友達100人できるかな

友達100人できるかな

地球侵略に現れた宇宙人たちに愛の存在を証明するため、友達を100人作ることになった柏直行。36歳の彼が自身の小学生時代に戻り、地球を救うために友達作りに奮闘していくさまを描いた作品。舞台となるのは1980年代で、当時流行したオモチャや遊びが多く登場する。

正式名称
友達100人できるかな
ふりがな
ともだちひゃくにんできるかな
作者
ジャンル
ヒューマンドラマ
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概要・あらすじ

妻の出産を間近に控えた36歳の小学校教諭・柏直行の前に、突如宇宙人が出現。彼らの地球侵攻を止める方法はひとつ「友達を100人作って、愛の存在を立証すること」。宇宙人たちは規約により、愛のある種族には手を出せないのだという。その調査対象に選ばれた直行は、試験会場として定められた1980年代の東京へ舞い戻り、小学生として友達作りに励んでいくのであった。

登場人物・キャラクター

柏 直行 (かしわ なおゆき)

36歳の小学校教諭。妻のサチは出産を控えている。入院したサチのもとに駆けつけたところ、宇宙人に遭遇。そこで調査対象に選ばれ、地球上に愛が存在することを証明するために友達を100人作ることとなる。試験会場は、少年時代を過ごした1980年代の東京の下町に定められ、当時の記憶を保ったまま小学生3年生として友達作りに挑んでいく。 元々小学生時代は真面目であまり目立たないタイプだったが、試験でこの時代に戻ってからはさまざまなタイプの人たちと友情を結び、やがてクラスの中心人物となっていく。友達からは「直ちゃん」と呼ばれることが多い。

道明寺 さくら (どうみょうじ さくら)

柏直行の監視役である宇宙人。愛についての研究を行っている科学者。直行の前に現れ、同胞の宇宙人たちが地球侵略を計画していること、宇宙人たちは愛を持つ種族には侵攻できないこと、直行が愛の存在を証明するための調査対象に選ばれたことを伝えた。直行の試験会場である1980年代では女の子の姿に化け、直行のクラスメイトとして振舞っている。 直行の1人目の友達となった。名前の「道明寺さくら」は、直行の家で食べた道明寺(さくら餅)が気に入ったため、自身で命名したもの。

岡野 新太 (おかの しんた)

柏直行のクラスメイトの少年。直行の2人目の友達。明るい性格のムードメーカーで、直行が小学生のころ一番仲が良かった。そのため、小学生時代に戻った直行ともすぐ友達となった。

京本 建二 (きょうもと けんじ)

柏直行のクラスメイトの少年。直行の3人目の友達。粗暴な性格で、クラスのみんなから恐れられている。あだ名は「キョーケン」だが、その名で呼ばれると激昂する。半年間入院していたため、クラスの人たちと溝ができてしまったことが原因で荒れていた。

川本 幸代 (かわもと さちよ)

柏直行の妻。年齢は直行の一つ上。おっとりとして夢見がちな性格。小学生時代に戻った直行と出会い、4人目の友達となった。「プスッ」という独特の笑い声をあげる。

横田 令次 (よこた れいじ)

柏直行のクラスメイトでSF小説好きの少年。直行の5人目の友達。大人びているように見えるが、想像力豊かで、空想の世界でさまざまな冒険を繰り広げている。好きな作家はH・G・ウェルズとジュール・ヴェルヌ。

森 マリ (もり まり)

柏直行のクラスメイトの少女。直行の6人目の友達。あだ名は「モリッチ」。直行の家の近所に住む幼馴染み。直行を独占したいという思いが強く、彼に告白をしようとした。

椎名 ユカリ (しいな ゆかり)

柏直行の同級生の少女。直行の7人目の友達。実は、直行と同じく「友達を100人作る」という試験を受けるため、子供時代に戻ってきた人物。ただし、直行の住む世界とは異なるパラレルワールドからやって来ている。本来は37歳の教諭で、愛娘・カホを育てるシングルマザー。

へちま

雑種ののら犬。直行の8番目の友達。河原に捨てられていたところをセータに見つけられ、面倒を見てもらっていた。不細工で、なかなか人に懐かない性質。

杉浦 清太 (すぎうら せーた)

柏直行のクラスメイトの少年。直行の9人目の友達。動物好きで、おっとりとした性格。家が団地のため犬を飼えないので、へちまの引き取り手を捜していた。

柏 花 (かしわ はな)

柏直行の父方の従姉で小学6年生。直行の10人目の友達。島に暮らす活発な少女。兄弟がいないため、弟を持つことに憧れており、直行を子供扱いして可愛がっている。

(まもる)

直行の11人目の友達。小学1年生の少年。直行の友達成立10人達成を記念して、一時的に現代に戻った直行と出会った。

岡野 新二郎 (おかの しんじろう)

岡野新太の弟。直行の12人目の友達。小学1年生。可愛らしい容姿とは裏腹に、虫を殺すなど、子供らしい無邪気さで残酷な遊びを行っている。

小畑 耕造 (おばた こうぞう)

柏直行が通う学校とは別の小学校に勤めていた体育教師の男性。直行の13人目の友達。生徒をしごきすぎて殺した、と都市伝説になっていたほど怖い鬼教師。だが、その厳しさは生徒を思う気持ちが強いゆえで、実際は子供たちを心底大切に思っている。

金子 明美 (かねこ あけみ)

柏直行のクラスメイトの少女。直行の14人目の友達。少女漫画が好きで、自分の妄想を漫画にして日々ノートにしたためている。キョーケンに憧れを抱いている。

甲斐 優 (かい まさる)

柏直行のクラスメイトの少年。直行の15人目の友達。あだ名は「カイカイ」。勉強好きで、子供時代に戻った直行が現れるまではクラスで一番の秀才だった。急にクラスの人気者になった直行に嫉妬するようになる。

笹山 ヒカル (ささやま ひかる)

椎名ユカリの監視役である宇宙人。直行の16人目の友達。普段は女性の姿に化け、ユカリのクラスの担任教師になっている。常に達観したような態度で、心のうちはまったく読めない。そのため、笹山と友達になろうとしているユカリは苦戦している。

井森 湯治 (いもり とうじ)

柏直行のクラスメイトの少年。直行の17人目の友達。直行と同じく、「友達を100人作る」という試験を受けるため、子供時代に戻ってきた人物。本来は36歳で、代々続いた銭湯を自分の代で潰してしまったため無職。すでに友達を99人作っているが、現代に帰る気はなく、1980年代に残ろうとしている。

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