トリコ

トリコ

美食が世界的流行となっている時代を舞台に、食材を狩る美食屋のトリコと料理人の小松が様々な食材を求め、冒険を繰り広げるさまを描く。「グルメ」をテーマにしたバトル漫画。作中に登場する食材は、読者から応募されたものを採用している。

正式名称
トリコ
ふりがな
とりこ
作者
ジャンル
グルメ
 
料理人
 
バトル
関連商品
Amazon 楽天

世界観

異世界の「地球」が舞台。作中世界は「グルメ時代」を迎えており、「美食」の価値観が世界を支配する、戦争のない時代が約500年間つづいている。グルメ時代は「美食神」アカシアが「GOD」という食材を発見し、「GOD」の力でグルメ戦争を終結させたことにはじまり、国連の一機関から独立した「IGO」(国際グルメ機関)が事実上、管理することで継続していた。

主人公である「美食屋」・トリコに、ココ、サリー、ゼブラを加えた「美食四天王」や、トリコのコンビとなる「料理人」・小松はこのIGOに所属している。

グルメ時代においては、依頼を受けて貴重なグルメ食材を調達する美食屋料理人は社会の注目の的であり、彼らは自分の「人生のフルコース」の完成を目標に、未知の食材を求めたり、歴史上の偉人たちの「フルコース」を味わおうとしている。なかでも、「美食神」アカシアのフルコースメニューへの関心は高いが、その内容はメインディッシュが「GOD」である以外は秘密が多い。

IGO」に敵対する闇の組織「美食會」や第三勢力とされる「NEO」もこのGODの獲得や世の中の食材の独占または管理を目指しており、グルメ日食でGODが出現したとき、この対立などから再びグルメ戦争が勃発するのではないかと危惧されている。

作品が描かれた背景

本作の連載が始まった2008年は、前年に第2回を迎えた『B-1グランプリ』が入場者数25万人(第1回は1.7万人)を超え、いわゆるB級グルメに注目が集まったり(第2回のグランプリは富士宮やきそば)、2007年末に発生した「中国製冷凍ギョーザ事件」の影響で“食の安全”が強く意識されるようになるなど、社会の「食」への意識が高まっていた。

また、アメリカの雑誌『Food&Wine』が選ぶ「世界のグルメな都市」2008年~2009年で、東京が2年連続で首位になったことが話題になるなど、「グルメ」の話題が多い時期だったといえる。

本作の前身となるトリコ読み切り作品が発表された2002年の前年9月には「アメリカ同時多発テロ事件」と同時期に日本国内初の狂牛病(BSE)に感染した牛が発見され、ユーキャンの流行語大賞トップテンに狂牛病が入っている。同年の流行語大賞は2001年4月に首相となった小泉純一郎が所信表明演説で用いた「米百俵」などで、用いられる意図や意味は異なるが「食」に関わる文字がニュースを飾っていた。

作品構成

主人公である美食屋トリコ料理人小松を中心に二人の出会いから基本的に時系列でストーリーが構成されている。2015年9月時点では、大きく第1章「人間界編」と第2章「グルメ界編」に別れている。連載開始(2008年)から「週刊少年ジャンプ」2014年6・7号までが「人間界」編で、同10号からが「グルメ界編」となっており、単行本では第1巻から第29巻が「人間界」編で、第30巻以降が「グルメ界編」となる。

各話は「グルメ<通し番号>」で表される。グルメ食材等によって「Menu<通し番号>「<食材・料理の固有名称等>」でもテーマ別に章分けされているが、「Menu」の付かないエピソードも存在する。

あらすじ

世は美食が世界を動かすほどの流行となっているグルメ時代。そこには様々な食材を捕獲する美食屋という職業が存在していた。ある日五つ星レストランの料理人小松食材捕獲を美食屋トリコに依頼。トリコは自分の人生のフルコースを決めるため生涯をかけて様々な食材を探しており、その姿にほれ込んだ小松は彼と行動を共にすることになる。二人はトリコの盟友、美食四天王と食材を求める冒険の中、世界中の食材の独占を狙う組織美食會と衝突。やがて正式にコンビを組み、さらなる美食を探すため未知の領域であるグルメ界へと足を踏み入れていく。

