僕

優等生の男子高校生が、ある日電車の中で痴漢行為を受けたことをきっかけに、後輩の女子から性的支配を受けることになる。家と父親に縛られた人生を送る男子高校生と、彼を下僕にしようとする謎多き女子高校生の関係、そして残酷な運命を描く。「ヤングアニマル増刊 嵐」2011年№6から2013年№1にかけて掲載された作品。

正式名称
ふりがな
ぼく
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概要・あらすじ

一流企業で重役を務める父親を持つ京極太郎は、厳しい家柄のため、半ば諦めながらも父親からの支配に苦しむ日々を送っていた。そんなある日、太郎は通学途中の電車内で痴漢行為を受ける。連日にわたり、次第にエスカレートしていく痴漢行為に憤った彼が相手を追うと、犯人は同じ学校の後輩である九条蛍であることが判明する。その後、太郎が帰宅途中に寄った喫茶店で友人とともに勉強をしていると、店員のミスにより水をかけられてしまう。

その店員が蛍であり、服を乾かすことを理由に、太郎を強引に人目のないスタッフルームへと連れて行くのだった。太郎はそこで蛍に性的な行為を強要され、屈辱を覚えながらも屈してしまう。蛍はその瞬間を写真に撮り、太郎を脅迫し始める。

これ以降、主従関係となった蛍と太郎は、さまざまな性的行為を通して関係を深めていく。

登場人物・キャラクター

京極 太郎 (きょうごく たろう)

成績優秀な高校3年生で、一流企業「安菱」の重役の一人息子。父親である京極誠之介の威厳の前に何も抗うことができず、人生そのものを支配されている。理屈で物事を捕らえる、論理的思考の持ち主。もともとは冷静沈着な性格だったが、通学途中の電車の中で九条蛍に痴漢行為を受けて以降、性的脅迫に屈してしまった屈辱感から、彼女に対しては冷静になることができない。 次第に精神を支配されるようになり、必死の抵抗を続けるが、同時に心の奥底で蛍を求めるようになっていく。

九条 蛍 (くじょう ほたる)

高校2年生の女子で、京極太郎の後輩。ある日の朝、通学電車の中で太郎に対して痴漢行為を働く。それ以降、何かと太郎に対して関わりを持つようになり、彼に性的な関係を強要。そして快楽に浸る太郎の写真を材料に脅迫し、主従関係を築くことに成功する。太郎の体を性的に支配することで、ついにはその精神をも支配していく。関西の公立中学校出身で、現在は一人暮らし。

烏丸 司 (からすま つかさ)

高校3年生の男子で、生徒会長を務めている。京極太郎や御池桜子と3人で行動をともにすることが多く、桜子に密かな想いを寄せている。太郎から依頼され、九条蛍の素性を探るため、同じ生徒会の会計を務める朱雀雪枝に、九条との接触を図るように頼む。

御池 桜子 (みいけ さくらこ)

高校3年生の女子で、京極太郎のクラスメイト。太郎とは中学生の頃から知り合いで、密かに想いを寄せている。烏丸司を含めた3人で行動をともにすることが多い。九条蛍から慕われており、御池桜子自身も茶道部の数少ない後輩として、蛍のことをかわいがっている。

京極 誠之介 (きょうごく せいのすけ)

京極太郎の父親で、一流企業「安菱」で重役を務めている。人生や仕事に関して強い信念を持っており、自分の考えに絶対的な自信を持つ。その圧倒的な威厳と存在感で太郎を支配している他、会社に関わるさまざまな人物から恐れられている存在。

藤森 翼 (ふじもり つばさ)

京極太郎の住む屋敷の使用人である藤森春子の息子。幼い頃から太郎とともに育ったため、太郎を慕い、尊敬している。太郎と九条蛍の関係を知り、蛍との関係を清算すべきと太郎を諭すが、逆に太郎から屈辱的な要求を受けることになる。蛍によって太郎が変わってしまったことを嘆き、太郎を蛍の魔の手から救い、守ろうと行動を起こす。

朱雀 雪枝 (すざく ゆきえ)

高校2年生の女子で、九条蛍のクラスメイト。生徒会の会計を務めており、会長の烏丸司に想いを寄せている。ある日、蛍がいじめを受けた際、先生に通報しようと持ちかけ、おせっかいでお人好しな少女を演じた。蛍が通報を拒否したため、代わりに自分と一緒に行動することを提案し、彼女に近づくことに成功する。これらはすべて、司からの指示によるもの。

藤森 春子 (ふじもり はるこ)

藤森翼の母親。京極家の家政婦を務めており、早くに亡くなった京極太郎の母親に代わり、彼を育ててきた。そのため、太郎にとっては事実上の母親的存在。太郎に対して良い恋愛経験を積むように促すも、結婚に関しては父親の考えに従うべきであるという考えを太郎に伝える。

九条 (くじょう)

九条蛍の育ての父親。妻とともに蛍を育てていたが、ほどなくして妻とは離婚。蛍と2人だけの生活を始める。妻がいなくなってから、まだ小学校低学年だった蛍に対して必要以上の接触を求め、体を触るなどの性的虐待をするようになる。

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