夢幻の如く

夢幻の如く

戦国時代の三英傑のひとり織田信長を主人公に、多くの実在人物の生涯と史実とを重ね合わせたパラレルワールド的な作品。本能寺の変から天下統一まで物語の舞台は日本国内だが、海外に進出後は最終的にヨーロッパまで到達する。

正式名称
夢幻の如く
ふりがな
ゆめまぼろしのごとく
作者
ジャンル
戦国
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概要・あらすじ

時は天正十年六月二日。天下統一を目前にした織田信長は、京都四条の本能寺で明智光秀の謀反に倒れた。しかし、不思議な光に命を救われた信長は天に課せられた己の使命を悟り、家臣の羽柴秀吉に天下を取らせたあと、自らは海を越え世界統一を成そうとする。

登場人物・キャラクター

織田 信長 (おだ のぶなが)

本能寺で自害する寸前に不思議な光に命を救われる。以後は羽柴秀吉の天下取りに力を貸し、自らは世界を統一するために身分を隠して天地夢ノ助と名乗る。しかし、兵を率いて海を渡ろうとする矢先に徳川家康に裏切られ、かろうじて脱出するも嵐に遭って船団を失い、家臣たちとはぐれて金国に漂着する。 そこで遭遇した女真族の族長ヌルハチを心酔させたのち、次に向かったモンゴルでは太祖チンギス・ハーンの復活と認められ大ハーンとなる。その後、ロシアのイワン雷帝を打ち破った信長は、最後の敵である全ヨーロッパ連合軍との決戦を前に、世界統一の礎となるため自ら凶弾に倒れる道を選んだ。

森 蘭丸 (もり らんまる)

織田信長の小姓で非常に真面目な性格。本能寺の変のさなか不思議な光に命を救われる。以後は常に信長に付き従い、モンゴル人の少女セルゲイと結婚して子供を授かる。その後、許しを得て一時的に信長のもとを離れるが、最後は家族を捨て、死の淵から生還した信長とともに世界に唯一残された未開の地であるアメリカ大陸に渡る。

羽柴 秀吉 (はしば ひでよし)

本能寺の変の首謀者明智光秀を討ち取って織田信長の後継者の座を手に入れ、その存命を知るや人知れず亡き者にしようと画策する。しかし、己の器の大きさが信長には到底及ばないことを知り、西国の統治を任された後は忠実な家臣となり付き従う。家康の裏切りにより大坂城を失って金国に漂着するも、ヨーロッパへの遠征前に夢暴丸と共に日の本に帰国し、信長軍の圧倒的な兵力で家康を降伏させる。

徳川 家康 (とくがわ いえやす)

織田信長が海外に進出する際に東国の統治を任されたが、機を見て裏切り日の本の単独統治に成功。後に征夷大将軍に任じられて江戸幕府を開く。信長の実子である夢暴丸を恐れ、その母である月奈を江戸城に幽閉するも、成長した夢暴丸と秀吉が率いる大艦隊の猛攻撃を受けて降伏。 以後は信長の命により世界統一に付き従う。

柴田 勝家 (しばたか ついえ)

織田家筆頭家老で、羽柴秀吉とは犬猿の仲。越前北ノ庄城を居城とし、賤ヶ岳の戦いで秀吉に敗れるが、死した後に織田信長の海外遠征に加わる。

明智 光秀 (あけち みつひで)

織田家家老として重職にあったが、織田信長が朝廷を廃す肚だと知って本能寺で謀反を起こす。山崎の合戦で羽柴秀吉に敗れ歴史の表舞台から姿を消すも、徳川家康に命を救われ出家して天海と名を変えた。信長の存命を知った後は服部半蔵の制止も聞かず命をつけ狙い、家康により柳生石舟斎と共に諜者として海外に派遣される。

カブラル

キリスト教を布教するため日本に来たイスパニアの宣教師で、熱田城で織田信長に謁見した際にその世界制覇の野望と実力を知って危険視する。朝廷を重んずる明智光秀を焚き付けて本能寺の変を起こさせるも失敗し、信長が海外に進出する前にヨーロッパ連合艦隊で制圧するよう本国に要請する。