長編内の各ストーリーは以下を参照。なお、一部には「Menu」の付かないエピソードも存在している。

人間界編

「アイスヘル」まで(Menu 1~Menu 6)

小松IGO事務局長の命を受けて、ガララワニの捕獲を依頼するためにトリコと出会い、二人は行動を共にするようになる。その後、IGOのビオトープにある虹の実の採取に向かい、絆を深める。

二人は、自らが食すために深海の珍味フグ鯨を求めてグルメフォーチュンに向かう際、美食四天王のひとりココに会い、フグ鯨の捕獲に成功するが、生物ではない謎の存在(美食會の有する新型GTロボ)に遭遇し、IGO美食會が動き始めたことを察知する。

トリコは、古代の食宝リーガルマンモスの捕獲やBBコーンの獲得に際し、美食會のメンバーたちと遭遇して戦いを繰り広げ、センチュリースープの採取にあたって、極地アイスヘルで腕を失うほどの激闘を繰り広げる。

「Barメリア」まで(Menu 7~Menu 9)

回復したトリコIGO会長の一龍に会い、数年内に「GOD」が現れるという情報と「美食神」アカシアの三人の弟子について話を聞く。一龍は、トリコ小松とコンビを組むことを勧め、オゾン草などを取りに行く依頼をし、リストを託す。

その中、小松が愛用する包丁が壊れ、トリコ一龍から依頼された食材リストにあった「メルクの星屑」が有名な研ぎ師メルクに由来するものと考え、この採取と包丁の修理をかねて岩山「メルクマウンテン」に向かう。そこで出会った初代メルクにメロウコーラの獲得を急ぐようアドバイスされ、トリコ小松は、美食屋天王の一人ゼブラの力を借りようとグルメ刑務所に立ち寄る。

「食林寺」まで(Menu 10~Menu 18)

トリコ小松は、さまざまな食材を入手しながら腕を上げていく。シャボン玉でできた果実「シャボンフルーツ」を求めて食林寺を探すトリコ小松は、途中で伝説の十星料亭「雲隠れ割烹」にたどり着き、美食人間国宝の珍鎮々に出会うが、そこで意外な敵からの襲撃を受けることになる。

「第18関所」まで(Menu 19)

グルメ界に眠る怪物「四獣」、マウントタートル、インバイトデス、牙王、キングオクトパスコングが人間界に進撃してくる。IGO会長の一龍から命を受け、トリコココサニーゼブラの美食四天王がこれを迎え撃つ。

そして、クッキングフェスが幕を開ける。

グルメ界編(Menu 1~Menu 3)

トリコココサニーゼブラの美食四天王と料理人・小松はついにグルメ界へと歩を進める。手始めに一行はエリア8にあるといわれるアカシアのサラダ・「エア」を捜索を開始し、さらには、攻撃を受け重傷を負った小松の命を救うため、エリア7に眠るアカシアのスープ・「ペア」や、エリア8にあるといわれる「魚宝」アナザを手に入れるため奮闘することになる。

特殊背景

トリコたちの住む地球は直径が22万kmあって、現実の地球(約1.3万km)よりかなり大きい。この世界は人間の生活圏である「人間界」と広大で「食の楽園」と呼ばれた「グルメ界」とに二分されており、世界地図で見ると、中央に人間界が位置し、その周囲をグルメ界が取り囲んでいる形となっている。

このような「地球」が舞台となるが、重さ、長さといった単位や金銭感覚等は現実と同じか、かなり近いものであると推測される。作中で説明される科学知識や雑学には実在するものが多い。

しかし、登場するグルメ食材(動植物)や先端技術等はほとんどが架空のもので、読者からの投稿作品がグルメ食材(動植物)として掲載されていることも本作の特徴となっている。投稿作品は単行本でも、コマ外に投稿者の住所氏名(またはペンネーム)が掲載されているので確認できる。

