夕空のクライフイズム

夕空のクライフイズム

ドリブルしか取り柄の無い高校サッカー部員の今中一輝が、勝利よりも美しく戦うことの大切さを説く「クライフイズム」の提唱者と出会い、自身のプレイスタイルを獲得していく物語。

正式名称
夕空のクライフイズム
ふりがな
ゆうぞらのくらいふいずむ
作者
ジャンル
サッカー
 
青春
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概要・あらすじ

ドリブルだけが取り柄の木登学園サッカー部員の今中一輝は個人技に頼る傾向があり、勝利にこだわる茂木監督の指導方針を嫌っていた。ある日、他校に引き抜かれた茂木監督に代わり、勝利よりも美しい戦いを称揚する「クライフイズム」の提唱者の雨宮が監督として赴任し、今中は彼の指導方針に強く惹かれていく。

登場人物・キャラクター

今中 一輝 (いまなか かずき)

木登学園サッカー部の2年生でポジションはフォワード。背番号14。中学時代は虚弱体質の運動音痴だったが、地道な練習を重ねた結果、ドリブルだけに特化した選手となった。ドリブル以外はまるでダメなため、監督の茂木と折が合わず万年ベンチを温めていたが、雨宮新監督率いる新生チームではそのドリブル力を買われ、ウイングとして活躍することになる。 自他共に認めるサッカーオタクで、雨宮雨とはプロリーグの話題などで盛り上がっている。

茂木 (もてぎ)

木登学園サッカー部の監督。弱小校だった部をわずか数年で県ベスト4を狙えるチームに育て上げた名将だが、ワンマンな指導方針で生徒からの評判は悪い。赴任当初は生徒にサッカーの楽しみを伝えていたが、結果を出すことへのプレッシャーに負け、勝利を希求するあまりワンマン監督と化してしまった。

滝 直正 (たき なおまさ)

木登学園サッカー部の2年生で副キャプテン。ポジションはボランチ。攻守にわたって高い能力を持つ、部唯一の全国レベルの選手。明るく大らかな性格のムードメーカーだが、おおざっぱすぎるきらいも。今中一輝とも非常に仲が良く、彼の良き理解者である。

雨宮 (あめみや)

木登学園サッカー部の監督。別の高校に引き抜かれた茂木の代わりに就任した。往年の名選手だったヨハン・クライフを信奉しており、「美しいサッカーをすれば負けてもいい」という思想を持つ。エキセントリックな言動が多いが、サッカーに関する指導は的確。

雨宮 雨 (あめみや あめ)

木登学園サッカー部のテクニカルコーチ。雨宮の娘であり、中3だがテクニカルコーチとして木登学園サッカー部に入部。いつも飴を咥えている。クールかつ無表情で、一見何を考えているのかわからないが、実は重度のサッカーオタクで、心の内には熱い情熱を秘めている。冷静な観察眼でチームメイトに指導を施すが、特に今中一輝の才能を買っており、親身になって練習に付き合う。 同じサッカーオタクとして語り合うことも多い。自身も町のクラブに所属していたことがあり、その名残で健康的な太ももをしている。

望月 (もちづき)

木登学園サッカー部の2年生でキャプテン。ポジションはゴールキーパー。的確な戦術眼と堅実な守備力を持つ名選手。将来はサッカーで生計を立てたいと考えており、人生設計のため勝ちにこだわり、不満を抱えつつも茂木の指導方針に賛同していた。雨宮が着任してからは、その破天荒な言動に苛立っている。 性格は神経質で世話焼き。負けず嫌いなところがあり、雨宮の指示に逆らってでも勝利を狙いに行くことも。

加賀美 (かがみ)

木登学園サッカー部に所属する中等部3年生。ポジションはセンターフォワード。体力やスタミナは全くないが、ずば抜けた得点センスの持ち主で、点を取ることだけに特化している。美形で女の子にモテるが、二次元にしか興味が無い重度のオタク。マイペース過ぎて孤立しがちだが、チーム全体のことを考えて動ける広い視野も持ち合わせている。 雨宮雨に惚れており、彼女と仲の良い今中一輝にライバル心を抱いている。

ヨハン・クライフ (よはんくらいふ)

モデルは同名の実在人物。オランダ出身の元サッカー選手で、後に監督となる。守備を度外視し、攻撃のみを追い求めたプレースタイルを提唱し、高い評価を受けている。雨宮は彼を信奉し、木登学園サッカー部で彼の思想「クライフイズム」に則った指導を行っている。

集団・組織

木登学園サッカー部 (きとがくえんさっかーぶ)

『夕空のクライフイズム』に登場するクラブ。数年前までは弱小チームだったが、監督として茂木が来てから急成長し、県ベスト4を狙えるチームに成長した。だが最近は成績も振るわず、監督のワンマンになりつつあるせいかチームの士気も低い。新しく監督に着任した雨宮の指導のもと、抜本的な改革が図られようとしている。

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