にがくてあまい

にがくてあまい

ひょんなことから同居生活を始めることになった、偏食家のキャリアウーマン・江田マキとゲイのベジタリアン・片山渚の日常を描いたグルメラブコメディ漫画。話数はすべてレシピ~で始まる1話完結形式。毎話ベジタリアン料理のレシピを登場させながら、主人公たちの人間関係や心境の変化を丁寧に描く。日常生活の中にある葛藤や過去の清算がテーマとなっている。登場人物は30歳前後とその親世代が中心。

正式名称
にがくてあまい
ふりがな
にがくてあまい
作者
ジャンル
料理人
 
ラブコメ
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概要・あらすじ

広告業界でデキる女を目指してきた仕事人間の江田マキは、行きつけのバーで知り合ったゲイのベジタリアン・片山渚が住む長屋に同居することに。仕事以外ではだらしない汚部屋女に潔癖症で料理好きの男と、まったく相いれない二人。だが、お互いの存在がきっかけになって、それぞれ確執があって疎遠になっていた親との関係を再構築できたりと、徐々にかけがえのない存在となっていく。

登場人物・キャラクター

江田 マキ (えだ まき)

大手広告代理店企画営業部のキャリアウーマン。28歳。才色兼備で職場では上司に一目置かれ、後輩のあこがれの対象だが、汚部屋に住み、男とは長続きしていない。高卒アルバイトで入って勤続10年。高校時代の彼氏に捨てられた後、キャバ嬢を経てコネ入社した過去がある。野菜嫌いの偏食家。 トマトは唯一好きな野菜。実家は有名な農家のハルバルファームで、定期的に有機野菜が段ボールで送られてくる。料理上手の片山渚を半ば脅して、同居にこぎつけた。おいしそうに食べるところが唯一、渚が気にいった点。職場などではイケメンの同居人の渚を彼氏と言っている。

片山 渚 (かたやま なぎさ)

江田マキとバーで知り合った料理好きのゲイ。30歳。ビーンズバーのマスターに頼まれてマキを家まで送ったことがきっかけで、彼女と同居を始める。ベジタリアンで料理上手。名門男子校黒川高校の美術教師。美術部兼園芸部の顧問。イケメンで身長181センチ。 長屋住まい。牛乳が苦手。ザルで酒には強い。潔癖症。重度のブラコン。13年前にケンカ中だった兄が、若年性くも膜下出血で倒れて死んだのは自分の発見が遅れたせいと、自責の念にかられていた。江田豊に気があるせいもあって、ことあればマキを実家のハルバルに連れて行こうとする。

江田 豊 (えだ ゆたか)

江田マキの父親。有機農法のハルバルファームを経営。東京の一流商社に勤めるサラリーマンだったが、マキが高校生のときに脱サラして茨城に移り、農家を始める。身長160センチで、ハゲている。自身の人気ブログが「野菜と娘と私」と題して書籍化。ゲイの片山渚には気に入られている。 おいしいものを食べているときの顔は娘とそっくり。野菜は絶品だが、手作りビールは奇跡的にまずい。いつも娘のマキからの電話を心待ちにしている。

江田 操 (えだ みさお)

江田マキの母で、江田豊の妻。学生の頃はぜん息持ちだった。豊が仕事に行き詰っていたときに知り合いの農園に連れて行き、農家に転向するきっかけを作った。妙に察しがよく、鋭いところがある。

南雲 (なぐも)

江田豊の大学の2つ先輩で、江田操の元カレ。ハンサムな金持ちのボンボンで、女にモテたが、操にはなかなか手を出せないでいた。卒業前に父が倒れて家業を継ぎ、取引先の娘と結婚。57歳で亡くなり、江田夫婦は葬式に出席。

青井 ミナミ (あおいみなみ)

売れっ子アイドル・女優。28歳だが、サバを読んで22歳と公表。乳製品が飲めないのに乳飲料のCMに起用されて荒れる。14歳のときに漫画家を目指して入賞し、漫画賞のパーティで同じ佳作を取った片山翼と知り合う。高校で秋田から上京するが、翼との連絡が突然途絶え、捨てられたと思って漫画もやめてしまう。 当時のペンネームは青井春子。その後スカウトされて女優に。ビーンズバーで翼の弟の片山渚と知り合ってから、ちょくちょく長屋にご飯を食べに上がりこむようになる。16歳の新人アイドル風花の登場にスランプ気味だったが、渚たちに励まされて持ち直す。翼の話をしているうちに、既婚者のマスターのことが好きになる。

豆田 泰男 (まめだ やすお)

江田マキと片山渚の行きつけのビーンズバーのマスター。40歳、肌年齢27歳のゲイで既婚者。片山翼とは高校の同級生で、渚とは古い付き合い。20歳の頃はフリーターで、ビジュアル系のバンドマンをやっていた。

豆田 信男 (まめだ のぶお)

豆田泰男の弟。30歳。元大関で現役時代の四股名は力豆山。現在は第18代豆柴親方。父は元横綱の豆力山で、第17代豆柴親方。甘党。片山渚とも親しい。

徳永 デュバリー (とくなが でゅばりー)

超人気BL作家。豆田泰男の妻。江田マキはデビューの頃からのファン。改名前の徳永幸子の頃は少女漫画を描いていた。男前でアイス好き。スモーカー。

片山 翼 (えだつばさ)

片山渚の10歳上の兄。かけ出しの漫画家。ペンネームは碇屋イカル。青井ミナミの年の離れた彼氏だった。13年前高校生だった渚が荒れていたころ、若年性くも膜下出血で亡くなっている。