メディアミックス

トリコのTVアニメ

2011年4月3日から2014年3月30日までフジテレビ系で、原作の「人間界編」までがアニメ化され、放映された。放映時間は朝9時00分から9時30分までだった。

アニメ版のオリジナルキャラクター・ティナが登場するなど、原作とは相違点がある。ティナはグルメTVの番組『グルメニュース』の新米女性レポーターで、全体の司会進行的な役回りを務めている。

また、グルメ食材となる動植物(獣類等)が切り刻まれるような残酷シーンのほとんどはカットされるか変更されており、セリフも同様に残酷なものや暴言等が変更されている。

読者投稿のグルメ食材(動植物)は当初はアニメオリジナルのものと差し替えられていたが、アイスヘル以降は読者投稿作品が多くを占めるようになった。

毎年4月上旬に、『ONE PIECE』とのコラボレーションTVスペシャル版が放映されていた。2013年は、これに『ドラゴンボールZ』も加わっている(放映日は2011年4月3日、2012年4月8日、2013年4月7日)。

映画

2011年3月19日に第1作『トリコ 3D 開幕!グルメアドベンチャー!!』が公開された(『ONE PIECE 3D 麦わらチェイス』と同時上映)。原作は、「週刊少年ジャンプ」2007年52号に掲載された読み切り作品(単行本『トリコ外伝』に収録)。3D作であるが、本作は2Dアニメを3Dに変換したもの。2011年3月11日の東日本大震災の影響で舞台挨拶等は行われなかったが、映画観客動員ランキング(興行通信社調べ)では初登場第7位となった。DVDとBlu-rayが2011年7月20日に発売されている。

2013年7月27日には、単独公開となる第2作『劇場版トリコ美食神の超食宝』が「週刊少年ジャンプ」創刊45周年記念作品として公開され、映画観客動員ランキング (興行通信社調べ)で初登場第8位となった。同日に公開された『劇場版 銀魂 完結篇 万事屋よ永遠なれ』から坂田銀時、志村新八、神楽がカメオ出演し、一部で話題となった。

トリコの小説

映画『劇場版 トリコ 開幕!グルメアドベンチャー!!』を作家・久麻當郎が小説化し、2011年3月にジャンプジェイブックスから発行されている。

2011年10月から、脚本家・村山功がトリコ原作を小松の視点で小説化したシリーズが集英社みらい文庫から刊行されている。映画『劇場版 トリコ 美食神の超食宝』も村山功によって小説化され、2013年7月29日に発売された。

ゲーム

トリコは数多くゲーム化されている。

2011年にPlayStation Portable(PSP)用の『トリコ グルメサバイバル!』シリーズ第1作が発売されたのを皮切りに、ニンテンドー3DS用『トリコ グルメモンスターズ!』、『トリコ グルメガバトル!』、『トリコ アルティメットサバイバル』などがリリースされている。ジャンルは育成RPGや対戦アクションなど多岐にわたる。Yahoo!モバゲー提供のSNSゲームとして『トリコ 爆食グルメバトル!』も公開されていた。

カードゲーム筐体データカードダス用のゲームやバンダイからトレーディングカードゲームとしても発売され、携帯型ゲーム機も2011年、2012年に発売されている。

スピンオフ

『最強ジャンプ』誌にスピンオフ作品『グルメ学園トリコ』が掲載されている。作者は水元あきつぐ。トリコの世界観を学園モノに置き換えたギャグマンガである。単行本の第1巻には原作者・島袋光年から応援イラストとメッセージが寄せられている。

VOMIC

集英社ヴォイスコミック「VOMIC」で2009年4月・10月・2010年8月にジャンプ専門情報番組『サキよみ ジャンBANG!』として放送された。VOMICとは、マンガに画像効果を加えて、さらに声優が音声を入れた動画のこと。トリコ全12話がVOMIC公式サイトで2009年5月から2011年2月まで配信された。

コラボレーション作品

尾田栄一郎の作品『ONE PIECE』とのコラボレーション作『実食! 悪魔の実!!』が2011年17号に掲載され、『トリコ グルメハンティングブック』に収録されている。