黒田 官兵衛 (くろだ かんべえ)

羽柴秀吉の軍師で、あらゆる謀略に長けている。本能寺の変を生き延びた織田信長の暗殺を謀ったが、船上で嵐に飲まれた家臣を思いやる信長の姿を見て考えを改め、以後は信長軍のために尽力する。

ヌルハチ

女真族の族長だが、その容姿は若い頃の織田信長に酷似している。信長の器の大きさに心服して忠誠を誓い、その命により明を滅ぼして清の皇帝に即位する。ヨーロッパ制圧後は世界統一軍の初代総司令官となる。

織田 夢暴丸 (おだ むぼうまる)

伊賀のくノ一月奈を母に持つ織田信長の実子。伊賀の里で野に育ち、常人離れした信長の血を色濃く受け継いでいる。江戸城に捕われた月奈を救出しようとするが失敗し、父に会うため真田幸村に連れられて海を渡る。モンゴルで信長と対面し、親子の絆を深めて父の右腕となる。 その後、月奈を奪還するために大艦隊で江戸城を攻め、徳川家康を降伏させる。信長が死んだと思われた後は、信長軍の総司令官となり、全ヨーロッパ連合軍を降伏させて世界統一を成し遂げた。

真田 幸村 (さなだ ゆきむら)

羽柴秀吉の家臣である信濃の大名真田昌幸の次男。父の命により夢暴丸を連れて大陸に渡り、信長軍と合流した後は織田信長の世界統一に尽力する。

イワンヴァシリィ

前ロシア皇帝で、四年前に死んだと思われていたが復活。全世界の半分以上の金銀が眠るチンギス・ハーンの墓を求めて大軍でモンゴルに侵攻する。残虐かつ冷酷な性格で、麾下の兵士たちを恐怖で絶対服従させていたが、織田信長との対決に敗れたことで恐怖の呪縛から解かれた部下に見捨てられる。 最期は部下が放った槍に胸を貫かれて死亡。

月奈 (つきな)

伊賀忍軍の頭領服部半蔵の妹で、夢暴丸の母。天正の伊賀攻めで一族を殺され織田信長に恨みを抱くも、不本意ながら夜伽の相手をして夢暴丸を産む。その秘密を柳生石舟斎に暴かれ、信長の血を恐れる徳川家康の命令で江戸城に幽閉される。

集団・組織

信長軍 (のぶながぐん)

『夢幻の如く』に登場する組織で、織田信長を総司令官とする世界統一のための軍勢。平定した地の軍勢は全て解体されて信長軍に組み込まれるため、世界統一が進むほど軍勢の規模も大きくなる。全ヨーロッパ連合軍との決戦前には、一千万の大軍に膨れ上がっていた。これと区別して、信長がかつて天下統一のために組織した軍勢を織田軍と呼ぶ。

全ヨーロッパ連合軍 (ぜんよーろっぱれんごうぐん)

『夢幻の如く』に登場する組織。世界統一を着々と進める信長軍に対抗するため、フランス国王アンリ四世の呼びかけで結成された、ヨーロッパ各国の全兵力を結集した軍勢。当初、イギリス女王エリザベス一世とイスパニア国王フェリペ二世は連合に非協力的だったが、地中海での最終決戦を前に全てのしがらみを捨て一致団結する。

場所

モンゴル

『夢幻の如く』に登場する国家。かつてチンギス・ハーンによって、北はロシアから西はペルシャまで領する巨大な帝国が築かれるも、明に敗れた後は小さな部族に分かれて国家としての勢力を失っている。しかし、太祖チンギス・ハーンの復活伝説は今も部族に語り継がれており、真の後継者が現れるとき全てのモンゴル兵が付き従うという。 なお、チンギス・ハーンの墓には全世界の半分以上を占める金銀が隠されており、後継者と認められれば巨大な富を手にすることになる。

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