ヨシ江、スミ江 (よしえ、すみえ)

江田マキと片山渚が暮らす長屋の大家。双子の姉妹。ヨシ江が姉。家賃代わりに渚に大幅に美化した肖像画を描いてもらっている。

片山 すみれ (かたやま すみれ)

認知症で施設に入っている片山渚の母親。自分にも他人にも厳しいタイプ。渚にとっては、唯一残された身内。父に怒られたときに、実家に生えていた夏みかんで作ってくれたマーマレードが、渚にとってのオフクロの味。大学生のとき4つ年上の片山和馬と出会い、在学中に妊娠、卒業とともに結婚。 激怒した父榊原巌に絶縁された過去がある。ブラウニーが好き。

馬場園 あつし (ばばぞの あつし)

黒川高校の体育教師。会津出身、26歳。弟キャラだが、長男で優等生タイプ。地元に5つ下の弟がいる。祖母るりばあちゃんの影響で時代劇に目がない。アイドル風のルックスに似合わず、体育会系。インハイで活躍した高校ハンドボールのスター選手だったが、祖母を弟馬場園かずしからかばっての事故で、選手生命を絶たれる。 トラウマで今でもボールを持つと手元が狂う。家庭内不和で両親に暴力を振るわれていたため、引き取った祖母に育てられた。

馬場園 るり (ばばぞの るり)

馬場園あつしと馬場園かずしの祖母。あつしが暴力を振るわれているのを見て、W不倫で家庭内不和の両親の代わりに引き取って育てた。家庭環境に問題のある北村純も、一時期世話になっていた。

高円寺 カイト (こうえんじ かいと)

江田マキが結婚前提でつきあっていた高校時代の元カレ。自称画廊のキュレーターで、高額なコピー商品を売りつけようとしてくる。出会いは学校の文化祭で、カイトは3つ上の軽音OBだった。

立花 アラタ (たちばな あらた)

片山渚の元同居人。インドにボランティアに行っていたが、10数年ぶりに突然帰ってくる。おせっかいな博愛主義者。エスニック料理が特に上手なベジタリアンで、イケメン。神田緒川町にある老舗日本料理屋、たち花の長男だが、大豆アレルギーで料理人として後を継ぐことを諦めた。 片山翼が死んだ直後で荒れていた渚を拾って、長屋に連れてくる。ゲイにも寛容。渚を野菜好きの道に引き込んだ人生の先輩。渚のあこがれの人。

マリア

インド人。20歳。立花アラタの嫁で、同じボランティアスタッフ。7歳のときに父親に殺されそうになっていたところを助けられたことが出会い。好きな色は黄色で、錦糸卵が好き。

土井 貴和子 (どい きわこ)

江田操の元勤め先の先輩。何年か前の脳こうそくでマヒが残ったため、現在は片山すみれと同じ施設に入居している。すみれとは白嶺女学院の同級生で、タイガーズのジュリーのファン仲間だった。過去に女たらしの榊原松男とつきあっていたことがある。

松嶋 (まつしま)

江田マキの転校前の高校の同級生。美人で男にモテた。看護師の母と母子家庭。南原先生と付き合っていたのがばれて、マキのすぐ後に転校。現在は東京の女子高の養護教諭。マキと同窓会で再開して意気投合する。近々結婚して南原姓になる予定。

北村 純 (きたむら じゅん)

馬場園あつしの幼なじみで、昔の恋人。31歳、バツイチ。長距離トラックの運転手。江田マキの実家であつしと再開後、結婚。一時期あつしの祖母、るりちゃんの下で育つ。高2のときにバイト先の飲み屋の客とつきあって結婚話が出ていたが、子どもが流れたため解消。馬場園かずしには兄が両親のように不倫していると思われ、選手生命を絶たれた事故につながる。 よくあつしのことを糞真面目と言っている。

ギルバート・ワイマン

江田マキの会社の英国支社長。やり手でイケメン。マキがCMの仕事を始める原点になった人物。祖母がアイルランド出身。極度のS。バーで片山渚にバリカンで髪を刈り上げられ、坊主頭に。マキの言葉に背中を押され、ロンドンで制作会社を設立して独立する。マキを引き抜こうとするが、断られる。

榊原 巌 (さかきばら いわお)

片山渚の母方の祖父。葉山の施設で療養中。娘の片山すみれが寝たきりときいて、会いたがる。体調がかんばしくないため帰国してきた末弟の榊原松男が、すみれに会おうとする。昔すみれが大学生のとき、田舎から出てきたばかりで貧乏な片山和馬との交際に反対。結婚後は絶縁状態に。渚は祖父は死んだものと聞かされていた。

榊原 松男 (さかぎばら まつお)

榊原家末弟。榊原巌と20歳年の離れた弟。海外暮らし。元フォトジャーナリストで、片山渚の大叔父にあたる。亡くなった渚の父片山和馬と同い年で、友人だった。最初老人メイクにつけヒゲで、巌に化けて江田マキたちの前に登場する。23、4の頃、田舎から上京間もない和馬と新宿のションベン横丁で知り合う。 赤坂のゴーゴークラブ、ムゲンに連れて行ったときに、ジュリー目当てで入り浸っていた片山すみれと出会った和馬が一目ぼれ。巌に成人の日にもらったサイズの合わない指輪をずっとしている。ダンディで彼女が複数いる。過去に土井貴和子に手を出したことがある。

高遠さん (たかとおさん)

デザイン会社社長。元歌手の業界人。江田マキのキャバ嬢時代の不倫相手。出版社の創刊パーティーで再会。

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