名探偵コナン 安室透セレクション

名探偵コナン 安室透セレクション

青山剛昌の漫画『名探偵コナン』本編より、安室透が登場するエピソードを厳選した、特別編集作品。米花町を舞台に、三つの顔を持つ謎の男・安室透の活躍と、彼の周囲に起こる事件や謎を描く。

正式名称
名探偵コナン 安室透セレクション
ふりがな
めいたんていこなん あむろとおるせれくしょん
作者
ジャンル
推理・ミステリー
レーベル
少年サンデーコミックス(小学館)
関連商品
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あらすじ

第1巻

毛利小五郎の学友、伴場頼太の結婚パーティーに出席する事になった江戸川コナンは、パーティーの最中に頼太の恋人で結婚相手の加門初音が殺害される事件に遭遇する。事件の容疑者として頼太が疑われる中、パーティー会場でウェイターをしていた安室透にも、初音との関係から疑いが浮上する。しかし、安室は初音に雇われて伴場の浮気調査をしていた私立探偵だと名乗る。安室は頼太が犯人であると疑い続けていたが、捜査を進める中で頼太が犯人ではないと確信したコナンは、小五郎を眠らせ、蝶ネクタイ型変声機で事件の真相を明かす。事件解決後、小五郎の推理に感動して、自分の実力不足を実感した安室は小五郎に弟子入りを志願。さらに安室は小五郎の仕事を追うために、毛利小五郎事務所の下にある喫茶店「ポアロ」でアルバイトを始める。探偵業を続けながらアルバイトをしている安室だったが、実は彼にはいくつもの「裏の顔」があった。のちにコナンはベルツリー急行での事件で、安室の正体が「黒ずくめの組織」の一員「バーボン」であった事を悟る。しかし、安室はその後もコナン達の行く先々に現れては、コナンが遭遇するさまざまな事件にかかわるようになる。

登場人物・キャラクター

安室 透 (あむろ とおる)

私立探偵を営む金髪褐色肌の青年。年齢は29歳。事件を解決した毛利小五郎の腕を見込み、弟子入りを志願する。毛利小五郎事務所と同じビルにある喫茶店「ポアロ」でアルバイトをしながら、探偵業を続けている。のちに「黒ずくめの組織」の一員である事が判明し、江戸川コナンからは警戒されるようになる。正体は「黒ずくめの組織」に潜入中の警察庁警備局警備企画課の公安警察官で、本名は「降谷零」。「黒ずくめの組織」では、「バーボン」のコードネームを与えられ、探り屋としてベルモットと共に行動している。赤井秀一とは強い因縁があり、仲がよかった同僚のスコッチの死をきっかけに、赤井とFBIには個人的な恨みを持っている。赤井の行方を追う内に沖矢昴を疑うようになり、調査を続けている。ボクシングをはじめ、料理やギター、テニスなど複数の特技を持つ。愛車は白の「マツダ・RX-7(FD3S)」で、ドライブテクニックにも優れるが、目的のためであれば愛車が壊れる行為もいとわない。ふだんはさわやかだが理知的な雰囲気を持ち、情報収集能力・観察力・洞察力に優れ、コナンが遭遇したいくつかの事件を解決している。小五郎と行動する内に、小五郎や警察を事件の真相に誘導するコナンが、ただの子供ではない事を見抜く。

伴場 頼太 (ばんば らいた)

毛利小五郎の学生時代の友人の男性。恋人の加門初音との結婚パーティーに小五郎達を招待する。恋人の初音とは誕生日も血液型もいっしょで、後日結婚予定。初音との仲は良好だが浮気性な面があり、初音からも浮気を疑われていた。初音が焼死した事件では、容疑者の一人として疑われる。昔、初音と同じホテル火災に遭い、救出されたのちに身元不明のまま、彼女と同じ教会で育てられた過去を持つ。

加門 初音 (かもん はつね)