読者投稿

トリコには、読者からの投稿作品がグルメ食材(動植物)として掲載される。この投稿作品は、ダジャレなどが多く見られるが、中にはパロディ的なものも見られる。

作家情報

島袋光年:1997年に『世紀末リーダー伝たけし!』の連載を「週刊少年ジャンプ」で開始し、大人気となる。同作品で2001年に第46回小学館漫画賞児童部門を受賞している。2002年に事件を起こして逮捕され、同年10月に横浜地方裁判所により懲役2年・執行猶予4年の判決を受け、活動を一時休止した。2004年に復帰。

漫画家の佐々木健、西公平は元アシスタントである。

登場人物・キャラクター

トリコ

美食屋四天王の一員。2mを超す長身で超人的身体能力を持つ。世界に存在する30万種類の食材のうち、約6000種類を発見したと言われているカリスマ美食家。食材として動物を狩るが、無益な殺生は好まず、食す時には感謝の念を込めて「いただきます」を言うことを欠かさない。異常な食欲を持ち、最大食事量は1日8t以上。 また、嗅覚にも優れており、人間の1万倍以上の嗅覚である警察犬を上回るほどである。人生のフルコースとなる食材を見つけることを目標とし、モットーは「『思い立ったが吉日』ならその日以降は全て凶日」。必殺技は、右手・右足から斬撃を繰り出す「ナイフ」、左手で繰り出す貫通力に優れた「フォーク」、連続してパンチを打ち付ける「釘パンチ」など。

小松 (こまつ)

五つ星のホテルグルメの料理長。食材捕獲を依頼したトリコに惹かれ、行動を共にすることとなる。はじめは腕はいいが平凡な料理人であったが、トリコとの食材探しの冒険の中で成長、トリコと正式にコンビを組む。その後も新しい食材や調理法の発見といった功績が認められ、IGOが定めた世界料理人ランキング88位にランクインする。 食材の声を聞く才能と、食材に愛される食運の持ち主。また、純粋に美食を追い求めるひたむきな姿勢と朗らかな人柄から、誰からも愛される人物である。

ココ

美食屋四天王の一員。超視力の持ち主で、可視範囲を調整することで紫外線や赤外線を目視する。さらに、生物から発せられる電磁波を感知し相手の体調などを見極めることができ、この能力を生かした占いは97%の的中率を誇っている。また、免疫力に優れ500種類以上の毒に対する抗体を持つ。だが、様々な毒を接種したせいで自身も毒人間となってしまっており、第一種危険生物に指定されている。 穏やかな性格だが、毒人間ゆえか毒舌である。必殺技は体内の毒を排出し剣のように扱う「ポイズンソード」、指先から毒を飛ばす「ポイズンドレッシング」など。

サニー

美食屋四天王の一員。カラフルな長髪の美青年で、単語を短縮して話す独特の話し方が特徴。20万本を超す髪の先端には自在に操れる触覚が備わり、生物の状態を判断するセンサーとして用いている。触覚は髪の毛の色によって違う、冷点・温点・圧点・痛点の4つの感覚点を持ち、精密な動作が可能。また、1本あたりの張力は約250kgを超え、戦闘や移動にも用いられる。 「美しさ」に非常にこだわる性格であり、食事や戦闘などは独自の美意識を元に行われる。そのこだわりゆえ、2941種もの嫌いな食べ物がある偏食家。必殺技は触覚で相手の攻撃をはね返す「フライ返し」、触覚を張り巡らし範囲内のものを調理する「サニーゾーン」など。

ゼブラ

美食屋四天王の一員。左の口角から頬までに裂けたような傷がある大男。約120㎞先まで届く声を出す声量と、70㎞先の心拍数を聞き分ける聴力を持ち、「音」を武器として戦う。喉から発せられる音波は、反響で周囲を探査するソナーや、衝撃波や振動での攻撃に用いられる。当初は26種類の動物を絶滅させた罪で投獄されていたが、トリコの依頼で条件付きで釈放される。 傲慢かつ好戦的な性格で「調子に乗ってる」ものが大嫌いである。そんな自分を「環境」と見なし周囲の人間に「俺という環境に適用しろ」と強要する。必殺技は衝撃と音波を浴びせるボイスミサイル、大気に反響させた音を降り注がせるサンダーノイズなど。

