Flowers

Flowers

薬、同性愛、異性装飾、売春など、違法行為に手を染めつつ、差別されながらも懸命に生きる大都市の少年少女を描く。セリフや説明のト書きが少なく、心情的な情景が多い難解な作品になっている。1999年に1巻が発売されたが、連載は中断。後に発行された未収録エピソードを収録した増補改訂版には、巻数が表記されていない。

正式名称
Flowers
ふりがな
ふらわーず
作者
ジャンル
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概要・あらすじ

暴力を振るう同性愛好者の、女装趣味で売春少年の松原音入、自分の時間を役立ててくれる人に切り売りする白髪の少女えりか。3人は同じ都市の中で、同じ時間内を生きている。時に殺し屋に追われ、居る場所を追い出されても、彼らは生き続けていくしかない。その生き様が5つのエピソードで綴られる。

登場人物・キャラクター

(ふゆ)

『Flowers』に登場する主人公格のキャラクター。都市のアンダーサイドで暴力を売って生きている少年。「見鬼」という特殊能力の持ち主で、相手の動きの一手先を予測することができる。同性愛好者。松原音入が上客に粗相をした落とし前をつけるために、音入に私刑を入れている。

(あずま)

冬の現在の恋人。弁天と竜の入れ墨を背負った暴力団構成員。冬を狙う殺し屋がいるのを知り、中国系の顔役、王大人と繋ぎを取ろうとする。しかし間に合わず、殺し屋から冬を守ろうとして死亡している。

松原 音入 (まつばら ねいる)

『Flowers』に登場する主人公格のキャラクター。絵の専門学校に通う学生。体つきは華奢で、眼鏡をかけている美少年。女装癖があり、男相手にデリヘルで売春を行っている。売春時はキャンディと名乗る。思ったところに自在に弾を当てられる、驚異的な銃の腕前を持つ。

えりか

『Flowers』に登場する主人公格のキャラクター。売春婦の母親に育てられた16歳の女子高生。ヌード写真やデッサンのモデル、AVへの出演、援助交際などで稼いでいる。義父に犯されそうになり、ナイフで刺殺。その時のショックで髪の色が抜けてしまった。死人が見える描写があるが、本人の特殊能力か心象風景なのかは不明。

FLOWERS店員 (ふらわーずてんいん)

『Flowers』に登場する松原音入が通う女性服ブティックFLOWERSの店員。ワンレンロングの眼鏡をかけた女性で、壊れたマネキンを音入に譲り渡している。

根本 (ねもと)

松原音入のいたオカマのデリヘルクラブでVIP会員だった中年男。暴力的で一方的なプレイを好み、勝手に出してしまった音入に激高し、殴る蹴るの暴力を加える。音入にモデルガンで目を撃たれ、のたうち回っている間に逃げられてしまう。

音入の友人 (ねいるのゆうじん)

松原音入と同じデリヘルで働いていたオカマ。店を追い出された音入を心配しつつも、気に入らない客の袴田を押し付けるべく呼び出した。

先生 (せんせい)

冬の掛かり付けの医者。テンガロンハットに拍車付きのブーツ、ミニパンツにへそ出しノースリーブというカウガールの姿をしている。この服装に関しては、治療の一環で「ヒポコンドリー体験患者に対する 生理カテコールアミン増減療法 第一段階服装性倒錯置換」だという。

袴田 (はかまだ)

安アパートに住み、介護保険を受けて暮らす老人。元はヤクザ者で、左肩から背中にかけて大きな刀傷がある。ホモではないのだが、何故かオカマのデリヘルを呼び、口で性処理させることを好む。友人の代理でやって来た松原音入のことが気に入り、隠し持っていた本物の銃を譲り渡している。

自称リトアニア人のオバサン (じしょうりとあにあじんのおばさん)

袴田の隣に住む、カタコトの日本語で話すおばさん。体の自由がきかない袴田の世話をしている。金のためなら売春することも厭わないのだが、袴田が女性を相手にしないことを不満に思っている。現在、性病の治療中。

その他キーワード

キャンディ

『Flowers』の中で、ブティックFLOWERSに飾られていた女性型マネキン。コンピューターで制御され、何パターンかの動きとセリフを言う機能が付いている。松原音入はこのマネキンを引き取り、キャンディと名付けた。また股間部分が空虚であることに気づき、そこにえりかから型どりした性器のフェイクをはめ込もうと模索している。

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