伴場頼太の恋人の女性。頼太とは学生時代からの学友でもある。恋人の頼太とは誕生日も血液型もいっしょで、後日結婚予定。趣味はネイルアート。頼太との結婚パーティーの最中にネイルサロンに出かけるものの、車の中で焼死する。密かに安室透を探偵として雇い、頼太が浮気していないか調査させていた。昔、頼太と同じホテル火災に遭い、救出されたのちに身元不明のまま、彼と同じ教会で育てられた過去を持つ。

榎本 梓 (えのもと あずさ)

喫茶店「ポアロ」でウェイトレスをしている女性。安室透の同僚で、年齢は23歳。世話好きでおとなしい性格の持ち主。兄の榎本杉人は証券会社に勤務している。毛利探偵事務所の近所に住む野良猫の大尉になつかれており、定期的に餌やりをしている。

大尉 (たいい)

毛利探偵事務所の近所に住んでいるオスの野良猫。喫茶店「ポアロ」のマスターが名付け親。時おり「ポアロ」に訪れては、榎本梓から餌をもらっている。元はIT企業社長の益子貞司の飼い猫だったが、のちに梓に飼われるようになる。

沖矢 昴 (おきや すばる)

東都大学工芸部の大学院生の青年。アパート「木馬荘」に住んでいたが、家事で焼けてしまったため、江戸川コナンの提案により工藤新一の家に居候している。メガネをかけ、つねにハイネックを着て首元を隠しているなど謎が多いが、ミステリー好きで推理力が高い。温厚で優しい性格で、コナンからは信頼されているが、灰原哀からは警戒されている。のちに、死んだはずの赤井秀一と関係があると確信した安室透から、調査されるようになる。

宮野 エレーナ (みやの えれーな)

宮野明美と灰原哀(宮野志保)の母親。イギリス人とのハーフ。夫の宮野厚司と共に「黒ずくめの組織」で科学者をしていたが、研究所で起こった火災事故で死亡している。組織に入る前は夫と共に個人医院を開き、町医者をしていた。その頃に幼少期の安室透と面識があり、定期的に通院していた安室から慕われていたが、彼に別れを告げて町を去った。

アンドレ・キャメル

FBI捜査官の男性。ジョディ・スターリングや赤井秀一の仲間。大柄な体型でいかつい見た目だが、実は繊細でやさしい性格で、仲間思い。常人離れの卓越したドライブテクニックを持つ。時おりその体格を活かして、江戸川コナン達を守っている。

世良 真純 (せら ますみ)

工藤新一が通う帝丹高校に転入して来た女子高校生探偵。アメリカからの帰国子女。高い推理力と洞察力の持ち主。ボーイッシュで、男勝りな性格で、一人称は「ボク」。截拳道の使い手でもある。実は赤井秀一の妹で、幼少期にスコッチと安室透に会った事がある。愛車のバイクはヤマハの「XTXT400Eアルテイシア」。来日後はホテル住まいをしており、謎の少女と共に暮らしている。

スコッチ

警視庁公安部所属の公安警察官の青年。安室透のかつての同僚。安室の本名である「降谷零」から取って、彼の事を「ゼロ」のあだ名で呼んでいた。諜報員として「黒ずくめの組織」に潜入していたが、組織に正体が知られてしまった事から、拳銃で命を落とす。安室は赤井秀一がスコッチに自殺を促したと思い込み、安室が赤井を執拗に恨む原因となっている。

風見 裕也 (かざみ ゆうや)

警視庁公安部所属の警部補の男性。安室透の部下にあたる。年齢は30歳でメガネをかけている。安室を本名で呼ぶ、数少ない人物。潜入捜査中の安室をさまざまな形でサポートしている。

場所

ポアロ

毛利探偵事務所のビルの1階にある喫茶店。安室透のアルバイト先。マスターがミステリー好きで、店名はアガサ・クリスティの推理小説に登場する「エルキュール・ポアロ」が由来となっている。毛利探偵事務所に住む江戸川コナン達もよく利用している。

書誌情報

名探偵コナン 安室透セレクション 小学館〈少年サンデーコミックス〉

(2018-04-11発行、 978-4091282828)

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