テリークロス

『トリコ』に登場する狼。絶滅したと言われている最大最強の狼バトルウルフを、DNAからクローン培養し復元させた1匹を母に持つ。出産後すぐにGTロボに殺された母親の仇を討ったトリコに懐き、以降行動を共にする。古代の王者と呼ばれたバトルウルフの資質を受け継いでおり高い戦闘力を秘めている。

(りん)

IGO専属の猛獣使いで、第1ビオトープに勤務。サニーの妹。動植物から抽出したフェロモンからなる様々な香料を使い、猛獣を操る。トリコに思いを寄せており、若干異様な執着を見せる。

節乃 (せつの)

世界に4人しかいない美食人間国宝の一人で、IGOが定めた世界料理人ランキング2位の料理人。普段は節乃食堂を切り盛りしている。高齢だが戦闘力は高く、気圧を操る能力を持つ。かつては次郎とコンビを組んでいた。

一龍 (いちりゅう)

グルメ時代の組織IGOの会長で、美食神・アカシアの一番弟子。トリコら美食屋四天王を幼少期から鍛え上げており、親のような存在。かなりの高齢だが、身体能力は衰えておらず、トリコを子供扱いするなど、高い戦闘力を誇る。

マンサム

グルメ時代の組織IGOの開発局長兼グルメ研究所所長で、会長・副会長に次ぐ実力者。トリコら美食屋四天王とは古くからの付き合い。自分の名前を呼ばれるたびに「ハンサム?」と聞き間違えるのが定番のやり取りとなっている。

次郎 (じろう)

美食神・アカシアの二番弟子。本名は二狼。生物の神経細胞に刺激を与え行動不能にするノッキングの名手であり、あらゆる動物のノッキング方法を知ると言われている。現在は美食屋を引退しているが、未だ実力は衰えていない。再生屋の鉄平の師匠でもある。

鉄平 (てっぺい)

次郎の血を引くフリーの再生屋。再生術だけではなく捕獲術も体得し戦闘力は高く、ゼブラを逮捕したこともある。「口は災いのもと」をモットーとし無口になることがあるが、実はお喋りである。

GTロボ

『トリコ』に登場するロボット。操縦は操縦者の動きを正確にトレースするモーションセンサー付きのスーツによって行われ、遅延はわずか1/1000秒。また、五感の伝達能力も備わっている。本来は危険地帯の調査用に開発されたものだが、美食會は独自の改造を施し、戦闘用として使用している。

グリンパーチ

美食會の副料理長。腕を4本持つが、2本は倒した相手から奪ったものである。高い肺活量を活かした、超巨大なストローが武器。ストローを突き刺し、生物を吸い食らうほか、溜めた空気を圧縮し発射する技を持つ。

トミーロッド

美食會の副料理長。体内に無数の寄生昆虫の卵を宿しており、食道で孵化させ口から放ち武器とする。また、拘束具を外すと筋骨隆々の体格となり、昆虫抜きの戦闘力も高い。殺しを楽しむ残忍かつ冷酷な性格。

スタージュン

美食會の副料理長。シバの兜という仮面で顔を隠しているが、素顔は美形。傍若無人な者が多い美食會の中では数少ない正々堂々とした戦いにこだわる武人。手のひらや身体から数千度の高熱を発する能力を持ち、炎を自在に操ることが出来る。また、焼くことと斬ることを両立させる剣型の包丁・「バーナーナイフ」を武器に持つ。

三虎 (みどら)

美食會のボスで、美食神・アカシアの三番弟子。伝説の食材GODを手にし、世界中の食材の独占を目的としている。自在に伸びる「舌」であらゆるものを一瞬で食らい尽くす能力を持つ。

ブランチ

IGOが定めた世界料理人ランキング3位の料理人。グルメ界の中の妖食界にある怪奇食堂天狗の城のシェフ。「天狗のブランチ」の異名を持ち、その名の通り高い鼻に高下駄と天狗のような出で立ちである。「料理人の不良代表」と言われるほど素行は悪いが、料理に関しては真摯である。 また、電撃を操る能力を持ち、戦闘力も高い。

