理強いさせるようなことはあまりしない。母は山内グループの出身で、父は日本画家。

紫村 清香 (しむら さやか)

北斗学院大学卒業生の女性。アマチュア劇団の四月舎に所属し、看板女優を務める。倉橋譲との結婚が決まったため、倉橋数子から嫌われている。肝の据わった性格をしており、数子より役者が一枚上。知り合いから頼まれ、食事の用意などをした関係から、漫画家・小早川聖子とは顔見知りの仲。

倉橋 譲 (くらはし ゆずる)

倉橋数子のおじの男性。北斗学院大学で専任講師を務めている。倉橋数子が5歳の頃、倉橋家の居候となって以来、数子の憧れの存在。好青年風の外見で、性格も穏やかで理知的なため、女性に好かれることが少なくない。山内鉄馬は出来の良い教え子として付き合っている。

花取 (かとり)

倉橋数子の親のいとこにあたる、めがねをかけた初老の男性。大学教授で、ヒドラの研究を専門としている。トロント大学に1年間、客員教授として呼ばれたため、自宅の留守番を倉橋数子に頼んだ。三井家弓とは近所のスーパーマーケットで買い物をしている最中に知り合った。 安藤勉の父の親友。数子に「ヒドラ狂いの学者バカ」と心の中で呼ばれるほどヒドラ研究に全てを捧げているため、世間の常識からは少し外れている部分がある。

大野 武彦 (おおの たけひこ)

倉橋数子と同じ啓明高校に通う男子高校生。生徒会長だったが、3年生のためすでに代替わりしている。数子とは委員会で知り合った。容姿、頭脳共に優れた文武両道の秀才。性格も良いため、人望も厚い。倉橋譲に声が似ているため、数子のお気に入り。

小島 陽子 (こじま ようこ)

安藤勉と同じ予備校に通う浪人中の女性。勉が好きで、花取邸に度々遊びに来ていたところ倉橋数子に嫌味を言われる。その際、口論に負けたことから数子に恥をかかされたと感じており、恨みを持っている。

加賀 健一 (かが けんいち)

安藤勉と同じ予備校に通う浪人中の男性。勉と同じ、国立医進コースを選択している。勉と仲が良く、大学の合格発表の日に勉が行方をくらました際は花取邸に電話をかけ、また花取邸に度々遊びにきたりしている。同性愛者で、山内鉄馬が通うホモ・ディスコ“ベラミ”の常連客でもある。

小早川 聖子 (こばやかわ せいこ)

『雑居時代』に登場する漫画家の女性。高校卒業後、バイトをしながら漫画を描き、デビュー。札幌の中心街に2LDKのマンションを購入し、仕事場兼自宅としている。仕事は和服で行っている。三井家弓曰く、北海道在住の若手漫画家の中では一番の売れっ子。食事を用意するアシスタントとして紫村清香に入ってもらった際、気があったことから、清香とは顔見知りの仲。 その伝で家弓や倉橋数子、安藤勉の仕事場見学を許可する。

小笠原 学 (おがさわら まなぶ)

紫村清香が所属するアマチュア劇団の四月舎の代表を務める男性。清香のことが好き。明るい性格だが真面目で思い込むタイプなため、ときに暴走することがある。

細川 克子 (ほそかわ かつこ)

倉橋数子と同じ啓明高校に通う女子高生。演劇部の副部長を務めている。演劇部廃部の危機を乗り越えるべく、部員を増やそうと、数子に舞台への出演依頼をする。脚本を描くことができ、数子を主役とした舞台「杲子の肖像」の脚本は彼女の手によるもの。真面目ではあるが、したたかで機転のきく一面もある。

場所

花取邸 (かとりてい)

倉橋数子、三井家弓、安藤勉が同居する家。本来は花取教授の持ち家だが、トロント大学に客員教授として1年間招かれたため、数子が留守番をお願いされている。大きく、豪華なお屋敷で、部屋数は3人がそれぞれ使い、まだ余るほど。その他、蔵書2万冊を数える書庫やヒドラを保管する冷蔵庫などがある。 住所は円山三番地。

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