ジョア

「新たなる食の理想郷(ユートピア)」を目標とする新興勢力NEOのリーダー。元ジダル王国国王専属料理人で、闇の料理人。美食神アカシアのコンビであった料理人フローゼの包丁「シンデレラ」を持ち、これを使い他者を洗脳し、自分の支配下に置く能力を持つ。

アカシア

伝説の食材「GOD」を発見し、世界に広めることで1世紀以上続いた戦争を止め、グルメ時代到来のきっかけを作った、美食神。晩年には万能細胞グルメ細胞を発見した。IGO会長一龍、次郎、美食會ボスの三虎の師匠でもある。

集団・組織

IGO (あいじーおー)

『トリコ』に登場する組織。正式名称は「国際グルメ機構」。現会長は一龍。野生動物の捕獲レベルの制定、食材の市場価格の決定や、食材を乱獲する犯罪者の逮捕など、グルメ時代の秩序を守る組織。加盟国360を数える世界最大の機関である。

美食會 (びしょくかい)

『トリコ』に登場する組織。ボスは三虎。世界の食材の独占を目的とし、そのためには手段を選ばない過激な組織。最終的な目標は伝説の食材GODを手に入れ、美食神アカシアのフルコースを再現することである。

場所

グルメ界

『トリコ』に登場する地域。『トリコ』の世界の7割を占める、広大な未開拓地域。未知の食材の宝庫とされているが、捕獲レベル測定不能の猛獣が生息し、人知を超えた自然現象が起こる危険地域。そのため、入界はIGOにより厳重に管理されている。

その他キーワード

食材

『トリコ』に登場する食物の総称。作中では架空の動植物が食材となっており、一部は読者からのアイデアが採用されている。IGOによって捕獲レベルが定められており、捕獲が困難なほどレベルが高くなる。また、一部の食材は決まった手順で調理しないと食せないものがあり、これは特殊調理食材と呼ばれる。

グルメ細胞

『トリコ』に登場する細胞。美食神アカシアが発見した万能細胞。この細胞を取り込んだ生物は旨味が増すうえ、美味しいものを食べれば細胞が進化するという特徴を持つ。そのため、IGOは食材の品種改良にこの細胞を利用している。また、人体にも移植することが可能で、適応すれば超人的身体能力を手にすることが出来る。ただし、拒絶反応が起これば死亡してしまう。 トリコは生まれつきこの細胞を持っている。

GOD

『トリコ』に登場する食材。美食神アカシアが発見した食材で、彼の人生のフルコースのメインディッシュ。数百年に一度のグルメ日食の日に活動すると言われている。トリコもこのGODを自分の人生のフルコースに組み込むことを目標としている。

釘パンチ

『トリコ』に登場する必殺技。パンチを連続で打ち付ける、主人公トリコの必殺技。拡散型と集中型の2種類あり、ブレなく同じ位置に打ち込む集中型は威力が高いが、腕への負担が大きい。トリコの成長とともにパワーアップし、連射できる回数が増え、両手でも打てるようになっていく。

美食屋

『トリコ』に登場する職業。世界各地を旅し、猛獣や危険な環境に生息する動植物を捕獲し食材とする職業。高い戦闘力と生物に関する知識が求められる美食屋はグルメ時代に欠かせない職業であり、人々の尊敬を集めている。一流の美食屋は料理人とコンビを組むことが多い。

料理人

『トリコ』に登場する職業。美食を至上とするグルメ時代において、食材を美味しく調理する料理人は最も重要な職業である。IGOによってランク付けされており、新食材やレシピの発見など、グルメ文化に貢献した実績が認められるとランクが上昇する。高ランクの料理人は美食屋に引けを取らない戦闘力を持つものも多い。

再生屋

『トリコ』に登場する職業。絶滅危惧食材の調査保護や、密漁など違法な食取引の取り締まりを行う、食材の保護者。希少な動植物を使い人間を治療する技術も持つ。

アニメ

トリコ

世界中で美食が流行する「グルメ時代」では、伝説の食材を調達するプロ「美食屋」たちが活躍していた。中でもカリスマと呼ばれる美食屋が、主人公のトリコ。彼は入手困難と言われる食材を次々に手に入れ、幻の食材「... 関連ページ:トリコ

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